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第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第284話 セントラル中将フォルカス
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魔国はとても大きな国だ。単純に王国、聖国、帝国の3つを足したぐらいの大きさがある。そして、上からノース、セントラル、サウスの3つのエリアに分かれており、トップを大将としてそれぞれを運営している。
ノース大将:エックス
ノース中将:ワイ
ノース中将:ゼット
セントラル大将:フォルダー
セントラル中将:フォルカス
セントラル中将:フォント
サウス大将:サファイア
サウス中将:ルビー
サウス中将:トパーズ
魔王が誕生するまで、魔国はバランス良く運営できていた。意見が衝突すると多数決で問題も今まで起きなかった。おかしくなったのは魔王が誕生してからだ。
魔王がセントラルに誕生してからは、今まで同列だったのに、ノース、サウスよりもセントラルが上に立つようになった。魔王が今までの歴史のように強さを重視するのならよかったが、魔王の方針は『みんな仲良く』だった。
セントラルはそんな魔王の方針を全員が支えた。おもしろくないのはノースとサウスだ。不満は徐々に溜まっていき、今回それが一斉に噴き出したのだ。ある事がきっかけで・・・
そんな中、魔王を溺愛しているフォルカスは、反乱時に魔王ユイを転移魔法で遠ざけた事を父フォルダーより聞くと、ユイを追いかけようとした。
だが、フォルダーはフォルカスに魔王をどこに転移したのか教えなかった。フォルダーはフォルカスが動けばユイの場所が知られ危険にさらされると思ったからだ。フォルダーはその後、自らが犠牲になり、フォルカスも逃がしたのだった。
フォルカスは現在、セントラル城の南にある山の麓でひっそりと行動していた。セントラル城を取り返す為、戦力を集めながらセントラルのどこかにいるであろう魔王を捜索していた。
戦力は少しずつだが増えて行くが、魔王はどこを探しても見つからなかった。今日も魔王を探す為にセントラル内を動き回って疲れて戻ってきた所に朗報が届いた。
それは・・・
魔王ユイとリンティアの無事の知らせだった。隠れ家に戻ってきたフォルカスは急いで魔王ユイの元へと走った。
するとそこには・・・
ずっと探していた魔王の姿とともにお供のリンティア、それと・・・見知らぬ男がいたのだった。
☆☆☆
クリフ達は、一直線にセントラル城の南に向かった。場所はリンティアが知っていた。もちろん空を飛んでの移動だ。飛んでいるとはいえ、すぐにつく距離ではない。休憩、夜営を繰り返しようやく到着したクリフ達を迎えたのは多くのセントラルの魔族達だった。
そこにはフォルカスの妹のフォルテもいて、フォルカスの事を尋ねると、今は出ているがすぐに戻ってくるという。
クリフ達は、フォルカスを待ちようやく再会したのだった。だがクリフの表情は優れない。
(今の俺って絶対、帝国で戦った相手ってわかってないよな。俺の見た目ってどこにでもいる魔族の姿をしてるし、ユイ達も早く説明してくれたらいいのに、全然説明してくれない。誰お前?みたいな視線を感じるし、フォルカスに至ってはまちがいなく俺を敵視してるよ。正体まではまだわかってないけど、ユイに近づく変な男。ぐらいに思ってるんだろうな。)
話をするために、フォルカス、フォルテ、ユイ、リンティア、クリフの5名はテーブルを囲った。
口を開いたのはユイだ。
「フォルカス。本当に無事でよかった。ユイがふがいないばっかりに・・・ごめんなさい。」
「いえ。ユイ様が無事ならそれでいいのです。リンティアもユイ様の護衛ご苦労だった。それとそこの男は?」
「ありがたきお言葉です。それとここにいる男ですが、ユイ様と私を助けここまで護衛をしてくださいました。それで・・・」
「クリフさん。変化魔法を解いて頂けますか?」
ユイに言われ、クリフは変化魔法を解く、魔族の姿から、普段の姿に戻る。
「お前は!?なぜお前がここに。」
「久しぶりだなフォルカス。帝国で戦った以来か。どういった縁かユイと魔の森で知り合ってな。話を聞いたら困ってるって言うからここまで来たんだ。」
「お前!?ユイ様に向かってその口調はなんだ!!」
「フォルカス落ち着いて。ユイがお願いしたの。クリフさんがいなかったら私達はここまでこれなかった。王国から魔国に来るときも。魔国の村でノースの人達に捕まりそうになった時も。クリフさんが助けてくれたの。今も、セントラル奪還の為に協力してくれてるわ。」
「ユイ様・・・」
「フォルカスだって、直接戦ったならクリフさんの実力は知ってるでしょう。今は少しでも戦力があった方がいいでしょ。」
「それはそうですが・・・よりによって人族で、しかも勇者を・・・」
「お兄様?そちらの人族の方は勇者なのですか?それにお兄様と戦ったって?」
「フォルテ。その話は後々してやる。今はユイ様もいらっしゃる。」
「フォルカス様。セントラル城は、セントラル城は大丈夫なのですか?他の者達は?」
「すまないリンティア。魔王様やリンティア以外は皆捕まっている。父上も奴らに・・・」
「やはり・・・」
(殺されてないのは、他国を攻める戦力にする為かな?まあ死んでないならよかった。さすがに死んでたらどうしようもないもんな。)
「それでフォルカス?セントラル城の奪還計画はどうなってるんだ?手伝うってユイと約束したからな。俺も力を貸すぞ。」
「・・・すまない。恩に着る。」
こうして、クリフ達は無事にフォルカスと合流するのだった。
ノース大将:エックス
ノース中将:ワイ
ノース中将:ゼット
セントラル大将:フォルダー
セントラル中将:フォルカス
セントラル中将:フォント
サウス大将:サファイア
サウス中将:ルビー
サウス中将:トパーズ
魔王が誕生するまで、魔国はバランス良く運営できていた。意見が衝突すると多数決で問題も今まで起きなかった。おかしくなったのは魔王が誕生してからだ。
魔王がセントラルに誕生してからは、今まで同列だったのに、ノース、サウスよりもセントラルが上に立つようになった。魔王が今までの歴史のように強さを重視するのならよかったが、魔王の方針は『みんな仲良く』だった。
セントラルはそんな魔王の方針を全員が支えた。おもしろくないのはノースとサウスだ。不満は徐々に溜まっていき、今回それが一斉に噴き出したのだ。ある事がきっかけで・・・
そんな中、魔王を溺愛しているフォルカスは、反乱時に魔王ユイを転移魔法で遠ざけた事を父フォルダーより聞くと、ユイを追いかけようとした。
だが、フォルダーはフォルカスに魔王をどこに転移したのか教えなかった。フォルダーはフォルカスが動けばユイの場所が知られ危険にさらされると思ったからだ。フォルダーはその後、自らが犠牲になり、フォルカスも逃がしたのだった。
フォルカスは現在、セントラル城の南にある山の麓でひっそりと行動していた。セントラル城を取り返す為、戦力を集めながらセントラルのどこかにいるであろう魔王を捜索していた。
戦力は少しずつだが増えて行くが、魔王はどこを探しても見つからなかった。今日も魔王を探す為にセントラル内を動き回って疲れて戻ってきた所に朗報が届いた。
それは・・・
魔王ユイとリンティアの無事の知らせだった。隠れ家に戻ってきたフォルカスは急いで魔王ユイの元へと走った。
するとそこには・・・
ずっと探していた魔王の姿とともにお供のリンティア、それと・・・見知らぬ男がいたのだった。
☆☆☆
クリフ達は、一直線にセントラル城の南に向かった。場所はリンティアが知っていた。もちろん空を飛んでの移動だ。飛んでいるとはいえ、すぐにつく距離ではない。休憩、夜営を繰り返しようやく到着したクリフ達を迎えたのは多くのセントラルの魔族達だった。
そこにはフォルカスの妹のフォルテもいて、フォルカスの事を尋ねると、今は出ているがすぐに戻ってくるという。
クリフ達は、フォルカスを待ちようやく再会したのだった。だがクリフの表情は優れない。
(今の俺って絶対、帝国で戦った相手ってわかってないよな。俺の見た目ってどこにでもいる魔族の姿をしてるし、ユイ達も早く説明してくれたらいいのに、全然説明してくれない。誰お前?みたいな視線を感じるし、フォルカスに至ってはまちがいなく俺を敵視してるよ。正体まではまだわかってないけど、ユイに近づく変な男。ぐらいに思ってるんだろうな。)
話をするために、フォルカス、フォルテ、ユイ、リンティア、クリフの5名はテーブルを囲った。
口を開いたのはユイだ。
「フォルカス。本当に無事でよかった。ユイがふがいないばっかりに・・・ごめんなさい。」
「いえ。ユイ様が無事ならそれでいいのです。リンティアもユイ様の護衛ご苦労だった。それとそこの男は?」
「ありがたきお言葉です。それとここにいる男ですが、ユイ様と私を助けここまで護衛をしてくださいました。それで・・・」
「クリフさん。変化魔法を解いて頂けますか?」
ユイに言われ、クリフは変化魔法を解く、魔族の姿から、普段の姿に戻る。
「お前は!?なぜお前がここに。」
「久しぶりだなフォルカス。帝国で戦った以来か。どういった縁かユイと魔の森で知り合ってな。話を聞いたら困ってるって言うからここまで来たんだ。」
「お前!?ユイ様に向かってその口調はなんだ!!」
「フォルカス落ち着いて。ユイがお願いしたの。クリフさんがいなかったら私達はここまでこれなかった。王国から魔国に来るときも。魔国の村でノースの人達に捕まりそうになった時も。クリフさんが助けてくれたの。今も、セントラル奪還の為に協力してくれてるわ。」
「ユイ様・・・」
「フォルカスだって、直接戦ったならクリフさんの実力は知ってるでしょう。今は少しでも戦力があった方がいいでしょ。」
「それはそうですが・・・よりによって人族で、しかも勇者を・・・」
「お兄様?そちらの人族の方は勇者なのですか?それにお兄様と戦ったって?」
「フォルテ。その話は後々してやる。今はユイ様もいらっしゃる。」
「フォルカス様。セントラル城は、セントラル城は大丈夫なのですか?他の者達は?」
「すまないリンティア。魔王様やリンティア以外は皆捕まっている。父上も奴らに・・・」
「やはり・・・」
(殺されてないのは、他国を攻める戦力にする為かな?まあ死んでないならよかった。さすがに死んでたらどうしようもないもんな。)
「それでフォルカス?セントラル城の奪還計画はどうなってるんだ?手伝うってユイと約束したからな。俺も力を貸すぞ。」
「・・・すまない。恩に着る。」
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