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アンジェラ視点3
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キース様からアクセサリーが届いた。
「時間がなかったからあまり吟味出来なかった。似合うと良いのだが」
カードには素っ気ないけど私の事を思ったメッセージが書いてあり喜びで死んでしまうかと思った。
そして、初めて見るキース様のお手はとても誠実そうである。
「マリー見て」
思わず届いたばかりのアクセサリーを着けて姿見で自身を眺める。
「キース様の瞳の色だわ。なんて素敵なプレゼントでしょう。これって嫌よ嫌よも好きの内って事かしら?」
私はクルクルと何度も回転しながらマリーに問い掛けた。
「そうですね。キース様も満更ではなかったと言う事ですわね」
マリーは私を微笑まし気に見つめて来る。
あぁ。
なんて表現したら良いのでしょう?
「きっと、キース様はツンデレなんですわ」
「えっ?」
何その言葉?
目をきょとんとさせてマリーの次の言葉を待った。
「好きなのに好きって態度で表せない人の事です。きっと態度で表すのが恥ずかしいのでしょう。男性ってそう言うところがおありですから」
「そうなの?」
なんだろう?
嬉しい。
ずっと嫌われていると思っていたら、それは愛情表現の一つだったなんて。
つまり、あの私を見て怖いお顔をされる事も、私を見ていつも逃げる事も、私を見ていつも……あれやこれは全て愛の裏返し。
きゃーっ。
滅茶苦茶愛されておりますわ。
どうしましょう?
だって、嫌々とした態度でも私の誕生日パーティーのエスコートをしてくれるとか?
事前にアクセサリーのプレゼントをしてくれる所とか?
それもキース様の瞳のお色。
もしかしたら、20歳の誕生日の時にサプライズがあったりして……クフフフフ。
思いっきりお花畑な妄想を繰り広げているとマリーが一つ咳払いをした。
「姫様。当日は忙しくなりますので、事前にパーティーの確認を致しましょう。明日はみっちり予定を組みますのでそのおつもりで」
マリーがにこやかに恐ろしい事を言ってきた。
「時間がなかったからあまり吟味出来なかった。似合うと良いのだが」
カードには素っ気ないけど私の事を思ったメッセージが書いてあり喜びで死んでしまうかと思った。
そして、初めて見るキース様のお手はとても誠実そうである。
「マリー見て」
思わず届いたばかりのアクセサリーを着けて姿見で自身を眺める。
「キース様の瞳の色だわ。なんて素敵なプレゼントでしょう。これって嫌よ嫌よも好きの内って事かしら?」
私はクルクルと何度も回転しながらマリーに問い掛けた。
「そうですね。キース様も満更ではなかったと言う事ですわね」
マリーは私を微笑まし気に見つめて来る。
あぁ。
なんて表現したら良いのでしょう?
「きっと、キース様はツンデレなんですわ」
「えっ?」
何その言葉?
目をきょとんとさせてマリーの次の言葉を待った。
「好きなのに好きって態度で表せない人の事です。きっと態度で表すのが恥ずかしいのでしょう。男性ってそう言うところがおありですから」
「そうなの?」
なんだろう?
嬉しい。
ずっと嫌われていると思っていたら、それは愛情表現の一つだったなんて。
つまり、あの私を見て怖いお顔をされる事も、私を見ていつも逃げる事も、私を見ていつも……あれやこれは全て愛の裏返し。
きゃーっ。
滅茶苦茶愛されておりますわ。
どうしましょう?
だって、嫌々とした態度でも私の誕生日パーティーのエスコートをしてくれるとか?
事前にアクセサリーのプレゼントをしてくれる所とか?
それもキース様の瞳のお色。
もしかしたら、20歳の誕生日の時にサプライズがあったりして……クフフフフ。
思いっきりお花畑な妄想を繰り広げているとマリーが一つ咳払いをした。
「姫様。当日は忙しくなりますので、事前にパーティーの確認を致しましょう。明日はみっちり予定を組みますのでそのおつもりで」
マリーがにこやかに恐ろしい事を言ってきた。
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