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第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル
第33話 シルフィードの家はやっぱり・・・
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森で助けた女性、シルフィードから、命を助けられた御礼がしたいから一緒に家に来てほしいと言われ、しぶしぶ了承したラッキーは、シルフィードとともに、リスボンの街へ帰ってきていた。
「それで、シルフィードの家はどこにあるの?」
「こっちよ。」
シルフィードはラッキーの前をどんどん進んで行く、ギルドを越えて、住宅街を越えて、商店、宿屋、公園と、どんどんどんどん街の奧に進んで行く。
(やっぱり貴族だよな・・・。この奥って貴族街だもんな。用もないからこんな奥まで来た事なかったけど、大きな家が多いな。まあ俺の家もかなりでかかったから驚いたりはしないけど・・・)
ラッキーは家を追放されており、元々は公爵家の長男だった。公爵家と言えば、王族を除けば、貴族の中で一番、位が高い貴族だ。家もかなり大きい。
リスボンの街は一番奥に、辺境伯のリスボン家がある。奥に行けば奥に行くほど、貴族の位が高くなる。つまり、貴族街に入って、奥に行くほど家も大きくなっていた。
シルフィードは貴族街をどんどん奥に進んで行く。立ち止まることなく、進んで行くシルフィードを、後ろからついて行くラッキーは・・・
(マジか!?この人、上級貴族の娘なんだな。年も同じぐらいに見えるけど・・・社交界とかで会った事あるんじゃないか・・・。)
そうこうしながら、シルフィードは一番奥の屋敷の前で止まった。
「ここよ。ここが私の家よ。」
「ここって・・・」
「ええ。この街の領主、リスボン家よ。私の名前はシルフィード・リスボンよ。」
「やっぱり・・・。」
「さあ入りましょう。早速お父様に知らせてくるわね。あっ。私が領主の娘だからって緊張しなくても良いし、しゃべり方とかも別に変えなくていいわよ。ラッキーは冒険者なんだからいつもの感じで大丈夫よ。」
(そういってくれるのはありがたいけど・・・。は~。って事は父親ってリスボン辺境伯だよな~。リスボン辺境伯とは何度か会った事があるんだよな・・・。)
シルフィードの後に続いて、一番奥の一番大きな屋敷に入っていくラッキー。
屋敷の中に入ると、大勢の使用人がシルフィードを出迎えた。
「おかえりなさいませお嬢様。」
「ただいま。お父様は執務室かしら?」
「はい。旦那様は執務室で仕事中です。」
「わかったわ。ラッキーは奥の部屋で待ってて。お父様に話をしてくるわ。」
そう言って、シルフィードは去っていく。残されたラッキーは使用人に案内された部屋に行き、ソファに腰かける。使用人が持ってきたお茶を飲みながら待っていると・・・
「お待たせ~。」
ノックもせずにシルフィードが入ってきて、その後ろにリスボン辺境伯が入ってきた。
「こら!シルフィー。ノックもせずに入るとは礼儀がなっておらんぞ。」
「あっ!ごめんなさい。つい。」
ラッキーは2人が入ってきたので、立ち上がって挨拶した。
「初めまして辺境伯様。冒険者のラッキーと申します。」
「ああシルフィーから話は聞いているよ。ありがとう娘を助けてくれて。ラッキー君がいなかったら娘は死んでいたかもしれん。いやオークに捕まったら死ぬよりもつらい事になっていたかもしれん。」
「いえいえ。たまたま森を探索してたんで運がよかったんです。オークにしても、シルフィードさんが援護してくれたから倒せたようなもんですし。」
そう言って、ラッキーはリスボン辺境伯とシルフィードと軽く話しをしていった。
そして、御礼の話に・・・・
なる前に辺境伯が・・・
「ところでラッキー君。会った時から思ってたんだが、君はストライク公爵家の息子さんじゃないか?」
「えっ!?ストライク公爵家?」
(げっ!!やっぱりバレてた。そりゃそうか。別に変装してる訳でもないし、髪の色とかも変えてないし・・・。それに上級貴族なら天職の儀の後、王城でデイリーガチャスキルを使った所を見られているはずだからな・・・。)
「それは・・・。」
ラッキーはどうするか一瞬考えたが、隠しても無駄だと思い肯定する事にした。
「いや。はい。そうです。俺はストライク公爵家の長男でラッキー・ストライクでした。ですが、今は追放されたので、家名は名乗っていません。ただのラッキーです。」
「そうか・・・。やはりあの噂は本当だったか・・・。」
「噂・・・ですか?」
「ああ。ストライク公爵が息子を追放し、新たに養子を迎えた。とね。ここは辺境だからな。王都の情報はすぐには入って来ないんだ。それでラッキー君。追放されたのはやはり君の素質の事かね?」
「そうですね。俺の素質が役立たずだったから追放されたんだと思います。」
「そうか・・・。だが・・・よくオークを倒せたな。言ってはなんだがラッキー君の素質はパンを生み出すだけだったと思うのだが?」
「色々ありまして・・・」
「ちょっと!!お父様もラッキーも何を話しているの?私にもわかるように説明してよ。」
シルフィードがラッキーとリスボン辺境伯の話に割って入ってきた。それもそうだろう。シルフィードはラッキーの事を命を助けてくれた冒険者としてしか認識していなかったのだから。
それが、蓋を開けてみればラッキーが貴族でリスボン辺境伯とも面識があった。更に、貴族を追放されている・・・もはや何を話しているのかわからなくなったシルフィードはラッキーに説明を求めた。
説明を求められたラッキーは、今までの経緯を話す事にした。もちろん、ゼンパンの素質の事はうまくごまかしながら・・・
「それで、シルフィードの家はどこにあるの?」
「こっちよ。」
シルフィードはラッキーの前をどんどん進んで行く、ギルドを越えて、住宅街を越えて、商店、宿屋、公園と、どんどんどんどん街の奧に進んで行く。
(やっぱり貴族だよな・・・。この奥って貴族街だもんな。用もないからこんな奥まで来た事なかったけど、大きな家が多いな。まあ俺の家もかなりでかかったから驚いたりはしないけど・・・)
ラッキーは家を追放されており、元々は公爵家の長男だった。公爵家と言えば、王族を除けば、貴族の中で一番、位が高い貴族だ。家もかなり大きい。
リスボンの街は一番奥に、辺境伯のリスボン家がある。奥に行けば奥に行くほど、貴族の位が高くなる。つまり、貴族街に入って、奥に行くほど家も大きくなっていた。
シルフィードは貴族街をどんどん奥に進んで行く。立ち止まることなく、進んで行くシルフィードを、後ろからついて行くラッキーは・・・
(マジか!?この人、上級貴族の娘なんだな。年も同じぐらいに見えるけど・・・社交界とかで会った事あるんじゃないか・・・。)
そうこうしながら、シルフィードは一番奥の屋敷の前で止まった。
「ここよ。ここが私の家よ。」
「ここって・・・」
「ええ。この街の領主、リスボン家よ。私の名前はシルフィード・リスボンよ。」
「やっぱり・・・。」
「さあ入りましょう。早速お父様に知らせてくるわね。あっ。私が領主の娘だからって緊張しなくても良いし、しゃべり方とかも別に変えなくていいわよ。ラッキーは冒険者なんだからいつもの感じで大丈夫よ。」
(そういってくれるのはありがたいけど・・・。は~。って事は父親ってリスボン辺境伯だよな~。リスボン辺境伯とは何度か会った事があるんだよな・・・。)
シルフィードの後に続いて、一番奥の一番大きな屋敷に入っていくラッキー。
屋敷の中に入ると、大勢の使用人がシルフィードを出迎えた。
「おかえりなさいませお嬢様。」
「ただいま。お父様は執務室かしら?」
「はい。旦那様は執務室で仕事中です。」
「わかったわ。ラッキーは奥の部屋で待ってて。お父様に話をしてくるわ。」
そう言って、シルフィードは去っていく。残されたラッキーは使用人に案内された部屋に行き、ソファに腰かける。使用人が持ってきたお茶を飲みながら待っていると・・・
「お待たせ~。」
ノックもせずにシルフィードが入ってきて、その後ろにリスボン辺境伯が入ってきた。
「こら!シルフィー。ノックもせずに入るとは礼儀がなっておらんぞ。」
「あっ!ごめんなさい。つい。」
ラッキーは2人が入ってきたので、立ち上がって挨拶した。
「初めまして辺境伯様。冒険者のラッキーと申します。」
「ああシルフィーから話は聞いているよ。ありがとう娘を助けてくれて。ラッキー君がいなかったら娘は死んでいたかもしれん。いやオークに捕まったら死ぬよりもつらい事になっていたかもしれん。」
「いえいえ。たまたま森を探索してたんで運がよかったんです。オークにしても、シルフィードさんが援護してくれたから倒せたようなもんですし。」
そう言って、ラッキーはリスボン辺境伯とシルフィードと軽く話しをしていった。
そして、御礼の話に・・・・
なる前に辺境伯が・・・
「ところでラッキー君。会った時から思ってたんだが、君はストライク公爵家の息子さんじゃないか?」
「えっ!?ストライク公爵家?」
(げっ!!やっぱりバレてた。そりゃそうか。別に変装してる訳でもないし、髪の色とかも変えてないし・・・。それに上級貴族なら天職の儀の後、王城でデイリーガチャスキルを使った所を見られているはずだからな・・・。)
「それは・・・。」
ラッキーはどうするか一瞬考えたが、隠しても無駄だと思い肯定する事にした。
「いや。はい。そうです。俺はストライク公爵家の長男でラッキー・ストライクでした。ですが、今は追放されたので、家名は名乗っていません。ただのラッキーです。」
「そうか・・・。やはりあの噂は本当だったか・・・。」
「噂・・・ですか?」
「ああ。ストライク公爵が息子を追放し、新たに養子を迎えた。とね。ここは辺境だからな。王都の情報はすぐには入って来ないんだ。それでラッキー君。追放されたのはやはり君の素質の事かね?」
「そうですね。俺の素質が役立たずだったから追放されたんだと思います。」
「そうか・・・。だが・・・よくオークを倒せたな。言ってはなんだがラッキー君の素質はパンを生み出すだけだったと思うのだが?」
「色々ありまして・・・」
「ちょっと!!お父様もラッキーも何を話しているの?私にもわかるように説明してよ。」
シルフィードがラッキーとリスボン辺境伯の話に割って入ってきた。それもそうだろう。シルフィードはラッキーの事を命を助けてくれた冒険者としてしか認識していなかったのだから。
それが、蓋を開けてみればラッキーが貴族でリスボン辺境伯とも面識があった。更に、貴族を追放されている・・・もはや何を話しているのかわからなくなったシルフィードはラッキーに説明を求めた。
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