106 / 283
第七章 帝国へ ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ ~
第193話 獲得経験値倍増⁉テンプレ発動か・・・
しおりを挟む
「できた!!」
15階層まで攻略し、コテージで休んでいる中クリフは黙々と一人部屋の中で作業をしていた。
「なんとか一日で作る事が出来たな。やっぱり異世界小説を読む漁っただけはあるよ。」
クリフはセリーヌ達の戦力を強化する上で何をすれば良いか一日考えていた。その中で思ったのが、異世界テンプレでよくある、経験値促進系のスキルだ。よく取得経験値10倍とか、必要経験値10分の1とかあるアレである。
クリフは創造魔法でそういった魔法が作れないかコテージの中でひたすら試行錯誤していた。そして、あーだこーだ言いながら魔法を完成させたのだった。
「クリフ様?どうしたのですか?すごい大きな声が聞こえてきましたが?」
クリフが大声を出したので、セリーヌが心配して部屋を見に来た。クリフはドアを開けて、
「セリーヌおはよう。ちょうどよかった。みんな起きてるかな?」
「はい。朝ごはんの準備をしてる所でしたので。」
「よかった。話したい事があるんだ。」
クリフはセリーヌと共に、ナリアとユーナが朝ごはんを並べているダイニングテーブルに向かった。
「おはよう。」
「おはようございます。クリフ様。何か大きな声が聞こえてきましたが何かあったんですか?」
「うん。その事でみんなに話があってね。でもせっかく作ってくれたんだし、とりあえず朝ごはんにしようか。」
クリフは朝ごはんを食べ終え、お茶を飲みながら話を始めた。
「昨日セリーヌ達を鍛えながら攻略していくって話をしたでしょ。それで僕も何か手伝えないかと思って一日考えてたんだ。それで、思いついた事があって一日試行錯誤してさっき出来上がった魔法があるんだ。」
「魔法・・・ですか?」
「うん。感覚共有って魔法なんだけど。」
クリフは開発した感覚共有について説明した。クリフは経験値10倍と取得経験値10分の1のスキルを作りたかったが、作ったとしてもそれはクリフ自身にしか適用されない可能性があると思い、どうにか3人に同じような効果のモノを与える事ができないか考えて付与魔法で魔法を付与する事を思いついた。
自分のアイテムボックスを見ながら何か良い物がないか見ながら、そこに入っていた一つの商品に見て、そして、自分が身に着けている指輪を見て、閃いた。指輪はどんなに離れていても念話ができる指輪で、女神様からもらった物だ。
どこにいても念話ができるという事は、どこにいても繋がっているという事。それはつまり、相手の経験を自分の得ることができるのではないか?とクリフは考えた。開発した魔法は、この指輪を持つ人が経験した事を自分も瞬時に経験できるようにした魔法だ。
【名称】感覚共有
【効果】この魔法が付与された者を持つ者同士で経験値を共有できるようになる。
つまり、クリフ達はそれぞれが4人分の経験値を得ることが可能になったのだ。
「クリフ様・・・それって・・・でも・・・」
セリーヌとユーナが自分の指輪を見つめて、そしてナリアを見る。
ナリアの手にはクリフやセリーヌ、ユーナが持っている指輪がなかった・・・
「うん。わかってる。」
クリフはアイテムボックスから光る指輪を取り出した。
「えっ!?クリフ様。それって・・・」
クリフが指輪に付与する事を決めたのは、アイテムボックスを漁っている時にこの指輪を発見したからだ。
そして、アイテムボックスの中に入っていた指輪にはメモが付いていた。
『ナリアちゃんの気持ちわかってるんでしょ。女の子に言わせちゃだめよ。それとこの指輪ならクリフ君の思ってる魔法も付与できると思うわ。がんばってね。byアイリーン』
それを見て、クリフは今回の魔法の開発を思いついたのだった。
「うん。ナリア。まだ出会ってからあまり経ってないけど、ナリアの気持ちはわかってるつもりだよ。これから僕と一緒にずっときてくれるかな?」
「!?クリフ!!ありがとう!もちろん・・・です。よろしくお願いします。」
そういって、ナリアはクリフに抱き着いた。そして・・・
「ナリア。よかったわね。」
「ナリア。おめでとう。」
「うん。ありがとうセリーヌ。ユーナ。」
クリフはナリアの指に指輪をはめた。そして、セリーヌ、ユーナ、ナリアの指輪に感覚共有の魔法を付与していった。自分自身の指輪には昨夜付与したいた。
(これでよし。と。まあ王族ハーレムはテンプレだから問題ないよね。それにしても王国、帝国、聖国と大国の姫様をコンプリートしてしまった。順調すぎて怖いな・・・何か落とし穴があるかも・・・気を付けないと。)
魔法を付与した後、その効果について話した。ナリアは終始指輪を眺めながらニヤニヤしていた。
「これで、今日からはそれぞれが得た経験を得ることができるんですか?」
「一応そういう感じで魔法を作ったから、問題はないと思うけど・・・」
「まあ試してみればすぐにわかるわ。早速出発しましょ。今日は20階層のボスを倒すんでしょ?」
(ナリア・・・メッチャテンション高い!?)
「そうだね。20階層のボスはキマイラだったよね?」
「ええ。キマイラにスケルトンが5体にゴブリンマジシャンが3体だったはずよ。」
「じゃあ今日はそこを目標にしようか。」
クリフ達は20階層のボスを目指して、奈落の底ダンジョンの攻略を再開するのだった。
15階層まで攻略し、コテージで休んでいる中クリフは黙々と一人部屋の中で作業をしていた。
「なんとか一日で作る事が出来たな。やっぱり異世界小説を読む漁っただけはあるよ。」
クリフはセリーヌ達の戦力を強化する上で何をすれば良いか一日考えていた。その中で思ったのが、異世界テンプレでよくある、経験値促進系のスキルだ。よく取得経験値10倍とか、必要経験値10分の1とかあるアレである。
クリフは創造魔法でそういった魔法が作れないかコテージの中でひたすら試行錯誤していた。そして、あーだこーだ言いながら魔法を完成させたのだった。
「クリフ様?どうしたのですか?すごい大きな声が聞こえてきましたが?」
クリフが大声を出したので、セリーヌが心配して部屋を見に来た。クリフはドアを開けて、
「セリーヌおはよう。ちょうどよかった。みんな起きてるかな?」
「はい。朝ごはんの準備をしてる所でしたので。」
「よかった。話したい事があるんだ。」
クリフはセリーヌと共に、ナリアとユーナが朝ごはんを並べているダイニングテーブルに向かった。
「おはよう。」
「おはようございます。クリフ様。何か大きな声が聞こえてきましたが何かあったんですか?」
「うん。その事でみんなに話があってね。でもせっかく作ってくれたんだし、とりあえず朝ごはんにしようか。」
クリフは朝ごはんを食べ終え、お茶を飲みながら話を始めた。
「昨日セリーヌ達を鍛えながら攻略していくって話をしたでしょ。それで僕も何か手伝えないかと思って一日考えてたんだ。それで、思いついた事があって一日試行錯誤してさっき出来上がった魔法があるんだ。」
「魔法・・・ですか?」
「うん。感覚共有って魔法なんだけど。」
クリフは開発した感覚共有について説明した。クリフは経験値10倍と取得経験値10分の1のスキルを作りたかったが、作ったとしてもそれはクリフ自身にしか適用されない可能性があると思い、どうにか3人に同じような効果のモノを与える事ができないか考えて付与魔法で魔法を付与する事を思いついた。
自分のアイテムボックスを見ながら何か良い物がないか見ながら、そこに入っていた一つの商品に見て、そして、自分が身に着けている指輪を見て、閃いた。指輪はどんなに離れていても念話ができる指輪で、女神様からもらった物だ。
どこにいても念話ができるという事は、どこにいても繋がっているという事。それはつまり、相手の経験を自分の得ることができるのではないか?とクリフは考えた。開発した魔法は、この指輪を持つ人が経験した事を自分も瞬時に経験できるようにした魔法だ。
【名称】感覚共有
【効果】この魔法が付与された者を持つ者同士で経験値を共有できるようになる。
つまり、クリフ達はそれぞれが4人分の経験値を得ることが可能になったのだ。
「クリフ様・・・それって・・・でも・・・」
セリーヌとユーナが自分の指輪を見つめて、そしてナリアを見る。
ナリアの手にはクリフやセリーヌ、ユーナが持っている指輪がなかった・・・
「うん。わかってる。」
クリフはアイテムボックスから光る指輪を取り出した。
「えっ!?クリフ様。それって・・・」
クリフが指輪に付与する事を決めたのは、アイテムボックスを漁っている時にこの指輪を発見したからだ。
そして、アイテムボックスの中に入っていた指輪にはメモが付いていた。
『ナリアちゃんの気持ちわかってるんでしょ。女の子に言わせちゃだめよ。それとこの指輪ならクリフ君の思ってる魔法も付与できると思うわ。がんばってね。byアイリーン』
それを見て、クリフは今回の魔法の開発を思いついたのだった。
「うん。ナリア。まだ出会ってからあまり経ってないけど、ナリアの気持ちはわかってるつもりだよ。これから僕と一緒にずっときてくれるかな?」
「!?クリフ!!ありがとう!もちろん・・・です。よろしくお願いします。」
そういって、ナリアはクリフに抱き着いた。そして・・・
「ナリア。よかったわね。」
「ナリア。おめでとう。」
「うん。ありがとうセリーヌ。ユーナ。」
クリフはナリアの指に指輪をはめた。そして、セリーヌ、ユーナ、ナリアの指輪に感覚共有の魔法を付与していった。自分自身の指輪には昨夜付与したいた。
(これでよし。と。まあ王族ハーレムはテンプレだから問題ないよね。それにしても王国、帝国、聖国と大国の姫様をコンプリートしてしまった。順調すぎて怖いな・・・何か落とし穴があるかも・・・気を付けないと。)
魔法を付与した後、その効果について話した。ナリアは終始指輪を眺めながらニヤニヤしていた。
「これで、今日からはそれぞれが得た経験を得ることができるんですか?」
「一応そういう感じで魔法を作ったから、問題はないと思うけど・・・」
「まあ試してみればすぐにわかるわ。早速出発しましょ。今日は20階層のボスを倒すんでしょ?」
(ナリア・・・メッチャテンション高い!?)
「そうだね。20階層のボスはキマイラだったよね?」
「ええ。キマイラにスケルトンが5体にゴブリンマジシャンが3体だったはずよ。」
「じゃあ今日はそこを目標にしようか。」
クリフ達は20階層のボスを目指して、奈落の底ダンジョンの攻略を再開するのだった。
61
お気に入りに追加
4,430
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて
だましだまし
ファンタジー
私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。
敬愛する侯爵令嬢ディボラ様の為に切磋琢磨し、鼓舞し合い、己を磨いてきた。
決して追放に備えていた訳では無いのよ?
幼馴染み達が寝取られたが,別にどうでもいい。
みっちゃん
ファンタジー
私達は勇者様と結婚するわ!
そう言われたのが1年後に再会した幼馴染みと義姉と義妹だった。
「.....そうか,じゃあ婚約破棄は俺から両親達にいってくるよ。」
そう言って俺は彼女達と別れた。
しかし彼女達は知らない自分達が魅了にかかっていることを、主人公がそれに気づいていることも,そして,最初っから主人公は自分達をあまり好いていないことも。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」
公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。
血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。