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第2章 地球活動編

第141話 神楽神社殲滅戦(2)蜂瘡姫 二節 聖者襲撃編

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「どうなってる!」

 蜂瘡姫ほうそうきはその巨体を揺らして、身を乗り出し、声を張り上げる。
 この神社に配置しているのは蜂子ほうしを除けば最精鋭。そして数も90はいた。その娘達の気配は次々に消えていく。そして、最後の30柱の娘達の気配が一瞬で消失した。
こんな芸当、疑似神格を得た蜂瘡姫ほうそうきでも不可能だ。
 蜂瘡姫ほうそうきを強襲するメリットのある力ある組織など突き詰めていけば二つしかいない。
 一つは天軍。人間の和泉家との契約であるとはいえ、この度の村の蜂瘡姫ほうそうき達の行為は天界が定める複数の最重要規定に明確に抵触している。奴らが知れば天軍を送り込んでくるのは明白だ。天軍の恐ろしさと出鱈目さ加減は骨身にしみて知っている。勝てる見込みなど万が一にもありはしない。
 しかし、今現在の天界の人間界への監視網は貧弱だ。これは審議会の人間共が五界で最強にして最高の勢力である天界の地球での権勢を封じ込めようとした成果ともいえる。少なくとも和泉家の隠蔽を看破するほどの監視網は今の天界にはあるまい。

(だとすると、審議会……)

 だから例え誓約させたとしても、審議会へ村の者を潜入させるなど嫌だったんだ。審議会は天軍以上に厄介だ。奴らは三柱の13覇王ジャガーノートを擁する組織。さらに、この前世界に公表された13番目の13覇王ジャガーノートも審議会に所属しているというもっぱらの噂だ。
 審議会にこの村のことがばれたなら、狡猾な和泉家の事だ。蜂瘡姫ほうそうきを切り捨てる行動にでる。そうなればもはや、全力でこの村に潜入した鼠共を屠り、身を隠すしか方法はなくなる。
 審議会であっても、13覇王ジャガーノートはおいそれと動かせない。この戦いに奴らが不参加なのは確実だ。なら勝利はまだ蜂瘡姫ほうそうきにもある。
 まあ生命力を人間どもから今後吸収できなくなるのは痛いが、今まで吸収してきた生命力でだいぶ寿命は延びたし美しさも獲得できた。その上、疑似神格さえ得たのだ。これ以上望むのはいささか欲が深いと考えるべきだ。

 神楽神社の本殿の巨大な扉が開かれ、7人の人間の女達が建物に入ってくる。

(人間か? いや、それではない。この感覚、あれは魔族と天族?)

 これで天軍の可能性は消えた。この他種族の入り乱れようからしても審議会と考えるべきだ。大方審議会の魔術師が一時的に召喚した五界の者だろう。
 奴らの一人に触れ、《不死病術》の不死病化アンデッドチェンジを発動し、不死化する。不死化さえ成功すれば、そのアンデッドを奴らにたきつけている隙にこの村を離脱すればよい。蜂瘡姫ほうそうきのレベル700、仮にガチンコでやり合っても審議会の奴らと互角以上の戦いができる。ならば触れること自体は容易かろう。

「貴方が、蜂瘡姫ほうそうきですか?」

「……」

 人形のような美しい耳が長い女がさも当然なことを尋ねてくる。

(こやつら、審議会じゃないのかい?)

 用意周到な審議会なら、この村の事前の調査を禄にせずに攻め込んでくることはあり得ない。よほどの緊急事態でない限り、姿からステータス、私生活まで念入りに調査した上で任務に挑んでくるはずだ。蜂瘡姫ほうそうきに尋ねる道理などない。これで審議会の可能性はぐっと低くなった。
 他の勢力で強力なのは倖月家だが、この地が和泉家ゆかりの地であることくらい奴らも承知のはず。ここに攻め込んでくるならそれは倖月家の和泉家に対する戦争であり、今のこの国の情勢からすれば有りえない状況だろう。
 天界でも審議会でもないなら、大した勢力ではあるまい。
 娘達の気配の消失も、この本殿に来ないのも攪乱系のスキルや魔術が原因であると解すればしっくりくる。そもそも、このタイミングで審議会や天界にばれるのも釈然としなかったのだ。どこの誰だか知らないが、この、蜂瘡姫ほうそうきに喧嘩をうった罪の深さを、骨の髄まで味わわせてやる。

(あのバカ娘共、よくもこの妾に恥をかかせてくれたな!)

 寄せ集めの雑魚組織に舐められた。ただただ、腹立たしさが胸の底から突き上げてくる。
 大きく息を吸い込み、沸点上昇した頭を冷却しようとする。

(まあいい。こやつら皆、中々の美形、次の生贄にでもすれば、妾はもっと、もっと、もっと、美しくなれるぅ)

「貴方は、蜂瘡姫ほうそうきではないのですか?」

 同じ問いを繰り返す長耳娘の声には強烈な怒気が含まれていた。

「それ以外に見えるかい?」

「一つ聞きたいことがあります」

 丁度良い余興だ。怒りに満ちた者が蜂瘡姫ほうそうきになすすべもなく倒れていく。これほど興奮することはない。何より生贄として最高の品質となる。

「なんだい?」

 だから、奴らの怒りを最大限引き出すため、せいぜい答えてやることにしたのだ。

「なぜ貴方はあの子に――遊馬蛍ちゃんにそんなひどいことができるの?」

「なぜ? 決まってるだろぉ? 妾の若さと美しさを保つためさぁ」

「美しさを……保つ?」

「そうさぁ、妾達、《女疫属》は他者の生命力を糧に若さと美貌を保つ能力を持つ。
人間のような下等生物が妾の若さと美しさの糧となりうるんだ。これほど名誉なことはないだろぉ?」

「若さ? 美しさ?」

 金髪の長耳娘は俯くと身体を震わせる。大方怒りからだろう。良い! 良い具合だ。美しい女の怒りが、蜂瘡姫ほうそうきに蹂躙され絶望一色に変わっていく。これこそが、最良質の生贄作成法だ。

「妾を見なよ! この肌の艶と弾力! サラサラな髪、最高だろう?」

「くだらない……」

「なんだと?」

「くだらない、くだらない! そんなくだらないことのためにまだ子供の蛍ちゃんを」
 
 無機質なものから、魂を凍てつかせるようなぞっとするような声色を吐き出し、俯く金髪長耳娘。

「お、おい、ステラ」

 吸血種らしき銀髪の女が度を失ったみたいに声を上ずらせる。

「この外道にはステラがとどめをさします。少し時間を稼いでください」

 長耳娘は両手に持つ弓を握りしめると瞼を固く瞑り、ぶつぶつと呟き始める。
 全身から青色のオーラを陽炎のように立ち昇らせる長耳娘。そして全身を絶えず対流しているかのようなその青色のオーラは、次第に膨らみ、長耳娘の頭上で渦をなしていく。

(しゅ、周囲の魔力を喰らってるのかい?)

 長耳娘の青色のオーラは意思を持つ波となって、周囲の床や天井に絡みつき、忽ち崩壊させてしまう。この異常な光景を視界に入れてから、背中をつららで撫でられたような強烈な悪寒が走っている。
 確かに魔力を喰らう能力は五界の上位種なら有していても別段珍しいことではない。しかし物質を崩壊させるほどの魔力の吸収となれば話は別だ。そんなの五界でも噂ですら聞いた事もない。
 この長耳娘、危険だ。少々もったいないが、危険分子は排除するに限る。
 長耳娘に向けて突進し、《不死病術》の不死病化アンデッドチェンジの効力を付与した右掌底をぶちかます。奴らには蜂瘡姫ほうそうきの挙動すら見えなかったはずだ。
そのはずだったのに――。

「あら~、そんな図体のわりに素早いんですわね」

 渾身の掌底は一番弱そうな顔半分に仮面を装着した金髪の餓鬼の持つ大鎌の黒色の刃に阻まれてしまう。

「っ!?」

 蜂瘡姫ほうそうきの全身に爆竹をかみ砕いたような衝撃が駆け巡る。
半分仮面の餓鬼の動きがまるで見えなかった。長耳娘の顔面に蜂瘡姫ほうそうきの掌底が当たる寸前、薄ら笑いを浮かべた半分仮面の餓鬼が目の前におり、大鎌で受け止められていたのだ。

「ずいぶん意外そうな顔をしておられるようですが、わたくしは近衛師団二番隊の副隊長、そしてギルド戦闘職古参・・・・・の精霊族。ギルド加入から思金神おもいかね様に鍛えられ研磨してきました。レベルは貴方と大して、変わりありませんわ」
 
「法螺を吹くな。妾はレベル691。お前のような餓鬼に――」

「嘘と思いたくば、ご随意に。すぐにわかることですしね。
 そんなことよりです。この『アダマスの鎌』は親愛なるマスターに造っていただいた混沌LV12のわたくしの宝物。
 だから――私の宝物に何時まで触っている!? 早くその汚い手を離せ!」

 半分仮面の餓鬼の射抜くような眼光に本能が警鐘けいしょうを鳴らす。得体の知れないプレッシャーに思わず、真横へ跳躍する。その行為が蜂瘡姫ほうそうきの命運を分けた。
 
「ぬおぉ!!?」

 突如生じた空気の渦に蜂瘡姫ほうそうきの身体は巻き込まれ、砲弾のように一直線で神楽神社の本殿の木造の壁を突き破り、神社の境内の片隅にある大木に衝突する。
 倒れた大木を押しのけて上半身を起こし、茫然自失となる。
 神楽神社の本殿は真っ二つに割けて、半分仮面の餓鬼から放射状に大地には巨大な亀裂が生じていた。
 有りえない。横に避けてもこれだ。あの鎌を真面にくらっていれば綺麗に縦断されお陀仏だった。

「グレーテル、やり過ぎよ!」

 艶やかな赤髪の女が焦燥たっぷりの声を上げる。

「水咲さん、面目ないですわ」

 ペロッと舌を出す半分仮面の餓鬼――グレーテル。

「グレーテルさん、ありがとう。
 おかげで十分なチャージができました」

 清んだ美しい声色の意味不明な言葉。そして空を覆う無数の影の存在。
 頭を持ち上げると――。

「うあ……」

 喉から出たのは獣のような呻き声。その光景により、心は絶望で埋め尽くされていく。
 天を埋め尽くすように無数の矢がその先を蜂瘡姫ほうそうきに向けて浮遊していた。その矢一本、一本から尋常ではない青色の魔力が蛇のように纏わりついている。

「マ、マズイ! ステラ落ち着いて!」

 長い黒髪の女が焦りに焦った声色で金髪の長耳娘に声を浴びせかける。

「くっ! 無駄だ、集中し過ぎて聞こえちゃいない。全員、全力で結界を張れ!」

 金髪幼女の言葉を契機に、奴らの半数が蜂瘡姫ほうそうきに、もう半数が天へと掌を掲げる。
 幾重もの魔法陣が浮かび、奴らの周囲と蜂瘡姫ほうそうきの周囲をドーム状の膜で覆っていく。その結界の一つ、一つが初めて目にする魔術骨子からなる超高度な結界術。
 この結界一つとっても、天界ですら造りだせるものがどれほどいるのか。
 それ以上に天空に浮遊する無数の矢。あの大気が上げる絶叫を見れば一目瞭然だ。あれはヤバい。一矢でもかすれば、蜂瘡姫ほうそうきなど骨も残さず塵となる。そんな気がする。
ここでようやく、蜂瘡姫ほうそうきは己が今何と敵対しているのかぼんやりと理解した。
 そして――地獄の門は無情にも開かれる。

「《魔術付与マジックエンチャント》。
 《炎雷魔術》――レベル7《朱雀》
 《水氷魔術》――レベル7《青龍》
 《土硬魔術》――レベル7《玄武》
 《風爆魔術》――レベル7《白虎》」

 天の無数の矢達は集まると巨大な四つの生物を形作っていく。
 ――翼を羽ばたかせる鳳凰を!
 ――蜷局とぐろを巻く竜を!
 ――牙をむき出しにする白虎を!
 ――大口を開ける亀を!
 
「きぃああっ!」

 そのヒステリックに高く震える声は普段の美しくも清廉な自分の声とは到底思えない醜く歪んだものだった。
 この時ばかりは蜂瘡姫ほうそうきはそんな自身を叱咤する気にはなれない。だってそうだろう? あんな非常識なものを見て平常心でいられるものなどいるものか! それが今にも自身に向けて落ちてくるとなればなおさらだ。

「《四神》」

 熱を全く含まない清廉で残酷な声が鼓膜を震わせる。
 四つの獣は蜂瘡姫ほうそうきを食らい尽くさんと落ちてくる。
 四つ大獣達は幾百もの結界をまるで紙切れのように引き裂き、蜂瘡姫ほうそうきへ向けて驀進する。

「うあああぁぁぁ!!!」

 怖い! 怖い! 怖い! 怖い! 怖い! 怖い! 怖い! 怖い!
 ――今直に迫ってくるあの四匹の怪物が怖い。
 ――あの馬鹿げた強度の結界が薄いクレープの皮のように易々と貫通されている事実が怖い。
 なにより――冷酷な顔でこのいかれた現象を引き起こすあの長耳金髪娘がひたすら怖い。
四つの獣が目と鼻の先まで迫ったとき――。

『《次元封神》』、『《七天封界》』

 二人の男の声と共に、蜂瘡姫ほうそうきを含めた神社の全範囲において地上から高さ二メートルを覆うように黒と赤の二重の膜が張り巡らされる。
 四匹の獣と赤と黒の二つの膜は衝突する。
衝突により生じた超高熱の熱風により周囲の建物、木々はおろか土さえも一瞬で蒸発する。
 そして視界は真っ白に染め上げられ――。


                ◆
                ◆
                ◆

 上空に浮遊する白兎ホワイトラビットの甲板上に二つの影。
 二人とも肩で息をしつつ額についた汗を拭う。

「おい、イジドア、説明しろ! あの化け物嬢ちゃんは何だ?
 加入以前から俺達のギルドが非常識なのはわかっていた。だが、あれはそんな話で済まされるレベルを超えている。今度という今度は納得のいく説明をしてもらうぞ!」

 神妙な顔でイジドアの胸倉をつかむゲオルクの言葉には一向に答えもせず、イジドアは声高に笑い始める。

「くはは……流石は我がギルドのサブマスター、中々どうして普通ではない」

「バーロー、当たり前だ! あれだけあった結界を紙っぺっらみたいに貫通、しかも、俺達、最強クラスの結界でようやく止まった」

「止まった? ゲオルク、貴様どこを見ている?」

「どこって……いや、そうでもないな。目標、もう瀕死か……」

 ゲオルクがイジドアの胸倉から手を放し、地上を見下ろして頬を引きつらせる。
 地上は凄まじい熱量により地面が蒸発し、半径30メーターほどの半球状のクレーターとなっていた。そのクレーターの中心でカタカタと震えながら蹲る半分トースト化した肉ダルマ。

「さっきのあれ、ベリアルが長年研究してた《複合術》か?」

「おそらくな。至高第四階梯、《炎雷魔術》、《水氷魔術》、《土硬魔術》、《風爆魔術》の4魔術の禁術の《複合術》」

「第四階梯……するてぇと、仮にステラの嬢ちゃんに俺達並みの魔力があり、十階梯以上の禁術の《複合術》なら……」

「儂らが張った結界の有無にかかわらず、この村、いや、この列島が草木一本生えぬ焦土と化していたろうな。(しかも、おそらくあれは未完成であろうし)」

「冗談じゃねぇ、んなあぶねぇもん、断固即封印だ!」

 涙目で叫ぶゲオルクにさも残念そうにイジドアは首を振る。

「封印はさておき、この度のステラ嬢のあれは報告対象だ。マスターなら研究以外での使用を禁じる命を下すだろうよ」

「当たりまえだ。もう、いい加減、頼むからお前ら普通のことしてくれ! 俺ぁ、そのうち胃に大きな穴開いて吐血しそうだ」

 腹を右手で抑えて顔をゆがめるゲオルクは妙に様になっている。半分以上本心なのだろう。

「その時は儂が責任もってとどめ刺しちゃる。介錯してやってもよいぞ。だから、心配するでない」

「心配するわ! ボケ!」

 嬉しくてたまらない悪戯小僧のように笑い出すイジドアに大きなため息を吐き、もう一度地上を見下ろす。
 魔力を使い果たして虚脱状態となったステラが皆に介抱されている。
 マスターの役に立てると喜び勇んで飛んできたはいいが、味方の自爆を防ぐことでゲオルクの仕事は終わってしまった。
 ともあれ、それもこのギルドらしいっちゃらしい。
ゲオルクはまだ歓喜に包まれている同僚の襟首をつかみ、ギルドハウスへ転移した。

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