結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

第一部 三章 仲間を確保する

今日の宿

　もう時間は午後七時。もうそろそろで宿に泊まらないといけない、けれど全く宿がなくて、ましてや厩舎がある宿なんてなくて、そうそうない。
　だから、プランスもシルバーも私自身んかヘトヘトで今にも横になって寝てしまいそうだった。
　
　でも、現在はとても危険な区域に居て、すぐ近くに大きな大都市があるので、すぐに兵士やら聖騎士が駆けつけてくる。

「ちょっとそこのお兄さん。今日泊まるところあるのかい？」

　そう悩んでいると、後ろから誰かが話しかけてきた。この雰囲気は聖騎士でも兵士でもなさそうだ。

「まあ、今のところはないですね」

「じゃあうちの宿はどうだい？　厩舎もあるし、今なら金貨一枚で全員泊めさせてあげる」

　少し怪しい雰囲気のある方だけど、大都市の近くとなればこんな人が普通なのだろうな。王国では清楚な人が多いのでこんな感じの人は初めて目にした。

「おお、安い！　じゃあ是非おねがします」

　プランスはお金の面でも良かったので、すぐに承諾した。