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第十章 家族の時間
第340話 ソフィアとの時間 3
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「ソフィアはいつも魔法使いを選んでるのか?」
「はい。魔法なら直接魔物に触れる事なく倒せますから。学生時代にもクリフ君とレベリングでダンジョンとかに行った事もあるし、あれからレベルを上げる為に魔物とかと戦ったりしたけど、全然慣れなくて・・・」
「そうなんだ。でも魔法使いって言ってもMPがなくなったら魔法は使えないだろ?その時はどうしてたんだ?」
「その時は、武器で戦いました。慣れないってだけで、無理って訳じゃないから。」
「OK。出てくる魔物は俺が引き受けるよって言いたいところだけど、俺もレベル1だ。ソフィアと連携して進まないとすぐにゲームオーバーになると思う。色々指示するけどいいかな?」
「うん。クリフ君と奥まで進んでレベルアップの実を手に入れる為だもん。がんばるよ。」
(とりあえず地下1階と地下2階でどんな武器を手に入れるかだな。いきなりモンスターハウスなんて罠はないだろうけど、むやみやたらに進んで行ったらすぐにゲームオーバーだし、ゲーム感覚でレベルが上がったら下に降りる。ぐらいで進んで行くのがいいか。)
こうして、クリフとソフィアは不思議なダンジョンの地下1階を進んで行った。地下1階に現れる魔物はスライムやスモールバッタ、ゴブリンの3種類で警戒しながら進めば、一度に複数に襲われる事もなかった。クリフは素手で殴るので、一撃で倒す事はできなかったが、ソフィアのファイアーボールの魔法は、魔物を一撃で倒して行った。レベルが1なので、ファイアーボールは5回しか使えなかったが、うまく連携してダンジョンを進んでいった。
「さすがクリフ君だね。まさか下に降りる階段を見つけても先に進まないとか、思っても見なかったよ。」
クリフとソフィアは地下3階へと足を進めていた。どちらもレベルは5になっている。クリフは前世でこういったゲームを良くやっていたので、攻略の仕方を良く知っていたのだ。
(たしかにこういった方が進みやすいなんて情報はギルドで公開はしてるだろうけど、階段の場所とか現れるアイテムとか、出現する魔物の情報とかで、階段を見つけてもレベルを上げる為にしばらく留まるなんて誰も教えてくれないもんな~。なんせこの手のゲームはいかに低層階でレベルを上げて必要アイテムを手に入れるかが鍵だからな。)
「まあ安全にレベルを上げれるときは上げた方がな。モンスターハウスとかに低層で当たるとヤバいだろ?」
「たしかにそうだね。私も地下3階でモンスターハウスに当たって、帰還の魔法書ですぐに帰った事もあるし。」
(地下3階からモンスターハウスが出るのか。今の俺とソフィアなら逆にモンスターハウスが出た方がレベルも上がるしアイテムも手に入るからありがたいか・・・。部屋に入るまで存在がわからないから慎重に退路を確保しながら進むのがいいか。地下2階で鋼の剣が出たのは助かったな。ソフィアのMPは温存しながらこれからは進んで行くか。)
「地下3階からモンスターハウスが出るのか。ならソフィアはなるべく魔法を使わずに対処してくれ。レベルも上がって、けっこういい武器を手に入れたから、しばらくは俺一人で魔物は倒せるだろう。モンスターハウスとか、複数の魔物に囲まれた時は魔法を使ってほしいけど、いざって時にMPがなかったら困るからね。」
「なるほどね。わかったわ。MPがなくなったら全然役に立たないもんね。今までは魔物を見つけたら安全に倒せるから、MPがある限りすぐに魔法を使ってたし、なくなっても回復アイテムがあるうちは使って魔物を倒しまくってたよ。」
「それでも進めるだろうけど、深くまで潜るなら色々考えながら行かないとね。」
(帰還の魔法書を使えば死なずに脱出できるからその辺のリスク管理はあまりしてこなかったみたいだな。使えばなくなるんだ。最低でも帰還の魔法書が手に入るまでは進まないと意味ないよな。地下10階に確定で落ちてるとかなら安心するんだけど・・・)
モンスターハウスを警戒しながら、地下3階を進んで行くと・・・
「クリフ君この部屋はお店部屋だよ。ラッキーだね。」
「ラッキー?どういう事?」
「へへへ。これはクリフ君も知らないでしょ。ここにある9個のアイテムの内一つを手に取ると、ゴーレムさんが入口を塞いでくれるんだ。そしたら魔物はこの部屋に入って来れないから安全に休憩ができるんだよ。」
そういって、ソフィアが床に置いてある9個のアイテムの内、杖を手に取った。すると、アイテムの傍にいたゴーレムがクリフ達が入ってきた入口に向かって歩いて行く。入口で泊まったゴーレムは、そこで身体を大きくし入口を完全に塞いだ。
「へぇ~。たしかにこれなら魔物は入って来れないね。」
「あっ、でも罠には気を付けてね。一度同じように休憩してたら移動の罠を踏んで別の場所に飛ばされた事があったの。そしたら大変。ドロボーっていいながらたくさんのゴーレムが襲ってきたんだよ。さすがにあの時は死ぬかと思ったよ。」
(ソフィアもけっこうやらかしてるんだな。まあそれも含めて経験値か。俺だって知らない事や忘れてる事だってある。ソフィアの経験をうまく活かして先に進まないとな。)
部屋の中に罠がないのを確認したクリフとソフィアは、安全地帯となったお店部屋でしばし休憩するのだった。
「はい。魔法なら直接魔物に触れる事なく倒せますから。学生時代にもクリフ君とレベリングでダンジョンとかに行った事もあるし、あれからレベルを上げる為に魔物とかと戦ったりしたけど、全然慣れなくて・・・」
「そうなんだ。でも魔法使いって言ってもMPがなくなったら魔法は使えないだろ?その時はどうしてたんだ?」
「その時は、武器で戦いました。慣れないってだけで、無理って訳じゃないから。」
「OK。出てくる魔物は俺が引き受けるよって言いたいところだけど、俺もレベル1だ。ソフィアと連携して進まないとすぐにゲームオーバーになると思う。色々指示するけどいいかな?」
「うん。クリフ君と奥まで進んでレベルアップの実を手に入れる為だもん。がんばるよ。」
(とりあえず地下1階と地下2階でどんな武器を手に入れるかだな。いきなりモンスターハウスなんて罠はないだろうけど、むやみやたらに進んで行ったらすぐにゲームオーバーだし、ゲーム感覚でレベルが上がったら下に降りる。ぐらいで進んで行くのがいいか。)
こうして、クリフとソフィアは不思議なダンジョンの地下1階を進んで行った。地下1階に現れる魔物はスライムやスモールバッタ、ゴブリンの3種類で警戒しながら進めば、一度に複数に襲われる事もなかった。クリフは素手で殴るので、一撃で倒す事はできなかったが、ソフィアのファイアーボールの魔法は、魔物を一撃で倒して行った。レベルが1なので、ファイアーボールは5回しか使えなかったが、うまく連携してダンジョンを進んでいった。
「さすがクリフ君だね。まさか下に降りる階段を見つけても先に進まないとか、思っても見なかったよ。」
クリフとソフィアは地下3階へと足を進めていた。どちらもレベルは5になっている。クリフは前世でこういったゲームを良くやっていたので、攻略の仕方を良く知っていたのだ。
(たしかにこういった方が進みやすいなんて情報はギルドで公開はしてるだろうけど、階段の場所とか現れるアイテムとか、出現する魔物の情報とかで、階段を見つけてもレベルを上げる為にしばらく留まるなんて誰も教えてくれないもんな~。なんせこの手のゲームはいかに低層階でレベルを上げて必要アイテムを手に入れるかが鍵だからな。)
「まあ安全にレベルを上げれるときは上げた方がな。モンスターハウスとかに低層で当たるとヤバいだろ?」
「たしかにそうだね。私も地下3階でモンスターハウスに当たって、帰還の魔法書ですぐに帰った事もあるし。」
(地下3階からモンスターハウスが出るのか。今の俺とソフィアなら逆にモンスターハウスが出た方がレベルも上がるしアイテムも手に入るからありがたいか・・・。部屋に入るまで存在がわからないから慎重に退路を確保しながら進むのがいいか。地下2階で鋼の剣が出たのは助かったな。ソフィアのMPは温存しながらこれからは進んで行くか。)
「地下3階からモンスターハウスが出るのか。ならソフィアはなるべく魔法を使わずに対処してくれ。レベルも上がって、けっこういい武器を手に入れたから、しばらくは俺一人で魔物は倒せるだろう。モンスターハウスとか、複数の魔物に囲まれた時は魔法を使ってほしいけど、いざって時にMPがなかったら困るからね。」
「なるほどね。わかったわ。MPがなくなったら全然役に立たないもんね。今までは魔物を見つけたら安全に倒せるから、MPがある限りすぐに魔法を使ってたし、なくなっても回復アイテムがあるうちは使って魔物を倒しまくってたよ。」
「それでも進めるだろうけど、深くまで潜るなら色々考えながら行かないとね。」
(帰還の魔法書を使えば死なずに脱出できるからその辺のリスク管理はあまりしてこなかったみたいだな。使えばなくなるんだ。最低でも帰還の魔法書が手に入るまでは進まないと意味ないよな。地下10階に確定で落ちてるとかなら安心するんだけど・・・)
モンスターハウスを警戒しながら、地下3階を進んで行くと・・・
「クリフ君この部屋はお店部屋だよ。ラッキーだね。」
「ラッキー?どういう事?」
「へへへ。これはクリフ君も知らないでしょ。ここにある9個のアイテムの内一つを手に取ると、ゴーレムさんが入口を塞いでくれるんだ。そしたら魔物はこの部屋に入って来れないから安全に休憩ができるんだよ。」
そういって、ソフィアが床に置いてある9個のアイテムの内、杖を手に取った。すると、アイテムの傍にいたゴーレムがクリフ達が入ってきた入口に向かって歩いて行く。入口で泊まったゴーレムは、そこで身体を大きくし入口を完全に塞いだ。
「へぇ~。たしかにこれなら魔物は入って来れないね。」
「あっ、でも罠には気を付けてね。一度同じように休憩してたら移動の罠を踏んで別の場所に飛ばされた事があったの。そしたら大変。ドロボーっていいながらたくさんのゴーレムが襲ってきたんだよ。さすがにあの時は死ぬかと思ったよ。」
(ソフィアもけっこうやらかしてるんだな。まあそれも含めて経験値か。俺だって知らない事や忘れてる事だってある。ソフィアの経験をうまく活かして先に進まないとな。)
部屋の中に罠がないのを確認したクリフとソフィアは、安全地帯となったお店部屋でしばし休憩するのだった。
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