75 / 87
第二章 悪しき影
第七十五話 クッキーが人気です
しおりを挟む
トレドさんがクッキーの美味しさに感動してお店を出ていった。
それからしばらくして何人かのお客さんが来店した。お客さんはクッキーを買って行ってくれました。
「やあやあ、開店したって聞いたから来てみたよ」
「あらあら~、綺麗なお店ね~」
みんなで売れた商品を再度配置しているとソルトさんとベラさんがお店にやってきた。お店が綺麗だから二人共驚いてるね。
「お勧めの品はどれかな?」
ソルトさんがお勧めを聞いてきた。
う~ん、トレドさんの品はどれも凄いんだけどな。
「アレクの縫った服なんてどうかな? 丈夫で可愛いのとか、丈夫でカッコいいのがあるよ」
僕が口ごもっているとシーナが僕の商品をお勧めし始めた。二人は興味深そうに僕の作ったヒラヒラの付いたスカートや丈夫な男物のズボンを見ている。
「ん~? これはただの布かな?」
「そうですよ」
「それにしては丈夫さが高いような?」
「あらあら、本当ね~」
二人はスカートとズボンをまじまじと見ていってきた。
「おいらとベラは鑑定スキルを持っているからね。アイテムのステータスも見えるんだ」
「アレク君の作った装備やアイテムだけ、レベルが見えるの。それが丈夫さをあげているようね」
フェイブルファイア様が装備にレベルがあるって言っていたけど、職業を付与したものだけじゃないようです。
「普通に30レベルのアイテムになってるね。人と同じと考えるとCランクのアイテムって事かな? でも、元々の素材のレベルが合わさるとワンランク上がると考えた方がいいのかな?」
ソルトさんの言葉をそのまま聞くと、Bランクのアイテムになるって事だね。クッキーとかもそれで美味しくなってるって事かな?
「食べ物もレベルが入ってますか?」
「そうよ~。アレク君が作った物は全部入っているみたいよ~」
僕の疑問にベラさんが答えた。フェイブルファイア様はそんな反則級のおまけもつけてしまっているみたいです。
「じゃあ、僕はこのズボンとクッキーを買おうかな」
「私はスカートとクッキーね~」
それぞれ、買いたい物を僕らに見せる二人。お代をギナとファーナに渡すと僕らに手を振ってお店を後にした。
「いっぱいお客さんが来たね」
ソルトさんとベラさんが来て、何人かのお客さんを見送ると夕日が落ちてきた。初めてのお店仕事は時間が経つのが早いな~。
「ありゃ? もう店じまいかい?」
「お母さんだから早く行こうって言ったのに」
店じまいにしようと思ったらラナさんとクル君がお店にやってきた。
「来てくれたんですね。大丈夫ですよ、どうぞ~」
「すまないね」
ラナさん達が折角来てくれたのでお店に入ってもらった。二人共嬉しそうにお店に入っていく。
「こりゃ~、場違いだったかね~」
「高級店ですね~」
ラナさんとクル君が店内を見て呟いてる。確かにお店自体は高級なお店だけど、商品は手に取りやすいお値段の物もあるから大丈夫。
「クル君にはこのズボンがいいかも」
「これですか?」
「アレクの縫ったズボンだから、とっても丈夫だよ」
「じゃあ、それをもらおうかね。私はこのエプロンがいいかね~」
ラナさんは僕の作ったエプロンを手に取ってクル君のズボンと一緒に会計台の上に置いた。
「銀貨二枚ですね」
「そんなに安いのかい?」
「はい、二人にはお世話になっているので安くしますよ」
「それはダメだよ。商売なんだからね。はい、銀貨十枚ね」
おまけしようと安く言ったらラナさんは値札通りの硬貨を渡してきた。
「じゃあ、クッキーだけでももらっていってください」
「そうかい? じゃあ、今度みんなでうちにご飯だけでも食べにおいで、ご馳走するからね」
「「は~い」」
ラナさんにクッキーをあげるとご馳走すると言ってくれた。シーナとファーナが元気に返事してるよ。
「可愛らしくて元気な子供達だね~」
「ビャナさん、また来ます」
「うん、またね。クル君」
クッキーを食べながら紅茶を飲んで少し雑談。夕日が落ちて暗くなるまでお話するとラナさんがファーナちゃんとギナの頭を撫でてくれた。クル君はビャナにほの字のようでビャナちゃんしか見えていないみたい。二人は仲良く手を繋いでお店から出ていった。
「じゃあ、今度みんなで一緒にウサギノ宿屋に行こう」
『は~い』
みんないい返事で応えてくれる。ラナさんの料理は美味しいからね。
それからしばらくして何人かのお客さんが来店した。お客さんはクッキーを買って行ってくれました。
「やあやあ、開店したって聞いたから来てみたよ」
「あらあら~、綺麗なお店ね~」
みんなで売れた商品を再度配置しているとソルトさんとベラさんがお店にやってきた。お店が綺麗だから二人共驚いてるね。
「お勧めの品はどれかな?」
ソルトさんがお勧めを聞いてきた。
う~ん、トレドさんの品はどれも凄いんだけどな。
「アレクの縫った服なんてどうかな? 丈夫で可愛いのとか、丈夫でカッコいいのがあるよ」
僕が口ごもっているとシーナが僕の商品をお勧めし始めた。二人は興味深そうに僕の作ったヒラヒラの付いたスカートや丈夫な男物のズボンを見ている。
「ん~? これはただの布かな?」
「そうですよ」
「それにしては丈夫さが高いような?」
「あらあら、本当ね~」
二人はスカートとズボンをまじまじと見ていってきた。
「おいらとベラは鑑定スキルを持っているからね。アイテムのステータスも見えるんだ」
「アレク君の作った装備やアイテムだけ、レベルが見えるの。それが丈夫さをあげているようね」
フェイブルファイア様が装備にレベルがあるって言っていたけど、職業を付与したものだけじゃないようです。
「普通に30レベルのアイテムになってるね。人と同じと考えるとCランクのアイテムって事かな? でも、元々の素材のレベルが合わさるとワンランク上がると考えた方がいいのかな?」
ソルトさんの言葉をそのまま聞くと、Bランクのアイテムになるって事だね。クッキーとかもそれで美味しくなってるって事かな?
「食べ物もレベルが入ってますか?」
「そうよ~。アレク君が作った物は全部入っているみたいよ~」
僕の疑問にベラさんが答えた。フェイブルファイア様はそんな反則級のおまけもつけてしまっているみたいです。
「じゃあ、僕はこのズボンとクッキーを買おうかな」
「私はスカートとクッキーね~」
それぞれ、買いたい物を僕らに見せる二人。お代をギナとファーナに渡すと僕らに手を振ってお店を後にした。
「いっぱいお客さんが来たね」
ソルトさんとベラさんが来て、何人かのお客さんを見送ると夕日が落ちてきた。初めてのお店仕事は時間が経つのが早いな~。
「ありゃ? もう店じまいかい?」
「お母さんだから早く行こうって言ったのに」
店じまいにしようと思ったらラナさんとクル君がお店にやってきた。
「来てくれたんですね。大丈夫ですよ、どうぞ~」
「すまないね」
ラナさん達が折角来てくれたのでお店に入ってもらった。二人共嬉しそうにお店に入っていく。
「こりゃ~、場違いだったかね~」
「高級店ですね~」
ラナさんとクル君が店内を見て呟いてる。確かにお店自体は高級なお店だけど、商品は手に取りやすいお値段の物もあるから大丈夫。
「クル君にはこのズボンがいいかも」
「これですか?」
「アレクの縫ったズボンだから、とっても丈夫だよ」
「じゃあ、それをもらおうかね。私はこのエプロンがいいかね~」
ラナさんは僕の作ったエプロンを手に取ってクル君のズボンと一緒に会計台の上に置いた。
「銀貨二枚ですね」
「そんなに安いのかい?」
「はい、二人にはお世話になっているので安くしますよ」
「それはダメだよ。商売なんだからね。はい、銀貨十枚ね」
おまけしようと安く言ったらラナさんは値札通りの硬貨を渡してきた。
「じゃあ、クッキーだけでももらっていってください」
「そうかい? じゃあ、今度みんなでうちにご飯だけでも食べにおいで、ご馳走するからね」
「「は~い」」
ラナさんにクッキーをあげるとご馳走すると言ってくれた。シーナとファーナが元気に返事してるよ。
「可愛らしくて元気な子供達だね~」
「ビャナさん、また来ます」
「うん、またね。クル君」
クッキーを食べながら紅茶を飲んで少し雑談。夕日が落ちて暗くなるまでお話するとラナさんがファーナちゃんとギナの頭を撫でてくれた。クル君はビャナにほの字のようでビャナちゃんしか見えていないみたい。二人は仲良く手を繋いでお店から出ていった。
「じゃあ、今度みんなで一緒にウサギノ宿屋に行こう」
『は~い』
みんないい返事で応えてくれる。ラナさんの料理は美味しいからね。
0
お気に入りに追加
758
あなたにおすすめの小説
嘘はあなたから教わりました
菜花
ファンタジー
公爵令嬢オリガは王太子ネストルの婚約者だった。だがノンナという令嬢が現れてから全てが変わった。平気で嘘をつかれ、約束を破られ、オリガは恋心を失った。カクヨム様でも公開中。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
もう、終わった話ですし
志位斗 茂家波
ファンタジー
一国が滅びた。
その知らせを聞いても、私には関係の無い事。
だってね、もう分っていたことなのよね‥‥‥
‥‥‥たまにやりたくなる、ありきたりな婚約破棄ざまぁ(?)もの
少々物足りないような気がするので、気が向いたらオマケ書こうかな?
頭が花畑の女と言われたので、その通り花畑に住むことにしました。
音爽(ネソウ)
ファンタジー
見た目だけはユルフワ女子のハウラナ・ゼベール王女。
その容姿のせいで誤解され、男達には尻軽の都合の良い女と見られ、婦女子たちに嫌われていた。
16歳になったハウラナは大帝国ダネスゲート皇帝の末席側室として娶られた、体の良い人質だった。
後宮内で弱小国の王女は冷遇を受けるが……。
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる