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第十章 それぞれの始まりなう

241話 認定式なう

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 ホテルの部屋に戻り、シャワーを浴びて朝ご飯とあいなった。どうも俺と冬子で暴れている間にマリルが買いに行ってくれていたらしい。

「それじゃいただきます」

「「「「「「いただきます(デス)(のぢゃ)」」」」」」

 皆で手を合わせてご飯を食べる。フランスパン(バゲットって言うんだっけ)と、野菜スープ。肉が足らない気はするが……朝はこれぐらいがちょうどいいかもしれない。

「で、何時からなんぢゃ」

「十時からリハーサル。十時半から本番」

「……随分性急だな。っていうか、リハーサルあるのか」

 本来ならば昨日の時点でやる予定だったらしいが、ギルドの会長――ジョエルの都合がつかなかったのだ。だから台本と流れだけは渡されている。
 今は七時だから、あと三時間くらい――そう考えると結構タイトなスケジュールだな。

「でもいよいよデスねー」

 シュリーがニコニコと笑いながら、帽子をくるくると回す。

「キョースケさんがSランカーになるのは、師匠としても鼻が高いデス」

「そうですね。従者としても鼻が高いです」

「えーと……メイドさんとしても鼻が高いですねー。キョウ君の出世はー」

「えっ、えっ? 冬子ちゃん! これそういう流れ!?」

「もういいから乗っておけ。奴隷でもおっぱい星人でもいいから」

「おっぱい星人ってなに!?」

 冬子と美沙、仲いいなー。いつも楽しそうに喧嘩してるね。
 俺は苦笑しつつ、牛乳を飲む。

「出世……ねぇ」

 出世に間違いは無いんだろうけど、一般的な出世と違う気もするし。そもそもSランクAGになるって決まってからそう名乗ってたせいで今さら感も強い。

「浮かない顔デスねぇ」

「なんか出世って言われると違和感があってさ」

 牛乳を置いて、背もたれに体重を預ける。

「どちらかというと……昇級?」

「ランクアップだしな。どっちみち出世と言う気はするが」

 冬子がそう言って笑う。俺はバゲットをちぎって野菜スープに浸したら……マリルからやんわり止められた。行儀悪いとでも言いたいんでしょうか。

「それにしても、この手のランク制度って……高ランクの人間が低ランクの人間を馬鹿にするもんってイメージなんだけど」

 AランカーやSランカーが居丈高に振舞うってのが当然な気がするというか。

「ランクアップする時に、ある程度人格も見ますからねー。というかそういう性質の人はピンチに誰も助けてくれないので、結果的にSランクAGになる前に死んじゃいます。どれだけ強くても、一人じゃ死にますから」

 マリルのセリフは確かに一理ある。一理あるが……

「逆にSランカーになった後に人格変わっちゃったらどうするんだろう」

「他のSランカーから怒られるんじゃないですか? 少なくとも、弱い者いじめをしてるSランカーはあまり聞いたこと無いです」

「タローも言っておったぢゃろう。超越者は超越者であるが故に、普通の人間に馴染む必要があるんぢゃ。社会で生きる以上はのぅ。まあ、Aランカーくらいまでは人格に問題のある奴もいるんじゃないかの?」

 そしてだからこそ、Aランクで止まってる、と。
 千切ったバゲットにバターを塗って一口食べる。テーブルマナーもそろそろ学ばないといけない時期に来たのかもしれないなぁ。

「なんかこう、人格に問題があるAGとか、傲慢な貴族とひと悶着起こすのが鉄板な、気が……あー……」

「キョウ君、初日に問題起こしたじゃないですかー」

 言われてみればそうだ。AGになった初日に、ゴゾムと思いっきり事件を起こした。事件を起こしたっていうか――俺が殺したんだけど。

「そういえば、キョウ君と問題を起こした後……見なくなりましたねー。ゴゾムさんたち。よく問題を起こす人だったので別に構わないんですけど」

「何があったんだ?」

 冬子が食いつく。話しても面白い話じゃないんだけどね。

「初日に俺がアックスオークを倒した、って言ったら嘘つけってイチャモンつけられたんだよ。模擬戦にかこつけて殺されそうになったから返り討ちにしたけど」

「……初日、ってAGになって初日?」

 美沙の問いに頷く俺。

「異世界に来て二日目だったかな。……嫌な思い出だから、覚えてるよ」

 何となく、殺したとは言わない。言っても別に誰も何も言わないだろうけど。スープを飲み干し、ホッと一息。活力煙を咥える。

「キョウ君、吸うなら窓の近くでー」

「はいはい」

 活力煙を咥えたまま、窓を開ける。風の魔法で換気しつつ……外を眺めた。

「でも京助君、異世界に来て二日目ってことは……まだあんまり戦ってない頃だよね」

 美沙も食べ終えたからか、俺の隣に来る。

「そうだね。その日に初めて魔物と戦ったし……人とも、戦ったよ」

 今思い返すと、だいぶイキッてた。超ドヤ顔で痛々しいセリフを吐いていた気がする……。ちょっと黒歴史を思い出してブルーな笑みを浮かべる俺。
 そんな俺の顔を見て、シュリーが少しだけ目を細める。

「最初のキョースケさん、結構張りつめていたデスからねぇ。クライルさんの件以降は特に」

 クライル。その名前を出されて……スッと窓の外に視線を送る。別に、特別仲がいい友達だったわけじゃない。
 決して、生死を潜り抜けた相棒だったっていうわけじゃない。
 ただ、それでも――お互いの食の好みくらいは知っていた。

「クライル? 初めて聞く名前だな。アンタレスのAGか?」

「ええ。腕の立つ方でしたデスよ」

 過去形で言うシュリーに何かを察したか、冬子は少し口をつぐむ。

「今どうされてるんですか?」

 美沙はそんなシュリーのそれを汲み取れなかったか、首をかしげて問うてくる。別に思い返す度に涙を流すような記憶ってわけじゃないけど……さて、どう説明したものか。

「でも、あの一件以降……アンタレスのAGで旅立たれる方は減った気がしますデス」

「ああ、それは間違いないですよー。キョウ君が来る少し前からアンタレス周囲の魔物が強くなってるんですけど……死亡事故は目に見えて分かるくらい減少してますから」

 死亡事故は減少、か。
 ここまで来て美沙もやっと何かを察したのか、ちょっと気まずい顔をして俺のポケットに手を伸ばした。活力煙を渡すこと自体は構わないから、口で言って欲しい。

「クライルの奥さん、どうしてるかな」

 ゴゾムと、クライル。
 ある意味で、俺が一生忘れられない二人だろう。いい意味でも、悪い意味でも――ゴゾムの方は、九割悪い意味だが。
 二人の死は――たぶん、俺の心に影を落とした。その影が払拭できたとは思えない。でも、俺はもう退けないところまで来ている。
 体は……異世界人のステータスがある。問題ない。
 技は……シュンリンさんに稽古をつけてもらってるんだ。これも問題ない。
 心は……たぶん、今日少しだけ分かるのだろう。Sランクに認められるという舞台で。

「当たり前の日々を過ごしていても、死ぬときはあっさり死ぬ。百日後とか、一年後とか。死ぬ日が分かってりゃそれでいいけど、普通に生きてりゃそうじゃない」

 空は青く、くゆる煙が良く映える。

「でも、俺たちの稼業は――普通よりもさらに、死が近い。ホントはさっさと引退して宿屋でも開いて。『やぁ! ここはアンタレスの街だよ!』って言うNPCになる予定だったのにね。何の因果か――こんな頂まで登ってきた」

 倒したい敵がいる。
 守りたい仲間がいる。
 壊したくない街がある。
 だからきっと――俺はこれからも強くなる。強さを冀う。

「何が言いたいかって言うと」

 俺は皆の顔を見据え、俺は笑う。

「今日は俺……人前だけど、ちょっと本気出しちゃうよ」

 もう負けたくない。
 もっと強くなりたい。
 そのためには――今のこの実力を隠しているようじゃどうしようもない。
 もっと高い次元で、実力を隠せるようにする。そのためにも、Sランカーとして当たり前くらいの強さは人に見せておくべきだ。

「強くなるためにね」

 何で彼女らにこんな宣言をしたのだろう。自分でもちょっと分からない。認めてもらいたかったのだろうか。それとも、別の理由があるのか。

「無茶はするなよ」

「マスターは熱くなりすぎる傾向がありますからね」

「ヨホホ。キョースケさんが本気となったら……相手の方が可哀そうデスねぇ」

「キョウ君、SランクAGの頭数を減らさないでくださいねー」

「京助君の本気かぁ……私……たぶん王都を全部凍らせるくらいの勢いでぶっ放したんだけどなぁ……」

 美沙だけ苦笑いだ。そうか、俺……彼女の前では思いっきりやったもんね。
 キアラはこちらへ近づいてくると、俺に少し前かがみになるように言う。

「何、キアラ」

「ミサに使った魔法を使ったら……お主、こうぢゃからな」

 そう言って思いっきり俺に組み付くと、コブラツイストをかけてきた。痛い、コレ結構痛い! 待ってかなり痛い!

「き、キアラ! 分かってる、あれは使わないから! ギブギブ!」

「全く。絶対にダメぢゃぞ。もし使ったらコブラツイストの後……トーコら五名に催眠術をかける」

「なんでさ」

 なんでさ。
 キアラはコブラツイストを俺にかけたまま、耳元に口を寄せる。

「そして全裸でお主を襲わせる。果たしてどこまで理性が保てるかのう」

「ひ、卑劣な……ッ!」

 卑劣な、っていうかそれは色んな意味で俺が死ぬ未来しか見えない。年齢=童貞歴の俺に美女五人の裸は刺激が強すぎる。最悪、脳内で情報を処理できずにパンクする。

「分かったかの?」

「絶対に使わない……」

「よろしい」

 俺はコブラツイストから解放され、そのまま椅子に座る。

「ふむ、ちなみにどう戦う?」

「あー……神器の出方を誤認させる。三種の強化エンチャントを使い分ける。大技の魔法は『ブレイズエンチャント』のみで使う」

 三種の強化エンチャントとは、『ストームエンチャント』、『ハイドロエンチャント』、『ブレイズエンチャント』の三つのことだ。

「その上は……ちょっと止めとく。よほどのことが無い限り」

「そうぢゃな。ふむ、良かろう。……そろそろヌルゲーも飽きてきたぢゃろう。思う存分やるが良い。ただ……ぢゃからと言って戦略を立てないのは違うんぢゃぞ?」

「肝に銘じるよ」

 俺は『パンドラ・ディヴァー』を取り出し、脳内でヨハネスに語り掛ける。

(ってなわけで、今日は飛ばすからヨロシク)

(カカカッ。最近出番多いナァ)

 ソードスコルパイダー戦、ホップリィ戦、その後の戦い。全部こいつの力を借りて戦った。言われてみれば、出番は多いね。

(忘れられるよりいいでしょ)

(ソォダナァ。ジャナキャ、マタ避雷針トシテ使われカネナイカラナァ)

(悪かったって)

 ヨハネスに心の中で謝りつつ、俺は時計を確認する。

「そろそろ行こうか」

 ――なんかジャックと戦うことばっかり考えてたけど、その前の任命式が先だ。
 ああ、やっぱり緊張する。


~~~~~~~~~~~~~~~~


「……優しいな」

 なんで、何も言わないのだろう。
 なんで、排除しようとしないのだろう。
 なんで、非難しないのだろう。

「……本当に、優しい」

 京助の決定だからだろうか。
 京助が説得したからだろうか。

「……優しいから」

 こんなことを考えている自分が嫌になる。
 本心では望んでいないのだろうか。
 そんなことは無い。少なくとも自分は仲良くしようと思っている。

「……少し、モヤモヤする」

 ただ一つ、自分が今言えることは。
 京助が、好きだということ。ただ、それだけ。


~~~~~~~~~~~~~~~~


『では、キョースケ・キヨタ。前へ』

「ハッ」

 マイクを通した声は、渋く、老いているもののよく通る声だった。俺はリハーサル通り、一礼して檀上へ上がる。……大昔、作文で賞を取った時にこんな感じだったっけ。色んなところに頭を下げながら檀上へ登っていく感じ。
 式が始まる前は異様に緊張していたが、始まってしまえばどうということは無かった。大臣の挨拶が始まり、ジョエルからの認定が終わったころには『早く終われ』と思うくらいには。
 しかし、流石に王様の前に出るとなると緊張感が違う。視線にさらされるのは無視出来るとしても……あの、王様だからだ。

(俺、冷静に考えなくても初対面からだいぶ失礼だったしなぁ)

 この場でキレられることは無いだろうが、それでも睨まれたりしそうだなぁ。
 なんて考えながら王様の前に立つと――

(……あれ?)

 ――なんだか、違和感がある。あの時は気づかなかった違和感。
 目の前にいる王様が、まるでこの場にいないかのような……

「AG、キョースケ・キヨタ。功績を讃え、アトモスフィア王国、国王グロリアス・アトモスフィアの名において。其方をSランクAGに任命する」

「……はっ。ありがたき幸せ」

 膝をつき、首を垂れる。恐らく、王様――グロリアス王の手がかざされているのだろう。
その後も言葉が続くが……俺は、目の前のグロリアス王の気配を探ることに躍起になっていた。何でこいつ、気配がおかしいんだ。

(まさかここでヨハネスに聞くわけにもいかないし……)

 ヨハネスやキアラならこれにも気づくのだろう。しかし俺では、怪しいということしか分からない。
 何がおかしいんだ、触れれば分かるか? しかし、この後のプログラムでグロリアス王に触るチャンスは無かったはずだ。
 別に知らなくてもいいのだろうけど……

「では、キョースケ・キヨタ。面をあげよ」

「はっ」

 俺は顔を上げ、グロリアス王の顔を見る。後はここでSランクAGの任命書を貰って壇上から降りるだけ――

「しかしここまで強くなるとはな。正直、驚きだ」

 ――の、はずなのに。まさか話しかけられるとは、思ってなかった。
 驚いて一瞬固まる。ここでやっと、グロリアス王の顔を見た。

「発言を許す。どうせ拡声魔法は切ってある」

 ニヤッと笑うグロリアス王。あの日見たグロリアス王と明らかに違う雰囲気に、少し気圧されるが……すぐに立て直し、俺も笑みを浮かべた。

「……お久しぶりでございます」

「なんだ、言葉遣いを学んだか」

 最初から出来たんだけどね、やらなかっただけで。

「とはいえ、やはり堅苦しい言葉は好まぬ。そして時間も無い、端的に言おう」

「はっ」

 俺は軽く頭を下げ、再び彼の顔を見返す。

「此度の戦い。王都を救ってくれたことを深く感謝する」

「……あ、ありがたき幸せ?」

 語尾が疑問形になってしまった。マズい、台本に無いことは分からない。俺が若干慌てていると、グロリアス王は更に笑みを深めた。

「くくく、SランクAGと言えどまだ子どもだな。お主は強くなった――本当に。まさかお主が最初にここまでの力を手にするとは思わなかったが」

 その言い方だと、俺以外の皆もSランカーと同等の力を手に入れる予定っていうことなんだろうか。
 俺はそんなことを思いつつ、グロリアス王の魔力を探る。気配が分からないなら、せめてこの魔力を覚えておこう。

「本当に、いい眼をするようになった。……あの日の儂の直感は間違っていなかったようだ」

 少し安心したような表情を見せるグロリアス王。どうしてそんな表情をするのか、イマイチ分からないが……取りあえず、怒ってないようで安心した。

「まあ、本来ならば王家の手足として異世界人は運用するつもりだったんだが……もう無理そうだ」

 そうだろうね。俺を今から王家直属にするのも無理だろうし、なんか白鷺たちも抜けたらしいし。
 天川たち……も、そろそろ無理なんじゃないかな。

「はは、分かってはいたがな。儂の力で縛っても良かったが……それだと、ここまで伸びなかっただろう」

 能力で縛る?
 聞き捨てならないセリフに、俺は目に険を籠めてしまいそうになり――王の前だということを思い出す。まかり間違って殺気とでも捉えられたら詰む。
 そんな俺の様子を見て、グロリアス王は再び笑う。

「もう考えてはおらん。未遂なのだから許せ」

「……はっ」

 余計なことは言うまい。俺は軽く頭を下げる。

「本当に。男子、三日会わざれば何とやらだ」

 グロリアス王は……本当に、初日のその人と同一人物なのかと疑いたくなるほど鷹揚だ。別人でもそう驚かないが。
 スッと、任命書が出される。やっと台本通りのところまで戻ってきてくれた。俺はそれを恭しく受け取り、再度首を垂れる。

『……キョースケ・キヨタ。其方の行く末に幸あらんことを』

 最後に、グロリアス王から祝福を受けて任命式は終わりだ。
 やれやれ……本当に、しんどかった。
 気を抜かず、きちんとリハーサル通りの動きを繰り返して俺は自分の席に戻っていく。

(一年前の俺に教えてやりたいよ)

 一年後の俺は――こんな畏まった場で、畏まったことをしてるよ、ってね。


~~~~~~~~~~~~~~~~


 壇上に上がる京助の姿は、とてもカッコよかった。いつもカッコいいのだが、よりカッコいい。
 結構破天荒なイメージだったが、案外そんなことも無い様で、普通に式典を進行している。

(カッコいいなぁ……)

 カッコいいなぁ。
 さっきからそればかりだ。
 あんなにかっこいいのだ、これだけの美女が集まるのも理解できる。自分の容姿が整っているとは微塵も思っていないが、胸の大きさなら負けない。というか、自分にある『女』の部分で――勝負出来るところがそこしかなさそうで。

(はぁー、こんなにライバルが増えてるなんて思ってなかった)

 志村君も言ってくれればよかったのに。いや、あの頃の自分に言われていたら――ぶっ壊れていただろう。そう考えると、ちょうどよかったのか。

(それにしても)

 さっきから視線を感じる。
 誰だろうか。
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