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第六章 学園都市ブラウディア

第四十話 粛正前に②

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「じゃあアステリアにも報告しておこう」
「お父様達なら大丈夫だよお兄ちゃん」

 グロリアさんの話を聞いて僕は自ら教会に喧嘩を売ることにした。グロリアさんが教会と戦争になったら、もちろん僕も参加すると思うだけどアステリアでの戦闘ならそれほど無関係の人が傷つかずに教会を追っ払えるんだ。何て言ったって島国だからね。

「この学園都市周辺で戦闘するよりもアステリアのいや、ルインズガルの利点を利用すれば戦闘せずに勝てるよ」
「あら?凄い自信ね。その方法を聞いても?」
「え?ダメだよ。グロリアさんが本当に僕にとっていい人かわからないし。それに敵を騙すならまず味方からってね」
「ジーニ様は博識ですね。流石です」

 僕の言葉を聞いてシリカさんが褒めてくれた。僕は鼻を高くしちゃった。

「ん、ジーニ様に任せる。私は戦力外だからシリカを守ってる」
「ありがとララ」

 ララさんがシリカさんに抱きついてシリカさんに頭を撫でられてる。僕も撫でられたい。

「分かったわ。じゃあ教会の件はお願いね」
「本当はグロリアさんにやってもらいたいけどしょうがないよね。グロリアさんはこの学園都市を守ってくれればいいと思うよ」
「・・・優しいわね。まだまだこの学園都市には腐っている物があるわ・・・そっちもお願いしたいものだわ」
「僕の場合目に付いたらやっておくよ。だけどそれは借りになると思うよ」
「ふふ、本当に優しいのね。好きになっちゃいそう」

 グロリアさんはそう言って僕に近づいてきた。

「スト~~ップ、ジーニ様にそれ以上近づかないように!」
「我らの愛しき人に訳の分からん者は近づけんぞ」

 デシウスとヘリアが間に入って言い放つ。

 流石に言い過ぎじゃないかな?。

「あら?そう?でもダメよ。お礼はさせてもらうわ!」

 グロリアさんは言うが早いかそう言って僕の横に一瞬で移動して僕の頬にキスをしていった。

 僕の頬に唇の柔らかさが伝わると同時にデシウスとヘリアの攻撃を避けてグロリアさんはすぐに元の位置に戻って行った。

「ふふ、ご馳走様。じゃあ私はこれで失礼します。アグリッサこれからもお願いね」
「は、はい!」

 グロリアさんは妖艶に微笑んで消えていった。あの技は何なんだろう?近づいてからしかわからないほどの高速。

「あ~~、またジーニ様に悪い虫が!!」
「それは我も入っているのか?」
「そうにきまっているでしょ。最初は私とシリカしかいなかったのに、ローズとかララとか、どんどん増えて~」
「デシウス、そう言う所がジーニ様に受けないんですよ。もっとお淑やかに」

 グロリアさんにキスを許してしまってデシウスが憤る。シリカさんがデシウスを諭すんだけどデシウスのダメっぷりが酷いね。外見はとても清らかなんだけどねエルフなだけにもったいない。

「明日決行するわけだけどオルルさんとカルル君に連絡入れておいてね。その時に付与した服も使うから」
「それは私達が」

 天井から降りてきた元[鴉]の4人が答える。キュウとジュウは見るの最初以来だけど大丈夫なのかな?。

「ご心配なようですが大丈夫です。私とハチが主に表立って行動します。キュウとジュウは民衆に隠れて暴動にならないように行動していきます」

 ナナが心配そうにしている僕を見てそう答えた。それでも心配なんだけど自信満々に胸を張ってるナナに悪いので何も言わない。

 しかし[鴉]の人達は最初あった時よりも表情豊かになったな~。ナナとハチは訓練してるときは生気のない目してるけどこんな時はイキイキしてるし。キュウとジュウは・・・。

「キュウさんって獣人さんなの?」
「え?そうですが・・・それが何か?」

 よく見たら狼のような尻尾が生えてる~。アステリアのガウさんにもモフモフした事もあったけどこれはモフモフしがいのありそうな尻尾ですね~。

「キャ!・・何を!」
「良いではないか良いではないか~」

 僕は我慢できずにグロリアさんのような瞬足でキュウの尻尾に抱きついた。ガウさんよりも柔らかい感触に僕は頬を緩ませる。

「ジーニ様・・・・」

 背後に殺気!!。

「アブ!シリカしゃん!!」

 シリカさんのお胸が僕のお顔に・・・・こうして僕の一生は終わりを・・・って終わらないよ。まだ加護なしへの迫害も無くしてないし何もしてないもん。

 それにしてもシリカさんのお胸は最強の兵器だね。

「では話も終わったな。明日が勝負だ。みんな体を休めよう。私はギルマスのファラと話し合ってくる」
「私も行こう。ローズばかり、顔を出していてもいざという時に困りそうだから」

 ローズさんにデシウスがついて行った。二人は暴動が起こった時の対応の為にギルドに話に行くみたい。

 冒険者の人達にも教会の手が回ってるかもしれないからね。

「ララ、ジーニ様を寝室に、私はお夕飯の準備をします」
「ん、わかった」
「私も行く~」

 ララさんは僕をシリカさんから受け取ると階段を上がり部屋へと向かった。フローラちゃんもついて来てその後ろにはアウローラちゃんが。

「お父様にいった方がいいかしら?」
「ん、そうだね。同盟国としてエグバンとか教会から攻撃があるかも」

 アウローラちゃんは心配してそう言った。彼女ものほほんとしているようで考えてるみたい、少し見直した。それに最近はアウローラちゃんの料理を食べる事も多くなってそれなりに食べられる料理だったよ。まあシリカさんには勝てないけど。

「そんなにシリカの胸は気持ちいいのかな?」
「ん、至福の表情」
「やはり、女はお胸なのですね。私はお母様が豊満なお胸なので未来が楽しみです」

 ベッドに僕を寝かせると三人は各々僕の顔をみて話した。ニヘラとした僕の表情を見て話しているんだろうその会話は何とも残念そうであった。

「ん、でもジーニ様は私を受け止めてくれた。お胸だけじゃない」

 神眼で三人を見てるんだけどみんな自分の胸を見て気を落してるね。大丈夫ちっぱいだって人類の宝さ!。
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