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第六章
共和国南部へ
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これからどう動くかで私達の命運も決まる。
この男がどこまで使えるかはわからないけど、駄目そうなら早めに見限った方がいいわね。
お互い様だけど。
「ねぇ、アルフォンス・サウデンベルクさん。貴方の地元って何処なのかしら?」
「アルフォンスで結構ですよ。スティーグ・ルーストレーム様」
随分と馴れ馴れしくさせるじゃない。
でも、私はそんなにお安くなくてよ。
「だったら、私はルーストレームでいいわ。悪いけど、ファーストネームは愛しき男にしか呼ばせない事にしてるから、ごめんなさいね」
「いえいえ、その栄誉を賜れる方には嫉妬致しますが、ルーストレーム様とお呼び出来るだけで私には十分です」
「良かったわ。それで、アルフォンスの地元は何処なの?」
「私の地元は南部のバッソです」
バッソなら知ってるわ。
帝国との国境沿いの街で、2年前の帝国侵攻の時に行ったことがある。
なるほど、道理で他の代議士達とは危機感が違うわけね。
帝国に攻め込まれたら、真っ先に陥される街だもの。
小競り合い程度でも油断できないってわけね。
「それで、そのバッソに戻って何をするのかしら? 志願兵でも募ってみる?」
「本格的な戦争では新兵など肉の盾にもならないでしょう。むしろ味方の士気を下げるだけでしょうから、彼らにはせいぜい逃げる準備でもしてもらいます」
新兵が役に立たないのは間違いないわ。
でも、その後の台詞が気になるわね。
「逃げる場所があるのかしら?」
「ええ、ありますよ。しかも、ちゃんと軍隊が整っていて、指揮官も先ほどの人達よりはマシな人達が揃ってる場所です」
この人は思ったより大局が見れるみたいね。
まさか、今の時点でそれを決断が出来るなんて思わなかったわ。
でも、私にとっては困った事ね。
立場的にも気持ち的にも。
「とにかく、詳しい話は私の地元に戻ってからにしましょう。馬車と物資の手配はしてありますので、今すぐ出発すれば7日程で到着できると思います」
「手回しが良いのは良い事よ。それより、後ろをついて来てる人達は覚悟はいいかしら? 今ならまだ議事堂に戻れるけど?」
一緒に国政議事堂から付いて来た百勇士は21人。
ほとんど雑魚だけど、議事堂内に残った無能よりはマシでしょう。
ただ、バッソの後に向かう先を聞いたら怖気づいて逃げたすかもしれないのよね。
それがわかっているから、アルフォンスもここでの明言は避けたんでしょうけどね。
私としてもあんまり行きたくない場所だけど……ああ、でも! もしかしたら、彼がいるかもしれないわ!
そうなったら、アマナ王国もアルフォンスもどうでもいい!
彼ともう一度あの幸せな時間を過ごす事ができる!
「うふふっ……たっぷり楽しんじゃうんだから」
思わず笑みが溢れちゃうわ……って、あら? どうしたのかしら?
ついて来てた内の3人が逃げ出しちゃったわ。
他の人達も何? 怖いものを見るような顔でジロジロと私を見るなんて、失礼な連中ね!
この男がどこまで使えるかはわからないけど、駄目そうなら早めに見限った方がいいわね。
お互い様だけど。
「ねぇ、アルフォンス・サウデンベルクさん。貴方の地元って何処なのかしら?」
「アルフォンスで結構ですよ。スティーグ・ルーストレーム様」
随分と馴れ馴れしくさせるじゃない。
でも、私はそんなにお安くなくてよ。
「だったら、私はルーストレームでいいわ。悪いけど、ファーストネームは愛しき男にしか呼ばせない事にしてるから、ごめんなさいね」
「いえいえ、その栄誉を賜れる方には嫉妬致しますが、ルーストレーム様とお呼び出来るだけで私には十分です」
「良かったわ。それで、アルフォンスの地元は何処なの?」
「私の地元は南部のバッソです」
バッソなら知ってるわ。
帝国との国境沿いの街で、2年前の帝国侵攻の時に行ったことがある。
なるほど、道理で他の代議士達とは危機感が違うわけね。
帝国に攻め込まれたら、真っ先に陥される街だもの。
小競り合い程度でも油断できないってわけね。
「それで、そのバッソに戻って何をするのかしら? 志願兵でも募ってみる?」
「本格的な戦争では新兵など肉の盾にもならないでしょう。むしろ味方の士気を下げるだけでしょうから、彼らにはせいぜい逃げる準備でもしてもらいます」
新兵が役に立たないのは間違いないわ。
でも、その後の台詞が気になるわね。
「逃げる場所があるのかしら?」
「ええ、ありますよ。しかも、ちゃんと軍隊が整っていて、指揮官も先ほどの人達よりはマシな人達が揃ってる場所です」
この人は思ったより大局が見れるみたいね。
まさか、今の時点でそれを決断が出来るなんて思わなかったわ。
でも、私にとっては困った事ね。
立場的にも気持ち的にも。
「とにかく、詳しい話は私の地元に戻ってからにしましょう。馬車と物資の手配はしてありますので、今すぐ出発すれば7日程で到着できると思います」
「手回しが良いのは良い事よ。それより、後ろをついて来てる人達は覚悟はいいかしら? 今ならまだ議事堂に戻れるけど?」
一緒に国政議事堂から付いて来た百勇士は21人。
ほとんど雑魚だけど、議事堂内に残った無能よりはマシでしょう。
ただ、バッソの後に向かう先を聞いたら怖気づいて逃げたすかもしれないのよね。
それがわかっているから、アルフォンスもここでの明言は避けたんでしょうけどね。
私としてもあんまり行きたくない場所だけど……ああ、でも! もしかしたら、彼がいるかもしれないわ!
そうなったら、アマナ王国もアルフォンスもどうでもいい!
彼ともう一度あの幸せな時間を過ごす事ができる!
「うふふっ……たっぷり楽しんじゃうんだから」
思わず笑みが溢れちゃうわ……って、あら? どうしたのかしら?
ついて来てた内の3人が逃げ出しちゃったわ。
他の人達も何? 怖いものを見るような顔でジロジロと私を見るなんて、失礼な連中ね!
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