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第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル

第23話 草原卒業!次は・・・ライアン教官編

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レベルを3に上げて、素質を二つ手に入れたラッキーは、草原での魔物討伐依頼はもう物足りなくなっていた。その為、ギルドでもっとレベルの高い依頼を受ける為にギルドの人達に話をする事にした。

ギルドに着いたラッキーはまずは受付に目を向ける。朝の忙しい時間を外してギルドには来たのでいつも対応してくれているナンシーさんの所も空いていた。

ラッキーはナンシーさんの所に向かった。

「ナンシーさんおはようございます。」

「ラッキーさん。おはようございます。今日はゆっくりなんですね。」

「はい。今後の依頼の事で相談がありまして。」

ラッキーは草原の魔物討伐依頼では物足りない事。レベルが上がったので魔物が脅威じゃなくなったので、森の魔物討伐依頼を受けるか他のFランクの依頼でおススメがないか尋ねた。

「そうですね・・・。Fランクはまだまだ駆け出しなので、森で薬草採取か魔物討伐が人気は高いですね。森での採取だと薬草もたくさんありますし、たまに上薬草が見つかる事もあります。魔物に関してもオークは肉が人気なので、オークを狙う冒険者は多いですね。」

「オークか・・・。俺でも狩れそうですか?」

「う~ん。ラッキーさんの実力が私にはわかりませんからなんとも言えませんが、一般的にFランク冒険者の4人パーティが一日森を探索して1体倒して持って帰ってくるぐらいです。」

「えっ!?4人で1体しか狩れないんですか?」

「オーク1体丸ごと持ってくるのはすごく大変なんですよ。身長2m以上あって、体重も150キロ以上ありますから。それにFランクやEランクもそうですが、オークを1体持って帰ってこれれば十分な報酬が手に入りますよ。」

「なるほど。」

(そんな巨大な魔物なら俺一人じゃ持って帰ってこれないな・・・。それにモンスターガチャスキルを使うならより多くの魔物を倒さないと意味がない。それを考えると楽に倒せる草原をメインにした方がいいのかな・・・)

「ラッキーさんはソロですから、草原が物足りなくなったなら森に行くのは有りだとは思いますが、薬草採取か、魔物討伐ならウルフかコボルト、スモールボア辺りが効率が良いかもしれません。オークとかトレントは割りに合わない気がします。」

(そうだな・・・。その辺は資料室でもう一回調べて見るか。それとドガンさんやライアン教官、ガンテツさんにも聞いて見よう。)

「わかりました。ちょっと他の人にも相談してみようと思います。」

そう言って、ラッキーは訓練室へと足を運んだ。ライアン教官を見つけると駆け寄った。

「ライアン教官おはようございます。」

「おおラッキーじゃないか。しばらくぶりだな。ちゃんと剣は振ってるか?」

「はい。毎日ちゃんと基本の型を中心に素振りしてます。」

「それは何よりだ。で今日はどうしたんだ?」

「はい。実は・・・」

ラッキーは草原の魔物を楽に倒せるようになったので森に行こうかと思ってる事。森はまだ入った事がないので大丈夫かどうか不安だという事をライアン教官に話した。

「なるほどな。ラッキーはソロだからその辺の安全対策をしっかりしてるのはとても良い事だ。それに新しい場所で新しい魔物と戦いたい。新しい依頼を受けたいっていうのは冒険者にとって何らおかしい事ではない。むしろ良くある事だ。」

「はい。」

「よし。ラッキーよ。ちょっと模擬戦をしてみようか。お前がどれほど成長したか見てやろう。私はこれでも元Bランクの冒険者だ。数々の魔物も倒してきた。今のラッキーが森で通用するか見てやろう。」

「本当ですか!?是非お願いします!」

(ライアン教官って元Bランク冒険者なんだ。すげぇーー。ライアン教官に見てもらえば今の俺の実力も教えてもらえるしギルドに来てよかった。)

ラッキーは早速、準備をしてライアン教官と向き合う。

「好きに向かってきていいぞ。それじゃ始めるか。」

ラッキーは開始と同時に剣を握ってライアン教官に向かって行く。草原でのラッキーでの戦闘スタイルだ。スピードをいかして先手必勝で基本の型を叩きこむ。

だが、ラッキーの剣はライアン教官に難なく受け止められた。

「ん!前より剣が重くそして早くなってるな。ちゃんと訓練してた証拠だ。」

(くそっ!)

剣を受け止められたラッキーは距離を取って、次にどうするか考える。

(このままじゃ前と一緒だ。どうする?考えろ・・・)

やみくもに向かって行っても防がれるだけだと思ったラッキーはなかなか攻撃に出れないでいた。そんな様子を見たライアン教官は、

「向かって来なければ実力もわからんぞ。まあ気持ちはわかるがな。じゃあ私から攻めて見ようか。」

そういうとライアン教官が向かってきた。ライアン教官が振る剣を防ごうとすると剣を構える。

だが、防いだと思ったら別の場所を斬られたり、防いでも防いでも攻撃がやまず、ラッキーはライアン教官に吹き飛ばされた。

「ラッキーよ。お前ではまだまだ私には勝てん。これは訓練だ。がむしゃらに向かってこい。そうする事で課題が見えるもんだぞ。」

ライアン教官の言葉にラッキーは剣を握りがむしゃらに向かって行く。剣を防がれても距離を取らずにひたすら剣を振る。

「はあ、はあ、はあ、はあ、」

(手に力が入らない・・・。剣がメッチャ重く感じる。)

ラッキーがこれ以上剣を振れないのを見たライアン教官は模擬戦を終了した。

「どうだ?手が上がらないだろう?今までこんなに剣を振った事はあったか?」

「いえ。初めてです。今までは草原で魔物を狩ってましたが殆ど一撃でしたから。」

「だろうな。だが今後、森に行ったり、ダンジョンに行ったりすると強敵に出会う事もあるだろう。剣を交えてみて、ラッキーの実力なら森でも大丈夫だとは思う。だが油断はするなよ。という事だ。」

その後、ライアン教官から剣の指導を受けてラッキーは訓練場を後にした。

「疲れたーーー。ライアン教官強すぎだろ!!。でもあれだな。正直剣術を磨こうと思ったら魔物討伐じゃなくてライアン教官に指導してもらった方が早いな・・・。」

午後からは解体場と武器屋に行こうと思っていたラッキーだが、休憩しようと酒場に向かうと、剣術の講習を一緒に受けた冒険者パーティを見つけた。

話をしようと思いラッキーはその冒険者達に声を掛けるのだった。
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