154 / 252
第六章 学園都市ブラウディア
第十五話 エグバンの王子
しおりを挟む
「それでははじめ!!」
グロリアさんの合図で僕らは左右へと走り出し二人で弧を描いた。元いた位置に戻るとルクス君が斬撃を飛ばしてきた。
「[月光牙]!!」
銀色を帯びた三日月のような斬撃が僕に放たれる。僕は屈んで避けると結界に当たり斬撃は霧散した。
「やはり避けたか。だがこれならどうだ[十字光牙]!!」
言葉通り十字の斬撃が地面を割りながら僕に迫ってきた。6歳で何だかアルス様みたいな攻撃をしてくるけど何だか単調。もっとメリハリ着けて作戦練らないと当たりさえしないよ。僕が軽く躱すとルクス君は唖然としていた。
「ぐぐ、噂通りという事か。ではこれでどうだ![竜巻]!!」
ルクス君は剣を逆手で持ち自転していく。高速で回るルクス君を軸に竜巻が発生していく。
「「エアー」!」
僕は初級風魔法の[エアー]を放った。ルクス君を突風が襲う。その為ルクス君はバランスを崩して竜巻が消えていった。
「今!何をしたんだ?」
「えっと?、[エアー]って魔法を使ったんだよ」
「何!!」
何だか戸惑ってるみたい。あ~そうか、高位貴族は僕のテストの様子を見れていないんだ。高位貴族達は別の日にテストしたみたいだからね。
だから僕がどの程度強いのか把握できていなかったみたい。
「まさか、ここまで...ではハイオーガを倒したのは先生方ではないのか?」
ルクス君の問いに僕が答えると一度俯いてから肩を震わせて笑い僕を輝いた目で見据えて切り掛かってきた。
「はははは、ではお前を倒せばこの学園一はゆるがないという事なのだな。負けてもらうぞジーニ!」
「え~ダメだよ~。僕の家族があそこで見ているんだもん」
僕はチラッと横目でお父様達を見る。するとルクス君が歯噛みして剣を振り抜いてくる。
「ふ、お前は見に来てくれる家族がいるんだな。だが俺は負けられん。父様に振り向いてもらうには勝ち続けないとだめなんだ」
う~ん。なるほど、何だか大変な6歳児みたいだけどダメだよ。負けてあげられない。
僕はルクス君の剣戟を交わしながら考察した。ルクス君のお父さんは子供を放置していたみたいだね。
「じゃ、ちょっとルクス君には至福の時をプレゼントするよ」
「何?お前はふざけ.....何らこの感触は真っ暗で何も見えない...それにこの安心する匂いはなん....ガクッ」
ふふふ、中々気絶するのに時間がかかった。ルクス君は僕のお腹によって深い眠りに入っていった。顔はとても清らかで何だか親指までしゃぶっちゃってる。
「勝負付いたわね。アステリア・ジーニの勝ちよ」
グロリアさんが僕の手を取って高らかに掲げた。僕は身長差で宙ぶらりんです。カッコ悪い。
とても長い歓声ののち僕は改めて首席として紹介される。
「今年の首席はアステリア・ジーニよ!。皆さん彼はとても遠くから来ていただきました。そして皆さんも知っているように彼は加護なし、私と同じね」
グロリアさんは僕にピアスを見せると微笑んだ。この学園では学長が加護なしという事もあってかそれほど気にかけられていないみたい。
「この学園都市でも一部に加護なしを迫害しているけど、皆さん私達加護なしは皆さんと同じ人間なの。どうか毛嫌いしないでください。長々と私のお話しはいいわよね。ではジーニ、どうぞ!」
グロリアさんに手を引かれて僕は壇上に上る。
「拡声魔法は大丈夫?」
「うん、大丈夫だよグロリアさん」
グロリアさんが拡声魔法を唱えようとしたけど僕は大丈夫と言って自分で拡声魔法を唱えて手紙を読み上げていく。
「まず、今回、僕らの入学式にお越しくださいまして誠にありがとうございます」
僕は深くお辞儀をして話続ける。
「僕らはこの学園に入学できてとても嬉しいです。先ほどグロリア先生が言っていたように僕は加護なしです。皆さんが知っているように加護なしは何故か迫害されています。僕は加護を持っている人や獣人、それにエルフやドワーフさん達と仲良くしたいんだ。僕のいた大陸はとても仲良くなってくれて僕の家族になってくれたんだ。でも僕は欲張りだからもっと、も~っと家族を増やしていきたい。だからこの学園のみんなと仲良くしたいし皆さんとも仲良くしたいんです」
ジーニは手紙に書かれている事を越えて話し続ける。
「うっ、僕は負けたのか?」
ジーニが話し続けている中、ルクスが目覚めてジーニを見上げる。
「みんなが家族になれば悪い大人達は喧嘩をやめるし争いは起こらないと思う。子供の世迷言だと思われても僕は諦めないよ」
「ふん、やはり4歳だな。子供過ぎて話にならない」
ルクスは壇上に背を向けて校舎の方へと歩いて行く。その間もジーニの声が聞こえてくるがルクスは拳を握り振り向くのを我慢していた。
「だってみんな戦争は嫌いでしょ」
「嫌いに決まってる」
ルクスはジーニの言葉に呼応して叫んだ。しかしその声はジーニの声にかき消される。
「素直じゃないわね」
「グロリア学長...」
ルクスの声にグロリアは答える。ルクスは気まずそうにそっぽ向いてグロリアから離れようとした。
「彼の話を聞いてあげて。みんなと仲良くしたいんだってよ」
「・・・」
その場から離れようとしていたルクスを引き留めるグロリア。ルクスはフンッと言って腕を組み素直にジーニの話を聞く。
「僕の大陸は一年に一回くらい戦争があったんだ。戦争はいつも弱い人が傷つく。心の弱い人、それに体が弱い人。いつもいつも弱い人が傷ついて涙してた。僕は誰にも悲しんでほしくないんだ。涙は嬉しい時だけでいいよ。僕はこの学園に入ってそんな目標を掲げています。笑いながらでもそんな僕を見ていてください。そして少しでも共感するんだったら一緒にそんな無謀な学園生活を送ってみませんか?」
僕は一度目を瞑り俯いた。
「これにて僕の首席の言葉を終わります。とても長々と話してしまって申し訳ありませんでした」
少しの拍手と歓声があがる。それはお父様達とベンジャミンさん達の物だったけど僕はまだそれでいいかなと満足の笑顔で元の椅子に座った。
「フンッ、子供に言ってもダメさ。みんな大人達の傀儡なんだからな」
「じゃあ、あなたは違うの?」
「・・・」
ルクスの言葉にグロリアは疑問をぶつけた。ルクスは黙ったままグロリアから離れていく。
「全く。同じ志を持っているのに何で素直にならないのかな~」
グロリアは首を傾げてからヤレヤレと首を横に振った。
その後も滞りなく入学式は続き、終わりを告げた。
グロリアさんの合図で僕らは左右へと走り出し二人で弧を描いた。元いた位置に戻るとルクス君が斬撃を飛ばしてきた。
「[月光牙]!!」
銀色を帯びた三日月のような斬撃が僕に放たれる。僕は屈んで避けると結界に当たり斬撃は霧散した。
「やはり避けたか。だがこれならどうだ[十字光牙]!!」
言葉通り十字の斬撃が地面を割りながら僕に迫ってきた。6歳で何だかアルス様みたいな攻撃をしてくるけど何だか単調。もっとメリハリ着けて作戦練らないと当たりさえしないよ。僕が軽く躱すとルクス君は唖然としていた。
「ぐぐ、噂通りという事か。ではこれでどうだ![竜巻]!!」
ルクス君は剣を逆手で持ち自転していく。高速で回るルクス君を軸に竜巻が発生していく。
「「エアー」!」
僕は初級風魔法の[エアー]を放った。ルクス君を突風が襲う。その為ルクス君はバランスを崩して竜巻が消えていった。
「今!何をしたんだ?」
「えっと?、[エアー]って魔法を使ったんだよ」
「何!!」
何だか戸惑ってるみたい。あ~そうか、高位貴族は僕のテストの様子を見れていないんだ。高位貴族達は別の日にテストしたみたいだからね。
だから僕がどの程度強いのか把握できていなかったみたい。
「まさか、ここまで...ではハイオーガを倒したのは先生方ではないのか?」
ルクス君の問いに僕が答えると一度俯いてから肩を震わせて笑い僕を輝いた目で見据えて切り掛かってきた。
「はははは、ではお前を倒せばこの学園一はゆるがないという事なのだな。負けてもらうぞジーニ!」
「え~ダメだよ~。僕の家族があそこで見ているんだもん」
僕はチラッと横目でお父様達を見る。するとルクス君が歯噛みして剣を振り抜いてくる。
「ふ、お前は見に来てくれる家族がいるんだな。だが俺は負けられん。父様に振り向いてもらうには勝ち続けないとだめなんだ」
う~ん。なるほど、何だか大変な6歳児みたいだけどダメだよ。負けてあげられない。
僕はルクス君の剣戟を交わしながら考察した。ルクス君のお父さんは子供を放置していたみたいだね。
「じゃ、ちょっとルクス君には至福の時をプレゼントするよ」
「何?お前はふざけ.....何らこの感触は真っ暗で何も見えない...それにこの安心する匂いはなん....ガクッ」
ふふふ、中々気絶するのに時間がかかった。ルクス君は僕のお腹によって深い眠りに入っていった。顔はとても清らかで何だか親指までしゃぶっちゃってる。
「勝負付いたわね。アステリア・ジーニの勝ちよ」
グロリアさんが僕の手を取って高らかに掲げた。僕は身長差で宙ぶらりんです。カッコ悪い。
とても長い歓声ののち僕は改めて首席として紹介される。
「今年の首席はアステリア・ジーニよ!。皆さん彼はとても遠くから来ていただきました。そして皆さんも知っているように彼は加護なし、私と同じね」
グロリアさんは僕にピアスを見せると微笑んだ。この学園では学長が加護なしという事もあってかそれほど気にかけられていないみたい。
「この学園都市でも一部に加護なしを迫害しているけど、皆さん私達加護なしは皆さんと同じ人間なの。どうか毛嫌いしないでください。長々と私のお話しはいいわよね。ではジーニ、どうぞ!」
グロリアさんに手を引かれて僕は壇上に上る。
「拡声魔法は大丈夫?」
「うん、大丈夫だよグロリアさん」
グロリアさんが拡声魔法を唱えようとしたけど僕は大丈夫と言って自分で拡声魔法を唱えて手紙を読み上げていく。
「まず、今回、僕らの入学式にお越しくださいまして誠にありがとうございます」
僕は深くお辞儀をして話続ける。
「僕らはこの学園に入学できてとても嬉しいです。先ほどグロリア先生が言っていたように僕は加護なしです。皆さんが知っているように加護なしは何故か迫害されています。僕は加護を持っている人や獣人、それにエルフやドワーフさん達と仲良くしたいんだ。僕のいた大陸はとても仲良くなってくれて僕の家族になってくれたんだ。でも僕は欲張りだからもっと、も~っと家族を増やしていきたい。だからこの学園のみんなと仲良くしたいし皆さんとも仲良くしたいんです」
ジーニは手紙に書かれている事を越えて話し続ける。
「うっ、僕は負けたのか?」
ジーニが話し続けている中、ルクスが目覚めてジーニを見上げる。
「みんなが家族になれば悪い大人達は喧嘩をやめるし争いは起こらないと思う。子供の世迷言だと思われても僕は諦めないよ」
「ふん、やはり4歳だな。子供過ぎて話にならない」
ルクスは壇上に背を向けて校舎の方へと歩いて行く。その間もジーニの声が聞こえてくるがルクスは拳を握り振り向くのを我慢していた。
「だってみんな戦争は嫌いでしょ」
「嫌いに決まってる」
ルクスはジーニの言葉に呼応して叫んだ。しかしその声はジーニの声にかき消される。
「素直じゃないわね」
「グロリア学長...」
ルクスの声にグロリアは答える。ルクスは気まずそうにそっぽ向いてグロリアから離れようとした。
「彼の話を聞いてあげて。みんなと仲良くしたいんだってよ」
「・・・」
その場から離れようとしていたルクスを引き留めるグロリア。ルクスはフンッと言って腕を組み素直にジーニの話を聞く。
「僕の大陸は一年に一回くらい戦争があったんだ。戦争はいつも弱い人が傷つく。心の弱い人、それに体が弱い人。いつもいつも弱い人が傷ついて涙してた。僕は誰にも悲しんでほしくないんだ。涙は嬉しい時だけでいいよ。僕はこの学園に入ってそんな目標を掲げています。笑いながらでもそんな僕を見ていてください。そして少しでも共感するんだったら一緒にそんな無謀な学園生活を送ってみませんか?」
僕は一度目を瞑り俯いた。
「これにて僕の首席の言葉を終わります。とても長々と話してしまって申し訳ありませんでした」
少しの拍手と歓声があがる。それはお父様達とベンジャミンさん達の物だったけど僕はまだそれでいいかなと満足の笑顔で元の椅子に座った。
「フンッ、子供に言ってもダメさ。みんな大人達の傀儡なんだからな」
「じゃあ、あなたは違うの?」
「・・・」
ルクスの言葉にグロリアは疑問をぶつけた。ルクスは黙ったままグロリアから離れていく。
「全く。同じ志を持っているのに何で素直にならないのかな~」
グロリアは首を傾げてからヤレヤレと首を横に振った。
その後も滞りなく入学式は続き、終わりを告げた。
10
お気に入りに追加
5,918
あなたにおすすめの小説

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!!
僕は異世界転生してしまう
大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった
仕事とゲームで過労になってしまったようだ
とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた
転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった
住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる
◇
HOTランキング一位獲得!
皆さま本当にありがとうございます!
無事に書籍化となり絶賛発売中です
よかったら手に取っていただけると嬉しいです
これからも日々勉強していきたいと思います
◇
僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました
毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる