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第四章
124『情報収集』
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偵察から戻ったアンナリーナはテオドールと合流し、お互い気づいたことを話し合った。
「こっちはダンジョン穴が大きくなっていて魔獣の数も質も強化されていた事、それと今魔獣との衝突地点は通商都市の1つ前の村だって事。
そしてそれは決死の捨て駒たちの集団で、本隊は通商都市の防衛してるって事かな」
「こちらはマチルダさんに聞いた事だ。
今、デラガルサのダンジョン内でも魔獣たちが活発で、それなりの被害が出ているようだ。
俺も、時間がなかったので潜らなかったが少し探ってみたんだ。
ああ、それなりどころか……今のところ死人こそ出てないが、レベルの低い冒険者たちがかなりやられている。
その事でマチルダさんから提案があったんだ」
デラガルサのダンジョンの低層は、駆け出しの冒険者でも食っていける、勝手の良いダンジョンだった。
そこに今までよりも強力な魔獣が現れたのだ。
結果は火を見るよりも明らかだ。
「マチルダさんが回復薬や、初級ポーションの量を増やして欲しいと言っていた。
手頃な値段の傷薬もだ。
どうだ? 出来るか?」
アンナリーナは少し考える素振りを見せた。
「うん、大丈夫だよ。それとね、熊さん」
アンナリーナは先ほど見てきた通商都市の最終防衛線で感じた事……身近な魔法職2人の安否に関して、正直に自分の心境を吐露した。
「エメラルダさんとアーネストさんが心配なの。
あのまま王都にいてくれていたらいいけど、依頼で遠出をして集団依頼に巻き込まれていないか心配なの。
熊さん、王都に行くのに付き合ってくれない?」
「行くのは構わないが、俺たちはギルドハウスから出られないぞ」
「うん、構わない。
行ってみて、その時居なかったら手紙を残しておくから。
それとついでにユングクヴィスト様のところにも寄りたい」
おそらく、ユングクヴィストのところにはこの異変の細やかな端緒の情報が入っている事だろう。
ユングクヴィストは詳細な情報を集めることを約束し、今わかっている事を教えてくれた。
「実は……我が国にも小規模だがダンジョン穴が発生しておる」
サバベント侯爵領で発見された【穴】はごく初期だったので、アンナリーナがしたように次から次へと出てくる魔獣をその場で屠っていると鎮静化したようだ。
今のところダンジョン対策はこれしかないようで、これは早期発見にかかっている。
ユングクヴィストにはさらなる情報の入手を約束して一旦ツリーハウスに戻ったアンナリーナたちは、3日後エメラルダたちと再会することが出来た。
王都のクランハウスで4人は久しぶりに夕食を共にしていた。
「リーナちゃ~ん。今日もかわいい~」
エメラルダがべったりとくっついて……片手にワインの入った杯、そしてアンナリーナで、幸せそうだ。
そんな彼女を無視して、あとの3人は魔素異常とダンジョン穴について話している。
「今回、かなり心配したんですよ?」
アンナリーナに目を潤ませてそう言われると、アーネストも満更ではない。
「そうだね。
実はそれなりに依頼はあったのですよ。でもそれよりも国内の情勢がきな臭くて、ギルドが他国の依頼を制限したのです。
……自国で大事あった時、有力な冒険者が皆、外国に出ていたら大変な事になりますからね」
なるほど、クロンバールはこれからは自国の戦力だけであのスタンピートに対応しなければならないようだ。
「こっちはダンジョン穴が大きくなっていて魔獣の数も質も強化されていた事、それと今魔獣との衝突地点は通商都市の1つ前の村だって事。
そしてそれは決死の捨て駒たちの集団で、本隊は通商都市の防衛してるって事かな」
「こちらはマチルダさんに聞いた事だ。
今、デラガルサのダンジョン内でも魔獣たちが活発で、それなりの被害が出ているようだ。
俺も、時間がなかったので潜らなかったが少し探ってみたんだ。
ああ、それなりどころか……今のところ死人こそ出てないが、レベルの低い冒険者たちがかなりやられている。
その事でマチルダさんから提案があったんだ」
デラガルサのダンジョンの低層は、駆け出しの冒険者でも食っていける、勝手の良いダンジョンだった。
そこに今までよりも強力な魔獣が現れたのだ。
結果は火を見るよりも明らかだ。
「マチルダさんが回復薬や、初級ポーションの量を増やして欲しいと言っていた。
手頃な値段の傷薬もだ。
どうだ? 出来るか?」
アンナリーナは少し考える素振りを見せた。
「うん、大丈夫だよ。それとね、熊さん」
アンナリーナは先ほど見てきた通商都市の最終防衛線で感じた事……身近な魔法職2人の安否に関して、正直に自分の心境を吐露した。
「エメラルダさんとアーネストさんが心配なの。
あのまま王都にいてくれていたらいいけど、依頼で遠出をして集団依頼に巻き込まれていないか心配なの。
熊さん、王都に行くのに付き合ってくれない?」
「行くのは構わないが、俺たちはギルドハウスから出られないぞ」
「うん、構わない。
行ってみて、その時居なかったら手紙を残しておくから。
それとついでにユングクヴィスト様のところにも寄りたい」
おそらく、ユングクヴィストのところにはこの異変の細やかな端緒の情報が入っている事だろう。
ユングクヴィストは詳細な情報を集めることを約束し、今わかっている事を教えてくれた。
「実は……我が国にも小規模だがダンジョン穴が発生しておる」
サバベント侯爵領で発見された【穴】はごく初期だったので、アンナリーナがしたように次から次へと出てくる魔獣をその場で屠っていると鎮静化したようだ。
今のところダンジョン対策はこれしかないようで、これは早期発見にかかっている。
ユングクヴィストにはさらなる情報の入手を約束して一旦ツリーハウスに戻ったアンナリーナたちは、3日後エメラルダたちと再会することが出来た。
王都のクランハウスで4人は久しぶりに夕食を共にしていた。
「リーナちゃ~ん。今日もかわいい~」
エメラルダがべったりとくっついて……片手にワインの入った杯、そしてアンナリーナで、幸せそうだ。
そんな彼女を無視して、あとの3人は魔素異常とダンジョン穴について話している。
「今回、かなり心配したんですよ?」
アンナリーナに目を潤ませてそう言われると、アーネストも満更ではない。
「そうだね。
実はそれなりに依頼はあったのですよ。でもそれよりも国内の情勢がきな臭くて、ギルドが他国の依頼を制限したのです。
……自国で大事あった時、有力な冒険者が皆、外国に出ていたら大変な事になりますからね」
なるほど、クロンバールはこれからは自国の戦力だけであのスタンピートに対応しなければならないようだ。
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