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第六章 聖国へ ~ 聖女を助けよ ~
第162話 いざ聖国へ!!
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「皆さんありがとうございます。」
朝一番セリーヌはジャンヌとソフィアに御礼を伝えた。
「よかったわ元気になったみたいね。」
「お陰様で良い気分転換になりましたわ。ユーナの事が心配でしたが私が心配しても何も解決しません。今できる事を精一杯しよう!と思ったらちょっと楽になりました。」
「良かったわ。でもクリフとのデートは次は私よ!!」
「私もクリフ君とデータしたいです!!」
「もちろんです。みんなのクリフ様ですから。ねっ!!クリフ様!!」
「あっああ。もちろんだよ。」
(ジャンヌとソフィアも2人でデートする時間を作らないとな。)
「ジャンヌ様達だけずるいです。スイムもマスターとデートしたいです!! 」
「クインも!!」
「我もマスターとデートしてみたいぞ!!」
「えっ!?」
「何を驚く?我も一応女性じゃ。もちろんスイムもクインもじゃ。マスターと2人で過ごしたいと思うのは当然の事じゃろ?」
「もちろんです。グランさんの言う通りですわ。クリフ様!!全員ちゃんとデートしてあげてくださいね!!」
「・・・・わかってるよ。」
クリフ達が朝からユーティリア公爵の屋敷でくつろいでると、そこにユーティリア公爵が入ってきた。
「おっ皆揃ってるな。聖国の情報が入ってきた。急ぎ伝えようと思ってな。」
「「「!!!???」」」
「ユーナは?ユーナは無事なんですか?」
「ああ。一応無事みたいだ。聖都クリスティンにいるようだが、一日一度聖堂から顔を見せるだけで面会なんかは一切できないらしい。」
「それは・・・」
「ああ。教皇が変わってから何かあったに違いないな。顔を見せても一瞬だけで、後はずっと聖堂に籠っているらしい。」
(監禁されているのか?それとも脅されている?)
「聖都自体は落ち着いてるんですか?」
「ああ。グローヌ教皇もそれなりの派閥を持っている。ゼイロン枢機卿、アマリ枢機卿もしかりだ。今は空いた枢機卿の座をどうするかで内部はゴタゴタしているはずだ。」
「イマデア枢機卿はどうなんですか?」
「その辺の情報は入ってきていない。だからクリフ君。聖都に行ってまずはイマデア枢機卿に会うのが良いと思う。聖女様とイマデア枢機卿は仲が良い。聖女様の事も詳しく知っているはずだ。」
「わかりました。とりあえず聖都に向かってみます。」
「ああ。ジャンヌも気を付けてくれ。次の枢機卿はきっとグローヌ教皇派閥から選ばれるはずだ。聖女様とイマデア枢機卿がいなくなれば、聖国は大きく変わるだろう。今までは穏便だったが、今後どうなるかわからない。」
ユーティリア公爵の話を聞き、クリフ達は聖都に向けて出発した。
聖都までは馬車で2週間程かかる。
ユーティリア領を抜けて北に進めば2日程で聖国に入る。
クリフ達は聖都に行くまでにいくつかの街で教皇の事などを聞きながら聖都をめざす事にした。
「クリフ!関所が見えて来たわ。あれを抜けると聖国よ。」
クリフ達は関所に着いた。
「止まれ!!ここから先は聖国だ。通行の目的はなんだ?」
(やけに高圧的だな。この馬車を見れば王家の馬車ってわかると思うんだけど・・・)
「はい。教皇様の慰問と新教皇様への挨拶に王国を代表してきました。これが証明書です。」
クリフはサリマン王より預かっている書類を渡す。
書類には教皇の慰問と新教皇への挨拶へ行く旨が書かれている。
もちろん王からの手紙は別で持っている。
この書類は通行時に説明する為のモノだ。
「わかった。書類が本物か確認するからちょっと待っていろ。」
関所の騎士は書類を持って横にある建物へ入っていった。
「クリフ君?なんかあの騎士の人、変じゃない?王国を代表してきてるのになんか聖国に来てほしくないような感じに見えるんだけど・・・」
「そうだね・・・。それは僕も思ったよ。」
(もしかしてこの辺にもグローヌ教皇が何か指示を出してるのかもな。たしか・・・亡くなった教皇は王国と友好的だったけど、グローヌ教皇達、反教皇派は他国とあまり友好的ではない。って言ってたもんな。)
クリフ達は騎士が戻ってくるのを待った。すると・・・
「お待たせしました。遠路はるばる聖国へようこそいらっしゃいました。グローヌ教皇様も皆さまの到着をお待ちしております。ここからは我々が同行して聖都まで案内致します。」
そう言って、10名の騎士が現れた。
「クリフ様。どうしましょうか?」
(これは・・・監視か?でもここで断る訳にはいかないか・・・。一応王家から来てるんだ。案内に聖国の護衛がつくのもおかしな話ではないし・・・)
「わかりました。お言葉に甘えます。」
「では少し準備しますので、皆さまは少しお待ちください。このまま北に向かえば聖都クリスティンがあります。ですが、すぐに着く距離ではありません。間で、いくつかの街を経由して向かおうと思います。」
「どの街に寄って行くんですか?一応僕達はキリトとメルトを経由して聖都に向かおうとしてたんですが?」
「キリトとメルトですか?たしかにそのルートが最短で聖都に向かう道ですが、最近その道は盗賊被害が多く出ています。なので、少し周り道をして、ルルドを経由して聖都を目指します。」
「ルルド・・・ですか?」
「ええ。ルルドは街も大きいので経由するにはうってつけです。私達も付いていますので道中の事はお任せ下さい。」
「・・・わかりました。」
キリトとメルトの街はイマデア枢機卿派の街でルルドはグロース教皇派の街だった。なのでクリフ達はイマデア枢機卿派のルートを進み、聖国の情報を集める予定だったのだが、関所の騎士の提案によってルートが変わったのだった。
(これは・・・・あやしいな。気を付けないと。)
クリフ達は聖都につくまでに何かあると思い、気を引き締めるのだった。
朝一番セリーヌはジャンヌとソフィアに御礼を伝えた。
「よかったわ元気になったみたいね。」
「お陰様で良い気分転換になりましたわ。ユーナの事が心配でしたが私が心配しても何も解決しません。今できる事を精一杯しよう!と思ったらちょっと楽になりました。」
「良かったわ。でもクリフとのデートは次は私よ!!」
「私もクリフ君とデータしたいです!!」
「もちろんです。みんなのクリフ様ですから。ねっ!!クリフ様!!」
「あっああ。もちろんだよ。」
(ジャンヌとソフィアも2人でデートする時間を作らないとな。)
「ジャンヌ様達だけずるいです。スイムもマスターとデートしたいです!! 」
「クインも!!」
「我もマスターとデートしてみたいぞ!!」
「えっ!?」
「何を驚く?我も一応女性じゃ。もちろんスイムもクインもじゃ。マスターと2人で過ごしたいと思うのは当然の事じゃろ?」
「もちろんです。グランさんの言う通りですわ。クリフ様!!全員ちゃんとデートしてあげてくださいね!!」
「・・・・わかってるよ。」
クリフ達が朝からユーティリア公爵の屋敷でくつろいでると、そこにユーティリア公爵が入ってきた。
「おっ皆揃ってるな。聖国の情報が入ってきた。急ぎ伝えようと思ってな。」
「「「!!!???」」」
「ユーナは?ユーナは無事なんですか?」
「ああ。一応無事みたいだ。聖都クリスティンにいるようだが、一日一度聖堂から顔を見せるだけで面会なんかは一切できないらしい。」
「それは・・・」
「ああ。教皇が変わってから何かあったに違いないな。顔を見せても一瞬だけで、後はずっと聖堂に籠っているらしい。」
(監禁されているのか?それとも脅されている?)
「聖都自体は落ち着いてるんですか?」
「ああ。グローヌ教皇もそれなりの派閥を持っている。ゼイロン枢機卿、アマリ枢機卿もしかりだ。今は空いた枢機卿の座をどうするかで内部はゴタゴタしているはずだ。」
「イマデア枢機卿はどうなんですか?」
「その辺の情報は入ってきていない。だからクリフ君。聖都に行ってまずはイマデア枢機卿に会うのが良いと思う。聖女様とイマデア枢機卿は仲が良い。聖女様の事も詳しく知っているはずだ。」
「わかりました。とりあえず聖都に向かってみます。」
「ああ。ジャンヌも気を付けてくれ。次の枢機卿はきっとグローヌ教皇派閥から選ばれるはずだ。聖女様とイマデア枢機卿がいなくなれば、聖国は大きく変わるだろう。今までは穏便だったが、今後どうなるかわからない。」
ユーティリア公爵の話を聞き、クリフ達は聖都に向けて出発した。
聖都までは馬車で2週間程かかる。
ユーティリア領を抜けて北に進めば2日程で聖国に入る。
クリフ達は聖都に行くまでにいくつかの街で教皇の事などを聞きながら聖都をめざす事にした。
「クリフ!関所が見えて来たわ。あれを抜けると聖国よ。」
クリフ達は関所に着いた。
「止まれ!!ここから先は聖国だ。通行の目的はなんだ?」
(やけに高圧的だな。この馬車を見れば王家の馬車ってわかると思うんだけど・・・)
「はい。教皇様の慰問と新教皇様への挨拶に王国を代表してきました。これが証明書です。」
クリフはサリマン王より預かっている書類を渡す。
書類には教皇の慰問と新教皇への挨拶へ行く旨が書かれている。
もちろん王からの手紙は別で持っている。
この書類は通行時に説明する為のモノだ。
「わかった。書類が本物か確認するからちょっと待っていろ。」
関所の騎士は書類を持って横にある建物へ入っていった。
「クリフ君?なんかあの騎士の人、変じゃない?王国を代表してきてるのになんか聖国に来てほしくないような感じに見えるんだけど・・・」
「そうだね・・・。それは僕も思ったよ。」
(もしかしてこの辺にもグローヌ教皇が何か指示を出してるのかもな。たしか・・・亡くなった教皇は王国と友好的だったけど、グローヌ教皇達、反教皇派は他国とあまり友好的ではない。って言ってたもんな。)
クリフ達は騎士が戻ってくるのを待った。すると・・・
「お待たせしました。遠路はるばる聖国へようこそいらっしゃいました。グローヌ教皇様も皆さまの到着をお待ちしております。ここからは我々が同行して聖都まで案内致します。」
そう言って、10名の騎士が現れた。
「クリフ様。どうしましょうか?」
(これは・・・監視か?でもここで断る訳にはいかないか・・・。一応王家から来てるんだ。案内に聖国の護衛がつくのもおかしな話ではないし・・・)
「わかりました。お言葉に甘えます。」
「では少し準備しますので、皆さまは少しお待ちください。このまま北に向かえば聖都クリスティンがあります。ですが、すぐに着く距離ではありません。間で、いくつかの街を経由して向かおうと思います。」
「どの街に寄って行くんですか?一応僕達はキリトとメルトを経由して聖都に向かおうとしてたんですが?」
「キリトとメルトですか?たしかにそのルートが最短で聖都に向かう道ですが、最近その道は盗賊被害が多く出ています。なので、少し周り道をして、ルルドを経由して聖都を目指します。」
「ルルド・・・ですか?」
「ええ。ルルドは街も大きいので経由するにはうってつけです。私達も付いていますので道中の事はお任せ下さい。」
「・・・わかりました。」
キリトとメルトの街はイマデア枢機卿派の街でルルドはグロース教皇派の街だった。なのでクリフ達はイマデア枢機卿派のルートを進み、聖国の情報を集める予定だったのだが、関所の騎士の提案によってルートが変わったのだった。
(これは・・・・あやしいな。気を付けないと。)
クリフ達は聖都につくまでに何かあると思い、気を引き締めるのだった。
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