上 下
147 / 178
第3章 ゼンパンの素質とプレミアムガチャスキル

第147話 ラッキーを見守る神界では・・・

しおりを挟む
「覚醒の宝玉を手に入れたわね。ただでさえミラの素質は超激レアなのに、レベルが上がったら更にヤバくなるわね。」

「ラッキーさん、強くなった。」

「そうね。プレミアムガチャスキルで転移魔法を当てたのはラッキーの運によるものね。転移魔法ってラッキーがしているように使ってれば距離は伸びるけど、ピンポイントでの移動って難しいのよね。そこを行った事のある所を距離関係なく転移できるようになるなんて・・・世界中探してもできるのってラッキーだけよ?」

「うん。ラッキーさん、どんどんすごくなる。」

「そうね。それにアークドラゴンが言ってくれたから、調子に乗る事もなさそうだし一先ず安心ね。」

(ラッキーはミラの素質を持ってるから、今後色々な事に巻き込まれるわ。まだ今のラッキーじゃ全ての対処ができない。転移魔法で移動できるようになったのは大きいけど実力はまだまだだわ。フェンがその辺を言ってくれればいいんだけど・・・)

「マイ。安心するのは早いわよ。」

「ジュン。どういう事?」

ミラとマイがいつものようにラッキーの事を見守っていると、マイの妹で、ミラの姉のジュンが現れた。

「ラッキーを襲った魔物化する種、それにガイアの王妃を襲ったパンドーラの呪い。それ以外にもおかしな問題が世界各国で起こっていたわ。」

「それは本当なの?」

「ええ。人間の魔物化、呪い、伝染病、モンスターの氾濫など、同時期に起こるのはちょっとおかしいわね。しかも、アルカディア国、サラマンダ連合国、ガイア王国、フランダル魔法国の四国で起きていてロシアン帝国では何も起こってないわ。」

「何も起こってない?そんな事がありえるの?」

「そうね。伝染病やモンスターの氾濫なんかは普通、何年、何十年周期に起こるモノだから単純に時期が違うって言う予想もできるけど、帝国以外に起こって帝国に起きてないって言うのはちょっとおかしいわね。」

「それって帝国が何かしてるって事?」

「そこはまだわからない。だけど何かが起こってるのは確かね。全てがラッキーの周りで起こってるわけじゃないけど、今後もラッキーの周りで何かが起こる可能性は高いと思うわ。」

「なるほど・・・」

「ラッキーさんなら大丈夫。」

「「ミラ?」」

「ラッキーさんなら全て解決してくれる。今までもそうだった。」

「・・・そうね。ミラが信じるようにラッキーはどんな問題も解決してきたものね。実家の追放から始まって、マリアの婚約者問題。メルトの魔物化にガイアの王女様の呪い、それに覚醒の宝玉まで。」

「うん。」

「次は原初に森に行ってフェンに会うと思うけど、フェンなら更にラッキーを成長させてくれると思うわ。それに転移魔法で移動もすぐにできる。アークドラゴンの言うように言った事のある場所への転移は隠すだろうけど、ガイアにアルカディア、サラマンダ連合国へは一瞬で行けるわ。何かあってもラッキーならどうにかするかもね。」

「どういう事だい?」

マイはジュンにラッキーに起こった事を説明した。

「なるほど。ラッキーは覚醒の宝玉を使ったんだね。それに転移魔法のランクアップか。ゼンパンの素質もとても興味深いね。ただ、どうにもラッキーが成長すればするほど、それに対応するようにおかしな事が起こってる気がするんだよね~。」

「それって・・・」

「ええ世界はバランスを取っているって事よ。この事はマイも知ってるでしょ。」

「ええ。だけどラッキー一人に対してそれってさすがに変じゃない?」

「そうとも言えないよ。ラッキーはこの世界で一番の素質持ちだ。それがこの世界に生まれたんだ。それに対応する素質がない以上、総合的にそれに対応するモノが起こる可能性はあるだろ。」

「・・・」

(そういう事なの・・・でもそれじゃあラッキーは今後も問題事に遭遇するし、せっかくミラがラッキーの為に素質を与えたのに、ラッキーを苦しめる事になるんじゃ・・・)

「姉さん心配ない。ラッキーさんは負けない。」

「ミラ・・・。そうねラッキーを信じましょ。」

「ふふふ。さすがミラだね。私も引き続き調べてみるよ。今はまだ帝国の動きはないけど、さすがに帝国と四国の戦争は避けたいところだからね。そんな事になるとどれほど被害があるかわからない。一大事であれば神の介入もありえる。情報は集めるに越したことないだろ。」

「ジュンお願い。私も父さんに聞いてみるわ。直接介入ができなくても信託を通じて、ラッキー達に異変を知らせる事もできるだろうし。」

(普通なら勇者以外が覚醒の宝玉を使う事もなかった。ラッキーが覚醒の宝玉を使う事になったのも何かの運命・・・私達はいつでも下界に介入できる立場にない。だけどここぞという時は介入できるように準備しておかないと。ラッキーのこれからの行動は見過ごせないわね。)

「私がラッキーさんをずっと見てるから大丈夫。」

(神の私が神頼みってすごく変だけど、神様・・・ラッキーを、ミラの為にもラッキーに何かあっても見守ってください。)

そうして、ミラ、マイ、ジュンの3人はガイア国からアルカディアに向かう
ラッキーを見守るのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

彼女をイケメンに取られた俺が異世界帰り

あおアンドあお
ファンタジー
俺...光野朔夜(こうのさくや)には、大好きな彼女がいた。 しかし親の都合で遠くへと転校してしまった。 だが今は遠くの人と通信が出来る手段は多々ある。 その通信手段を使い、彼女と毎日連絡を取り合っていた。 ―――そんな恋愛関係が続くこと、数ヶ月。 いつものように朝食を食べていると、母が母友から聞いたという話を 俺に教えてきた。 ―――それは俺の彼女...海川恵美(うみかわめぐみ)の浮気情報だった。 「――――は!?」 俺は思わず、嘘だろうという声が口から洩れてしまう。 あいつが浮気してをいたなんて信じたくなかった。 だが残念ながら、母友の集まりで流れる情報はガセがない事で 有名だった。 恵美の浮気にショックを受けた俺は、未練が残らないようにと、 あいつとの連絡手段の全て絶ち切った。 恵美の浮気を聞かされ、一体どれだけの月日が流れただろうか? 時が経てば、少しずつあいつの事を忘れていくものだと思っていた。 ―――だが、現実は厳しかった。 幾ら時が過ぎろうとも、未だに恵美の裏切りを忘れる事なんて 出来ずにいた。 ......そんな日々が幾ばくか過ぎ去った、とある日。 ―――――俺はトラックに跳ねられてしまった。 今度こそ良い人生を願いつつ、薄れゆく意識と共にまぶたを閉じていく。 ......が、その瞬間、 突如と聞こえてくる大きな声にて、俺の消え入った意識は無理やり 引き戻されてしまう。 俺は目を開け、声の聞こえた方向を見ると、そこには美しい女性が 立っていた。 その女性にここはどこだと訊ねてみると、ニコッとした微笑みで こう告げてくる。 ―――ここは天国に近い場所、天界です。 そしてその女性は俺の顔を見て、続け様にこう言った。 ―――ようこそ、天界に勇者様。 ...と。 どうやら俺は、この女性...女神メリアーナの管轄する異世界に蔓延る 魔族の王、魔王を打ち倒す勇者として選ばれたらしい。 んなもん、無理無理と最初は断った。 だが、俺はふと考える。 「勇者となって使命に没頭すれば、恵美の事を忘れられるのでは!?」 そう思った俺は、女神様の嘆願を快く受諾する。 こうして俺は魔王の討伐の為、異世界へと旅立って行く。 ―――それから、五年と数ヶ月後が流れた。 幾度の艱難辛苦を乗り越えた俺は、女神様の願いであった魔王の討伐に 見事成功し、女神様からの恩恵...『勇者』の力を保持したまま元の世界へと 帰還するのだった。 ※小説家になろう様とツギクル様でも掲載中です。

序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし〜

水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑ ★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位! ★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント) 「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」 『醜い豚』  『最低のゴミクズ』 『無能の恥晒し』  18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。  優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。  魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。    ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。  プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。  そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。  ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。 「主人公は俺なのに……」 「うん。キミが主人公だ」 「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」 「理不尽すぎません?」  原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。 ※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?

みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。 なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。 身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。 一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。 ……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ? ※他サイトでも掲載しています。 ※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。

【破天荒注意】陰キャの俺、異世界の女神の力を借り俺を裏切った幼なじみと寝取った陽キャ男子に復讐する

花町ぴろん
ファンタジー
陰キャの俺にはアヤネという大切な幼なじみがいた。 俺たち二人は高校入学と同時に恋人同士となった。 だがしかし、そんな幸福な時間は長くは続かなかった。 アヤネはあっさりと俺を捨て、イケメンの陽キャ男子に寝取られてしまったのだ。 絶望に打ちひしがれる俺。夢も希望も無い毎日。 そんな俺に一筋の光明が差し込む。 夢の中で出会った女神エリステア。俺は女神の加護を受け辛く険しい修行に耐え抜き、他人を自由自在に操る力を手に入れる。 今こそ復讐のときだ!俺は俺を裏切った幼なじみと俺の心を踏みにじった陽キャイケメン野郎を絶対に許さない!! ★寝取られ→ざまぁのカタルシスをお楽しみください。 ※この小説は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。

私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!

りーさん
ファンタジー
 ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。 でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。 こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね! のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!

処理中です...