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第一楽章 檸檬音階
第五小節 不揃いの泡 弾ける
しおりを挟む合宿の早朝。
ミーティングの時にはもう既に課題曲と自由曲それぞれの編成、担当楽器、パートリーダー、そして合宿の日程が決まっていた。
この時期からガツガツに練習するのは確かに少し早いかも知れない。普通は全国金常連高校ならこの時期に合宿はしないだろう。
勝負は夏だ。
この部のレベルの低さを見てセレスタンは夏前が勝負だと判断したのだ。
流石、外国人。動きが早い。
早朝ミーティングは基本的に一階の端に位置する第一音楽室で行われる。
一年は合奏の椅子や楽譜の準備。
二年生はそれぞれ一年生の指導かパートリーダー会議。
三年は最終チェックとセレスタンへ今日の日程の確認。
ここまで体制が整うのは簡単な道のりでは無かった。
先にドンッ、ドンッ、ドンッ、とやる事を決めて実行するまでのフットワークが軽いセレスタンには皆それぞれ目が回りそうな程だ。
今日は練習前に主にコンクールの確認と合宿の日程、それに合わせ必要書類が一同に配られた。
柚姫は朝倉に渡された資料を捲る。
『ここで! 副部長による全日本吹奏楽部コンクールの簡単なおさらい!
一つ、課題曲・自由曲は同一メンバーによる演奏でなければならない。
ただしメンバーが入れ替わらなければ課題曲のみの演奏もしくは自由曲のみの演奏は可能である。
楽器の持ち替えは認められている。
指揮者は課題曲・自由曲二曲とも同一人物でなければならない。
一つ、課題曲・自由曲は下位大会で審査された曲を演奏する。
上位大会からの演奏曲の変更はできない。
但し、自由曲でのカット部分の変更に関しては可能とされている。
一つ、演奏時間は課題曲・自由曲合わせて12分以内(演奏時間は、課題曲の演奏が始まってから自由曲の演奏が終わるまでの間とする)。
※12分を超過した場合は審査はなされず失格となる。この12分という制約が厳しく、失格となる団体が全国大会でもある。
一つ、人数制限。
高校・大学が55名以内(いずれも指揮者を含まない)
下位大会での参加申込人数を超えることはできない。
ただし、下位大会への参加人数は全日本よりも多くてもよい。
一つ、編成。
吹奏楽編成(木管楽器・金管楽器・打楽器)の作音楽器のみ。
打楽器には擬音楽器も含む。
※ブラスバンド編成やオーケストラ編成などの参加は認められていない。
※コントラバス・ピアノ・チェレスタ・ハープの使用は認められている。
※また、曲中のスキャット(声)も認められている。
※しかし、歌詞がついている歌は禁止。ヴォカリーズ、単純なかけ声のみ可。これも意外なルールだね。
※チェロや電子楽器などは使用禁止である。
スコアに当該楽器の指定があっても禁止となる。
参加団体は演奏する課題曲の楽器編成に合わせた自由曲を演奏する場合が殆どで、あからさまに編成が変わるという例は現在のところないんだ。
以上が簡単な概要です。
一部 編集 生徒会三年書記 朝倉 宗滴』
そしてパート別に渡される課題曲、自由曲のCD。
それとステージ用のCDが幾つか。
そのCDを全員に渡される。
来てしまった。
「うぇ、来ちゃった……シング・シング・シングだ……」
「……ああ、映画のヤツね。セレスタンはとことんサックスとラッパかレベルを考えると当然……柚ちゃん?」
柚姫は半分魂が抜けている。
「そっとしてやりな。これ、あんまり有名じゃないけど中盤は地味にクラのソロだから」
「地味って……聖先輩……そうだけど……そうだけど」
生徒たちは当然ざわめく。
聖はそんな部員を無視して二枚のCDを持つ。
「おっ、渋いねぇ。外人だからもっと華やかな曲、選びそうなのに。ジャズ好きなのか」
「せやなぁ。どっちもサビまでが難しいやんか」
「やっぱり夜宵センパイがソロやるんですか? ……やーん、今から考えただけで素敵です~」
「何、当たり前なこと言ってんの。私、夜宵センパイのためにこのピッコロ捧げます!!」
そんな後輩たちに向かって夜宵は静かに言った。
「そら、分からんわ。あのセンセ、どう見ても実力主義やんか。あのツインテールちゃんは内弟子らしいし」
「でも……そしたらそれって贔屓じゃん!! こんな曲!」
「それも違うんとちゃう? 普通にジャズ系が好きなんやな。このセンセが指揮しとるの何曲か聞いたけどそんな感じやわ。それにあのツインテちゃんは辞退しとる」
「まさか蓮華先輩の方が相応しい、ってどんな耳してんのよ」
そんな会話を聞いてアイリスは不満そうに呟く。
「80点。セレスタン先生はジャズが好きな訳じゃない。演奏のリアルな空間が好きなだけ」
「リアルな空気?」
「そ。その時の最高の空気」
「それは難しいね。だってそれって完成の先を求めてる、ってことだ」
「そう。でも絶対に蓮華先輩なら出来る。あのソロは蓮華先輩が吹くべきなんだ」
柚姫の言葉にアイリスは頷く。
柚姫は単純にアイリスの言動に感動した。
自分がソロに選ばれたのなら、そのまま純粋に喜べば良いのに。
始めて出会った時のアイリスは自信に満ちていた。
そんなアイリスが敵わないと思う演奏。
それは確かに聴いてみたい。
しかし大半の女子生徒は不満らしくそんな声はどんどん広がって行く。
そこは経験者のセレスタン。
騒ぐ女子を宥めて練習する流れに持ち込んだ。
そんな中で柚姫は一人、理科室でオーディションの練習をしている。
そんな時、聴こえたのはトランペットの音だ。
これはアイリスではない。
夜宵先輩の音だ。
柚姫はしばらくその音を聴いていた。
正直、音は微かに聴こえる程度で音量が足りない。ピッチは合っているが伸びの切れも悪い。
「……ソロか……」
正直、柚姫は上級生たちが言うほど夜宵の音が好きではない。
何をそんなに騒ぐのか。ソロが一人出来ようと合奏にはならない。
今回は自由曲も課題曲もクラリネットはメロディーの支えだ。目立ち過ぎず。だからと言って消極的でも駄目なのだ。
中々難しい。
そんな柚姫の音に何か籠ったような音が重なる。
その割には無駄なテクニックが入っていてロングトーンで切れる。
これは夜宵の音だ。
時折楽譜を無視するが感情的で情熱的なアイリスのロングトーンの方がよほど綺麗だ。音の強弱も巧い。ただアイリスは高音(と、言っても常人は普通に苦労するような音)が苦手だと言っていた。
「で、あの時の蓮華先輩とどっちが上手いと思う?」
「か、……海君!?」
気が付けば海が隣に立っていた。
「練習はいいの?」
「あの曲、元々ドラムはそんなに激しくないから何かと兼用になると思うんだ。多分オーディションはその打ち合わせ。新しい一年も経験者だし」
「だったら……余計」
「生憎、ぽっと出の一年にポジション譲るほど俺は甘くねぇよ。特に敵視するつもりもない。アイツは今年はメインドラムにはなれないだろうが同じパーカスで色々やるから教えることはたくさんあるしな」
海は先輩らしい表情で伊達眼鏡の位置を直す。
「海君は瀬戸内先輩がソロに相応しいと思ってないの?」
「さあ。一番巧いヤツがやればいいんだ。でないとそもそも、全体が伸びないだろうが」
「アイリスちゃんは?」
「うめーけど、ちょっと自己チューっぽい音だな。合わせろよ! って感じ。それだけ悪くねぇよ。派手な見た目の割には練習するタイプだし、音は見た目通り派手だし。曲とは合ってねぇけど練習すれば伸びるんじゃね?」
海は椅子の向きを反対側にして座り背もたれに腕を置いてもう片方の手で柚姫の髪を弄った。さらさら流れるように髪が落ちる。
「じゃあ蓮華先輩は? ……私、蓮華先輩だけは一度しかソロ聴いたことがないの。確かに巧い人だけど、アイリスちゃんが言う通り透明な壁みたいな人だなぁって。本当は巧い人なの?」
一瞬、声が震えそうになるのを手で押さえる。
「……柚、お前耳良いだろ?」
今度は耳。あからさまに赤くなって。
「え、あ……多分?」
「蓮華先輩はお前×十倍耳がいい。絶対音感ってやつ。俺信じて無かったけど本当にいたんだな」
「そうなの?」
「だから合奏になると透明な壁みたいになってどれが蓮華先輩の音か分からなくなる。伸びが足りない部分を足して感情的過ぎる部分は引いて。そういうのが出来る人なんだ」
「それじゃあ……ソロも……」
「どうだろうな。蓮華先輩って本人根暗だし実際自分は普通だと思ってるみてぇだし。目立ちたくねぇらしいし」
「……じゃあ、どうしてトランペットを続けてるんだろう?」
「さあな」
こんな時、話そっちのけでキスぐらいしても良いだろうか、と思っている自分が嫌だった。
ずっと海と同じ学校で生活してみたいと思っていた。
実際はそんなに甘くはなく。
二人きりで家にいる時、倍甘えてしまう。海はパーカスのパートリーダーだ。学校では何かと忙しい。
そんな時、視線を感じた。
「ゆず」
「……えっ」
優しい、柚姫だけの。
「九条寺」
綺麗な声が理科室に響く。海はスッと顔を変えて顔を上げた。
その声は二年生の春日聖だ。気だるそうに片方で括った髪を弄る。
「何」
「オーディションの事で話があるんだけど」
「今?」
「え……ああ、いたんだ。一年。いいよ。他の連中がさ。オーディションソロは推薦にしないか、って言い出して」
「はぁ? あの先生は?」
「当然、却下。トランペットソロの曲なんて選んじゃったら……女子はみーんな瀬戸内センパイにやって欲しいって思うじゃん」
海と聖は驚くほど絵になった。お互いに大人っぽく男らしい海と華奢でクールな聖。
「あの……」
柚姫は勇気を持って二人の間に入る。
「ん?」
「どうして……女子はみんな瀬戸内先輩にソロを吹いて欲しいと思っているのでしょうか?」
「それは……部が一年停止食らって部員がどんどん辞めていった。そんな時。まだ楽器が好きで本当は辞めたくなかった一年みんな説得して同好会を作ったのが瀬戸内先輩だから。その時……」
「蓮華先輩は何もしなかった」
柚姫の言葉に聖は頷く。
「あ、九条寺。今日放課後パートリーダー会議。サボんなよ」
「ヘーイ」
聖はそのまま去っていく。
その時、海の顔が近づいて唇が触れた。
長年酷使され音程の狂ったチャイムが遠く響く。
唇が微かに動いた。柚姫は拒めない。しかし、精一杯の力で海の胸元を押した。
「……海君!!」
「んだよ。誰も見てねぇんだし、良いだろ」
「駄目だよ。その、私……」
「あー!! なんかむずむずする!!」
海は叫ぶ。
「え?」
「お前、さっき俺と春日に嫉妬してただろ」
「……うっ」
「俺さ、そういうのずっと憧れてたんだよな。お前は素直過ぎてあんまそういうのねぇのかと思ってたし。特に誰かにそういうの言わねぇし」
「え?」
「もうちょい喜んでるもんだと自惚れてたわ」
がしがし、と海は照れくさそうに頭を掻く。柚姫は思わずネクタイを引っ張った。
「ほ、本当?」
「ああ、……まあ」
「……そうだよ。海君が思ってるより、ずっと、ずっと嬉しくて、もっと甘くて楽しいものだと……」
「じゃあ、もっとその甘くて楽しいこと。しようか」
「ちょっ……」
柚姫の言葉は結局最後まで出なかった。
放課後までの授業は出られず。何の授業だったか必死に思い出しながら柚姫は制服に腕を通す。
「もー! 成績落ちたら海君のせいだからね!」
「そんときは一緒に補習受けてやるよ」
「普通は! 補習にならないよう一緒に勉強するの!」
柚姫が髪を上げると海は後ろから柚姫の制服のスカーフを襟に通す。そのまま留め具を留めた。
「春日は俺とお前が出来てるって知らない。ま、わざわざ言うほど仲良くねぇ」
「そうなんだ」
「だから言いたいならお前が言え」
「えっ……」
「今日、送ってやるよ。クラリネットのメンテでもしてそのまま待ってな。お前の鞄は持って来てやる」
「パートリーダー会議は!」
「そんなの五分で蹴ってくる。合宿入ったら嫌でも地獄だ」
耳元で足りない、と囁かれ柚姫は体が震えた。
がらがらと理科室の扉が締まり去っていった海をとんでもない表情で見送っていたと反射する窓に映る自分の顔を見て思う。
「……ずるい」
柚姫はこんっとクラリネットで顔を隠した。まだ乱れた髪のこぼれ毛がクラリネットに掛かる。
音が聴こえる。これはアイリスのトランペットだ。情熱的で、力強く。
でも恋を知らない少女の音。
「そのままじゃ駄目だよ。アイリスちゃん」
柚姫はぼそりと呟いた。
アイリスの音は華やかで。透明で。未熟な所は未熟。それが綺麗に分かる。しかも彼女の未熟は普通なら誰しも未熟。アイリスはそんな部分を何度も、何度も紳士に練習しているのだ。
それが不思議。蓮華 響一が共に合奏に入るとそれが綺麗になくなる。
砂利道のような凹凸感が綺麗に。それが全て響一による変化だと言うなら確かに聴いてみたい。
この曲がどういう経緯で作られ、どういう意味を持っているのか。個人的に調べたレポート用紙がさらさらと机から落ちた。
夏前の日射しはまだ雲が多く流も早い。
合宿が始まろうとしている。
不揃いの部員に部長。
更に食事当番になったアイリスは予定を海と黙々と作った。
文化部の合宿は基本的に旧校舎の旧寮で行われる。普段から茶道部や、柔道部等が使うので和式で古いが綺麗ではある。
同じ食事当番の海と旧寮の食堂(と、言っても机とテーブルぐらいしかない)でさくさくとメニューを作る。
なんというか海の存在は慣れた。眼鏡は伊達眼鏡だ。
柚姫から、彼氏だと聞いた時も、元ヤンだと聞いた時も驚いたが何故か妙に納得してしまった。
あの合っていない眼鏡は伊達眼鏡。
それであの目付き。
しかし元は元だ。
今は柚姫に従順な彼氏というかボディーガードというか、そんな感じだ。
生活力も高くさばさばしているのでアイリスも苦手ではない。
柚姫には時々、元ヤンのヤンの部分が出たら叱ってくれ、と言われている。
良く棒キャンディーを食べているのは憶測だが煙草の名残だ。
そんな感じで入学早々、中々に忙しかった。
とある日の昼休み。いつもの通り食堂で合宿のメニューを決めている時だった。
「ま、悪いな」
「……何で九条寺先輩が謝るんですか?」
「いやー、ウチの女子が揃いも揃って……って、違う、違う。いやさ、今年一年の方がウメーだろ?」
アイリスは純粋に驚いた。
しかし海は何でもないようにペンをクルクル回している。
「……そんなバッサリ」
「いやさー。実際、サボってたのは二年の女子な訳。多分だけどセレスタン先生はこの合宿でこの凸凹をどうにかしよう、って魂胆だな」
「……九条寺先輩も二年生ですよね?」
「まー、そうなんだけど。俺は蓮華先輩に色々教わっていてそれどころじゃ無かったんだよね。絶対に柚が来た時に驚かせてやろって」
海はニシリ、と笑った。
「目論見は大成功ですね」
「まあね」
そんなこんなで合宿が始まった。
こんな時期に合宿だなんて運動部みたい、とまだまだ呑気な二年生は分かっていない。
柚姫もアイリスも五月の連休は丸潰れだと諦め半分だった。
前半準備、後半猛練習、終盤合奏を想定したホール練習。
最後に合奏とトランペットソロパートの再オーディション。
予定はビッシリだ。
高校の寮の部活練で基本的に打ち合わせした。座敷もあるので華道部や茶道部も使う。
合宿前はある程度掃除も必要だ。
アイリスが食事当番になると頻繁に旧寮に柚姫はべしべしと海を叩いて手伝わせた。
小さい柚姫が海を従えている姿は面白い光景だ。
旧は旧なだけあり厨房の道具も古い。
釜は当然のように大きく、火を点けるだけで一苦労だ。
「ほら、海君は厨房!!」
「えー」
「海くん、去年も厨房手伝ったんでしょう? あんな大きい釜、持つの大変だから手伝ってあげてよ」
「そりゃ良いけど」
「え、他の生徒は……」
「それが揃いも揃って料理出来ねぇ女子しか居ないんだよ。朝倉先輩は出来るけどぜーんぶ精進料理。朝飯担当だな」
海は何故かサクサクと仕切るのが上手い。
「瀬戸内先輩は出来そうだけど……」
「部員病院送りにした伝説あるけど、食うの?」
「遠慮させて頂きます……去年は全部九条寺先輩が?」
「まさか。去年は元々参加人数少なかったし、ゆるーい感じだったしなぁ。料理は料理神の蓮華先輩がいたし」
「すごーい! 蓮華先輩料理出来るの?」
「ああ。去年は全部仕切ってくれて楽だったなぁ……ツインテールちゃんよ、どうにかして引っ張り出せない?」
「ツインテールではなくアイリスです。そもそも女子なのに料理が出来ないとは情けない!!」
「そりゃ、二、三年に言ってくれよ」
「私も手伝うよ!」
「柚~!!」
そんなやり取りを梓はそっと伺った。
「ごめんなさい……料理出来ないの……でも無理にして死人は出したくないよね……」
という女子生徒が数人居たとか居ないとか。
混沌のまま練習は続く。
サックスとドラムはこちらが満足行くレベルに達してはいるが演奏に若さではなく渋みの音が出る。
むしろどうやったらその音が出るのか。
中学でもちょっとやってた、では説明出来ない。
その二人に指導を任せることも出来なくはない。ただ他の生徒の若さとその絶妙な渋みが毎度合わないのだ。
セレスタンは基本的にどんな演奏でも指揮はした。したが演奏終わりに演奏の名指しで駄目な所を列挙する。
結局、サックスのソロをほとんど担う宗滴とドラムでありパーカスのリーダーである海がその役目を引き受ける。そもそも宗滴は生徒会書記と書道部とを兼任している。彼らが毎日来れる訳でもない。
夏が過ぎればあっという間。今のメンバーで全力を出せる機会はほとんどない。
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