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第二章 フェイク
第38話 火種
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「信じられんがトルトさん。話は真実なのか?」
「はい。確かな情報筋から」
「そうか……」
ブランドはトルトの馬車に乗って王都へと向かう。街道を進みながら信じられない様子のブランドは頭を抱えた。
「なぜこのタイミングでドワーフ達が攻めてくるんだ……」
頭を抱えながら大きくため息をつくブランド。トルトもまたため息をついている。
「鉱石が多く取れるようになったジュスペンスが力をつける前に……。そういう話のようです」
「くっ。頭でっかちの石頭が。生物が生まれた時代から進化していないのか? 暴力ではなく対話で物事を進めてほしいものだ。魔物と変わらないではないか!」
トルトの言葉に歯ぎしりをして憤りを露わにするブランド。
「何日でやってくる予定なんだ?」
「話では準備に一週間程とか」
「行軍も視野に入れると一か月ほどか。ブレインとローズの抜けた騎士団にドワーフ達を退く力はない……エルフに援軍を要請するか」
ブランドは思案していく。しかし、ドワーフのようにエルフとも疎遠。知らせを飛ばそうにも届くのかわからない。ブランドは頭を掻きむしる。
「考えていても仕方ない! とにかく、城についたらエルフに知らせを飛ばす!」
「ふふ、焦っていますね。楽しいですね、楽しいですよ~」
「「なっ!?」」
憤りを露わにしているブランド、そんな馬車にフェイクが煙と共に現れる。仲良くブランドの肩を抱き寄せると微笑む。
「なぜおまえが!」
ガキン! ブランドの剣がフェイクの喉元に向けられる。喉に当たる剣がまるで鉄に当たったかのような音を立てた。
「無駄無駄。あなたでは私に傷すらつけられません。ジーニアス様ならともかくね~。あ~ジーニアス様、今すぐにでも出向きたいですね~」
「くっ。変態め」
剣を這わせながらも顔を近づけるフェイク。ブランドは両手で押し込むが素知らぬ顔。そよ風でもうけているようなフェイクは馬車に積んである豆をひょいひょい摘まんで口に運んでいく。
「……。何のようだ? 私が町を出るのを待っていたんだろ?」
「いえいえ。本当はジーニアス様が来るのを待っていたんですよ。あなたには興味ありません。他の人もね~」
「……うそをつくな。彼は何度か結界の外に出ているはずだ。見てはいないが夜な夜な外に出ていると報告を受けているからな」
「ふふふ、目ざといですね~。流石は王様」
ブランドの言葉にニヤニヤと笑みを浮かべるフェイク。豆をいくつか床に置くと話しだした。
「この豆がジーニアスベル。こちらがオークの大群」
「な!? オークだと!?」
何の前触れもない脅威がフェイクの口から聞かされる。ブランドは驚愕して叫んだ。
「まあ待ってください。まだ話の途中です。まったく、せっかちさんですね~」
フェイクはブランドに文句を言うと更に豆を配置していく。
「こちらがドワーフの国、ドワッジブリッジ。こちらがジュスペンス。そして、エルフの国エルゲントです。方角は適当なので省いてくださいね」
フェイクは楽しそうに声を弾ませる。まるでゲームをしているかのようだ。
「ドワーフ達はジュスペンスへ。オークはそのドワーフ達へ」
「なに!? ど、どう言うことだ?」
さも当たり前かのようなフェイクの話に声を荒らげるブランド。フェイクは自分を指さして。
「絶好のチャンスなので経験値稼ぎをさせようと思って」
「……お前がやらせているというのか」
「はい。ドワーフ達は強いですからね~。魔物達の経験値にはピッタリなんです。戦い方もオークとそっくりですし、潰しやすいんですよね~」
またもや、当たり前でしょ? と言わんばかりに声を弾ませるフェイク。ブランドは再度剣をフェイクの足に突き立てる。
「おやおや、足なら貫くと思いましたか?」
ガキン! 首に這わせたときと同じような音がなるだけ。フェイクの足からは血すら出なかった。それでもブランドは何度も突き立てる。うるさく音をならすブランドにフェイクはため息をついて剣をへし折った。
「先ほど言っていたじゃないですか。『暴力ではなく対話で』って。まったく、子供じゃないんですから玩具で遊ぶなら一人のときでお願いしますね」
「……」
レベルが違いすぎる。ブランドは抵抗するのをやめてフェイクの言葉に頷いた。
「ではでは、本題に入りますよ~。私はね。この戦いに手は出しません。指示だけはしますけどね」
「戦争ゲームをしようというのか?」
「はい~。ジーニアス様達を抜きでね。これはルールなので破ったら怒りますからね」
フェイクは笑顔のまま憤りを見せる。あまり怒った顔を見せないフェイクだが、笑顔の中の憤怒の圧はブランドを十分に黙らせる。
「オークがドワーフの軍を蹴散らしてレベルアップ。そして次の標的はジュスペンス、あなたの国になるわけです。ドワーフ達の援軍に行くか、見殺しにして、オークをあの立派な城壁で迎え撃つか。あなたの自由です」
「……」
フェイクの話を黙って聞くブランド。顎に手を置いて考え込んでいる。
「更に情報をあげましょう。すでにオークは配置についています。ということは?」
「ジュスペンスとドワッジブリッジとの間の峡谷か?」
「正解です」
フェイクの情報を聞いて正解を導き出すブランド。それでも悩みこむ。
「大変ですね。大変ですよ~。ドワーフは一週間で準備が出来てしまう。峡谷までは三日もあれば届く距離です。単細胞なドワーフ達は何日生き残れるでしょうね~」
楽しそうに豆を弾き飛ばすフェイク。
「……なぜこんなことをさせる?」
「? 楽しいからですよ。正直言ってですね。生物が強くなる姿が好きなんです。もちろん、既に強い人もね」
ブランドの声に素直に答えるフェイク。いつもの笑顔の彼だったが、どこか横顔は寂しく見える。ブランドはそれに気が付き声をあげる。
「強さに憧れてるのか?」
ブランドの何気ない言葉にフェイクの目の色が変わる。ずかずかとブランドに近づいて先ほどへし折った剣をブランドの脚に突き刺す。
「ぐぁっ!」
「不死者の私が強さに憧れるわけがないじゃないですか。馬鹿ですかあなた? 死にますか? こんな馬鹿な王、死んだほうがいいですよね~」
突き刺しかき混ぜるフェイクはトルトへと視線を移して言葉を投げかける。トルトが首を横に振るとフェイクは首を時計の針のように360度回転させてブランドに顔を近づける。
「これはゲームです。あなた達の命をかけたね。怪我はしていませんよ。馬鹿なあなたの血なんて見たくないですから」
フェイクの顔が元の笑顔に戻るとさっきまで傷んでいた脚の痛みが嘘のようになくなっていることに気が付く。幻術だったことに気が付いたブランドは脚を見ていた視線をフェイクに向けた。しかし、先ほどまでいたやつの姿が見えなくなっていた。
「最後に一つだけ。オークはゴブリンよりも育ちが悪かったのでジェネラルがリーダーです。では、生きていたらまた会いましょう」
言葉だけが聞こえてくる。トルトと共に命があることにホッと胸を撫でおろすブランド。しかし、ホッとしている時間も惜しい。
「出来るだけ急いでくれ」
「分かっています。荷物は元から最小限ですから!」
手綱を力いっぱい振るうトルト。ブランドはジュスペンスの方角を見つめて唇と噛みしめる。
「折角ジーク殿たちが守ってくれた国だというのに……力が欲しい」
自分の力のなさを嘆くブランド。トルトはそれを聞いて頷く。彼もまた力が欲しいと思ったようだ。
「はい。確かな情報筋から」
「そうか……」
ブランドはトルトの馬車に乗って王都へと向かう。街道を進みながら信じられない様子のブランドは頭を抱えた。
「なぜこのタイミングでドワーフ達が攻めてくるんだ……」
頭を抱えながら大きくため息をつくブランド。トルトもまたため息をついている。
「鉱石が多く取れるようになったジュスペンスが力をつける前に……。そういう話のようです」
「くっ。頭でっかちの石頭が。生物が生まれた時代から進化していないのか? 暴力ではなく対話で物事を進めてほしいものだ。魔物と変わらないではないか!」
トルトの言葉に歯ぎしりをして憤りを露わにするブランド。
「何日でやってくる予定なんだ?」
「話では準備に一週間程とか」
「行軍も視野に入れると一か月ほどか。ブレインとローズの抜けた騎士団にドワーフ達を退く力はない……エルフに援軍を要請するか」
ブランドは思案していく。しかし、ドワーフのようにエルフとも疎遠。知らせを飛ばそうにも届くのかわからない。ブランドは頭を掻きむしる。
「考えていても仕方ない! とにかく、城についたらエルフに知らせを飛ばす!」
「ふふ、焦っていますね。楽しいですね、楽しいですよ~」
「「なっ!?」」
憤りを露わにしているブランド、そんな馬車にフェイクが煙と共に現れる。仲良くブランドの肩を抱き寄せると微笑む。
「なぜおまえが!」
ガキン! ブランドの剣がフェイクの喉元に向けられる。喉に当たる剣がまるで鉄に当たったかのような音を立てた。
「無駄無駄。あなたでは私に傷すらつけられません。ジーニアス様ならともかくね~。あ~ジーニアス様、今すぐにでも出向きたいですね~」
「くっ。変態め」
剣を這わせながらも顔を近づけるフェイク。ブランドは両手で押し込むが素知らぬ顔。そよ風でもうけているようなフェイクは馬車に積んである豆をひょいひょい摘まんで口に運んでいく。
「……。何のようだ? 私が町を出るのを待っていたんだろ?」
「いえいえ。本当はジーニアス様が来るのを待っていたんですよ。あなたには興味ありません。他の人もね~」
「……うそをつくな。彼は何度か結界の外に出ているはずだ。見てはいないが夜な夜な外に出ていると報告を受けているからな」
「ふふふ、目ざといですね~。流石は王様」
ブランドの言葉にニヤニヤと笑みを浮かべるフェイク。豆をいくつか床に置くと話しだした。
「この豆がジーニアスベル。こちらがオークの大群」
「な!? オークだと!?」
何の前触れもない脅威がフェイクの口から聞かされる。ブランドは驚愕して叫んだ。
「まあ待ってください。まだ話の途中です。まったく、せっかちさんですね~」
フェイクはブランドに文句を言うと更に豆を配置していく。
「こちらがドワーフの国、ドワッジブリッジ。こちらがジュスペンス。そして、エルフの国エルゲントです。方角は適当なので省いてくださいね」
フェイクは楽しそうに声を弾ませる。まるでゲームをしているかのようだ。
「ドワーフ達はジュスペンスへ。オークはそのドワーフ達へ」
「なに!? ど、どう言うことだ?」
さも当たり前かのようなフェイクの話に声を荒らげるブランド。フェイクは自分を指さして。
「絶好のチャンスなので経験値稼ぎをさせようと思って」
「……お前がやらせているというのか」
「はい。ドワーフ達は強いですからね~。魔物達の経験値にはピッタリなんです。戦い方もオークとそっくりですし、潰しやすいんですよね~」
またもや、当たり前でしょ? と言わんばかりに声を弾ませるフェイク。ブランドは再度剣をフェイクの足に突き立てる。
「おやおや、足なら貫くと思いましたか?」
ガキン! 首に這わせたときと同じような音がなるだけ。フェイクの足からは血すら出なかった。それでもブランドは何度も突き立てる。うるさく音をならすブランドにフェイクはため息をついて剣をへし折った。
「先ほど言っていたじゃないですか。『暴力ではなく対話で』って。まったく、子供じゃないんですから玩具で遊ぶなら一人のときでお願いしますね」
「……」
レベルが違いすぎる。ブランドは抵抗するのをやめてフェイクの言葉に頷いた。
「ではでは、本題に入りますよ~。私はね。この戦いに手は出しません。指示だけはしますけどね」
「戦争ゲームをしようというのか?」
「はい~。ジーニアス様達を抜きでね。これはルールなので破ったら怒りますからね」
フェイクは笑顔のまま憤りを見せる。あまり怒った顔を見せないフェイクだが、笑顔の中の憤怒の圧はブランドを十分に黙らせる。
「オークがドワーフの軍を蹴散らしてレベルアップ。そして次の標的はジュスペンス、あなたの国になるわけです。ドワーフ達の援軍に行くか、見殺しにして、オークをあの立派な城壁で迎え撃つか。あなたの自由です」
「……」
フェイクの話を黙って聞くブランド。顎に手を置いて考え込んでいる。
「更に情報をあげましょう。すでにオークは配置についています。ということは?」
「ジュスペンスとドワッジブリッジとの間の峡谷か?」
「正解です」
フェイクの情報を聞いて正解を導き出すブランド。それでも悩みこむ。
「大変ですね。大変ですよ~。ドワーフは一週間で準備が出来てしまう。峡谷までは三日もあれば届く距離です。単細胞なドワーフ達は何日生き残れるでしょうね~」
楽しそうに豆を弾き飛ばすフェイク。
「……なぜこんなことをさせる?」
「? 楽しいからですよ。正直言ってですね。生物が強くなる姿が好きなんです。もちろん、既に強い人もね」
ブランドの声に素直に答えるフェイク。いつもの笑顔の彼だったが、どこか横顔は寂しく見える。ブランドはそれに気が付き声をあげる。
「強さに憧れてるのか?」
ブランドの何気ない言葉にフェイクの目の色が変わる。ずかずかとブランドに近づいて先ほどへし折った剣をブランドの脚に突き刺す。
「ぐぁっ!」
「不死者の私が強さに憧れるわけがないじゃないですか。馬鹿ですかあなた? 死にますか? こんな馬鹿な王、死んだほうがいいですよね~」
突き刺しかき混ぜるフェイクはトルトへと視線を移して言葉を投げかける。トルトが首を横に振るとフェイクは首を時計の針のように360度回転させてブランドに顔を近づける。
「これはゲームです。あなた達の命をかけたね。怪我はしていませんよ。馬鹿なあなたの血なんて見たくないですから」
フェイクの顔が元の笑顔に戻るとさっきまで傷んでいた脚の痛みが嘘のようになくなっていることに気が付く。幻術だったことに気が付いたブランドは脚を見ていた視線をフェイクに向けた。しかし、先ほどまでいたやつの姿が見えなくなっていた。
「最後に一つだけ。オークはゴブリンよりも育ちが悪かったのでジェネラルがリーダーです。では、生きていたらまた会いましょう」
言葉だけが聞こえてくる。トルトと共に命があることにホッと胸を撫でおろすブランド。しかし、ホッとしている時間も惜しい。
「出来るだけ急いでくれ」
「分かっています。荷物は元から最小限ですから!」
手綱を力いっぱい振るうトルト。ブランドはジュスペンスの方角を見つめて唇と噛みしめる。
「折角ジーク殿たちが守ってくれた国だというのに……力が欲しい」
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