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第六章 学園都市ブラウディア
第三十五話 殺気の中の対話
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「ル~クスく~ん」
「チィ!うるさいのがきた」
僕はいつも通り登校してくると真っ先にルクス君へと声をかけた。
「ちょっと話があるんだ~」
「二分だけやる早く話せ」
ルクス君は正面を見たまま僕に目を合わさずに言った。
「話って言うのはね~。タスク君とエリンちゃんの話なんだ~」
「ほ~、あの二人何かやったのか?」
「なんだ~やっぱり何か知ってたんだね。タスク君は何か企んだだけみたいなんだけどエリンちゃんは僕の屋敷に贈り物をしてきたんだ」
「!?。これがお前の本気か?」
僕は話ながら徐々に殺気を強めていった。ルクス君はそれに気付いて何とか口から言葉を発した。周りの人は寒そうに体を擦ってるけどいられなくなって教室の外へと出ていった。
「何のこと?これが本気なんて思わないでね。僕以外を狙ってたんだったらこんなものじゃすまないよ。それこそ君の国がなくなっちゃうよ。これは比喩でも何でもないよ」
「・・ほほ~それは見てみたいな。あの国がなくなる所を」
「冗談は嫌いだよ。そんな事よりも二分すぎちゃったけど続けるよ」
「・・・ああ、続けろ」
ルクス君はこの殺気の中、気絶せずに僕の言葉を冷静に聞いていく。
「まず今回は未遂で終わったけどこれからもこういう事があるとなると僕はとても困る。僕の家族が傷ついてしまったらこの学園でみんなと知り合う機会をなくしちゃうんだもん。そんなの嫌だよ。だから協力してよ」
「・・・この殺気をぶつけてきてよく言う・・・・しかしあの二人は少し自重が必要なのも一理ある。僕からも言っておくよ。だが別に俺はあいつらとつるんでいたわけではないこれは本当だ。話を持ち掛けられたが内容も何もなく、ただ君を追い出したいという話だった。心当たりはないのか?」
「...信じるよ。だって友達だもんね」
「・・ああ」
僕は殺気を止めた。しばらくして教室にみんなが入って来て僕らを見やる。その中にはタスク君とエリンちゃんもいたんだけど顔面蒼白になっていて、今にも倒れてしまいそうだった。可哀そうにね。
彼らと話すのは授業の後にしてあげよう。今からじゃ死んじゃいそうだから。
今日の授業はダンジョン探索の班決めをするので中止だそうです。一年生は最後の組なので僕らは一年生の一番最初にダンジョンに入るみたい。僕は先行してエルダートレントと交渉して欲しいんだってさ。
エルダートレントを力でねじ伏せた、何ていう話が出回ってしまったせいでタスク君とエリンちゃんは更に怯えてた。
エルダートレントってとっても強いんだってさ。何でもA~Sランクのモンスターでナイトフォレストのエルダートレントは龍をも殺すって言われてるらしい。なにそれ怖い。
なもんだから、僕は一年生にしてこの学園で知らない人がいないくらい名声が上がっちゃった。これでまた加護なしへの偏見が減ってくれればいいな。
という事で僕らはPTを組むことになりました。
「何で僕がお前達と?」
「え!?ルクス君嫌なの?さっき友達って言ってくれたじゃん」
「言ってない、お前が勝手に」
「ジーニちゃん、ルクス君と仲良すぎだよ。離れて!」
「あの、私はなんで?」
「お前は道連れだ。なんで僕ばかりこんなバカ達と」
「あ~ひっどい、ルクス君」
「馬鹿ッていう方が馬鹿なんだもんね~」
ルクス君は逃げられないように僕が確保したんだけどアユーラちゃんは巻き添えでルクス君が捕まえた。8人しかいないから4,4のPTになってしまいました。必然的にタスク君とエリンちゃんとは別々のPTです。
「よ~っし、ナイトフォレストのダンジョンへは一週間後だ。それまで仲良くしてみんなの強みを覚えておけよ。これも勉強だ」
ヘラクレス先生が腕を組んでガハハと笑ってる。
でも楽しみだな~。ダンジョン何てゲームでしか見たことないし。まさか毎回、中が変わるダンジョンだったらどうしよう、迷路みたいなダンジョンだったら絶対迷うよ。
そんなことを考えながらニヤニヤしていると、
「何をニヤニヤしてる」
「え~何でもないよ~。でも友達のルクス君には教えてもいいかな~」
「な!、だからいつお前と僕が友達になったんだ」
やんややんや言い合いをしてたらヘラクレス先生に拳骨をうけてしまいました。
僕は大丈夫だったんだけどルクス君がいつもの冷静沈着は顔が歪んでて面白かった。
ちなみに僕を殴った拳は折れちゃってたのでみんなのいない所に連れて行って[ヒール]かけてあげた。ヘラクレス先生は驚いてたけどグロリアさんからある程度聞いているみたいなので黙っていてくれるみたい。堅くてごめんなさい。
それからヘラクレス先生は教壇の横に鋼鉄の棒みたいなのを置くようになりました。流石にあれで殴られるのは怖い。
現代だったら大問題だね。PTA助けてん。
「チィ!うるさいのがきた」
僕はいつも通り登校してくると真っ先にルクス君へと声をかけた。
「ちょっと話があるんだ~」
「二分だけやる早く話せ」
ルクス君は正面を見たまま僕に目を合わさずに言った。
「話って言うのはね~。タスク君とエリンちゃんの話なんだ~」
「ほ~、あの二人何かやったのか?」
「なんだ~やっぱり何か知ってたんだね。タスク君は何か企んだだけみたいなんだけどエリンちゃんは僕の屋敷に贈り物をしてきたんだ」
「!?。これがお前の本気か?」
僕は話ながら徐々に殺気を強めていった。ルクス君はそれに気付いて何とか口から言葉を発した。周りの人は寒そうに体を擦ってるけどいられなくなって教室の外へと出ていった。
「何のこと?これが本気なんて思わないでね。僕以外を狙ってたんだったらこんなものじゃすまないよ。それこそ君の国がなくなっちゃうよ。これは比喩でも何でもないよ」
「・・ほほ~それは見てみたいな。あの国がなくなる所を」
「冗談は嫌いだよ。そんな事よりも二分すぎちゃったけど続けるよ」
「・・・ああ、続けろ」
ルクス君はこの殺気の中、気絶せずに僕の言葉を冷静に聞いていく。
「まず今回は未遂で終わったけどこれからもこういう事があるとなると僕はとても困る。僕の家族が傷ついてしまったらこの学園でみんなと知り合う機会をなくしちゃうんだもん。そんなの嫌だよ。だから協力してよ」
「・・・この殺気をぶつけてきてよく言う・・・・しかしあの二人は少し自重が必要なのも一理ある。僕からも言っておくよ。だが別に俺はあいつらとつるんでいたわけではないこれは本当だ。話を持ち掛けられたが内容も何もなく、ただ君を追い出したいという話だった。心当たりはないのか?」
「...信じるよ。だって友達だもんね」
「・・ああ」
僕は殺気を止めた。しばらくして教室にみんなが入って来て僕らを見やる。その中にはタスク君とエリンちゃんもいたんだけど顔面蒼白になっていて、今にも倒れてしまいそうだった。可哀そうにね。
彼らと話すのは授業の後にしてあげよう。今からじゃ死んじゃいそうだから。
今日の授業はダンジョン探索の班決めをするので中止だそうです。一年生は最後の組なので僕らは一年生の一番最初にダンジョンに入るみたい。僕は先行してエルダートレントと交渉して欲しいんだってさ。
エルダートレントを力でねじ伏せた、何ていう話が出回ってしまったせいでタスク君とエリンちゃんは更に怯えてた。
エルダートレントってとっても強いんだってさ。何でもA~Sランクのモンスターでナイトフォレストのエルダートレントは龍をも殺すって言われてるらしい。なにそれ怖い。
なもんだから、僕は一年生にしてこの学園で知らない人がいないくらい名声が上がっちゃった。これでまた加護なしへの偏見が減ってくれればいいな。
という事で僕らはPTを組むことになりました。
「何で僕がお前達と?」
「え!?ルクス君嫌なの?さっき友達って言ってくれたじゃん」
「言ってない、お前が勝手に」
「ジーニちゃん、ルクス君と仲良すぎだよ。離れて!」
「あの、私はなんで?」
「お前は道連れだ。なんで僕ばかりこんなバカ達と」
「あ~ひっどい、ルクス君」
「馬鹿ッていう方が馬鹿なんだもんね~」
ルクス君は逃げられないように僕が確保したんだけどアユーラちゃんは巻き添えでルクス君が捕まえた。8人しかいないから4,4のPTになってしまいました。必然的にタスク君とエリンちゃんとは別々のPTです。
「よ~っし、ナイトフォレストのダンジョンへは一週間後だ。それまで仲良くしてみんなの強みを覚えておけよ。これも勉強だ」
ヘラクレス先生が腕を組んでガハハと笑ってる。
でも楽しみだな~。ダンジョン何てゲームでしか見たことないし。まさか毎回、中が変わるダンジョンだったらどうしよう、迷路みたいなダンジョンだったら絶対迷うよ。
そんなことを考えながらニヤニヤしていると、
「何をニヤニヤしてる」
「え~何でもないよ~。でも友達のルクス君には教えてもいいかな~」
「な!、だからいつお前と僕が友達になったんだ」
やんややんや言い合いをしてたらヘラクレス先生に拳骨をうけてしまいました。
僕は大丈夫だったんだけどルクス君がいつもの冷静沈着は顔が歪んでて面白かった。
ちなみに僕を殴った拳は折れちゃってたのでみんなのいない所に連れて行って[ヒール]かけてあげた。ヘラクレス先生は驚いてたけどグロリアさんからある程度聞いているみたいなので黙っていてくれるみたい。堅くてごめんなさい。
それからヘラクレス先生は教壇の横に鋼鉄の棒みたいなのを置くようになりました。流石にあれで殴られるのは怖い。
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