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第十章 それぞれの始まりなう

237話 勇者と決闘なう リターンズ

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 ぐわん、と視界が歪む。たたらを踏んで顔を上げると、既に清田が二撃目を放つところだった。

「く――ッ!」

 ガッ! なんとか二発目を貰うのは防ぐ。一泊遅れてツー……と鼻血が垂れてきた。ごしごしと拭い、清田の方を見る。

(……初動が見えなかったはずは無いのに)

 無いのに、何故か体が動かなかった。反応が一拍遅れてしまった。まるで金縛りにあったように。
 手を抜くつもりは無い――と言った通り、本気で打ち込んでいるようだ。間一髪顔を引いたから一撃で倒されなかったが。
 清田は膝を狙ってローキック。天川はそれを跳んで躱すが、間髪入れずに右拳が飛んでくる。空中じゃ踏ん張りが効かない、飛ばされよう。

「うぐぅ!」

 手の甲でガード。そのまま少し吹っ飛ばされ、二度、三度わざと転がってから衝撃を逃がす。立ち上がると同時に構え、清田の次の攻撃に備える。

「……スキルも魔法も使わず、これだけのスピードか」

「普通の奴なら一発目で決着だよ」

 清田は目に怒りを宿したまま、軽口を叩く。確かに一撃目は重かった、そこで落とされていても不思議じゃない。
 こちらの出方を伺うように、トーントーン……と垂直に跳んでステップを踏む清田。白鷺が昔やっていたシャドーボクシング、それのスタートがこんな感じだったか。
 リズムを取っているのかもしれないが、魔法も『職スキル』も無い以上、地面に足が着いた瞬間にこちらへ向かってくるはずだ。
 だから足元の動きに注意を払って――

 ――ゾッ。

 背筋が凍った、何の脈絡も無く。
 その直感に従いガードをあげると、そのガードの上から思いっきり吹き飛ばされた。

「うぐっ……!?」

 パワーがおかしい。いや、違う。
 何故か踏ん張れなかった――ッ!?

「ふしゅぅ~……」

 息を吐く清田。そのまま突っ込んできて、右ストレートが飛んでくる。首を傾けて回避し、清田の軸足――右足に前蹴りをかます。
 膝をへし折ってやるつもりで放った蹴りも、あっさり躱される。そして深く沈んでからのアッパーカット。また吹き飛ばされるかと思ったが、今度はしっかりと止められた。
 一歩だけ後ろによろめき、肩から清田に突っ込む。そのまま吹き飛ばすのではなく、足を取って転ばすように。
 しかし清田は即座に跳躍、そのまま天川の上を飛び越えて背後に回ってきた。

「遅い」

「なんの!」

 その場に沈み込み、両手を地面について回転と同時に清田の足を払うように水平に蹴りを繰り出す。
 清田はそれを足をあげるだけで回避し、踏み込んで天川の側頭部に拳を叩き込んできた。

「ぐぁっ!」

 咄嗟に額で受けたが、衝撃までは殺しきれず後ろに転がる。そのまま両手をついてハンドスプリングで起き上がるが、額がひりひりする。

「……馬鹿になったらどうする」

「知らないよ。っていうか掃腿とか……どこで覚えたんだか」

「そうたい? なんだそれ」

 いきなり知らない技名を言われても困る。
 天川が頭にクエスチョンを浮かべたからか、清田が少し引いた様子でため息をつく。

「まあいいか。……ぶっ飛ばすだけだし」

 ギラッ、と再び目に怒りの火が灯る。

「ちゃんとさっきの発言は……改めて貰う」

「ああ、俺がお前に負けたらいくらで……もっ!」

 今度は天川から仕掛ける。低く構え、清田の懐に飛び込む。右足を前に出し、その勢いのまま右の正拳突き。清田は両手をクロスさせて受けるが、そのまま二メートルくらい吹っ飛ばされた。

(イケる)

 手ごたえがあった。パワーなら押し勝てる。思いっきり吹き飛んだ清田は、顔を歪ませてから着地。そして二度、三度と手を振った。

「……もう当てさせない」

「次の一発で決める」

 清田は二度、その場で跳ねてからすっと左手を低く、右手を後ろに引いて構えた。白鷺と同じ構え――ボクシングの構えに少し似ているが、違う。きっと槍の構えだ。
 天川も応える。相手に対して半身になり、剣道で言う八相の構え。天川流に言うなら野球の構え。
 お互い武器は持っていない。でも、この動きからスタートするのが一番良い。

「…………」

「…………」

 暫し無言で睨み合う。天川の勝利条件は一撃入れること。そのための秘策はある……が、ちょっとズルい手法だ。ルールすれすれと言ってもいいだろう。狙った通りのことが出来れば、まず勝てる、吹っ飛ばせるが……向こうから物言いが入るかもしれない。その時はラノールさんとかを巻き込んで何とか正当性を示そう。
 というかそもそも、この秘策はタメが大きすぎるから、まだ出すタイミングじゃない。もっともっと動きを制限させてから――

「ッ!」

 ――ドッ、と清田の体が大きくなったような錯覚に陥る。それと同時に清田が前傾姿勢のまま突っ込んでくるが、反応に遅れた。ゼロコンマ数秒の遅れ、しかしこの次元の戦いにおいては致命的な遅れだ。

(殺気か!)

 以前の自分なら感じ取れなかったであろう『殺気』。清田はそれをオンオフし、的確なタイミングで天川にぶつけることで天川を数拍怯ませていたのだ。
 いや、ただの『殺気』だけで怯むはずもない。恐らく何か別の技がそこにあるのだろうが……とにかく、今。天川明綺羅は清田京助に怯み、刹那の隙を生み出してしまった。

「シッ!」

 パァン! と顔が跳ね上がる。さらに追撃のボディブロー。二発食らうが――その場にとどまり、食らいながら清田に打ち込む。
 体勢を崩した状態での一撃だ、力がイマイチ入っていない。腕力だけの一撃だが清田の首が跳ね上がった。効いているらしい。

「こ、の……馬鹿力」

 ここで清田が引けば、そこに合わせて秘策を――と思ったが、清田はその場にとどまり肘をこちらに打ち込んできた。
 咄嗟にガード。こちらもお返しの左フックを打ち込むと、清田は両手をクロスさせてこれを防いだ。
 ズザッ、と後ろに下がった清田の顔にハイキックを打ち込もうとするが、これは屈んで躱される。そして清田は思いっきり踏み込み、右拳をこちらの顔面に打ち込んできた。
 首にギュッと力を入れ、その一撃を耐える。ガンッ! と凄まじい音はなったが、何とか意識はもっていかれなかった。

(清田の拳があるってことは、その辺に清田の顔もある!)

 顔で清田の拳を押し返し、そのまま思いっきりぶん殴り返した。バキッ! と音がしたので、どこかに当たったのだろう。
 自分らしくないパワープレイだが、相討ちじゃないと清田に拳が当たらないのだから仕方がない。
 清田は二度、三度転がって立ち上がる。胸を左手で押さえているので、恐らくその辺に拳が当たったのだろう。

「……天川ァ!」

 清田はもう一度、こちらに『殺気』をぶつけてくる。しかし種さえわかれば怖くない。無視して拳を握りなおす。
 天川が隙を晒さなかったからか、怪訝な顔になる。しかしそのままこちらへ突っ込んできた。真っ直ぐ来てくれるなら好都合。
 秘策を使うなら今だ。

「来い、清田!」

 ズンッ! と胃の奥まで響くほどの勢いで地面を踏みしめる清田。それに対応し、左足を一歩引いて拳を腰だめに構える。

(清田の技を、見様見真似で)

 違う『職』でも、同じ『職スキル』を使える人はゴロゴロいる。だから、同じ技を出せば同じように発動するはずだ!
 つま先、足首、膝、腰、背中、肩、肘、そして手首。八点を同時にではなく、つなげるように加速させていく技。
 清田は確か……『音速突き』と言っていたか。

「おおッ!」

 右足を踏み出す。同時に加速を開始。全八点の加速、それを清田のみぞおちに打ち込む。練習なんてしたこと無い。本番一発勝負――


『職スキル』、『亜音速突き』を習得しました


 ――パンッ! と空気が破裂するような音とともに、拳に鈍い痛みが走る。視界がスローモーションになり、自分の放った拳がまるで自分のものじゃないように、第三者視点で見ているような錯覚に陥る。成功だ。『職スキル』だ――ッ!
 なんのスキルも使っていない清田では反応出来ないはずだ。そう確信出来るほどの出来栄え。
 少しずつ、少しずつ拳は進んでいく。清田のみぞおち付近に――

(えっ?)

 ――黄色い、輝き?
 初めて見る光だ、そしてそれを認知した瞬間。

「ぐっ!?」

 拳に走る激痛。先ほどの、音速の壁にぶつかった時の痛みではない。もっと直接的な、破壊されるような痛み。
 拳から力が抜ける、同時に視界が現実のそれと同期する。膝から崩れ落ち、左手を地面に着く。

「はぁっ……あっ……ああっ……!」

 荒い息が漏れる。やっとそこで視界だけでなく状況に自分の頭が追い付いてきた。
 痛い。
 拳が、痛い。握れないほど。

「な、ん……で……!」

「……考えたね、天川。その場で『職スキル』を習得すれば、使ったことにならないってことか。ちょーっとズルい気はするけど。ま、それはお互い様かな」

 見上げると、そこでは左手をだらんと垂れ下がらせている清田の姿が。
 清田の左手は少し変な方向に曲がっており、その出血と相まって折れていることが分かる。明らかに重傷だ。
 しかし……天川の方も、右拳を握れない。中指と人差し指が変な方向に曲がってしまっているからだ。

「これでお互い、腕が一本ずつ使い物にならなくなったわけだね。……条件は同じ。さ、続けようか」

 ダラダラと脂汗を流しながら、清田は笑う。天川も何とか立ち上がるが……痛みで上手く思考がまとまらない。

(く、そ……ッ!)

 狙われた。お互い腕が一本ずつ使い物にならなくなった? バカな。利き腕とそうでない腕の交換だ。条件のどこが同じだというのか。
 でも、まだ負けていない。
 まだ、動きは止まっていない。
 腕は動く、足も動く。気合も十分!
 やれる、まだ、やれる――!

「うおおおおおおおおおお! 清田ぁぁぁぁぁぁああああああ!」

 叫び、右手をあげる。殴れなくとも、この腕でガードくらいは出来るはずだ。左拳を振りかぶり、清田に向かって振りかぶる――

「天川ぁぁあぁあああああああ!」

 ――ゴッ! 顎にキレイなカウンターを貰った。
 視界が歪み、上下が反転する。そのまま膝から力が抜け……大の字になって倒れた。

「く、そ……」

 意識が薄れていく。腕は動く、足も動く。気合もある。でも、意識がもたない。
清田は清田でガックリと膝をつくと、少しだけ涼しい顔をしてニヤッと笑った。

「ちゃんと、撤回してもらうよ」

「……あ、ああ」

「――冬子は足が綺麗なんだ。あの中で一番ね。なんの評価もしなかった……のを、撤回してもらおうか」

 ――ああ、なるほど。
 それが怒った理由か。

「ふっ……ははは」

 思わず笑みがこぼれる。恥ずかしそうに笑う清田を見ながら、体の力を抜いた。

(清田、きっとそれが――)

 好きって気持ちだと思うぞ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 フラフラと取り敢えずキアラの方へ。ヤバい、痛い。泣きそう。

「……ほれ、もっとちこうよれ」

「あり、がと……」

 滅茶苦茶痛い。あの馬鹿力、思いっきり殴りやがった。

「そりゃ決闘なんぢゃから思いっきり殴るぢゃろう。ほれ、見せてみよ」

「あー……うん」

 彼女の胸に倒れこむと、なんかふわっと浮かんだ。キアラの魔法か。

「……左肩脱臼、左ひじ粉砕骨折、踏ん張った時に左足も捻挫しておるし……右足はアキレス腱が切れかけぢゃな。うむ、胸骨も折れておる。口も開けてみよ」

 パカッと口を開ける。キアラはちょっと優しい手つきで俺の頭を撫でた。

「イケメンが台無しぢゃな。前歯と奥歯が一本ずつ折れておる。よう立っておったのぅ」

「無茶苦茶だぁ……」

 向こうは右拳粉砕くらいのものなのに、この差は何なんだ。というか最後の一発、我ながらよくあいつの顎に入れられたものだ。

「前歯とか保険効かないじゃん……しかも奥歯が折れるって。一番硬い歯じゃん」

「妾がおってよかったのぅ。折れた歯を生やせるのは妾くらいぢゃぞ」

「えっ、そうなの?」

「うむ。折れたものがあれば繋げることは市井の魔法師でも出来ようが、無から生やし直すのはそうそう出来ぬ。向こうの回復娘でも出来るかのぅ」

 回復娘……空美か。

「まあ、いいや……ごめん、キアラ。そろそろ限界」

「うむ。ほれ」

 俺の体が淡く光る。やっと一息ついた。
 痛みは残るものの、取り敢えず動けるようにはなったね。あー、ヤバい、マジで痛かった。今も痛いけど。

「京助、大丈夫か……?」

「……わざわざ挑発なんか乗ってあげるんじゃなかった」

 痛む各所をさすりながら、冬子に応える。

「ですがマスター、あれは向こうのルール違反では?」

 リャンが俺の右腕をペタペタ触りながら、首をかしげる。小さい声で「いたいのいたいのとんでいけー」と言ってるけど俺は子どもじゃない。でもちょっと楽になった気がする。

「グレーゾーンじゃない? 確かに天川は『職スキル』を使ってたけど……アレ、その場で覚えた奴だと思う」

 普通に『職スキル』を使うと、モーションの最初から青い光を纏うことになる。『職スキル』によって最適な動きになるようにアシストが入るからだ。
 しかしその場で覚えたものは、モーションアシストは入らないから……インパクトの瞬間だけ青い光を纏う。

「ぶっつけ本番で『職スキル』を覚えて使ったわけデスね。凄いデスねぇ、あの勇者サン」

「その場で覚えられるものなんですかー? 『職スキル』ってー」

「出来ないことは無いけど……普通は偶発的なものだよ。狙って覚えるなんて俺は無理」

 天川が『ナニカ』を狙っていることは分かってた。だから俺も奥の手を使う準備をしていたわけだけど……。

「その場で『職スキル』を覚えるとか、そんな反則技を使ってくるとか思うわけないでしょ……」

 文字通りチートだろう。そんなことが出来るなら事前に言っておいて欲しい。

「ヨホホ、でもキョースケさんのアレもグレーゾーンなのでは?」

 何故か頭をよしよしと撫でてくれるシュリーに訊かれ、俺は苦笑いを返す。

「アレは『魔法』でも『職スキル』でも無いからね。技術だからセーフ」

 一撃目を入れた時と、一度距離を取った時、そして最後に詰めようとした時。俺が制圧でよく使う『魔圧』を使った。そこに『殺気』を籠めて。
 天川クラスになると一撃で昏倒……というわけにはいかなかったが、ほんの少しだけ怯ませる効果はあったようだ。

「『魔圧』はあくまで魔力をぶつけるだけの技だからね。『職スキル』でも『魔法』でも無いからセーフだよ」

「そうかもな。だが、『魂』はどうなんだ?」

 冬子がムニムニと俺の頬をもみながらそう訊いてくる。皆さっきから何で俺の体で遊んでるんだ。

「最後のガードにしか使ってないからセーフでしょ」

 獣人族の技である、『魂』。それをガードに使った左ひじに集中させて纏っていたわけだけど……そのガードを貫通して左ひじを粉砕され、その周囲もぶっ壊された。
 アレを素で受けていたらと思うとゾッとする。

「まあ京助君が勝ったからいいんだけど」

 そーっと俺の胸辺りに手を伸ばしながら美沙が言う……が、その手はマリルによって止められた。

「勝ちは勝ちぢゃ。お主が最後まで立っておったんぢゃからのぅ」

「天川君のびちゃってるし、京助君の勝ちでしょ」

 天川はどうも失神したらしい。綺麗にカウンターで入ったもんね。数分で起きてくるとは思うが、結果だけ見れば俺の勝ちだ。
 概ね俺の戦闘計画通り進んだし、天川に……その、ちゃんと冬子の魅力も最後に伝えたし。今回の戦闘目標はすべて果たしたと言える。
 言える、が……。

「あー……」

 ガシガシと頭を掻く。活力煙を咥え、煙を肺いっぱいに吸い込んで……吐き出した。

「ふぅ~……」

「ほっほっほ。なんぢゃ、嬉しく無さそうぢゃの」

「そりゃね」

 今回も前回も、天川は俺に全く同じ負け方をした。自慢の技、隠し玉、それを切った直後に受けきられて逆転される。
 ただ、前回と違うのは……彼に師がついていること。そして、その師が今の戦いを見ていたということ。

「もう通用せんぢゃろうな」

「かもね。……天川が強くなることに疑問は無いし、天川の方が俺より強くてもいいんだけど」

「けど、なんだ京助」

「あいつに負けるのは何か納得がいかない」

 天川の方が強くなるのは当然だろう。何せ勇者だ。俺たち異世界人の中で初めて神器に選ばれた、イケメンで頭も良くて、もともと学級委員で今も異世界人のリーダー。
 主人公オブ主人公だ。そんな天川が強いことに不満はない。

「また戦うかもな。次はあいつももっと強くなってるだろう」

 昨日よりも今日、今日よりも明日。
 歩みを止めぬ限り、成長し続ける。
 天川はもっと強くなるのだろう。
 でも、俺もそれ以上に強くなる。

「次も俺が勝つよ。……ああ、やだやだ。主人公気質の奴と戦うのって」

「お前も十分主人公気質だろ、京助」

 冬子がそう言ってジト目を向けてくるけど、無視。俺は決して主人公気質ではない。
 痛みもだいぶ引いてきた。そろそろ帰るか――と立ち上がったところで、志村と難波がやってきた。

「よー、清田。勝利おめでとう。ひひ、儲けさせてもらったぜ」

「天川殿もそこそこ頑張ってたんで御座るがなぁ。ちなみに拙者は損したで御座る」

 こいつら賭けてやがったのか。

「ちなみに井川殿は天川殿が負けた瞬間、お金だけ置いて帰った御座る」

「それにしても、お前が勝ったってことは……異世界人とその仲間たちで焼肉か。お前ら明日帰るんならいつやるんだ?」

 俺は活力煙の煙を吸い込み、ぽわっと輪っかにして空に溶かす。

「明日のお昼ご飯でいいでしょ。もしくは別の日でもいいし」

 そもそも祝勝会ってんなら今日やっちゃったしね。

「何のかんの言って、京助は負けず嫌いだな」

「まあキョースケぢゃからのぅ」

 後ろで冬子とキアラが何か言ってるけど、俺はスルーして活力煙の煙を肺一杯に満たす。

「じゃあ戻ろっか」

 強くなれる理由を知った天川は。
 一体どこまで強くなるのかな。
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