6 / 8
ノー、それもあるでしょうがそのためではありません。
しおりを挟む
「ウサギに話しかけるのは愚痴を言うため?」
『ノー、それもあるでしょうがそのためではありません』
「ウサギに話しかけるのは1人の時?」
『イエス、彼女は1人の時に話しかけます』
「ウサギは何か返事をする?」
『ノー、ウサギは話しませんよ?』
「…そのウサギは「ウサギ」と呼ばれている人間?」
『ノー、…なかなかすごいことを考えますね』
「…ウサギは生きたウサギ?」
『ノー』
「…そのウサギは死んだ…。いいえ、違う。そのウサギはぬいぐるみか何か?」
『イエス、ウサギはぬいぐるみです』
「ウサギのぬいぐるみに令嬢が部屋で話しかける…でも愚痴を言う為ではない…婚約者のことは関係ある?」
『イエス!大いに関係あります』
「まぁそうよね、そうじゃないと傲慢な婚約者の話要らないものね…」
「ウサギは話しかけることで何か役割を果たしている?」
『…一応イエス。しかしノーとも言えます』
「ウサギに話しかけることで令嬢は利益を得る?」
『…まぁイエス。さっきの質問と合わせて言いましょう。ウサギに話しかけることでは役割は果たさず、直接的な利益は得ません』
「…それは質問させてほしかったわ」
『それはすみません』
「ウサギが何か役割を果たしている?」
『イエス』
「令嬢はウサギを利用している?」
『イエス』
「…傲慢な婚約者をどうにかするために令嬢はウサギを使っている?」
『イエス!』
「解答。
ウサギに話しかける、とは本当に声をかけているわけでは無く、文章を書く事の比喩。ウサギに持たせた日記帳か何かに婚約者の自分にしてきた悪事を書き記す。その後自殺するふりか何かすれば原因を探して部屋にある日記帳が見つかるから、令嬢の自殺の原因となった婚約者をそれによって破滅させるつもり。…どう?」
『ノー、違います。しかしすごい着眼点ですね。令嬢は実際にウサギに話しかけています』
『ここで、またヒントとしましょう。これはこの国の話ではありません。ここから離れた国、技術の発展した国の話です。なので、あなたの知らないかもしれない技術が鍵となっています。』
「…解けるんでしょうねこれ」
「…待って、部屋。この部屋は令嬢の部屋?」
『いいですね。ノー、彼女の部屋ではありません』
「婚約者の部屋ね?」
『イエス!』
「ウサギがあるのは婚約者の部屋、婚約者の部屋にあるウサギに令嬢は話しかけている…。ウサギは婚約者の持ち物?」
『一応イエスです』
「令嬢が贈った?」
『イエス。ウサギのぬいぐるみは令嬢から婚約者への贈り物でした』
「婚約者の部屋に毎日入ることに目的がある?」
『ノー。入ることは関係ありませんね。恐らく毎日では無くてもいいです』
「傲慢な婚約者…。令嬢に何か悪いことをしている?」
『イエス』
「令嬢は婚約者に逆らえない立場?」
『イエス』
「婚約者は浮気か何かしている?」
『イエス。いいですね』
「婚約者は自室で浮気をしている?」
『イエス!もうすぐです』
「ウサギのぬいぐるみで浮気の証拠を掴んでいる!」
『イエス!』
「…どうやって?」
『それを考えるのが謎解きです』
『ここで必要になるのが先ほどのヒント、この国にはまだ無い技術ですね。浮気の証拠を集めるにはぴったりの技術です』
「う、わきの、しょうこ、をあつめる…ねぇ」
『なかなか考え込んでいますね』
「ウサギは大きい?」
『そうですね、ぬいぐるみとしてはそこそこでしょうか』
「中に何かを仕込んでいる」
『イエス』
「ウサギの中には婚約者の浮気の様子を残せる機械か何かが仕込まれている?」
『イエス!』
『ノー、それもあるでしょうがそのためではありません』
「ウサギに話しかけるのは1人の時?」
『イエス、彼女は1人の時に話しかけます』
「ウサギは何か返事をする?」
『ノー、ウサギは話しませんよ?』
「…そのウサギは「ウサギ」と呼ばれている人間?」
『ノー、…なかなかすごいことを考えますね』
「…ウサギは生きたウサギ?」
『ノー』
「…そのウサギは死んだ…。いいえ、違う。そのウサギはぬいぐるみか何か?」
『イエス、ウサギはぬいぐるみです』
「ウサギのぬいぐるみに令嬢が部屋で話しかける…でも愚痴を言う為ではない…婚約者のことは関係ある?」
『イエス!大いに関係あります』
「まぁそうよね、そうじゃないと傲慢な婚約者の話要らないものね…」
「ウサギは話しかけることで何か役割を果たしている?」
『…一応イエス。しかしノーとも言えます』
「ウサギに話しかけることで令嬢は利益を得る?」
『…まぁイエス。さっきの質問と合わせて言いましょう。ウサギに話しかけることでは役割は果たさず、直接的な利益は得ません』
「…それは質問させてほしかったわ」
『それはすみません』
「ウサギが何か役割を果たしている?」
『イエス』
「令嬢はウサギを利用している?」
『イエス』
「…傲慢な婚約者をどうにかするために令嬢はウサギを使っている?」
『イエス!』
「解答。
ウサギに話しかける、とは本当に声をかけているわけでは無く、文章を書く事の比喩。ウサギに持たせた日記帳か何かに婚約者の自分にしてきた悪事を書き記す。その後自殺するふりか何かすれば原因を探して部屋にある日記帳が見つかるから、令嬢の自殺の原因となった婚約者をそれによって破滅させるつもり。…どう?」
『ノー、違います。しかしすごい着眼点ですね。令嬢は実際にウサギに話しかけています』
『ここで、またヒントとしましょう。これはこの国の話ではありません。ここから離れた国、技術の発展した国の話です。なので、あなたの知らないかもしれない技術が鍵となっています。』
「…解けるんでしょうねこれ」
「…待って、部屋。この部屋は令嬢の部屋?」
『いいですね。ノー、彼女の部屋ではありません』
「婚約者の部屋ね?」
『イエス!』
「ウサギがあるのは婚約者の部屋、婚約者の部屋にあるウサギに令嬢は話しかけている…。ウサギは婚約者の持ち物?」
『一応イエスです』
「令嬢が贈った?」
『イエス。ウサギのぬいぐるみは令嬢から婚約者への贈り物でした』
「婚約者の部屋に毎日入ることに目的がある?」
『ノー。入ることは関係ありませんね。恐らく毎日では無くてもいいです』
「傲慢な婚約者…。令嬢に何か悪いことをしている?」
『イエス』
「令嬢は婚約者に逆らえない立場?」
『イエス』
「婚約者は浮気か何かしている?」
『イエス。いいですね』
「婚約者は自室で浮気をしている?」
『イエス!もうすぐです』
「ウサギのぬいぐるみで浮気の証拠を掴んでいる!」
『イエス!』
「…どうやって?」
『それを考えるのが謎解きです』
『ここで必要になるのが先ほどのヒント、この国にはまだ無い技術ですね。浮気の証拠を集めるにはぴったりの技術です』
「う、わきの、しょうこ、をあつめる…ねぇ」
『なかなか考え込んでいますね』
「ウサギは大きい?」
『そうですね、ぬいぐるみとしてはそこそこでしょうか』
「中に何かを仕込んでいる」
『イエス』
「ウサギの中には婚約者の浮気の様子を残せる機械か何かが仕込まれている?」
『イエス!』
13
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
virtual lover
空川億里
ミステリー
人気アイドルグループの不人気メンバーのユメカのファンが集まるオフ会に今年30歳になる名願愛斗(みょうがん まなと)が参加する。
が、その会を通じて知り合った人物が殺され、警察はユメカを逮捕する。
主人公達はユメカの無実を信じ、真犯人を捕まえようとするのだが……。
最後の一行を考えながら読むと十倍おもしろい140文字ほどの話(まばたきノベル)
坂本 光陽
ミステリー
まばたきをしないうちに読み終えられるかも。そんな短すぎる小説をまとめました。どうぞ、お気軽に御覧ください。ラスト一行のカタルシス。ラスト一行のドンデン返し。ラスト一行で明かされる真実。一話140字以内なので、別名「ツイッター小説」。ショートショートよりも短いミニミニ小説を公開します。ホラー・ミステリー小説大賞に参加しておりますので、どうぞ、よろしくお願いします。

【完結】Amnesia(アムネシア)~カフェ「時遊館」に現れた美しい青年は記憶を失っていた~
紫紺
ミステリー
郊外の人気カフェ、『時游館』のマスター航留は、ある日美しい青年と出会う。彼は自分が誰かも全て忘れてしまう記憶喪失を患っていた。
行きがかり上、面倒を見ることになったのが……。
※「Amnesia」は医学用語で、一般的には「記憶喪失」のことを指します。

ナガヤマをさがせ~生徒会のいちばん長い日~
彩条あきら
ミステリー
中学生徒会を主役に、行方不明の生徒会長を探し回るミステリー短編小説。
完全無欠の生徒会長ナガヤマ・ユウイチがある日、行方不明になった!彼が保管する文化祭実行のための重要書類を求め、スバルたち彩玉学園中学生徒会メンバーは学校中を探し始める。メンバーたちに焦りが募る中、完璧と思われていた生徒会長ナガヤマの、知られざる側面が明らかになっていく…。
※別サイトの企画に出していた作品を転載したものです※
カフェ・シュガーパインの事件簿
山いい奈
ミステリー
大阪長居の住宅街に佇むカフェ・シュガーパイン。
個性豊かな兄姉弟が営むこのカフェには穏やかな時間が流れる。
だが兄姉弟それぞれの持ち前の好奇心やちょっとした特殊能力が、巻き込まれる事件を解決に導くのだった。
夜の動物園の異変 ~見えない来園者~
メイナ
ミステリー
夜の動物園で起こる不可解な事件。
飼育員・えまは「動物の声を聞く力」を持っていた。
ある夜、動物たちが一斉に怯え、こう囁いた——
「そこに、"何か"がいる……。」
科学者・水原透子と共に、"見えざる来園者"の正体を探る。
これは幽霊なのか、それとも——?
赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる