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18.愛人登場
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「フレディ様! 私と昼食はいかがですか?」
「フレディ様、私、有名なシェフにお弁当を作らせましたの!」
翌日の昼前、魔法省の局長室に大勢の令嬢たちが押しかけて来た。
「どういうことだ!!」
入口で甲高い声を上げている令嬢たちをドアを閉めながら対応しているスティングにフレディは叫んだ。
「どうもこうも、皆、局長が女嫌いじゃなかったと思ってアピールしに来たんですよ」
「は? 何でそうなるんだ」
ドアを押さえるスティングにフレディが呆れた顔で返すと、彼から同じ表情が返って来る。
「だーかーらー! 局長が愛人を囲っているって噂を聞いて、皆騒いでいるんですよ! しかも、相手はメイドですよ?! そりゃ、自分にもチャンスがあると思うでしょ」
「おい、その噂だが、スティング、お前じゃないよな?」
「ち、ちち違いますよ!! あ、そういえば昨日、同僚が局長の浮気現場を見ました!」
「は?」
ドアを押さえることに必死なスティングは、とんでもないことをサラッと言った。
「というか、お前も見てたの……か?」
ブルブルと震えながら静かに怒るフレディに、スティングが「ひっ!」となる。
その弾みでドアを押さえていた手の力が緩まる。
「フレディ様~!!」
瞬間、令嬢たちが局長室になだれ込み、フレディを囲んだ。
「フレディ様、私とお昼をご一緒しませんか?」
「メイドなんかより、私の方が満足していただけると思いますわ」
「フレディ様、私は由緒ある伯爵家の娘で……」
次々に口を開く令嬢たちに囲まれ、フレディの顔が青くなる。
「フレディ様……」
そっとフレディに触れようとした令嬢が目に入り、フレディは爆発的に叫んだ。
「触るな!!!!」
触れようとした令嬢の手は止まり、その場にいた令嬢たちはシン、と静まり返る。
「俺に、触るな……」
青くなりながらも鋭い眼差しで令嬢たちを睨むフレディに、彼女たちも一歩引いて、怯む。
「きょ、局長……」
ドアに挟まれていたスティングが助けに入ろうとした時、ラベンダー色の髪を揺らし、局長室に駆け込むと彼より早くフレディに走り寄るアリアの姿が目に入った。
「フレディ様!!」
「ア……リア?」
令嬢たちの間を通り、持ってきたバスケットを床に置く。
「……酷い顔……スティングさん、お水をお願いします!」
「は、はいっ」
スティングはアリアの姿に戸惑いながらも急いで水差しのある棚に走る。
アリアはいつものお仕着せ姿ではなく、ラピスラズリを溶かし込んだような深みのある青のドレスで着飾っていた。
「アリア……その格好……」
「フレディ様、無理して喋らないでください」
朦朧としながらもアリアを見たフレディに、アリアはそっと肩を抱いた。
アリアに触れられた手にホッとしたフレディは、次第に息も整っていく。
「あなた、なんですの?!」
「そうですわ、割り込みなんてはしたないですわ!」
静観していた令嬢たちがアリアの存在にようやくハッとすると、口々に叫び始めた。
「フレディ様は体調が優れません! お、お引取りください!」
フレディの前にたちはだかるようにして両手を広げるアリア。
いつも自信が無さ気なアリアが、ぷるぷる震えながらも、令嬢たちに立ち向かっていた。その姿にフレディは目を瞠る。
「あ、貴方に何の権利があって……」
「あ、私、噂で聞きましたわ。フレディ様の寝室のシーツを洗濯していたメイドが、ラベンダー色の髪の毛を見つけたって!」
「じゃあ、貴方がフレディ様の愛人のメイド?!」
「ふえっ?!」
令嬢たちにやんやと責め立てられアリアは怯む。
「お、お引き取り、くださいっ!」
両手を広げたまま、アリアが力いっぱい叫ぶ。
しかし令嬢たちは不満そうな顔を見せて、アリアに詰め寄る。
「メイドなんかが私たちに命令するの?!」
「どうやってフレディ様に取り入ったのよ!」
令嬢の一人に肩を押されて、アリアは転びそうになった。
転ぶ――――と思ったその時、後ろでフレディがアリアを受け止めてくれた。
「フ、フレディ様!」
受け止めてくれたフレディの顔はまだ青く、アリアは心配になった。
そんなアリアの表情を見たフレディは、アリアににこっと微笑むと、怖い顔で令嬢たちを睨んだ。
「彼女は俺の唯一の大切な人だ! 愛人なんかじゃない! 俺の妻にこんなことをして、どうなるかわかっているのか?」
フレディの睨みに令嬢たちは青ざめながらも、「え?」「え?」と困惑している。
「去れ! 二度とここに来るな!!」
フレディが叫ぶと、令嬢たちは一目散に局長室を逃げ出して行った。
「フレディ様!」
ペタン、とその場に座り込んだフレディをアリアが慌てて支える。
「局長、お水です!」
「ありがとう……」
スティングが持ってきた水を受け取り、フレディはそれを飲み干した。
「アリア……その格好は……」
落ち着きを取り戻したフレディは、改めてアリアのドレス姿について聞いた。
「あの……愛人の噂がある以上、悪役令嬢で昼食をお届けに来た方が良いと思ってレイラ様を訪ねたんですが……この方が虫除けになると言われて……」
「姉上が……」
レイラが用意してくれたドレスだと知り、フレディは赤くなる。
この国の貴族は、愛する人に自分の色を身に着けさせる。アリアが着ているのは、フレディの瞳の色のドレス。
「あの、やっぱり変でしょうか……」
そういうことに無頓着なアリアは、顔を覆っているフレディに、しゅんとした顔を見せた。
「変なわけないだろ!」
「ひゃっ……」
フレディの横で屈んでいたアリアの肩を抱き寄せ、フレディはアリアを抱きしめた。
「……可愛い。可愛くて、誰にも見せたくないくらい……」
「ひゃっ……」
抱きしめたまま、フレディがアリアの耳元で囁くので、アリアはぴゃっとその場で飛び上がる。
「おーい……局長?」
「ひゃっ!」
抱き合う二人の横にスティングが呆れた顔で立っていた。アリアはスティングの存在にまたぴゃっと飛び上がる。
「何だスティング、俺とアリアの時間を邪魔するな」
フレディが気にせず飄々と言うので、アリアは赤い顔で頭をぐるぐるとさせる。
「あ、やっぱり奥さんのアリア様でしたか」
「へっ」
スティングの言葉でアリアがきょとん、とする。
「何だ、気付いていたんじゃなかったのか?」
「普通気付きませんって!」
驚くフレディにスティングは呆れた顔で言った。
「ていうか、元から奥さんにべた惚れなんじゃないですか。事情は知りませんが、愛人疑惑は消した方が良いんじゃないですか?」
「あんな騒ぎになるなんてな……」
スティングの言葉にフレディはそうだな、と逡巡する。
「あの……?」
状況を理解出来ないアリアにスティングはニカッと笑って言った。
「局長を守ろうとするアリアさん、この前と変わらずカッコよかったですよ! 流石局長が惚れた人です」
「おい」
スティングの言葉に眉を寄せて制止するフレディだったが、アリアは心に光が差したような想いでぼーっとしていた。
「かっこいい……? 私が?」
呟くアリアにフレディが頭を撫でると、続けて言った。
「俺を助けようとしてくれた所、昔と変わらないね。かっこいいよ」
「えん、ぎ……」
「ん?」
「いえ……何でもありません……」
「そう?」
口を噤んだアリアをフレディが優しく抱き締めた。
これは演技だ、そう言おうとしてアリアはやめた。
覚えてはいないが、昔も自分がフレディを助けたらしい。そしてフレディは心からそう言ってくれている気がした。
これが演技だったら寂しい、とアリアは心に思いながらそっとフレディを抱き締め返した。
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入口で甲高い声を上げている令嬢たちをドアを閉めながら対応しているスティングにフレディは叫んだ。
「どうもこうも、皆、局長が女嫌いじゃなかったと思ってアピールしに来たんですよ」
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ドアを押さえるスティングにフレディが呆れた顔で返すと、彼から同じ表情が返って来る。
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「は?」
ドアを押さえることに必死なスティングは、とんでもないことをサラッと言った。
「というか、お前も見てたの……か?」
ブルブルと震えながら静かに怒るフレディに、スティングが「ひっ!」となる。
その弾みでドアを押さえていた手の力が緩まる。
「フレディ様~!!」
瞬間、令嬢たちが局長室になだれ込み、フレディを囲んだ。
「フレディ様、私とお昼をご一緒しませんか?」
「メイドなんかより、私の方が満足していただけると思いますわ」
「フレディ様、私は由緒ある伯爵家の娘で……」
次々に口を開く令嬢たちに囲まれ、フレディの顔が青くなる。
「フレディ様……」
そっとフレディに触れようとした令嬢が目に入り、フレディは爆発的に叫んだ。
「触るな!!!!」
触れようとした令嬢の手は止まり、その場にいた令嬢たちはシン、と静まり返る。
「俺に、触るな……」
青くなりながらも鋭い眼差しで令嬢たちを睨むフレディに、彼女たちも一歩引いて、怯む。
「きょ、局長……」
ドアに挟まれていたスティングが助けに入ろうとした時、ラベンダー色の髪を揺らし、局長室に駆け込むと彼より早くフレディに走り寄るアリアの姿が目に入った。
「フレディ様!!」
「ア……リア?」
令嬢たちの間を通り、持ってきたバスケットを床に置く。
「……酷い顔……スティングさん、お水をお願いします!」
「は、はいっ」
スティングはアリアの姿に戸惑いながらも急いで水差しのある棚に走る。
アリアはいつものお仕着せ姿ではなく、ラピスラズリを溶かし込んだような深みのある青のドレスで着飾っていた。
「アリア……その格好……」
「フレディ様、無理して喋らないでください」
朦朧としながらもアリアを見たフレディに、アリアはそっと肩を抱いた。
アリアに触れられた手にホッとしたフレディは、次第に息も整っていく。
「あなた、なんですの?!」
「そうですわ、割り込みなんてはしたないですわ!」
静観していた令嬢たちがアリアの存在にようやくハッとすると、口々に叫び始めた。
「フレディ様は体調が優れません! お、お引取りください!」
フレディの前にたちはだかるようにして両手を広げるアリア。
いつも自信が無さ気なアリアが、ぷるぷる震えながらも、令嬢たちに立ち向かっていた。その姿にフレディは目を瞠る。
「あ、貴方に何の権利があって……」
「あ、私、噂で聞きましたわ。フレディ様の寝室のシーツを洗濯していたメイドが、ラベンダー色の髪の毛を見つけたって!」
「じゃあ、貴方がフレディ様の愛人のメイド?!」
「ふえっ?!」
令嬢たちにやんやと責め立てられアリアは怯む。
「お、お引き取り、くださいっ!」
両手を広げたまま、アリアが力いっぱい叫ぶ。
しかし令嬢たちは不満そうな顔を見せて、アリアに詰め寄る。
「メイドなんかが私たちに命令するの?!」
「どうやってフレディ様に取り入ったのよ!」
令嬢の一人に肩を押されて、アリアは転びそうになった。
転ぶ――――と思ったその時、後ろでフレディがアリアを受け止めてくれた。
「フ、フレディ様!」
受け止めてくれたフレディの顔はまだ青く、アリアは心配になった。
そんなアリアの表情を見たフレディは、アリアににこっと微笑むと、怖い顔で令嬢たちを睨んだ。
「彼女は俺の唯一の大切な人だ! 愛人なんかじゃない! 俺の妻にこんなことをして、どうなるかわかっているのか?」
フレディの睨みに令嬢たちは青ざめながらも、「え?」「え?」と困惑している。
「去れ! 二度とここに来るな!!」
フレディが叫ぶと、令嬢たちは一目散に局長室を逃げ出して行った。
「フレディ様!」
ペタン、とその場に座り込んだフレディをアリアが慌てて支える。
「局長、お水です!」
「ありがとう……」
スティングが持ってきた水を受け取り、フレディはそれを飲み干した。
「アリア……その格好は……」
落ち着きを取り戻したフレディは、改めてアリアのドレス姿について聞いた。
「あの……愛人の噂がある以上、悪役令嬢で昼食をお届けに来た方が良いと思ってレイラ様を訪ねたんですが……この方が虫除けになると言われて……」
「姉上が……」
レイラが用意してくれたドレスだと知り、フレディは赤くなる。
この国の貴族は、愛する人に自分の色を身に着けさせる。アリアが着ているのは、フレディの瞳の色のドレス。
「あの、やっぱり変でしょうか……」
そういうことに無頓着なアリアは、顔を覆っているフレディに、しゅんとした顔を見せた。
「変なわけないだろ!」
「ひゃっ……」
フレディの横で屈んでいたアリアの肩を抱き寄せ、フレディはアリアを抱きしめた。
「……可愛い。可愛くて、誰にも見せたくないくらい……」
「ひゃっ……」
抱きしめたまま、フレディがアリアの耳元で囁くので、アリアはぴゃっとその場で飛び上がる。
「おーい……局長?」
「ひゃっ!」
抱き合う二人の横にスティングが呆れた顔で立っていた。アリアはスティングの存在にまたぴゃっと飛び上がる。
「何だスティング、俺とアリアの時間を邪魔するな」
フレディが気にせず飄々と言うので、アリアは赤い顔で頭をぐるぐるとさせる。
「あ、やっぱり奥さんのアリア様でしたか」
「へっ」
スティングの言葉でアリアがきょとん、とする。
「何だ、気付いていたんじゃなかったのか?」
「普通気付きませんって!」
驚くフレディにスティングは呆れた顔で言った。
「ていうか、元から奥さんにべた惚れなんじゃないですか。事情は知りませんが、愛人疑惑は消した方が良いんじゃないですか?」
「あんな騒ぎになるなんてな……」
スティングの言葉にフレディはそうだな、と逡巡する。
「あの……?」
状況を理解出来ないアリアにスティングはニカッと笑って言った。
「局長を守ろうとするアリアさん、この前と変わらずカッコよかったですよ! 流石局長が惚れた人です」
「おい」
スティングの言葉に眉を寄せて制止するフレディだったが、アリアは心に光が差したような想いでぼーっとしていた。
「かっこいい……? 私が?」
呟くアリアにフレディが頭を撫でると、続けて言った。
「俺を助けようとしてくれた所、昔と変わらないね。かっこいいよ」
「えん、ぎ……」
「ん?」
「いえ……何でもありません……」
「そう?」
口を噤んだアリアをフレディが優しく抱き締めた。
これは演技だ、そう言おうとしてアリアはやめた。
覚えてはいないが、昔も自分がフレディを助けたらしい。そしてフレディは心からそう言ってくれている気がした。
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