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第十章 家族の時間
第306話 セリーヌとの時間 5
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王都に入ったクリフ達は、まずは新しい冒険者証を発行する為にギルドに向かった。
(そういや~、俺が冒険者ギルドに登録したのもここの王都ギルドだったな。エリーさん元気にしてるかな?)
高等学校に入る時に王都に来たクリフは、その時に王都で初めて冒険者登録をした。その時の受付嬢がエルフのエリーである。クリフは異世界で初めてエルフを見てとても感動していた。
ギルドに入ると、さすが王都のギルドとあって、中は活気に包まれていた。
「なんか新鮮ですね。いつもはすぐに個室に行って話をするし、周りからジロジロみられてたから、あまり周りを見ないようにしてましたが、年齢も種族も性別も、見事にバラバラですね。」
ギルドの中の様子を伺うと、
高そうな装備に身を固めた冒険者やまだまだ駆け出しだとわかる装備の冒険者
酒場で女性をナンパする冒険者や、字の読めない冒険者の代わりに代読する子供
種族も人族、獣人族、エルフ族に魔人族と様々な種族の人で賑わっていた。
「とりあえず登録しに行こうか。」
(受付にエリーさんがいる。相変わらずキレイだな。それに今の俺達って駆け出しもいいとこだし、テンプレイベントが怖い。さすがに2度起きるのは勘弁だぞ。)
クリフとセリーヌは、受付に並び冒険者登録を行った。初めて冒険者登録をしたときと同じように、対応はエルフのエリーにしてもらった。
「ではこれに必要事項の記入をお願いします。」
対応したエリーは、二人を驚きと戸惑いの目で見てきたが、普通に対応してくれた。クリフとセリーヌはそれぞれ必要事項を用紙に記入し、エリーに渡す。
「クリフ・・・セリーヌ・・・やっぱり。すいません。お二人とも2階に来ていただいてよろしいでしょうか?」
(ありゃ。もしかして俺達の事バレたかな・・・名前を変えずにそのまま記入しちゃったからな。それにしてもエリーさん。俺達の変装を見破ったのか?それはそれですごいな。)
困惑しながらも、クリフとセリーヌはエリーに言われ、ギルドの2階へと向かう。向かう先はギルドマスター室だ。
(ギルドマスター室って事はエリーさんはもう俺達の事わかってる感じだな。そういやギルドマスターのヨハンさんに会うのも久しぶりだな。)
ギルドマスター室に入ると、ギルドマスターのヨハンが忙しそうに仕事をしていた。
「どうしたエリー?その二人は?」
「お二人ともここなら周囲にはバレませんので変装を解いても大丈夫ですよ。」
エリーに言われ、クリフとセリーヌは大人しく変装を元に戻した。
「やっぱり!クリフ様とセリーヌ様でしたね。名前を見て確信しましたよ。これはどういう事ですか?」
「久しぶりです。ヨハンさん、エリーさん。実は・・・」
クリフとセリーヌは、王都に来た経緯を説明した。
「そういう事ですか・・・それなら別の冒険者証を持っていた方がいいかもしれませんね。マスター?クリフ様とセリーヌ様に新しい冒険者証を作っても構いませんね。」
「ああ、エリーがそう判断したなら俺はかまわないぞ。それにしてもクリフ様もセリーヌ様も久しぶりですね。エターレインの事は噂で聞いてますよ。」
「そうなんですよ。でもまだまだこれからです。今は次の段階に向けての視察やら準備期間って感じです。」
「なるほど、その為に変装して王都にきたんだな。まあクリフ様とセリーヌ様なら問題ないとは思うが悪用はしないでくれよ。」
「もちろんです。」
クリフとセリーヌは軽く雑談と、王都の状況を聞いて、ギルドを後にした。
「結局ギルドでもバレちゃいましたね。」
「しょうがないよ。名前も変えてなかったしね。」
「それじゃあ王都を見て回りますか?どこか行きたいと事はありますか?」
「そうだね。晩までに時間はあるから軽く何か食べたいな。それと魔導書を見てみたいかな。ここの古本屋でさあ初めて魔法書とスキル書を買ったんだ。冒険者の報酬を握りしめて、たしか1冊金貨20枚だったかな・・・2冊しか買えなかったけど、そこで召喚の魔法書とテイムのスキル書を買ったんだ。それでスイムとグランが仲間になったからここの古本屋は縁があるんだよね。」
「そうなんですね。なら軽く屋台で何か買って古本屋に行ってみましょうか?」
王都の中を歩いても今のクリフとセリーヌに声を掛ける者はいない。久々にのんびりと王都を楽しんだ二人は、変装を元に戻して王城へと向かった。
王城に入るとすでに王様に話は通っていたので、謁見の間で軽く挨拶をした後に王族達と食事になった。
「今日はライトちゃんは一緒じゃないのね。」
「はい。久々にセリーヌと二人で旅行をと思いまして。」
「そうそうギルドマスターからも二人が変装して冒険者登録に来たって聞きましたよ。ふふふ。変装しないと街も自由に歩けないものね。でもまあ大変だったみたいね。」
「もうその事を知ってるんですか?お母さまは情報を得るのが早いですね。又今度ライトを連れてきます。」
「ええ。期待してるわね。」
王族達と楽しく話ながら食事をしたクリフとセリーヌは、宿屋ではなく王城で泊まる事になった。
王城に泊まった翌日は、王都にいる高等学校時代の友人達に会いに行ったり、カフェでママ友会に交じったり、初心に帰って薬草採取の依頼を二人で受けたりと、他の場所に行く事なく、学生時代に過ごした王都を満喫したのだった。
予定通り1週間が過ぎて、クリフ達はエターレインへと戻った。エターレインへと戻ると、セリーヌは、嫁達と嫁会を開きどういった事をしたか、何があったかと報告していた。
クリフが参加していないので、詳細はわからないが、その話は夜遅くまで開催されていたのだった。
(そういや~、俺が冒険者ギルドに登録したのもここの王都ギルドだったな。エリーさん元気にしてるかな?)
高等学校に入る時に王都に来たクリフは、その時に王都で初めて冒険者登録をした。その時の受付嬢がエルフのエリーである。クリフは異世界で初めてエルフを見てとても感動していた。
ギルドに入ると、さすが王都のギルドとあって、中は活気に包まれていた。
「なんか新鮮ですね。いつもはすぐに個室に行って話をするし、周りからジロジロみられてたから、あまり周りを見ないようにしてましたが、年齢も種族も性別も、見事にバラバラですね。」
ギルドの中の様子を伺うと、
高そうな装備に身を固めた冒険者やまだまだ駆け出しだとわかる装備の冒険者
酒場で女性をナンパする冒険者や、字の読めない冒険者の代わりに代読する子供
種族も人族、獣人族、エルフ族に魔人族と様々な種族の人で賑わっていた。
「とりあえず登録しに行こうか。」
(受付にエリーさんがいる。相変わらずキレイだな。それに今の俺達って駆け出しもいいとこだし、テンプレイベントが怖い。さすがに2度起きるのは勘弁だぞ。)
クリフとセリーヌは、受付に並び冒険者登録を行った。初めて冒険者登録をしたときと同じように、対応はエルフのエリーにしてもらった。
「ではこれに必要事項の記入をお願いします。」
対応したエリーは、二人を驚きと戸惑いの目で見てきたが、普通に対応してくれた。クリフとセリーヌはそれぞれ必要事項を用紙に記入し、エリーに渡す。
「クリフ・・・セリーヌ・・・やっぱり。すいません。お二人とも2階に来ていただいてよろしいでしょうか?」
(ありゃ。もしかして俺達の事バレたかな・・・名前を変えずにそのまま記入しちゃったからな。それにしてもエリーさん。俺達の変装を見破ったのか?それはそれですごいな。)
困惑しながらも、クリフとセリーヌはエリーに言われ、ギルドの2階へと向かう。向かう先はギルドマスター室だ。
(ギルドマスター室って事はエリーさんはもう俺達の事わかってる感じだな。そういやギルドマスターのヨハンさんに会うのも久しぶりだな。)
ギルドマスター室に入ると、ギルドマスターのヨハンが忙しそうに仕事をしていた。
「どうしたエリー?その二人は?」
「お二人ともここなら周囲にはバレませんので変装を解いても大丈夫ですよ。」
エリーに言われ、クリフとセリーヌは大人しく変装を元に戻した。
「やっぱり!クリフ様とセリーヌ様でしたね。名前を見て確信しましたよ。これはどういう事ですか?」
「久しぶりです。ヨハンさん、エリーさん。実は・・・」
クリフとセリーヌは、王都に来た経緯を説明した。
「そういう事ですか・・・それなら別の冒険者証を持っていた方がいいかもしれませんね。マスター?クリフ様とセリーヌ様に新しい冒険者証を作っても構いませんね。」
「ああ、エリーがそう判断したなら俺はかまわないぞ。それにしてもクリフ様もセリーヌ様も久しぶりですね。エターレインの事は噂で聞いてますよ。」
「そうなんですよ。でもまだまだこれからです。今は次の段階に向けての視察やら準備期間って感じです。」
「なるほど、その為に変装して王都にきたんだな。まあクリフ様とセリーヌ様なら問題ないとは思うが悪用はしないでくれよ。」
「もちろんです。」
クリフとセリーヌは軽く雑談と、王都の状況を聞いて、ギルドを後にした。
「結局ギルドでもバレちゃいましたね。」
「しょうがないよ。名前も変えてなかったしね。」
「それじゃあ王都を見て回りますか?どこか行きたいと事はありますか?」
「そうだね。晩までに時間はあるから軽く何か食べたいな。それと魔導書を見てみたいかな。ここの古本屋でさあ初めて魔法書とスキル書を買ったんだ。冒険者の報酬を握りしめて、たしか1冊金貨20枚だったかな・・・2冊しか買えなかったけど、そこで召喚の魔法書とテイムのスキル書を買ったんだ。それでスイムとグランが仲間になったからここの古本屋は縁があるんだよね。」
「そうなんですね。なら軽く屋台で何か買って古本屋に行ってみましょうか?」
王都の中を歩いても今のクリフとセリーヌに声を掛ける者はいない。久々にのんびりと王都を楽しんだ二人は、変装を元に戻して王城へと向かった。
王城に入るとすでに王様に話は通っていたので、謁見の間で軽く挨拶をした後に王族達と食事になった。
「今日はライトちゃんは一緒じゃないのね。」
「はい。久々にセリーヌと二人で旅行をと思いまして。」
「そうそうギルドマスターからも二人が変装して冒険者登録に来たって聞きましたよ。ふふふ。変装しないと街も自由に歩けないものね。でもまあ大変だったみたいね。」
「もうその事を知ってるんですか?お母さまは情報を得るのが早いですね。又今度ライトを連れてきます。」
「ええ。期待してるわね。」
王族達と楽しく話ながら食事をしたクリフとセリーヌは、宿屋ではなく王城で泊まる事になった。
王城に泊まった翌日は、王都にいる高等学校時代の友人達に会いに行ったり、カフェでママ友会に交じったり、初心に帰って薬草採取の依頼を二人で受けたりと、他の場所に行く事なく、学生時代に過ごした王都を満喫したのだった。
予定通り1週間が過ぎて、クリフ達はエターレインへと戻った。エターレインへと戻ると、セリーヌは、嫁達と嫁会を開きどういった事をしたか、何があったかと報告していた。
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