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第三部第二章 ダンジョン
新たな罠
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何も魔力が感じないから、罠がないと思われるものの、そこかに隠されているのかもしれないと、私は恐怖を感じていた。
あまりそういう恐怖を感じたくはないけれど私は今恐怖を感じてしまった。
悪いことと言う人と良いことと、言う人もいるが、私は前者だ。
「気を付けてね・・・・・」
私は言った。安堵のない声だから余計に心配になってくる。
アンにはもしわけなかったけど、私自身の方が恐怖を感じていたので言葉を発した
この恐怖はやっぱり分からないというところに隠されており、何が起こるのか分からないのだ。天然気質のある私にはやはりこの恐怖は辛い。
「そっちこそですよ」
アンは怯えていないのか、いつも通りの声をしていた。たぶん私を慰めてくれているのだろう。なんんて良い仲間なのだろう。
私はつくづく運がいい。プランスには助けれて、運良く出会った仲間がさらに良い子だなんてすごく感謝だ。
「そっちこそじゃないよ~、私は大丈夫だよ~」
明るい声で言葉を返すと、アンと私は笑い合った。この笑いはダンジョン中に響き渡ったと思う。
もしかしたらこの声で驚いたネズミがまた罠を踏んでしまうかもしれない。
そう考えてもここまでは、その罠が通じないので安心している。
だからこそ私は気を付けている、新たな罠があるかもしれないからだ。
最深部に近づけば近づくほど罠が強力になるのは、ダンジョンのお決まりパターンである。
とその時だった、分かれ道があり、どちらに進むか考えなければならなかった。
どちらとも、魔力が濃くできれば通りたくない道だ。
それに強力な魔物いや魔獣の気配までした。たぶんドラ・キュリアよりも強い魔獣だ。
下手すれば魔族の可能性まで出てくるがそれはないと思う。
シルバーが言っていた通り、魔族はシルバーと同等の魔力質量を持つ。そして戦闘スキルも凄まじいと思われる。
だから、今回は魔獣だ。
「どっちに・・・進む? 勘を頼りにするしかないみたいだけど・・・・・」
アンに問うとアンは右を指差した。私の勘では左だったからなかなか意気投合ができていないということが、分かったため鬱になりそうであった。
「右かぁ・・・。まあ良いじゃない? どっちも同じわけだしさ」
私はアンに従うとする。理由はアンを信用しているからだ。
まあ信用して失敗することも多々あるがまあ大丈夫だろう。
「じゃあいきますよ、何も言わないでくださいね・・・・・?」
そして、右に進むと早速魔獣の大群が出てきた。その量およそ十匹。勝てる予想がつかない・・・・・。
理由としては、全員がドラ・キュリアよりも強く数がいるからだ。
勝てるとしたら、神しかいないと考えてしまった。でも、最深部の古代魔法を使う魔族の魔力が濃くなった。
これは勝つしかないな?
私たちは息を呑んだ。目の前に現れた魔獣の大群、その数は想像を遥かに超えていた。鋭い牙と凶暴な眼光、まるでこちらを食い殺す準備ができているような気配を感じた。全員がドラ・キュリアよりも強力だということは一目瞭然だった。
「ミア、どうするんですか・・・・・?」
アンの声が震えているのがわかる。私だって同じだ。足が震え、魔力を込めた杖を握りしめる手が汗ばんでいた。ここまでの敵と戦うなんて考えたこともない。だけど、引き返す余裕なんてもう残されていない。
「行くしかない・・・・・」
そう言うしかなかった。戦うか、逃げるか、そのどちらかだ。でも、逃げるための道はもうない。背後は渓谷、進むしか道はないのだ。
「ミア、無理はしないでくださいね」
アンはそう言うと、杖を構えた。その姿に少しだけ勇気をもらえた。私だって、何とかしなければならない。いつまでも恐怖に縛られているわけにはいかない。
「ありがとう、アン。行くよ!」
私は自分を奮い立たせ、杖を構える。全力で魔法を放つ準備を始める。彼女がいる限り、私も立ち向かえるんだ。
魔獣たちが一斉に動き出した。まるで一つの生物のような動きだった。鋭い爪が光を反射し、空気を切り裂く音が耳に届く。私は杖を振りかざし、魔法を唱える。
「《氷壁よ、我らを守れ!》」
瞬く間に前方に氷の壁が現れ、私たちと魔獣の間を隔てた。だが、その壁はすぐに爪で切り裂かれ、崩れ始める。
「やっぱり・・・・・全然効かない・・・!」
魔獣たちの攻撃力は圧倒的だ。私の魔力が通じる相手ではない。後退するしかないのか――そう思った瞬間、アンが前に出た。
「ミア、下がって! 私がやる!」
アンは大きく息を吸い込むと、杖を天に掲げた。その瞬間、彼女の周りに強大な魔力の渦が巻き起こった。
「《風刃よ、すべてを切り裂け!》」
彼女の声とともに、無数の風の刃が魔獣たちに向かって飛び出した。鋭い風の刃が次々と魔獣の体に突き刺さり、その数体が倒れた。しかし、残りの魔獣たちは止まらない。
「アン・・・すごい・・・・!」
アンの力に驚きつつも、私はさらに後ろに下がる。彼女はいつも冷静で、私が混乱している時でもしっかりと支えてくれる。でも、こんなにも強い魔法を使えるなんて、改めて彼女の凄さを実感した。
「まだだ・・・・・次、来るよ!」
アンの言葉にハッとして、私も次の魔法を準備する。しかし、魔獣たちの攻撃はすさまじい勢いで続いていた。倒したかと思った魔獣たちが次々と蘇り、再び襲いかかってくる。
「もう・・・・・限界かも・・・」
私たちは追い詰められていた。アンも私も、息を切らしながら次々と攻撃を防いでいたが、力尽きるのは時間の問題だった。
その時だった。突然、辺りが一瞬にして静まり返った。何かが起こる――直感的にそう感じた。すると、暗闇の中から巨大な影が現れた。
「これは・・・?」
私たちの前に立ちはだかったのは、これまでの魔獣とは比較にならないほどの威圧感を放つ存在だった。長い尻尾を持ち、まるでドラゴンのような姿をしているが、その瞳には理性が宿っていた。
「この地に足を踏み入れた者よ・・・・・」
その声は低く、地響きのように私たちに届いた。魔獣ではない。これは……魔族だ。
「ようやく現れたか・・・・・」
私は汗を拭い、意を決した。魔族との戦いが始まる。それも、これまでにない強敵。だけど、アンとなら、きっと乗り越えられるはずだ。
「アン、ここからが本番だよ」
アンも黙って頷いた。私たちは再び杖を構え、目の前の敵に立ち向かう覚悟を決めた。
あまりそういう恐怖を感じたくはないけれど私は今恐怖を感じてしまった。
悪いことと言う人と良いことと、言う人もいるが、私は前者だ。
「気を付けてね・・・・・」
私は言った。安堵のない声だから余計に心配になってくる。
アンにはもしわけなかったけど、私自身の方が恐怖を感じていたので言葉を発した
この恐怖はやっぱり分からないというところに隠されており、何が起こるのか分からないのだ。天然気質のある私にはやはりこの恐怖は辛い。
「そっちこそですよ」
アンは怯えていないのか、いつも通りの声をしていた。たぶん私を慰めてくれているのだろう。なんんて良い仲間なのだろう。
私はつくづく運がいい。プランスには助けれて、運良く出会った仲間がさらに良い子だなんてすごく感謝だ。
「そっちこそじゃないよ~、私は大丈夫だよ~」
明るい声で言葉を返すと、アンと私は笑い合った。この笑いはダンジョン中に響き渡ったと思う。
もしかしたらこの声で驚いたネズミがまた罠を踏んでしまうかもしれない。
そう考えてもここまでは、その罠が通じないので安心している。
だからこそ私は気を付けている、新たな罠があるかもしれないからだ。
最深部に近づけば近づくほど罠が強力になるのは、ダンジョンのお決まりパターンである。
とその時だった、分かれ道があり、どちらに進むか考えなければならなかった。
どちらとも、魔力が濃くできれば通りたくない道だ。
それに強力な魔物いや魔獣の気配までした。たぶんドラ・キュリアよりも強い魔獣だ。
下手すれば魔族の可能性まで出てくるがそれはないと思う。
シルバーが言っていた通り、魔族はシルバーと同等の魔力質量を持つ。そして戦闘スキルも凄まじいと思われる。
だから、今回は魔獣だ。
「どっちに・・・進む? 勘を頼りにするしかないみたいだけど・・・・・」
アンに問うとアンは右を指差した。私の勘では左だったからなかなか意気投合ができていないということが、分かったため鬱になりそうであった。
「右かぁ・・・。まあ良いじゃない? どっちも同じわけだしさ」
私はアンに従うとする。理由はアンを信用しているからだ。
まあ信用して失敗することも多々あるがまあ大丈夫だろう。
「じゃあいきますよ、何も言わないでくださいね・・・・・?」
そして、右に進むと早速魔獣の大群が出てきた。その量およそ十匹。勝てる予想がつかない・・・・・。
理由としては、全員がドラ・キュリアよりも強く数がいるからだ。
勝てるとしたら、神しかいないと考えてしまった。でも、最深部の古代魔法を使う魔族の魔力が濃くなった。
これは勝つしかないな?
私たちは息を呑んだ。目の前に現れた魔獣の大群、その数は想像を遥かに超えていた。鋭い牙と凶暴な眼光、まるでこちらを食い殺す準備ができているような気配を感じた。全員がドラ・キュリアよりも強力だということは一目瞭然だった。
「ミア、どうするんですか・・・・・?」
アンの声が震えているのがわかる。私だって同じだ。足が震え、魔力を込めた杖を握りしめる手が汗ばんでいた。ここまでの敵と戦うなんて考えたこともない。だけど、引き返す余裕なんてもう残されていない。
「行くしかない・・・・・」
そう言うしかなかった。戦うか、逃げるか、そのどちらかだ。でも、逃げるための道はもうない。背後は渓谷、進むしか道はないのだ。
「ミア、無理はしないでくださいね」
アンはそう言うと、杖を構えた。その姿に少しだけ勇気をもらえた。私だって、何とかしなければならない。いつまでも恐怖に縛られているわけにはいかない。
「ありがとう、アン。行くよ!」
私は自分を奮い立たせ、杖を構える。全力で魔法を放つ準備を始める。彼女がいる限り、私も立ち向かえるんだ。
魔獣たちが一斉に動き出した。まるで一つの生物のような動きだった。鋭い爪が光を反射し、空気を切り裂く音が耳に届く。私は杖を振りかざし、魔法を唱える。
「《氷壁よ、我らを守れ!》」
瞬く間に前方に氷の壁が現れ、私たちと魔獣の間を隔てた。だが、その壁はすぐに爪で切り裂かれ、崩れ始める。
「やっぱり・・・・・全然効かない・・・!」
魔獣たちの攻撃力は圧倒的だ。私の魔力が通じる相手ではない。後退するしかないのか――そう思った瞬間、アンが前に出た。
「ミア、下がって! 私がやる!」
アンは大きく息を吸い込むと、杖を天に掲げた。その瞬間、彼女の周りに強大な魔力の渦が巻き起こった。
「《風刃よ、すべてを切り裂け!》」
彼女の声とともに、無数の風の刃が魔獣たちに向かって飛び出した。鋭い風の刃が次々と魔獣の体に突き刺さり、その数体が倒れた。しかし、残りの魔獣たちは止まらない。
「アン・・・すごい・・・・!」
アンの力に驚きつつも、私はさらに後ろに下がる。彼女はいつも冷静で、私が混乱している時でもしっかりと支えてくれる。でも、こんなにも強い魔法を使えるなんて、改めて彼女の凄さを実感した。
「まだだ・・・・・次、来るよ!」
アンの言葉にハッとして、私も次の魔法を準備する。しかし、魔獣たちの攻撃はすさまじい勢いで続いていた。倒したかと思った魔獣たちが次々と蘇り、再び襲いかかってくる。
「もう・・・・・限界かも・・・」
私たちは追い詰められていた。アンも私も、息を切らしながら次々と攻撃を防いでいたが、力尽きるのは時間の問題だった。
その時だった。突然、辺りが一瞬にして静まり返った。何かが起こる――直感的にそう感じた。すると、暗闇の中から巨大な影が現れた。
「これは・・・?」
私たちの前に立ちはだかったのは、これまでの魔獣とは比較にならないほどの威圧感を放つ存在だった。長い尻尾を持ち、まるでドラゴンのような姿をしているが、その瞳には理性が宿っていた。
「この地に足を踏み入れた者よ・・・・・」
その声は低く、地響きのように私たちに届いた。魔獣ではない。これは……魔族だ。
「ようやく現れたか・・・・・」
私は汗を拭い、意を決した。魔族との戦いが始まる。それも、これまでにない強敵。だけど、アンとなら、きっと乗り越えられるはずだ。
「アン、ここからが本番だよ」
アンも黙って頷いた。私たちは再び杖を構え、目の前の敵に立ち向かう覚悟を決めた。
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