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第1章 ゼンパンの素質とデイリーガチャスキル

第9話 モンスターガチャから出てのは・・・

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草原で魔物を狩り続けたラッキー。10体目の魔物を倒すと頭の中にアナウンスが流れた。

『Fランクの魔物一体討伐を確認しました。10体の魔物の討伐を確認しました。平均討伐ランクはF。Fランクのモンスターガチャスキルを使用できます。』

ラッキーは最初のスモールラビットの討伐から、スライム、スライム、スモールラビット、スライム、スライム、ゴブリン、スライム、スライム、スライムと10体の魔物を討伐した。

途中、ゴブリンの群れを見つけたが安全策を取って、スライムを中心に倒して行った。

「よし!早速モンスターガチャスキルを使おう。」

ラッキーは早速モンスターガチャスキルを使用した。

デイリーガチャスキルと同じように白い光が目の前に現れる。

白い光が消えると、そこに現れたのは・・・見たことのあるポーションだった。

「ポーション!?」

ラッキーはポーションを手に取った。

「まじかーーー。苦労した最初のガチャスキルは素質を貰えると思ったんだけどな~・・・。」

ガチャの結果はポーションだった。ちなみにモンスターガチャは10%の確率で素質かアイテムが出る。

結果としては当たりだった。

これはラッキーの運が上限突破している事も関係していた。

「まあハズレじゃなくて当たりだった事を考えれば、良しとするか。あっ!!そういえば今日はまだデイリーガチャを回してなかった。お昼を忘れて魔物討伐に精をだしてたからすっかり忘れてた。」

ラッキーは続いてデイリーガチャスキルを使用した。

「さっき素質が出なかったのは、ここでレアな素質が出るからバランスを取ったんだろう。頼むぞ!!」

そして、デイリーガチャの結果は・・・





カレーパンだった。

「結局パンかよ!!!」

デイリーガチャスキルは毎日1回使う事ができるのだが、素質が当たる確率は0.3%だ。300回に1回の確率で素質が当たる。

ラッキーは、今日で31回目のデイリーガチャスキルを使ったのだが、当然のように素質は出なかった。

「まあ・・・しょうがないか。デイリーガチャスキルとモンスターガチャスキル。毎日使えばその内素質も出るよな。いつものように前向きに行こう。そうだ!魔物討伐したんだからいつもより報酬も多くもらえるはずだ。切り替えてギルドに戻ろう。」

ラッキーは討伐証明であるスライムの魔石7個とゴブリンの左耳、スモールラビットの尻尾二つをカバンに入れて、両手にスモールラビットを持ち、ギルドに向かった。

ギルドに着くと、そのままナンシーの所が空いていたので、ナンシーの元へ向かう。

「ナンシーさん。魔物討伐の依頼の報告にきました。あと、すいません。スモールラビットを2体倒したんですが解体とかやり方がわからなくてそのまま持ってきちゃいました。一応血抜きだけはしてきたんですが・・・」

「ラッキーさん。魔物をそのまま持ってきたんですね? 」

「はい。資料室でスモールラビットは皮と肉が素材になると書かれてあったので。」

「私の忠告をちゃんと聞いて、資料室で調べてから魔物討伐に向かってくれたんですね。ありがとうございます。解体してなくてもギルドで解体する事ができますので、大丈夫ですよ。奥の解体部屋で解体を依頼してきてください。そこに担当の者がいますので。」

ラッキーはスモールラビットを2匹持ったまま解体場に向かった。
解体場に入ると、エプロンに大きな包丁を持った人から話しかけられた。

「おっスモールラビットの解体か?」

「はい。解体の仕方がわからなかったので、そのまま持ってきました。ここで解体してもらえるって聞いたんですが?」

「もちろんだ。その台に置いてくれるか?」

ラッキーは2匹のスモールラビットを台の上に置いた。
エプロン姿の職員は台の上のスモールラビットを調べていく。

「素材のランクとしては並だな。」

「並・・・ですか?」

「ああ。魔物の素材にもランクがあってな。あまり傷がついていない素材は上級で、傷だらけであまり素材にならないのが下級だ。それ以外は並のランクって感じだな。」

(なるほど。俺は思いっきり剣でスモールラビットを切り付けたからな。たしかにあの状態なら肉はまあ食べれるだろうけど、皮とかはあまり使い道がなさそうだよな・・・)

「そうなんですね。綺麗な状態を維持して倒したら上級になるって感じですか?」

「ああ。魔物事に倒し方があってな。ちなみにスモールラビットの場合は首を斬るのが一番手っ取り早いな。身体の部分に傷が無かったら皮も全部使えるしな。後は魔法とかで倒す方法があるかな。だけど火魔法はダメだ。皮が燃えちまおうと素材として使えないからな。」

「なるほど。勉強になります。」

「まあ次持ってくるときはその辺も気にしてみてくれ。ほれっ」

ラッキーは職員から木のプレートを渡された。

「これは?」

「それを受付に持って行けば素材の報酬を受け取れるんだ。まあ解体料は引かせてもらうがな。」

「なるほど、そういうシステムなんですね。」

「そういう事だ。」

木のプレートを受け取ったラッキーは再度ナンシーの元に行き、受け取ったプレートを渡す。更に、魔物の討伐証明と薬草を一緒に出し、依頼の報酬を受け取った。

「やっぱり魔物討伐依頼は薬草採取依頼より割りが良いな。いつもの倍ぐらいの報酬になったぞ。」

ゴブリンやスライム、スモールラビットの討伐報酬はそれ程高いモノではない。駆け出しの冒険者でも倒せる魔物なのだ。高いわけがない。

だが、薬草採取と比べると報酬は高い。下手すれば死ぬかもしれない魔物の討伐だ。リスクに対して報酬がバランスよく設定されていた。

「明日からもがんばるぞ!!目指せ素質だ!そしてお金を貯める!!なんか急に未来が明るくなった気がするぞ!!」

ハイテンションのラッキーはそのまま宿に戻り、明日また魔物討伐でガチャスキルを使うぞ!!と気合を入れたのだった。
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