上 下
81 / 131
第4章 主人公として

第81話 突然の再会!?

しおりを挟む
プラチナの森でプラチナドラゴンから撤退したユウキ達はベルの食堂でこれからの事を話し合っていた。

「それにしても2日しかプラチナの森に行かなかったのにこっちではもう1カ月も経ってるって・・・ホント異世界って不思議ね。」

ジュリアが言うように、ユウキ達はプラチナの森で二日レベル上げを行った。ベルの街に戻って見れば1カ月も経っていたのだ。

「そうだな。女神様が忠告はしてくれていたけど、異世界に行くときはしっかりその辺を考えて向かわないといけないな。」

(ヨルダンもこことは違う世界のくくりだから気軽に転移するのは控えないとな・・・)

「ユウキ様?1カ月経ってるならカツヤさん達はそろそろ勇者の鎧を入手している頃でしょうか?」
「う~ん。そうだな。もう海底神殿には着いてるだろうから入手しててもおかしくはないか。カツヤ達はテレポートもエスケイプも持ってないからここに戻ってくるのは当分先になるだろうけど・・・」

「それを考えたらユウキのテレポートとエスケイプってけっこう反則魔法だよね?」
「たしかにな。魔法使いになってレベルを上げれば誰でも覚える事ができるから簡単ではあるんだけどな。」

「魔法使いって始めはすぐにMPがなくなって役にたたないからあまりなる人がいないイメージなのよね。」
「たしかにそのイメージはまちがってないな。後々の事を考えると必須なんだけどな。」

「カツヤ達の中でテレポートとエスケイプを使えるメンバーがいないと、今後ユウキがカツヤ達と一緒に行動する可能性があるわね。どうにかしてカツヤ達にその魔法を覚えさせる事はできないかしら?それか、すでにその魔法を使える人を仲間に加える。とか・・・」

(なるほど。たしかにジュリアの言う事は一理あるな。アイを一度魔法使いに転職させてレベリングするのも悪くはないが・・・。後は魔法使いの仲間か・・・。一応いるにはいるけど・・・)

ユウキ達がカツヤの事を考えながら雑談をしていると、目の前に光の渦が現れた。

「何!?」
「気を付けろ!!何か来る!!」

まだお昼前だったこともあり、食堂にはユウキ達以外は誰もいなかったので、ユウキ達は武器を取り光を警戒する。

光が収まると・・・・

そこには見覚えのある人物達がいた。

「カツヤ!?」

そう。光の中から現れたのはカツヤ、アイ、リヨン、アイカの4人だった。

「ここは・・・ユウキ!?って事はここはベルの街・・・なのか?」
(どうやってここに来たんだ?まだだれもテレポートの魔法は覚えていないはずだ。まあ転移の玉があれば、魔法が無くても移動はできるけど海底神殿にあったか??)

「ああ。ここはベルの街の食堂だ。カツヤ達はどうしてここに?勇者の鎧を入手できたのか?」

「・・・いや・・・入手できなかった。」
「えっ!?どういう事だ?」

カツヤ達はベルの街の食堂にいきなり現れた事を説明した。

「ああ。ここを出て船で海底神殿のある場所まで行って、海鳴りの笛を使って海底神殿には行けたんだ。そのまま最短で奥まで進んだら、勇者の鎧の前に蛇みたいな魔物がいてな。」
「ああ、海竜リヴァイアサンだろ?勇者の鎧を守ってるっていう。」

「そうなのよ。リヴァイアサンと戦ったんだけど、負けちゃったの。」
「はっ!?負けた??でもここにいるじゃん?」

「ええ。死ぬ!!と思った時にリヴァイアサンの声が聞こえてきてね・・・たしか・・・『お主達には勇者の鎧はまだ早い。鍛えなおしてこい!』だったかしら」
「ああ、俺も同じ事を聞いたから間違いない。それで気づいたらここにいたって感じだ。」

(なるほど・・・リヴァイアサンは試練タイプのモンスターなんだな。丁寧にベルまで転移させてくれたって事か・・・)

「まあ・・・なんだな。とりあえず死んでなくてよかった。」
「ユウキ。」

「でもまあ、一応・・・カツヤよ死んでしまうとはなさけない!!」
「死んでねぇよ!!」

「まあまあ、そんな事より、次行ったら勝てそうなのか?」
「いや・・・正直今のままなら行っても又やられるかもな・・・」

「レベルが低いのか?」
「まあそれもあるけどリヴァイアサンの攻撃が強すぎる。」
「そうね。津波みたいな水の魔法にブレスは強力だったわ。」

「水属性耐性のアイテムとかは持って行かなかったのか?」
「でしょ?私も準備はしっかりしてからの方が良い!!って言ったのよ。でもカツヤが勇者シリーズを3つも装備してるから必要ないって。」

「カツヤ・・・」
「・・・悪い。ちょっと調子に乗ってたみたいだ・・・」

(まさしくカツヤの言う通りだな。でもまあ反省してるみたいだし、これはこれでよかったかもな。)

「わかった。今俺達は水属性耐性のアイテムを持ってるからカツヤ達に渡すよ。それに水の神殿で『最強の鍵』っていうどんなモノでも開ける事ができる鍵も入手したからそれもカツヤに渡しておく。」
「マジで!?それは助かる。それと・・・ユウキ!俺達と一緒に海底神殿を攻略してくれないか?」

(マジか!?ここでそれが出てくるとは予想外・・・でもないか。反省したカツヤならありえるか・・・でも・・・俺達がついて行くとカツヤの為にならないよな・・・正直全員カツヤよりも強いし・・・)

「カツヤ!リヴァイアサンに負けたから数を増やして挑もうとするのは悪くないと思うわ。でも敵はリヴァイアサンだけじゃないのよ?私達は私達で色々と行動してるわ。一緒に行動するのは無しよ。」
「ジュリア・・・」

「そうね。私もジュリアの意見に賛成。人数が多くなるとその分連携とかも難しくなると思うわ。カツヤさんも兄様もレベルを上げて海底神殿に再挑戦するのがベストだと思う。」
「リーネ・・・」

(さて・・・どうするか?俺達の職業を明かすか?伏せるか?スライム王国の場所ぐらいは教えるか?浅いところならゴッドスライムも出ないだろうからカツヤ達だけでもレベリングは可能な気がする)

ユウキはカツヤ達をどのようにして海底神殿を攻略させるか考えるのだった・・・
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

人気MMOの最恐クランと一緒に異世界へ転移してしまったようなので、ひっそり冒険者生活をしています

テツみン
ファンタジー
 二〇八✕年、一世を風靡したフルダイブ型VRMMO『ユグドラシル』のサービス終了日。  七年ぶりにログインしたユウタは、ユグドラシルの面白さを改めて思い知る。  しかし、『時既に遅し』。サービス終了の二十四時となった。あとは強制ログアウトを待つだけ……  なのにログアウトされない! 視界も変化し、ユウタは狼狽えた。  当てもなく彷徨っていると、亜人の娘、ラミィとフィンに出会う。  そこは都市国家連合。異世界だったのだ!  彼女たちと一緒に冒険者として暮らし始めたユウタは、あるとき、ユグドラシル最恐のPKクラン、『オブト・ア・バウンズ』もこの世界に転移していたことを知る。  彼らに気づかれてはならないと、ユウタは「目立つような行動はせず、ひっそり生きていこう――」そう決意するのだが……  ゲームのアバターのまま異世界へダイブした冴えないサラリーマンが、チートPK野郎の陰に怯えながら『ひっそり』と冒険者生活を送っていた……はずなのに、いつの間にか救国の勇者として、『死ぬほど』苦労する――これは、そんな話。 *60話完結(10万文字以上)までは必ず公開します。  『お気に入り登録』、『いいね』、『感想』をお願いします!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 ***************************** ***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。*** ***************************** マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした

赤白玉ゆずる
ファンタジー
【10/23コミカライズ開始!】 『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました! 颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。 【第2巻が発売されました!】 今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。 イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです! 素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。 【ストーリー紹介】 幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。 そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。 養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。 だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。 『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。 貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。 『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。 『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。 どん底だった主人公が一発逆転する物語です。 ※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。

異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~

結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は 気が付くと真っ白い空間にいた 自称神という男性によると 部下によるミスが原因だった 元の世界に戻れないので 異世界に行って生きる事を決めました! 異世界に行って、自由気ままに、生きていきます ~☆~☆~☆~☆~☆ 誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります! また、感想を頂けると大喜びします 気が向いたら書き込んでやって下さい ~☆~☆~☆~☆~☆ カクヨム・小説家になろうでも公開しています もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~> もし、よろしければ読んであげて下さい

処理中です...