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恋人編ー春休み
璃央のバイトって?
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「そういや、璃央ってバイトとかやってんの?」
璃央の一人暮らし先で春休み謳歌中、ふと疑問に思った。ここに来てから一回も璃央からバイトに行くとかの話を聞かない。俺に引っ付いてスマホをいじっていた璃央は、視線を上げる。
「んー、読者モデル的なやつ」
「モッ"!????? モデル!?!?!?」
そんなでかい情報を普通のテンションで言われても!!
「なんだその音の鳴るストラップ握りつぶしたみたいな声」
「例えが的確なのか的確じゃないのかわからん……まあそれは置いといて、モデルなんて初耳だけど!?」
「今初めて言ったし。お前そういうのに興味無さそうだし? 言ったところで反応微妙だったら傷つくし……」
璃央はコロコロと表情を変えていき、最後には不機嫌そうにむくれた。
「いや、普通のモデルに興味はないしパリピファッション雑誌を今後手に取ることもないだろうけど、璃央がやってるなら話は別というか……」
「! 見たいのか!? 確か貰った雑誌があるはず。ちょっと待て」
途端に目を輝かせた璃央は、いろいろと物が入った棚を漁り始めた。この既視感、あれだ、取ってきた獲物を見せて褒めてもらいたい猫だ。かわいい……
「あったぞ」
袋の中に入れたままの雑誌が何冊か出てきた。貰ったまま放置してたっぽい。璃央ってこういうのに執着がないというか……こんなに顔がいいのに、自分が映ったものに興味ないんだろうな。
そんなことを思いながら、受け取った雑誌を開く。専属モデルのページが終わり、真ん中あたりに璃央のページがあった。
その中の璃央はものすごく綺麗で、思わず息を呑んだ。
一緒に雑誌を覗き込んでいた本人は、期待に満ちた顔を上げる。
「どう?」
「すげえ、綺麗……めっちゃかっこいい……」
語彙力喪失した。平々凡々な感想しか言えなかった。
雑誌の中の璃央は別人みたいに綺麗でかっこいい。そりゃいつもかっこいいんだけど、メイクしてるし髪型も服もいつもと雰囲気が違って、芸能人みたい。色気やばい。なんというか、とにかく尊い。尊いしか言えない語彙力皆無オタクでごめん!!!!
「ごめん、気の利いたこと言えなくて……あの、良すぎて感想が浮かばないというか、その……」
しどろもどろな俺を気にも止めず、璃央は目を輝かせたまま顔を近づけてきた。
「マジで、かっこいい? ほんとに?」
「ほんと!」
「やった!」
あ~……喜んでる……猫耳としっぽが見える……かっこいいのにかわいいのずるいんだよ……
ふわふわの頭を撫でると、猫みたいに自分から頭を擦り付けてきた。
「和真が褒めてくれるなら回数増やす。今まではダチのツテで頼まれた時だけ入ってたんだよな」
「え、そんな俺基準で決めなくても」
「オレにとっては和真が基準なんだよ」
璃央は俺の肩に頭を預けた。
「お前が見てないとやる気出ないし。昔からずっと」
「どういうこと?」
「……む、わかれよな……部活とか、体育祭とか、そういうの。勉強はあんま得意じゃないから限界あったけど……」
璃央はスポーツが得意だ。小学校の時はソフト、中学と高校はサッカー部だった。他の部に助っ人で呼ばれたりもしてた。足が速くて体育祭のリレーでアンカーしたり。他にもいろいろ。勉強はムラが激しくて、苦手な数学は赤点ギリギリ、それ以外は平均ぐらいだった。
俺めっちゃ璃央のこと詳しいな。そりゃ小学校から高校までほぼ毎日一緒に帰ってたのもあるけど、璃央があれしたこれしたって、よく話してくれたんだよな。そんで、すごい?って毎回聞いてきて……ん?
小さい頃からの記憶が、今の璃央の発言と繋がった。
「え、璃央が部活とか色んなこと頑張ってたのって、全部俺に褒めてもらうため!?」
「そーだよ、この鈍感め」
「マジ……? 考えたことなかった……」
「鈍感、鈍感鈍感!!」
「ごめんって!!」
赤くなった璃央はむむむ、と口を曲げる。
「嬉しかったんだよ。嘘っぽさがないし、素直に褒めてくれるから。認められた感じがして、また頑張る気になって……もうお前に褒められねーとダメな身体になってんだ。責任取れよ!」
顔を赤くして時々小声になりながらも、まっすぐに伝えてくれて嬉しかった。それなら今までの分返さないと。
「うん、取ります。これからはもっと褒めるから、また頑張ったら教えて」
璃央はがばりと飛びついてきた。
「頑張らなくても褒めろ」
「……まあ、そうだな。生きてるだけで頑張ってるよな。よしよし、璃央かわいい」
また頭を撫でてやると、抱きしめる力が強くなる。機嫌は戻ったみたいだ。
「雑誌載ったら教えるから、絶対買えよ。感想も言えよ」
「わかった、わかった」
「今まで以上にいっぱい褒めろよ。オレが満足するまでだからな」
「うん、語彙力を鍛えます……」
開き直って堂々と感想を要求するようになったな……
あんなパリピファッション雑誌をレジに持っていくの、くそ恥ずいけど……こんなにいじらしくてかわいくて綺麗でかっこいい、健気な恋人のためなら、頑張るしかないな。
「……あの~……硬いモノが当たってますが……」
「当ててんだよ! 勃ったからヤるぞ」
「このタイミングで!?」
「オレも和真を褒めてやるからな……♡」
璃央はエロい手つきで俺の股間を触り出す。
「ちょ、待っ……う……♡」
「お、勃ってきた。えらいえらい♡」
「そこを褒めんなぁ!!」
璃央の一人暮らし先で春休み謳歌中、ふと疑問に思った。ここに来てから一回も璃央からバイトに行くとかの話を聞かない。俺に引っ付いてスマホをいじっていた璃央は、視線を上げる。
「んー、読者モデル的なやつ」
「モッ"!????? モデル!?!?!?」
そんなでかい情報を普通のテンションで言われても!!
「なんだその音の鳴るストラップ握りつぶしたみたいな声」
「例えが的確なのか的確じゃないのかわからん……まあそれは置いといて、モデルなんて初耳だけど!?」
「今初めて言ったし。お前そういうのに興味無さそうだし? 言ったところで反応微妙だったら傷つくし……」
璃央はコロコロと表情を変えていき、最後には不機嫌そうにむくれた。
「いや、普通のモデルに興味はないしパリピファッション雑誌を今後手に取ることもないだろうけど、璃央がやってるなら話は別というか……」
「! 見たいのか!? 確か貰った雑誌があるはず。ちょっと待て」
途端に目を輝かせた璃央は、いろいろと物が入った棚を漁り始めた。この既視感、あれだ、取ってきた獲物を見せて褒めてもらいたい猫だ。かわいい……
「あったぞ」
袋の中に入れたままの雑誌が何冊か出てきた。貰ったまま放置してたっぽい。璃央ってこういうのに執着がないというか……こんなに顔がいいのに、自分が映ったものに興味ないんだろうな。
そんなことを思いながら、受け取った雑誌を開く。専属モデルのページが終わり、真ん中あたりに璃央のページがあった。
その中の璃央はものすごく綺麗で、思わず息を呑んだ。
一緒に雑誌を覗き込んでいた本人は、期待に満ちた顔を上げる。
「どう?」
「すげえ、綺麗……めっちゃかっこいい……」
語彙力喪失した。平々凡々な感想しか言えなかった。
雑誌の中の璃央は別人みたいに綺麗でかっこいい。そりゃいつもかっこいいんだけど、メイクしてるし髪型も服もいつもと雰囲気が違って、芸能人みたい。色気やばい。なんというか、とにかく尊い。尊いしか言えない語彙力皆無オタクでごめん!!!!
「ごめん、気の利いたこと言えなくて……あの、良すぎて感想が浮かばないというか、その……」
しどろもどろな俺を気にも止めず、璃央は目を輝かせたまま顔を近づけてきた。
「マジで、かっこいい? ほんとに?」
「ほんと!」
「やった!」
あ~……喜んでる……猫耳としっぽが見える……かっこいいのにかわいいのずるいんだよ……
ふわふわの頭を撫でると、猫みたいに自分から頭を擦り付けてきた。
「和真が褒めてくれるなら回数増やす。今まではダチのツテで頼まれた時だけ入ってたんだよな」
「え、そんな俺基準で決めなくても」
「オレにとっては和真が基準なんだよ」
璃央は俺の肩に頭を預けた。
「お前が見てないとやる気出ないし。昔からずっと」
「どういうこと?」
「……む、わかれよな……部活とか、体育祭とか、そういうの。勉強はあんま得意じゃないから限界あったけど……」
璃央はスポーツが得意だ。小学校の時はソフト、中学と高校はサッカー部だった。他の部に助っ人で呼ばれたりもしてた。足が速くて体育祭のリレーでアンカーしたり。他にもいろいろ。勉強はムラが激しくて、苦手な数学は赤点ギリギリ、それ以外は平均ぐらいだった。
俺めっちゃ璃央のこと詳しいな。そりゃ小学校から高校までほぼ毎日一緒に帰ってたのもあるけど、璃央があれしたこれしたって、よく話してくれたんだよな。そんで、すごい?って毎回聞いてきて……ん?
小さい頃からの記憶が、今の璃央の発言と繋がった。
「え、璃央が部活とか色んなこと頑張ってたのって、全部俺に褒めてもらうため!?」
「そーだよ、この鈍感め」
「マジ……? 考えたことなかった……」
「鈍感、鈍感鈍感!!」
「ごめんって!!」
赤くなった璃央はむむむ、と口を曲げる。
「嬉しかったんだよ。嘘っぽさがないし、素直に褒めてくれるから。認められた感じがして、また頑張る気になって……もうお前に褒められねーとダメな身体になってんだ。責任取れよ!」
顔を赤くして時々小声になりながらも、まっすぐに伝えてくれて嬉しかった。それなら今までの分返さないと。
「うん、取ります。これからはもっと褒めるから、また頑張ったら教えて」
璃央はがばりと飛びついてきた。
「頑張らなくても褒めろ」
「……まあ、そうだな。生きてるだけで頑張ってるよな。よしよし、璃央かわいい」
また頭を撫でてやると、抱きしめる力が強くなる。機嫌は戻ったみたいだ。
「雑誌載ったら教えるから、絶対買えよ。感想も言えよ」
「わかった、わかった」
「今まで以上にいっぱい褒めろよ。オレが満足するまでだからな」
「うん、語彙力を鍛えます……」
開き直って堂々と感想を要求するようになったな……
あんなパリピファッション雑誌をレジに持っていくの、くそ恥ずいけど……こんなにいじらしくてかわいくて綺麗でかっこいい、健気な恋人のためなら、頑張るしかないな。
「……あの~……硬いモノが当たってますが……」
「当ててんだよ! 勃ったからヤるぞ」
「このタイミングで!?」
「オレも和真を褒めてやるからな……♡」
璃央はエロい手つきで俺の股間を触り出す。
「ちょ、待っ……う……♡」
「お、勃ってきた。えらいえらい♡」
「そこを褒めんなぁ!!」
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