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永久
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永遠。永久。
それが、どれだけの年月なのかは、計り知れない。知ることも出来ない。
決して長くもない、儚い生命を削る人は美しい。
そして、それを私は知らない。
仮初の夢を。
一夜限りの宵の夢を。
乞うて手を伸ばすも、掴むのはただ、空虚。
虚ろな目をして、何かを欲して、貪り喰えど、それでも、叶わぬ夢は叶わない。
欲する物は無残に奪われ、背負わされる罪科は積み重なるばかり。
虚しい。
その一言で済ませられるならば、どんなに楽な人生を送れるのだろうか。
この手に何が残り、そして、一体、どれ程の物が奪われて逝ったのだろう。
遺された余韻は、感じ取るには薄すぎて。
人生に、憤りはない。
人並みの不幸ではなかった。堕ちるところまで堕ちて、地獄に喘いだとしても。
この感情は何なのだろう。嗚呼、そうか、これは虚無感。何も手に入れられなかった、虚無感。
愛しい人は離れていった。その距離を少しでも埋めてしまいたい。そして、愛しい人の為に、全てを犠牲にしてしまおうと。そう、考えた。
顔に刻まれた一文字の傷、左半身に強く残った麻痺。
決して自由には動いてくれない左腕に持った剣を振り下ろした。
痛くは、なかった。
ぎゃあ、ぎゃあ、と耳を裂く様な泣き声がする。可哀想な吾我子も、罪科を背負って生きるのか。己の様に。
いつだったか、夢に見た世界。此処で、己は死す。諡を、顕光大長公主としていた。やはり、自分のことなのだろうか。
床は紅く染まる。どうやら、痛みさえ感じられないらしい。
いらない、いらない、いらない。
髪を飾る装飾品を投げ捨て、豪奢な衣裳を脱ぎ捨てた。白い衣が、鮮やかに染まる。美しいとさえ思った。
嗚呼、もう、永くはない。
来るべき時を待ち望み、眼を閉じた。
喩え、その先にある物が、地獄だとしても。
それが、どれだけの年月なのかは、計り知れない。知ることも出来ない。
決して長くもない、儚い生命を削る人は美しい。
そして、それを私は知らない。
仮初の夢を。
一夜限りの宵の夢を。
乞うて手を伸ばすも、掴むのはただ、空虚。
虚ろな目をして、何かを欲して、貪り喰えど、それでも、叶わぬ夢は叶わない。
欲する物は無残に奪われ、背負わされる罪科は積み重なるばかり。
虚しい。
その一言で済ませられるならば、どんなに楽な人生を送れるのだろうか。
この手に何が残り、そして、一体、どれ程の物が奪われて逝ったのだろう。
遺された余韻は、感じ取るには薄すぎて。
人生に、憤りはない。
人並みの不幸ではなかった。堕ちるところまで堕ちて、地獄に喘いだとしても。
この感情は何なのだろう。嗚呼、そうか、これは虚無感。何も手に入れられなかった、虚無感。
愛しい人は離れていった。その距離を少しでも埋めてしまいたい。そして、愛しい人の為に、全てを犠牲にしてしまおうと。そう、考えた。
顔に刻まれた一文字の傷、左半身に強く残った麻痺。
決して自由には動いてくれない左腕に持った剣を振り下ろした。
痛くは、なかった。
ぎゃあ、ぎゃあ、と耳を裂く様な泣き声がする。可哀想な吾我子も、罪科を背負って生きるのか。己の様に。
いつだったか、夢に見た世界。此処で、己は死す。諡を、顕光大長公主としていた。やはり、自分のことなのだろうか。
床は紅く染まる。どうやら、痛みさえ感じられないらしい。
いらない、いらない、いらない。
髪を飾る装飾品を投げ捨て、豪奢な衣裳を脱ぎ捨てた。白い衣が、鮮やかに染まる。美しいとさえ思った。
嗚呼、もう、永くはない。
来るべき時を待ち望み、眼を閉じた。
喩え、その先にある物が、地獄だとしても。
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