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あとがき

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この度は沢山の方にご愛読頂きありがとうございました。
そして、感想を寄せてくださった皆様に心から感謝しております。

あまり後書きなんて書かないのですが、皆様の反響の大きさとこの作品を執筆するにあたり色々と学ばせて頂きましたお礼も込めて綴る事にしました。

まず始めに、『スパダリ幼馴染みは溺愛ストーカー』という題名からも何となく分かる様に、今回のテーマは執着愛です。それも、切ない執着愛&現代物に挑戦してみたく書き始めたのですが、実は裏テーマがありました。

普通、物語りの中の主人公と言えば、明るく、可愛く、前向きなヒロインや優しく、頼り甲斐があって、一途なヒーローとかを望む読者が多いのではないでしょうか?辛い過去を抱えながら頑張るヒロインを陰ながら支えるヒーローなんて作者も大好物です。そこに腹黒炸裂のヒーローが暗躍してハッピーエンドならなお良しみたいな(笑)
その方が楽しいですし、読んでいて安心も出来ます。

しかし今回は『人の弱さや汚なさ』を裏テーマに登場人物を練りました。
自分に自信がなく聞きたい事も聞けず、楽な方へ逃げるため一方的に別れを選んだ美咲。
好きな女性から一方的に別れを切り出され捨てられた事で、女にだらしなく、全てがいい加減になり、クズ男化した廉。
そしてスパダリ(仮)へ変貌した後も自己中で、美咲の気持ちを無視したまま欲望のまま突き進む執着心の強い大人になりきれない子供な彼。
自身の出世の為に、策謀を巡らし他人を陥れても何とも思わない静香。そして、地位さえ手に入ればやりたい放題。
そして、この三人に巻き込まれる遥。
しかし、蓋を開けてみたら性悪女と別れたものの完全に見捨てる事が出来ず、兄に託すという暴挙に出た、ある意味一番タチの悪い、周りの状況を考えられないお子様な遥。
筆者も何と魅力のない主要登場人物かと苦笑いでした。

案の定、皆様からの感想の酷いこと酷いこと………
一番好感度だだ下がりの廉は、果たして最終話で持ち直したのでしょうか?
たぶん無理だろうなぁ~と。

という訳で、ハッピーエンドのつもりで書き始めた物語りですが、読者の皆様の捉え方によってはモヤモヤを残す事になりそうなので、最終的にはメリーバッドエンドになってしまいました。

しかし、この物語りの登場人物達の行いは、誰しもが陥る可能性のある悪行為だと思います。

そんな彼らに少しでも共感し、『あるある…』と思って頂けていたら嬉しいです。もちろん、そんな訳ないわ!とお叱りの声もあると思いますが。

そんな悪行為を反省し、明るい未来へ向け頑張るヒロインを最後に描けていたらバッチグーですが、どうだったでしょうか?

少しでも共感頂けたら嬉しいです。

最後に、今回あまり長い話を想定せずに短編のつもりで書き始めたため、登場人物の想いや過去を掘り下げずに話を端折って進めたため、読者様に上手く伝わらず、誤解を与えてしまった点が多々あった事をお詫び致します。それでも6万字いってしまいましたが………

最後まで鬱小説にお付き合い頂きありがとうございました。

自分の文才の無さを痛感する日々です………精進精進………


p.s.

静香のザマァを番外編で書こうとも思いましたが、辞めておきます。ぜひ、皆さまの脳内で如何様にもケチョンケチョンにして頂ければ幸いです。

廉と美咲のデロ甘番外編を考えております。(サブタイトル:廉!美咲の尻に敷かれる(笑))
そんなのいらねぇーって方はご注意を。

紹介文:
十年ぶりに再開した美咲と廉………

酸いも甘いも経験し、逞しく成長した美咲。十年前から美咲を思い続けたものの極上の男には程遠い廉。

今、二人の恋が動き出す………

………いや…廉の調教計画が………

果たして美咲は廉を本当の意味でのスパダリに変貌させる事が出来るのか?


こんな感じの番外編書けたらいいなぁ~
ちょっとお時間頂きますが、出来上がり次第投稿しますね。

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