166 / 283
第8章 クリフ一家と領地改革!?
第253話 ダークエルフとの遭遇
しおりを挟む
「この先は通行止めだ!」
サラサとともに世界樹の木の中を進むクリフは、世界樹の実のあるフロアまで来ていた。フロアを上がるとすぐに、声を掛けられた。声を掛けた男は、肌の色が褐色だ。一目でダークエルフだとすぐにわかった。
「どういう事?」
「このフロアは我々ダークランドの者が占拠した。エルフの者はこれ以上通す訳にはいかない。」
(フロア全て占拠か・・・どれぐらい広いかはわからないけど、このフロアへの道ってエルフ側とダークエルフ側があるんだよな?それを考えるとここまで来るって事は相当なんだな。まあ俺には関係ないけど。)
「まあまあサラサ。ここは俺にまかせてよ。」
クリフは魔法を使って、目の前のダークエルフを眠らせた。
「何したの?」
「ん?ちょっと眠ってもらっただけだ。」
「そんなさらっと・・・」
「いや、ここで邪魔されたら世界樹の実について調べれないじゃん。運よく他にダークエルフは見えないし、ここで眠っててもらえば、とりあえず世界樹の実の事がわかるだろ。それに世界樹の実ってあの黄色い実だろ?目の前に見えるのに帰るとかありえないだろ?」
「それはそうだけど・・・」
「大丈夫だって。他のダークエルフに見つかったって今日の所は穏便に対応するつもりだから。まずは世界樹の恵みが減った原因を調べよう。それがわかればダークエルフから襲われる事だってなくなるかもしれないんだし。」
「・・・そうね。わかったわ。」
「うんうん。それで?世界樹の実はあの木の上にいっぱい成ってる実で間違いないのか?けっこうな数あると思うけど?これで実りが減ってるのか?」
「あれはまだ熟してないわ。世界樹の実はね熟すと木から落ちるの。このフロアに転がってる実は熟してるから持ち帰れるわ。それで外に落ちた実は腐っていくの。まあ腐るのは地面に落ちてからだから運よく落ちてくる実をキャッチできれば外にいても世界樹の実を手に入れる事ができるわ。」
「落ちてる実って・・・全く落ちてないんだけど・・・。それにここは落ちてもくさらないのか?」
「ええ。ここでは世界樹の実は腐らないわ。私達は定期的にこのフロアに来て、落ちている世界樹の実を拾ってるの。さっきのダークエルフだってそうよ。きっと自分達の分が確保できなかったからこっちまできたのね。」
「今木に成ってる世界樹の実は取れないのか?」
「あれは取っても食べれないわ。それに熟す前にとっちゃうとその時点で腐っちゃうの。」
(世界樹から実が落ちるのを待たないといけないって事か。直接取ろうとすると腐って使い物にならない。どうする風魔法で木を揺らして落としたらそれは熟した実って事にならないかな?サラサに聞いてその辺試してみるか。)
「世界樹の実りが減ってるっていうのは落ちてくる世界樹の実が減ってるって事なのか?」
「ええ。クリフも見てわかると思うけど、世界樹の実自体はかなりあるのよ。だけど、熟した実をなかなか落とさなくなったから実りが減ってるの。」
(普通に考えて、実が熟さないっていうのは木の栄養が足りないって事だけど、世界樹の場合ってどうなんだろ?普通の木なら太陽の光とか水とかだよな??う~ん植物の知識とか俺って全く持ってないぞ。観葉植物ですら枯らした事あるし。)
「なら落ちている実を探そうか。他のエルフのこのフロアにいるのか?」
「どうなんでしょう?入口にダークエルフがいたから今日は来てないのかもしれないわね。」
「そうか。他のダークエルフに見つかるかもしれないから姿を隠しておくか?いやまあ大丈夫か。気配がすればわかるし。」
「そうなの?」
「ああ。とりあえず落ちてる実を探そうぜ。」
クリフとサラサは世界樹の実を求めてフロア内を歩きだした。
「それにしても全然落ちてないな。定期的にってどれぐらいの頻度でここには来るんだ?」
「一週間に一回ぐらいかな?それで最近は10個ぐらい持って帰るかな。」
(1週間に10個か。1年間で約500個だから1年に一人1個の計算か・・・1年間で1個・・・少ないのか?)
「それは少ないの?」
「少ないわよ。前は一回で50個ぐらい取れたのよ。それこそ見渡せばどこにでも落ちてるぐらいだったわ。」
(以前の5分の1か。それは少ないな。徐々に減っていってるなら、今は年に1個食べれるけどこれから先、2年に1個とか3年に1個になっていく・・・か・・・)
クリフとサラサは広いフロアをダークエルフに見つからないように歩いて行く。
「やっぱりダークエルフが何人かいるな。」
「きっと世界樹の実が落ちてきたらすぐにとれるように待機してるんだわ。」
「そうだろうな。でもそれだったらエルフ側は一個も取れないんじゃないのか?」
「このままならそうね。どうにかしなきゃ。」
そうこうしているとクリフの目の前に黄色い実が落ちてきた。そしてそれを受け取るクリフ。
すると・・・
「その実をこちらへ渡せ。」
実が落ちるのを今か今かと待っていて、フロア内をうろついているダークエルフに見つかり、取り囲まれたのだった。
サラサとともに世界樹の木の中を進むクリフは、世界樹の実のあるフロアまで来ていた。フロアを上がるとすぐに、声を掛けられた。声を掛けた男は、肌の色が褐色だ。一目でダークエルフだとすぐにわかった。
「どういう事?」
「このフロアは我々ダークランドの者が占拠した。エルフの者はこれ以上通す訳にはいかない。」
(フロア全て占拠か・・・どれぐらい広いかはわからないけど、このフロアへの道ってエルフ側とダークエルフ側があるんだよな?それを考えるとここまで来るって事は相当なんだな。まあ俺には関係ないけど。)
「まあまあサラサ。ここは俺にまかせてよ。」
クリフは魔法を使って、目の前のダークエルフを眠らせた。
「何したの?」
「ん?ちょっと眠ってもらっただけだ。」
「そんなさらっと・・・」
「いや、ここで邪魔されたら世界樹の実について調べれないじゃん。運よく他にダークエルフは見えないし、ここで眠っててもらえば、とりあえず世界樹の実の事がわかるだろ。それに世界樹の実ってあの黄色い実だろ?目の前に見えるのに帰るとかありえないだろ?」
「それはそうだけど・・・」
「大丈夫だって。他のダークエルフに見つかったって今日の所は穏便に対応するつもりだから。まずは世界樹の恵みが減った原因を調べよう。それがわかればダークエルフから襲われる事だってなくなるかもしれないんだし。」
「・・・そうね。わかったわ。」
「うんうん。それで?世界樹の実はあの木の上にいっぱい成ってる実で間違いないのか?けっこうな数あると思うけど?これで実りが減ってるのか?」
「あれはまだ熟してないわ。世界樹の実はね熟すと木から落ちるの。このフロアに転がってる実は熟してるから持ち帰れるわ。それで外に落ちた実は腐っていくの。まあ腐るのは地面に落ちてからだから運よく落ちてくる実をキャッチできれば外にいても世界樹の実を手に入れる事ができるわ。」
「落ちてる実って・・・全く落ちてないんだけど・・・。それにここは落ちてもくさらないのか?」
「ええ。ここでは世界樹の実は腐らないわ。私達は定期的にこのフロアに来て、落ちている世界樹の実を拾ってるの。さっきのダークエルフだってそうよ。きっと自分達の分が確保できなかったからこっちまできたのね。」
「今木に成ってる世界樹の実は取れないのか?」
「あれは取っても食べれないわ。それに熟す前にとっちゃうとその時点で腐っちゃうの。」
(世界樹から実が落ちるのを待たないといけないって事か。直接取ろうとすると腐って使い物にならない。どうする風魔法で木を揺らして落としたらそれは熟した実って事にならないかな?サラサに聞いてその辺試してみるか。)
「世界樹の実りが減ってるっていうのは落ちてくる世界樹の実が減ってるって事なのか?」
「ええ。クリフも見てわかると思うけど、世界樹の実自体はかなりあるのよ。だけど、熟した実をなかなか落とさなくなったから実りが減ってるの。」
(普通に考えて、実が熟さないっていうのは木の栄養が足りないって事だけど、世界樹の場合ってどうなんだろ?普通の木なら太陽の光とか水とかだよな??う~ん植物の知識とか俺って全く持ってないぞ。観葉植物ですら枯らした事あるし。)
「なら落ちている実を探そうか。他のエルフのこのフロアにいるのか?」
「どうなんでしょう?入口にダークエルフがいたから今日は来てないのかもしれないわね。」
「そうか。他のダークエルフに見つかるかもしれないから姿を隠しておくか?いやまあ大丈夫か。気配がすればわかるし。」
「そうなの?」
「ああ。とりあえず落ちてる実を探そうぜ。」
クリフとサラサは世界樹の実を求めてフロア内を歩きだした。
「それにしても全然落ちてないな。定期的にってどれぐらいの頻度でここには来るんだ?」
「一週間に一回ぐらいかな?それで最近は10個ぐらい持って帰るかな。」
(1週間に10個か。1年間で約500個だから1年に一人1個の計算か・・・1年間で1個・・・少ないのか?)
「それは少ないの?」
「少ないわよ。前は一回で50個ぐらい取れたのよ。それこそ見渡せばどこにでも落ちてるぐらいだったわ。」
(以前の5分の1か。それは少ないな。徐々に減っていってるなら、今は年に1個食べれるけどこれから先、2年に1個とか3年に1個になっていく・・・か・・・)
クリフとサラサは広いフロアをダークエルフに見つからないように歩いて行く。
「やっぱりダークエルフが何人かいるな。」
「きっと世界樹の実が落ちてきたらすぐにとれるように待機してるんだわ。」
「そうだろうな。でもそれだったらエルフ側は一個も取れないんじゃないのか?」
「このままならそうね。どうにかしなきゃ。」
そうこうしているとクリフの目の前に黄色い実が落ちてきた。そしてそれを受け取るクリフ。
すると・・・
「その実をこちらへ渡せ。」
実が落ちるのを今か今かと待っていて、フロア内をうろついているダークエルフに見つかり、取り囲まれたのだった。
56
お気に入りに追加
4,427
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
婚約破棄されたので暗殺される前に国を出ます。
なつめ猫
ファンタジー
公爵家令嬢のアリーシャは、我儘で傲慢な妹のアンネに婚約者であるカイル王太子を寝取られ学院卒業パーティの席で婚約破棄されてしまう。
そして失意の内に王都を去ったアリーシャは行方不明になってしまう。
そんなアリーシャをラッセル王国は、総力を挙げて捜索するが何の成果も得られずに頓挫してしまうのであった。
彼女――、アリーシャには王国の重鎮しか知らない才能があった。
それは、世界でも稀な大魔導士と、世界で唯一の聖女としての力が備わっていた事であった。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて
だましだまし
ファンタジー
私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。
敬愛する侯爵令嬢ディボラ様の為に切磋琢磨し、鼓舞し合い、己を磨いてきた。
決して追放に備えていた訳では無いのよ?
召喚されたけど要らないと言われたので旅に出ます。探さないでください。
udonlevel2
ファンタジー
修学旅行中に異世界召喚された教師、中園アツシと中園の生徒の姫島カナエと他3名の生徒達。
他の三人には国が欲しがる力があったようだが、中園と姫島のスキルは文字化けして読めなかった。
その為、城を追い出されるように金貨一人50枚を渡され外の世界に放り出されてしまう。
教え子であるカナエを守りながら異世界を生き抜かねばならないが、まずは見た目をこの世界の物に替えて二人は慎重に話し合いをし、冒険者を雇うか、奴隷を買うか悩む。
まずはこの世界を知らねばならないとして、奴隷市場に行き、明日殺処分だった虎獣人のシュウと、妹のナノを購入。
シュウとナノを購入した二人は、国を出て別の国へと移動する事となる。
★他サイトにも連載中です(カクヨム・なろう・ピクシブ)
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?
伽羅
ファンタジー
転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。
このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。
自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。
そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。
このまま下町でスローライフを送れるのか?
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。