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第六章 学園都市ブラウディア
第三十九話 粛正前に
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僕とフローラちゃんは下校してくるとみんながリビングに集まっていた。
ジャンヌもアステリアから帰ってきていた。僕にすぐに飛びつくと頬ずりしてきてこそばゆかった。
「アステリアは変わりなかった?」
「うん、いつも通りだったよ。お兄ちゃんは驚くかもしれないけどロクーデがギールさんと結婚するとか言ってたよ」
「「「「はあ~!?」」」」
ジャンヌの報告を聞いてロクーデを知っている人が全員驚きの声をあげた。
「それは驚くね・・・ギールって変な趣味してたんだね」
「同じエルフとして恥ずかしい・・・」
デシウスは凄く落ち込んでる。ギールには事情がある事を僕から聞いているので少しだけ許してるみたい。同じ種族くらい仲良くして欲しいんだけどね。
「ロクーデは女を道具として見ていたはずですけど大丈夫なんでしょうか?」
「私に毒をもってきたほどの女好きだからな」
ローズは眠らされた事を根に持ってる。あの時のローズさんは色っぽかったな~。
「ん、その話はまた今度。今は西地区の毒の話」
「大司祭ダラクからララさんが情報を得ました」
ララさんの合図でナナが話し始めた。ハチは今も単独で教会を見張ってるらしい。
「ダラクはララさんの色仕掛けに応じてきたところを見ると幼女趣味がある模様」
「・・・」
「痛っ!ジョークですよ、も~」
ララさんが色仕掛けでダラクに近づいただって!、これはムフフな状況だったのかな。
「ん、ジーニ様想像しないで。ナナのせい!」
「もうしませんから、ローズ様のしごきはやめて~」
ララさんからの視線で何かを察したのかナナが泣き出した。この状況でジョークを言う勇気は称えよう。しかしララさんの色仕掛けか・・・・ムフフ。
「取り乱してずみまぜん、ズズッ。ダラクは司祭に内緒で毒をばら撒いたようです。司祭は一切知らないようでした。ララさんの色仕掛けで自慢げに話したようです」
ナナは鼻水をすすりながら報告した。最後にまたララさんをからかうとすぐにララさんから縄が放たれて芋虫のように縛られた。
ナナはやられたいのかな?それとも天然さんなのかな?どちらにしろ元凶は大司祭のダラクって事だね。
「どうします?始末しますか?」
「それは後にしよう。とにかく今は呪いのかかってる人達の解呪だよ」
「それなんですが・・・」
ナナが口ごもる。するとララさんが口を開いた。
「ジーニ様の付与が効いてしまって呪いがなくなっていたようなんです」
「え?でも教会に多くの人が向かってたんだよね」
「はい、そうなんですが・・」
僕は首を傾げているとララさんが話し出した。
「オルルさんとカルル君のおかげで西地区の大体のエリアはカバーできていたの。それで歩いている間に見る見る改善されて行って、最後には解呪されてたの。ジーニ様の付与は普通の付与とはレベルが違うみたい。それで回復した事で教会に原因を調べてもらうための列ができていたようです。大司祭も驚いていました」
なるほど、何で毒になったかを調べる為に並んだんだね。ってこれじゃ信者を増やす手助けをしただけになっちゃったね。
「これはまずいですよ」
「う~ん、どうしよう」
「ん、そう思ってこんなもの持ってきた」
ララさんが机に広げたのは加護なしの奴隷の売買契約書だった、その紙を見ると10や20では利かないほどの量の名前が書かれてる。加護なしを奴隷としてこき使う事で加護なしの罪を無くすという教えを広げているダインズは影で加護なしを売買してお金儲けしているみたい。
僕は大司祭への殺意を覚える。
「お兄ちゃんができないならわたしがやるよ」
「いや、今回は僕がやるよ。こういった魔物よりも酷い人間はもっといるんだ。いつまでも甘えてはいられないよ」
僕はジャンヌの頭を撫でて微笑んだ。いつまでも悪党に手を掛けられないんじゃカッコつかないもんね。
「これをどうやって公表するかですが・・・やっぱりここはグロリアさんかな?」
「それはダメよ。あなたの功績じゃない」
「「「「「!?」」」」」
いつの間にか僕の背後にいたグロリアさんが声を張り上げた。
僕らは驚いて声の方を向くとグロリアさんは微笑んでいた。
「なによ。人の事、幽霊みたいにってそりゃ驚くわよね」
学園限定のはずのスキルを発動させてやってきたグロリアはクスクスと更に笑っている。
「僕が出ていったら騒動になるんじゃないの?」
「それは私が行っても一緒よ。ダインズは加護なしを毛嫌いしているのだから。でもよかったわ。私が直々に手を出さなくてもうみを外に出せるのだから」
何だかグロリアさんはもう事がすんだような気でいるみたい。
「僕がやるの?」
「そうよ。あなたが大司祭を追い出すのよ。私が追い出したら教会と戦争を起こさないといけなくなっちゃうもの」
グロリアさんは身勝手な話をしている。僕が大司祭を追求したらアステリアに手がかかるんじゃないのかな?。
「僕が話したらアステリアが襲われないかな?」
「少なからず行くでしょうね。一応一番でかい教会だもの。信者の数も半端ないわよ」
やっぱりそうだよね。
ジャンヌもアステリアから帰ってきていた。僕にすぐに飛びつくと頬ずりしてきてこそばゆかった。
「アステリアは変わりなかった?」
「うん、いつも通りだったよ。お兄ちゃんは驚くかもしれないけどロクーデがギールさんと結婚するとか言ってたよ」
「「「「はあ~!?」」」」
ジャンヌの報告を聞いてロクーデを知っている人が全員驚きの声をあげた。
「それは驚くね・・・ギールって変な趣味してたんだね」
「同じエルフとして恥ずかしい・・・」
デシウスは凄く落ち込んでる。ギールには事情がある事を僕から聞いているので少しだけ許してるみたい。同じ種族くらい仲良くして欲しいんだけどね。
「ロクーデは女を道具として見ていたはずですけど大丈夫なんでしょうか?」
「私に毒をもってきたほどの女好きだからな」
ローズは眠らされた事を根に持ってる。あの時のローズさんは色っぽかったな~。
「ん、その話はまた今度。今は西地区の毒の話」
「大司祭ダラクからララさんが情報を得ました」
ララさんの合図でナナが話し始めた。ハチは今も単独で教会を見張ってるらしい。
「ダラクはララさんの色仕掛けに応じてきたところを見ると幼女趣味がある模様」
「・・・」
「痛っ!ジョークですよ、も~」
ララさんが色仕掛けでダラクに近づいただって!、これはムフフな状況だったのかな。
「ん、ジーニ様想像しないで。ナナのせい!」
「もうしませんから、ローズ様のしごきはやめて~」
ララさんからの視線で何かを察したのかナナが泣き出した。この状況でジョークを言う勇気は称えよう。しかしララさんの色仕掛けか・・・・ムフフ。
「取り乱してずみまぜん、ズズッ。ダラクは司祭に内緒で毒をばら撒いたようです。司祭は一切知らないようでした。ララさんの色仕掛けで自慢げに話したようです」
ナナは鼻水をすすりながら報告した。最後にまたララさんをからかうとすぐにララさんから縄が放たれて芋虫のように縛られた。
ナナはやられたいのかな?それとも天然さんなのかな?どちらにしろ元凶は大司祭のダラクって事だね。
「どうします?始末しますか?」
「それは後にしよう。とにかく今は呪いのかかってる人達の解呪だよ」
「それなんですが・・・」
ナナが口ごもる。するとララさんが口を開いた。
「ジーニ様の付与が効いてしまって呪いがなくなっていたようなんです」
「え?でも教会に多くの人が向かってたんだよね」
「はい、そうなんですが・・」
僕は首を傾げているとララさんが話し出した。
「オルルさんとカルル君のおかげで西地区の大体のエリアはカバーできていたの。それで歩いている間に見る見る改善されて行って、最後には解呪されてたの。ジーニ様の付与は普通の付与とはレベルが違うみたい。それで回復した事で教会に原因を調べてもらうための列ができていたようです。大司祭も驚いていました」
なるほど、何で毒になったかを調べる為に並んだんだね。ってこれじゃ信者を増やす手助けをしただけになっちゃったね。
「これはまずいですよ」
「う~ん、どうしよう」
「ん、そう思ってこんなもの持ってきた」
ララさんが机に広げたのは加護なしの奴隷の売買契約書だった、その紙を見ると10や20では利かないほどの量の名前が書かれてる。加護なしを奴隷としてこき使う事で加護なしの罪を無くすという教えを広げているダインズは影で加護なしを売買してお金儲けしているみたい。
僕は大司祭への殺意を覚える。
「お兄ちゃんができないならわたしがやるよ」
「いや、今回は僕がやるよ。こういった魔物よりも酷い人間はもっといるんだ。いつまでも甘えてはいられないよ」
僕はジャンヌの頭を撫でて微笑んだ。いつまでも悪党に手を掛けられないんじゃカッコつかないもんね。
「これをどうやって公表するかですが・・・やっぱりここはグロリアさんかな?」
「それはダメよ。あなたの功績じゃない」
「「「「「!?」」」」」
いつの間にか僕の背後にいたグロリアさんが声を張り上げた。
僕らは驚いて声の方を向くとグロリアさんは微笑んでいた。
「なによ。人の事、幽霊みたいにってそりゃ驚くわよね」
学園限定のはずのスキルを発動させてやってきたグロリアはクスクスと更に笑っている。
「僕が出ていったら騒動になるんじゃないの?」
「それは私が行っても一緒よ。ダインズは加護なしを毛嫌いしているのだから。でもよかったわ。私が直々に手を出さなくてもうみを外に出せるのだから」
何だかグロリアさんはもう事がすんだような気でいるみたい。
「僕がやるの?」
「そうよ。あなたが大司祭を追い出すのよ。私が追い出したら教会と戦争を起こさないといけなくなっちゃうもの」
グロリアさんは身勝手な話をしている。僕が大司祭を追求したらアステリアに手がかかるんじゃないのかな?。
「僕が話したらアステリアが襲われないかな?」
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