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第三章 王都リナージュ
第二十五話 地下から城へ
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「グガインさん、すいません」
「いえいえ、英雄様の役に立てるのならば」
英雄じゃないんだけどな。
僕はグガインさんと共に宿屋のキッチンの床を掘り進んでいます。モナーナとルナさんも僕とグガインさんの掘った土を外に運んでくれています。僕の作ったスコップはグガインさんでも土を水をすくうように掘れるので簡単に掘れていきます。
最初、階段状に掘り進んでそのまま横穴を掘っていく、所々に鉄柱をはめ込んで周りが崩落しないように柵のように網目を作った鉄柱も天井と壁にも貼り付けた。簡単に作れてしまう姿を見てグガインさんは目を輝かせていました。
「これで王城までの抜け道ができるのですね。そうなればバルト様がお忍びでお泊りに・・・感無量です」
どうやら、僕の思っていた事とは違うことで目を輝かせていたようです。事情はある程度教えたんですけどそう言ったことを考えられるあたりグガインさんは強い人なんだなって思った。
「おっと、これは内壁の壁かな?」
しばらく掘り進むと眼前に岩の壁が現れた。色合いから考えると内壁の壁なのがうかがえる。どんなに頑丈な壁でもこのスコップならば!
「ザクっとな。ホイホイホイ!」
壁はみるみる掘れていく、土と変わりない感じで水をすくっているかのようです。ふとアイテムバッグを覗くとアダマンタイトとかが取れています。王都の壁って相当頑丈なんだろうなと感心しました。
「アダマンタイト・・・制作したいな~」
「ル~ク~」
「モナーナ!」
邪な考えをしていたら後ろからモナーナが声をかけてきた。だって、アダマンタイトだよ。僕が知っている最高の素材だよ。作らないなんて罰が当たるよ。
「今はいろいろ大変なのですから後にいたしましょう」
「は~い・・」
モナーナに迫られている姿をみて、ルナさんは呆れているようです。一応、世界樹の創造主なんだけどな。もうちょっと労わってよ。
門の壁を掘ってから十メートルほどで城の壁に突き当たった。このまま、潜入したいと思うんだけど、大丈夫かな?
「城内のマナがどんな作用を要しているのかわかりませんからね」
「そうだよね」
ルナさんの心配に僕も頷く、感知系のマナだったりマナ自体が魔物の場合があるらしい。その場合は入ったとたんにばれちゃうから危ないわけです。
『ルーク』
「えっ?何か言った?」
「私たちは何も言ってないよ。何か聞こえたの?」
僕を呼ぶ声が聞こえて僕はみんなに問いかけるんだけどみんなはわからないって顔の前で手を振った。再度声が聞こえてきたのでその声のする方を見るとアイテムバッグから声が聞こえるようでアイテムバッグからレインの枝を取り出した。
「レイン?」
『ルーク、よかった。聞こえるのですね』
どうやら、レインが通信してきたようだ。通信機能があるなんて知らなかったので驚いています。
『ノーブルローズは見つかりましたか?』
「見つかったんだけど色々と問題があってね」
僕は王都であった話をいろいろと話した。レインは無言でそれを聞き入っている。
『そうですか、旅芸人が種を・・』
「複数あるようなんだけど」
『私と同じように複数の花から生まれたのでしょうか。確かに私に助けを求める声が聞こえたのですが』
レインは悲しい声で疑問を投げかけた。確かに助けを求めてきてたみたい。それはノーブルローズのものだったのかな?
『今話せているのもその人がサポートしてくれているのかもしれません。ずっと私は試みていたのですから』
「ということは城の地下に近づいたことがスイッチだったってことかな?」
『かもしれません』
地下にその助けを求めているものがいる可能性が強い。うかつに飛び込むのは危険だけど。
「グガインさん、冒険者ギルドのルワースさんに連絡してくれるかな?」
「はい、どのように」
「動ける人を全員、門の前に集めて、精鋭はこの穴に案内を」
「ルーク」
「大丈夫だよ、モナーナ。誰が傷ついても僕が治すんだから」
助けを求めてきているのならそれに答えないわけにもいかない。僕たちは操られている人を解放するんだ。
しばらく。待つとルワースさんシルフィさんダネンさんがグガインさんと共にやってきた。みんな完全武装です。
「この穴の先に城が?」
「はい、それで上にはだれが?」
「君の知っている人だとアズ君かな。あとは冒険者としてC~Bランクの者たちが30人ほど集まったよ。もともと魔物がいなくなったことで暇していたからね。緊急依頼ということで依頼料も弾んだからみんな喜んでいたよ」
王国の緊急事態だから、手段を選んでいられない。ルワースさんは高額の依頼を出して集めてくれたみたい。さすが大きなクランを持っているだけあって頼もしい。
「因みに依頼料は君からももらうよ」
「ええ!」
「タダで人助けしてもクラン運営はできないんだよ。もちろん、王様からももらうけどね」
僕の浅はかな考えにルワースさんは感づいてお金の話をしてきた。クラン運営しているだけあって抜け目ない。お金は捨てるほどあるからいいんだけど、王国の危機なんだからもうちょっとカッコよくいこうよ。
「いえいえ、英雄様の役に立てるのならば」
英雄じゃないんだけどな。
僕はグガインさんと共に宿屋のキッチンの床を掘り進んでいます。モナーナとルナさんも僕とグガインさんの掘った土を外に運んでくれています。僕の作ったスコップはグガインさんでも土を水をすくうように掘れるので簡単に掘れていきます。
最初、階段状に掘り進んでそのまま横穴を掘っていく、所々に鉄柱をはめ込んで周りが崩落しないように柵のように網目を作った鉄柱も天井と壁にも貼り付けた。簡単に作れてしまう姿を見てグガインさんは目を輝かせていました。
「これで王城までの抜け道ができるのですね。そうなればバルト様がお忍びでお泊りに・・・感無量です」
どうやら、僕の思っていた事とは違うことで目を輝かせていたようです。事情はある程度教えたんですけどそう言ったことを考えられるあたりグガインさんは強い人なんだなって思った。
「おっと、これは内壁の壁かな?」
しばらく掘り進むと眼前に岩の壁が現れた。色合いから考えると内壁の壁なのがうかがえる。どんなに頑丈な壁でもこのスコップならば!
「ザクっとな。ホイホイホイ!」
壁はみるみる掘れていく、土と変わりない感じで水をすくっているかのようです。ふとアイテムバッグを覗くとアダマンタイトとかが取れています。王都の壁って相当頑丈なんだろうなと感心しました。
「アダマンタイト・・・制作したいな~」
「ル~ク~」
「モナーナ!」
邪な考えをしていたら後ろからモナーナが声をかけてきた。だって、アダマンタイトだよ。僕が知っている最高の素材だよ。作らないなんて罰が当たるよ。
「今はいろいろ大変なのですから後にいたしましょう」
「は~い・・」
モナーナに迫られている姿をみて、ルナさんは呆れているようです。一応、世界樹の創造主なんだけどな。もうちょっと労わってよ。
門の壁を掘ってから十メートルほどで城の壁に突き当たった。このまま、潜入したいと思うんだけど、大丈夫かな?
「城内のマナがどんな作用を要しているのかわかりませんからね」
「そうだよね」
ルナさんの心配に僕も頷く、感知系のマナだったりマナ自体が魔物の場合があるらしい。その場合は入ったとたんにばれちゃうから危ないわけです。
『ルーク』
「えっ?何か言った?」
「私たちは何も言ってないよ。何か聞こえたの?」
僕を呼ぶ声が聞こえて僕はみんなに問いかけるんだけどみんなはわからないって顔の前で手を振った。再度声が聞こえてきたのでその声のする方を見るとアイテムバッグから声が聞こえるようでアイテムバッグからレインの枝を取り出した。
「レイン?」
『ルーク、よかった。聞こえるのですね』
どうやら、レインが通信してきたようだ。通信機能があるなんて知らなかったので驚いています。
『ノーブルローズは見つかりましたか?』
「見つかったんだけど色々と問題があってね」
僕は王都であった話をいろいろと話した。レインは無言でそれを聞き入っている。
『そうですか、旅芸人が種を・・』
「複数あるようなんだけど」
『私と同じように複数の花から生まれたのでしょうか。確かに私に助けを求める声が聞こえたのですが』
レインは悲しい声で疑問を投げかけた。確かに助けを求めてきてたみたい。それはノーブルローズのものだったのかな?
『今話せているのもその人がサポートしてくれているのかもしれません。ずっと私は試みていたのですから』
「ということは城の地下に近づいたことがスイッチだったってことかな?」
『かもしれません』
地下にその助けを求めているものがいる可能性が強い。うかつに飛び込むのは危険だけど。
「グガインさん、冒険者ギルドのルワースさんに連絡してくれるかな?」
「はい、どのように」
「動ける人を全員、門の前に集めて、精鋭はこの穴に案内を」
「ルーク」
「大丈夫だよ、モナーナ。誰が傷ついても僕が治すんだから」
助けを求めてきているのならそれに答えないわけにもいかない。僕たちは操られている人を解放するんだ。
しばらく。待つとルワースさんシルフィさんダネンさんがグガインさんと共にやってきた。みんな完全武装です。
「この穴の先に城が?」
「はい、それで上にはだれが?」
「君の知っている人だとアズ君かな。あとは冒険者としてC~Bランクの者たちが30人ほど集まったよ。もともと魔物がいなくなったことで暇していたからね。緊急依頼ということで依頼料も弾んだからみんな喜んでいたよ」
王国の緊急事態だから、手段を選んでいられない。ルワースさんは高額の依頼を出して集めてくれたみたい。さすが大きなクランを持っているだけあって頼もしい。
「因みに依頼料は君からももらうよ」
「ええ!」
「タダで人助けしてもクラン運営はできないんだよ。もちろん、王様からももらうけどね」
僕の浅はかな考えにルワースさんは感づいてお金の話をしてきた。クラン運営しているだけあって抜け目ない。お金は捨てるほどあるからいいんだけど、王国の危機なんだからもうちょっとカッコよくいこうよ。
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