176 / 252
第六章 学園都市ブラウディア
第三十七話 お仕置きはアリーナの中で
しおりを挟む
「なんで呼ばれたかわかるよね?」
「「・・・」」
僕はタスク君とエリンちゃんをアリーナに呼んだ。タスク君とエリンちゃんは来てくれたけど僕の威圧に黙り込んでしまう。
爆弾を仕込んだのはエリンちゃんだって知っているので僕は威圧を止めない。
「俺がやったんだ。エリンは関係ない」
「!?」
タスク君が口を開く。エリンちゃんは驚いたまま俯いてしまった。
「僕の質問は聞いていた?何で呼ばれたかを聞いたんだよ」
「・・・」
タスク君も黙り込んじゃった。犯人はわかってるけど成り行きを見守る。
「タスク、ありがと。だけどこれは私の問題。・・・あなたの屋敷に爆弾を仕掛けたのは私!」
「エリン!」
僕は頷く。そしてエリンちゃんに近づいて行くと間にタスク君が立ちふさがって両手を凍らせて鋭い剣を作り出して僕に突き出してきた。
「許してやってくれ。エリンは俺に命令されてやった事なんだ」
「違う!これは私自身の!」
タスクとエリン共にかばい合って言い合いになった。僕はその二人を見て微笑む。
「二人は仲良しさん何だね。でも大丈夫だよ。別にとって食いはしないよ。だからこのアリーナに呼んだんでしょ」
僕は言うが早いか二人に[ファイアボール]を放った。巨大なフェニックスが二人を襲うと瞬時に結界の外に二人が移動した。
「「・・」」
「ふう、スッキリ。二人はどう?スッキリしなくていいの?」
二人はジーニの攻撃を受けて死んでしまった。結界のおかげで弾かれただけだが外であったら一瞬で蒸発していただろう。
二人はジーニの実力を肌で感じて冷や汗を流した。
「・・スッキリどころかモヤモヤしっぱなしだ。なんで加護なしのお前にこんな力が備わってるんだ」
「そうよ。なんであなたなんかに。あなたにスキルが備わったおかげで私のお母様はスキルを無くしたのよ。返してよお母様のスキルを!お母様の笑顔を!」
エリンちゃんが結界の中に入って僕の胸を思いっきり叩いてきた。その言葉に僕はハッとした。やっぱりエリンちゃんのお母さんは生きてるのかもしれないって。
「エリンちゃんのお母さんは生きているの?」
「・・死んでいるようなものよ」
「エリンの母親は街の住人の攻撃からエリンを守る為に魔法を使い果たして魔力が枯渇しちまったんだ。それで草木が枯れるようにやせ細って今は寝たきりになっちまった」
なるほど、よくわかったよ。これは助ける事が出来るかもしれない。
「エリンちゃんのお母さんはこの街にいるの?」
「?、グロリア様のおかげで病院にいれてもらっているわ」
僕はエリンちゃんに微笑む、そしてエリンちゃんをお姫様抱っこすると宙に浮いてアリーナの円に空いた天井を抜けて学園都市を一望できる高さまで舞い上がった。
「わ!、何するの」
「怖い?、お母さんの所に案内して」
「え?」
エリンちゃんは疑問を顔に表してたけど指を差して答えた。僕はエリンちゃんのお母さんのいる病院に急降下していく。
病院の入口に着く、エリンちゃんにお母さんの所まで案内させるとそこには枯れ木のような姿の女性がベッドに横たわっていた。
「おかあさん・・・」
エリンちゃんは今にも泣きだしそう。僕は申し訳ない気持ちになってすぐに[キュア]と[ヒール]唱えた。
エリンちゃんのお母さんはみるみる回復していった、枯れ木のような体は水水しく光を反射するほど輝いてる。そしてさっきまでの弱弱しい寝息とは違って安らかな寝息に変わっていった。
「お母さん!」
「ん、ん~~~。何だか長い時間眠ってしまったようね。ここはどこ?」
エリンちゃんのお母さんは長い伸びをしてエリンちゃんに問いかけた。エリンちゃんはお母さんの疑問に答えると涙してお母さんの胸に飛び込んだ。
「あらあら?エリンったら、いつの間にこんなに大きくなったの?それにとても甘えん坊さんね」
「だってだって~」
しばらく二人を見ていた僕だったけどエリンちゃんの喜んでいる姿を見て安心したので病院をあとにした。
病院を出てすぐにアリーナに帰ってくるとそこには上級生と思われる二人とタスク君が何やら言い合いになってた。
「お前ジーニの同級生だよな!」
「どうなんだ?」
「・・・」
タスク君は縮こまって恐縮している。そりゃ怖いよね。上級生っぽいもん。
「ちょっといいですか?」
「あ?何だよお前」
「ジーニ!」
僕を見てすぐにタスク君が僕の名前を呼んだ。そうすると二人の上級生がニヤニヤして僕に近づいてきた。
「お前がジーニか、加護なしのくせにでかい顔してるんだってな」
「いっちょもんでやるから結界に入れ」
加護なしを嫌っている人達見たい。するとこの騒ぎに人が集まってきてアリーナは大盛況になっていく。
僕が関わっているからって言うのもあるかも。
「おい、加護なしのジーニに[モイ]と[ムイ]が喧嘩うったらしいぞ」
この先輩たちはモイとムイっていうんだね。何だかやる気満々で二人共、武器を振り回してる。
「もうでかい顔しませんって地に頭つければ許してやるぞ」
「へへへ」
それなりの実力者なんだろうね。自信が顔に出てる。
僕は呆れてため息をついてアリーナに入ろうとするとフローラちゃんに腕を掴まれた。
「ジーニちゃん、一人は私がやるよ」
輝いた目で僕にそう言ってくるフローラちゃん。二体一じゃ上級生に失礼だし良いんじゃないかな、と思ったので僕が了承すると上級生二人も頷いた。
何でか僕らは上級生に因縁をつけられてアリーナで決闘することになった。
「「・・・」」
僕はタスク君とエリンちゃんをアリーナに呼んだ。タスク君とエリンちゃんは来てくれたけど僕の威圧に黙り込んでしまう。
爆弾を仕込んだのはエリンちゃんだって知っているので僕は威圧を止めない。
「俺がやったんだ。エリンは関係ない」
「!?」
タスク君が口を開く。エリンちゃんは驚いたまま俯いてしまった。
「僕の質問は聞いていた?何で呼ばれたかを聞いたんだよ」
「・・・」
タスク君も黙り込んじゃった。犯人はわかってるけど成り行きを見守る。
「タスク、ありがと。だけどこれは私の問題。・・・あなたの屋敷に爆弾を仕掛けたのは私!」
「エリン!」
僕は頷く。そしてエリンちゃんに近づいて行くと間にタスク君が立ちふさがって両手を凍らせて鋭い剣を作り出して僕に突き出してきた。
「許してやってくれ。エリンは俺に命令されてやった事なんだ」
「違う!これは私自身の!」
タスクとエリン共にかばい合って言い合いになった。僕はその二人を見て微笑む。
「二人は仲良しさん何だね。でも大丈夫だよ。別にとって食いはしないよ。だからこのアリーナに呼んだんでしょ」
僕は言うが早いか二人に[ファイアボール]を放った。巨大なフェニックスが二人を襲うと瞬時に結界の外に二人が移動した。
「「・・」」
「ふう、スッキリ。二人はどう?スッキリしなくていいの?」
二人はジーニの攻撃を受けて死んでしまった。結界のおかげで弾かれただけだが外であったら一瞬で蒸発していただろう。
二人はジーニの実力を肌で感じて冷や汗を流した。
「・・スッキリどころかモヤモヤしっぱなしだ。なんで加護なしのお前にこんな力が備わってるんだ」
「そうよ。なんであなたなんかに。あなたにスキルが備わったおかげで私のお母様はスキルを無くしたのよ。返してよお母様のスキルを!お母様の笑顔を!」
エリンちゃんが結界の中に入って僕の胸を思いっきり叩いてきた。その言葉に僕はハッとした。やっぱりエリンちゃんのお母さんは生きてるのかもしれないって。
「エリンちゃんのお母さんは生きているの?」
「・・死んでいるようなものよ」
「エリンの母親は街の住人の攻撃からエリンを守る為に魔法を使い果たして魔力が枯渇しちまったんだ。それで草木が枯れるようにやせ細って今は寝たきりになっちまった」
なるほど、よくわかったよ。これは助ける事が出来るかもしれない。
「エリンちゃんのお母さんはこの街にいるの?」
「?、グロリア様のおかげで病院にいれてもらっているわ」
僕はエリンちゃんに微笑む、そしてエリンちゃんをお姫様抱っこすると宙に浮いてアリーナの円に空いた天井を抜けて学園都市を一望できる高さまで舞い上がった。
「わ!、何するの」
「怖い?、お母さんの所に案内して」
「え?」
エリンちゃんは疑問を顔に表してたけど指を差して答えた。僕はエリンちゃんのお母さんのいる病院に急降下していく。
病院の入口に着く、エリンちゃんにお母さんの所まで案内させるとそこには枯れ木のような姿の女性がベッドに横たわっていた。
「おかあさん・・・」
エリンちゃんは今にも泣きだしそう。僕は申し訳ない気持ちになってすぐに[キュア]と[ヒール]唱えた。
エリンちゃんのお母さんはみるみる回復していった、枯れ木のような体は水水しく光を反射するほど輝いてる。そしてさっきまでの弱弱しい寝息とは違って安らかな寝息に変わっていった。
「お母さん!」
「ん、ん~~~。何だか長い時間眠ってしまったようね。ここはどこ?」
エリンちゃんのお母さんは長い伸びをしてエリンちゃんに問いかけた。エリンちゃんはお母さんの疑問に答えると涙してお母さんの胸に飛び込んだ。
「あらあら?エリンったら、いつの間にこんなに大きくなったの?それにとても甘えん坊さんね」
「だってだって~」
しばらく二人を見ていた僕だったけどエリンちゃんの喜んでいる姿を見て安心したので病院をあとにした。
病院を出てすぐにアリーナに帰ってくるとそこには上級生と思われる二人とタスク君が何やら言い合いになってた。
「お前ジーニの同級生だよな!」
「どうなんだ?」
「・・・」
タスク君は縮こまって恐縮している。そりゃ怖いよね。上級生っぽいもん。
「ちょっといいですか?」
「あ?何だよお前」
「ジーニ!」
僕を見てすぐにタスク君が僕の名前を呼んだ。そうすると二人の上級生がニヤニヤして僕に近づいてきた。
「お前がジーニか、加護なしのくせにでかい顔してるんだってな」
「いっちょもんでやるから結界に入れ」
加護なしを嫌っている人達見たい。するとこの騒ぎに人が集まってきてアリーナは大盛況になっていく。
僕が関わっているからって言うのもあるかも。
「おい、加護なしのジーニに[モイ]と[ムイ]が喧嘩うったらしいぞ」
この先輩たちはモイとムイっていうんだね。何だかやる気満々で二人共、武器を振り回してる。
「もうでかい顔しませんって地に頭つければ許してやるぞ」
「へへへ」
それなりの実力者なんだろうね。自信が顔に出てる。
僕は呆れてため息をついてアリーナに入ろうとするとフローラちゃんに腕を掴まれた。
「ジーニちゃん、一人は私がやるよ」
輝いた目で僕にそう言ってくるフローラちゃん。二体一じゃ上級生に失礼だし良いんじゃないかな、と思ったので僕が了承すると上級生二人も頷いた。
何でか僕らは上級生に因縁をつけられてアリーナで決闘することになった。
0
お気に入りに追加
5,889
あなたにおすすめの小説
スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!!
僕は異世界転生してしまう
大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった
仕事とゲームで過労になってしまったようだ
とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた
転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった
住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる
◇
HOTランキング一位獲得!
皆さま本当にありがとうございます!
無事に書籍化となり絶賛発売中です
よかったら手に取っていただけると嬉しいです
これからも日々勉強していきたいと思います
◇
僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました
毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
ラストダンジョンをクリアしたら異世界転移! バグもそのままのゲームの世界は僕に優しいようだ
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はランカ。
女の子と言われてしまう程可愛い少年。
アルステードオンラインというVRゲームにはまってラストダンジョンをクリア。
仲間たちはみんな現実世界に帰るけれど、僕は嫌いな現実には帰りたくなかった。
そんな時、アルステードオンラインの神、アルステードが僕の前に現れた
願っても叶わない異世界転移をすることになるとは思わなかったな~
チート狩り
京谷 榊
ファンタジー
世界、宇宙そのほとんどが解明されていないこの世の中で。魔術、魔法、特殊能力、人外種族、異世界その全てが詰まった広大な宇宙に、ある信念を持った謎だらけの主人公が仲間を連れて行き着く先とは…。
それは、この宇宙にある全ての謎が解き明かされるアドベンチャー物語。
レベル上限5の解体士 解体しかできない役立たずだったけど5レベルになったら世界が変わりました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
前世で不慮な事故で死んだ僕、今の名はティル
異世界に転生できたのはいいけど、チートは持っていなかったから大変だった
孤児として孤児院で育った僕は育ての親のシスター、エレステナさんに何かできないかといつも思っていた
そう思っていたある日、いつも働いていた冒険者ギルドの解体室で魔物の解体をしていると、まだ死んでいない魔物が混ざっていた
その魔物を解体して絶命させると5レベルとなり上限に達したんだ。普通の人は上限が99と言われているのに僕は5おかしな話だ。
5レベルになったら世界が変わりました
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
外道魔法で異世界旅を〜女神の生まれ変わりを探しています〜
農民ヤズ―
ファンタジー
投稿は今回が初めてなので、内容はぐだぐだするかもしれないです。
今作は初めて小説を書くので実験的に三人称視点で書こうとしたものなので、おかしい所が多々あると思いますがお読みいただければ幸いです。
推奨:流し読みでのストーリー確認(
晶はある日車の運転中に事故にあって死んでしまった。
不慮の事故で死んでしまった晶は死後生まれ変わる機会を得るが、その為には女神の課す試練を乗り越えなければならない。だが試練は一筋縄ではいかなかった。
何度も試練をやり直し、遂には全てに試練をクリアする事ができ、生まれ変わることになった晶だが、紆余曲折を経て女神と共にそれぞれ異なる場所で異なる立場として生まれ変わりることになった。
だが生まれ変わってみれば『外道魔法』と忌避される他者の精神を操る事に特化したものしか魔法を使う事ができなかった。
生まれ変わった男は、その事を隠しながらも共に生まれ変わったはずの女神を探して無双していく
転生貴族の異世界無双生活
guju
ファンタジー
神の手違いで死んでしまったと、突如知らされる主人公。
彼は、神から貰った力で生きていくものの、そうそう幸せは続かない。
その世界でできる色々な出来事が、主人公をどう変えて行くのか!
ハーレム弱めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる