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第二章 フェイク
第33話 空をかける赤子
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「バブバブ~」
「ゴッ!」
浜辺にて、ゴーレム君に海の中へと魔物探しに行ってもらう。ヴァンパイアの双子には海上で探してもらうために僕を抱き上げて飛んでもらう。そういえば、高度5000メートルは双子に連れて行ってもらえば行けるのでは?
そう思って双子に高度をあげるように伝えると首を振った。
「俺達の力じゃそんなに高くは上がれないぞ?」
「主はなんで高く上がりたいんだ? 前にゴーレムに投げられていたよな? もしや! 空の覇者になろうとしているのか! 流石は主!」
シャルが話してくれるとソルがキラキラした瞳で僕を見据えてきた。いやいや、別に覇者になりたいわけじゃ。
でもそうか、飛べても高度に限界があるのか~。蝙蝠みたいな羽根だから飛べるとおもったんだけどね~。
「結構海に出てきたが?」
「主、何しに来たんだ?」
僕は赤ん坊言葉しか話せないから何しに来たか話せてないんだよな~。二人は首を傾げながら海上を進んでる。
「バブバブバブ~!」
「……わからん」
声をあげてもこのしまつ。でも、ゴーレム君にはしっかりと伝わっているみたいで仕事を遂行してくれてるみたいだ。
上空から海を見ていると泡がぶくぶくと目に見えて増えていく。そして、少しするとゴーレム君と大きな蛇が現れる。
「ゴ~!」
「うお!? シーサーペント!?」
ゴーレム君の咆哮と共にシャルがウミヘビ君の名前を叫ぶ。
シーサーペントならAランクの魔物だよね? よし!
「ダブダブダブ~。【バイバ~バブ~ブ】」
「ゴッ!」
早速ファイアストームをシーサーペントに放つ。ゴーレム君は優秀ですぐにシーサーペントを打ち上げて海に帰っていった。
声をあげることも叶わずにシーサーペントは焼け蛇になって行って魔石を残して消えていく。
『試練を達成しました』
『称号を獲得しました』
「うお!? なんか出てきた!?」
試練を達成するとマジックバッグが出てきてソルが見事にキャッチしてくれた。
更に称号まで得てしまった。Aランクの魔物はみんな称号になるのかな? 称号の効果はこんな感じみたいだ。
【0歳児でシーサーペントを狩る】効果 体力+300 筋力+100 生命力+100 敏捷性+200
「なるほど、主の強さはこれか」
「兄さん? 何か分かったのか?」
「ああ、ある条件を達成することでアイテムを手に入れることが出来るのだろう。その中にステータスをあげるようなものがある、ということだろう」
「なるほど! 流石シャル兄さんだ!」
観察していたシャルが納得するように頷きながら呟く。ソルに説明すると二人は手を絡め合って褒め合っている。本当に仲のいい双子だな~。
「では主! 空に飛びたいのもそれですか?」
「バブ!? バブバブ!」
シャルは僕へと視線を落とすと声をあげる。色々察しが良くて助かるな。僕が肯定して頷くと浜辺へと降り立つ。
「ゴ~」
浜辺に着くとゴーレム君が海から上がってくる。月が海を照らして結構明るい浜辺。ゴーレム君がシャルを掲げてシャルが僕を背負う。
なんでこんな格好になっているかと言うと。
「ゴーレムの投げる力に俺の飛ぶ力、更に強くなった俺の力と主の跳ぶ力が加われば5000メートルにはなるはずだ」
シャルがそういってこうなりました。シャルの背中は結構あったかい。
「ゴーレム、兄さん、あるじ~、頑張れ~」
ソルの応援の中、ゴーレムが投擲フォームに入る。そして!
「ゴォォォ~~~~~~!」
「うぐ!?」
安全のため、海の方角へと放たれたシャルと僕。まるで月にでも向かうかのように放たれてすぐにシャルが僕を背中から手元へ。
「主! 行きますよ!」
「バブ!」
両手のひらに四つん這いになるとシャルが構える。一度真上に羽ばたくシャルの腕に力が入るとすぐに僕は準備に入る。
「はぁぁぁ! 主~~~~!」
「ば、バブ!」
「ドワっ!?」
『試練を達成しました』
放たれると共に跳躍。衝撃波でシャルが海に落ちていく。真上に飛んだ僕は見事に5000メートルの試練を達成した。
「バ~ブ~!」
月に僕の姿が影を落とす。そんな中、海に声が落ちると僕も降下していく。海に落ちると共にハイハイで海を走って浜辺へと帰還。体は見事に濡れてしまったけど海に落ちずに済んだ。でも、ここで更に称号を得てしまった。
『称号を獲得しました』
称号の内容を見るとバッキバキになりそうなものだった。
【水の上を100メートル走る】効果 敏捷性+100
片方の足が沈む前にもう片方の足をあげる。それを繰り返すだけで水の上は走れるのだ……。現象的には分かりやすいことだけども、出来るわけないじゃないか、とか思っていたけど、この世界じゃ結構簡単なものみたいだ。効果がショボ~ンだね。
「あ、主! どうでした?」
「バブ! バブバブ!」
「よ、よかった……」
「兄さん!?」
海から這い上がってきたシャルに親指を立てて答える。すると彼は力尽きてうつぶせで倒れてしまった。ソルが甲斐甲斐しく介抱してあげてる。
達成できないんじゃないかと思っていた試練が出来てよかった。これで山に登らなくてもよくなったな。
『空を穢すものは誰だ!』
「バブ?」
ゴーレム君の帰還を待ちながら二人を見ていると空から声が降ってきた。しばらくすると暗雲が立ち込めてきて雷が海に落ちる。
「ゴ……」
ゴーレム君が真っ黒になって浜辺にたどり着くと片膝をついてダメージを見せる。
何が起こってるんだ?
『空は我らのもの。空に土足で足を踏み入れたものは誰だ!』
さらなる声に空を見上げると暗雲から首だけを見せるものが見えた。
「ゴッ!」
浜辺にて、ゴーレム君に海の中へと魔物探しに行ってもらう。ヴァンパイアの双子には海上で探してもらうために僕を抱き上げて飛んでもらう。そういえば、高度5000メートルは双子に連れて行ってもらえば行けるのでは?
そう思って双子に高度をあげるように伝えると首を振った。
「俺達の力じゃそんなに高くは上がれないぞ?」
「主はなんで高く上がりたいんだ? 前にゴーレムに投げられていたよな? もしや! 空の覇者になろうとしているのか! 流石は主!」
シャルが話してくれるとソルがキラキラした瞳で僕を見据えてきた。いやいや、別に覇者になりたいわけじゃ。
でもそうか、飛べても高度に限界があるのか~。蝙蝠みたいな羽根だから飛べるとおもったんだけどね~。
「結構海に出てきたが?」
「主、何しに来たんだ?」
僕は赤ん坊言葉しか話せないから何しに来たか話せてないんだよな~。二人は首を傾げながら海上を進んでる。
「バブバブバブ~!」
「……わからん」
声をあげてもこのしまつ。でも、ゴーレム君にはしっかりと伝わっているみたいで仕事を遂行してくれてるみたいだ。
上空から海を見ていると泡がぶくぶくと目に見えて増えていく。そして、少しするとゴーレム君と大きな蛇が現れる。
「ゴ~!」
「うお!? シーサーペント!?」
ゴーレム君の咆哮と共にシャルがウミヘビ君の名前を叫ぶ。
シーサーペントならAランクの魔物だよね? よし!
「ダブダブダブ~。【バイバ~バブ~ブ】」
「ゴッ!」
早速ファイアストームをシーサーペントに放つ。ゴーレム君は優秀ですぐにシーサーペントを打ち上げて海に帰っていった。
声をあげることも叶わずにシーサーペントは焼け蛇になって行って魔石を残して消えていく。
『試練を達成しました』
『称号を獲得しました』
「うお!? なんか出てきた!?」
試練を達成するとマジックバッグが出てきてソルが見事にキャッチしてくれた。
更に称号まで得てしまった。Aランクの魔物はみんな称号になるのかな? 称号の効果はこんな感じみたいだ。
【0歳児でシーサーペントを狩る】効果 体力+300 筋力+100 生命力+100 敏捷性+200
「なるほど、主の強さはこれか」
「兄さん? 何か分かったのか?」
「ああ、ある条件を達成することでアイテムを手に入れることが出来るのだろう。その中にステータスをあげるようなものがある、ということだろう」
「なるほど! 流石シャル兄さんだ!」
観察していたシャルが納得するように頷きながら呟く。ソルに説明すると二人は手を絡め合って褒め合っている。本当に仲のいい双子だな~。
「では主! 空に飛びたいのもそれですか?」
「バブ!? バブバブ!」
シャルは僕へと視線を落とすと声をあげる。色々察しが良くて助かるな。僕が肯定して頷くと浜辺へと降り立つ。
「ゴ~」
浜辺に着くとゴーレム君が海から上がってくる。月が海を照らして結構明るい浜辺。ゴーレム君がシャルを掲げてシャルが僕を背負う。
なんでこんな格好になっているかと言うと。
「ゴーレムの投げる力に俺の飛ぶ力、更に強くなった俺の力と主の跳ぶ力が加われば5000メートルにはなるはずだ」
シャルがそういってこうなりました。シャルの背中は結構あったかい。
「ゴーレム、兄さん、あるじ~、頑張れ~」
ソルの応援の中、ゴーレムが投擲フォームに入る。そして!
「ゴォォォ~~~~~~!」
「うぐ!?」
安全のため、海の方角へと放たれたシャルと僕。まるで月にでも向かうかのように放たれてすぐにシャルが僕を背中から手元へ。
「主! 行きますよ!」
「バブ!」
両手のひらに四つん這いになるとシャルが構える。一度真上に羽ばたくシャルの腕に力が入るとすぐに僕は準備に入る。
「はぁぁぁ! 主~~~~!」
「ば、バブ!」
「ドワっ!?」
『試練を達成しました』
放たれると共に跳躍。衝撃波でシャルが海に落ちていく。真上に飛んだ僕は見事に5000メートルの試練を達成した。
「バ~ブ~!」
月に僕の姿が影を落とす。そんな中、海に声が落ちると僕も降下していく。海に落ちると共にハイハイで海を走って浜辺へと帰還。体は見事に濡れてしまったけど海に落ちずに済んだ。でも、ここで更に称号を得てしまった。
『称号を獲得しました』
称号の内容を見るとバッキバキになりそうなものだった。
【水の上を100メートル走る】効果 敏捷性+100
片方の足が沈む前にもう片方の足をあげる。それを繰り返すだけで水の上は走れるのだ……。現象的には分かりやすいことだけども、出来るわけないじゃないか、とか思っていたけど、この世界じゃ結構簡単なものみたいだ。効果がショボ~ンだね。
「あ、主! どうでした?」
「バブ! バブバブ!」
「よ、よかった……」
「兄さん!?」
海から這い上がってきたシャルに親指を立てて答える。すると彼は力尽きてうつぶせで倒れてしまった。ソルが甲斐甲斐しく介抱してあげてる。
達成できないんじゃないかと思っていた試練が出来てよかった。これで山に登らなくてもよくなったな。
『空を穢すものは誰だ!』
「バブ?」
ゴーレム君の帰還を待ちながら二人を見ていると空から声が降ってきた。しばらくすると暗雲が立ち込めてきて雷が海に落ちる。
「ゴ……」
ゴーレム君が真っ黒になって浜辺にたどり着くと片膝をついてダメージを見せる。
何が起こってるんだ?
『空は我らのもの。空に土足で足を踏み入れたものは誰だ!』
さらなる声に空を見上げると暗雲から首だけを見せるものが見えた。
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