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13話
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飛び出して見えた光景は、予想よりも酷かった。
デンの床に引き倒された高城先輩。そんな彼女の長い黒髪を引っ張っている菅平。高城先輩はギリギリ膝立ちにさせられていて、逃げる途中で捕まったような格好だ。
「た、タケル、くんっ?」
高城先輩の左頬が赤い。さっきの渇いた音は頬を張られた音か、とオレは瞬時に察知した。
「テメ、いつからそこに――」
握っていたスマートフォンはその辺に放ってしまった。それがカラカラカラと床を滑って遠のいていく。
それを背に、オレは知らぬ間に猛る怒声をあげて、脇目もふらずに菅平へ突進していった。右掌は強く固く握り、腰はひねり、肩までミキミキと力が加わっていくのがわかる。渾身の一撃というやつだろうか。
「菅平ァ、アンタはぁッ!」
ブンと突き出しゆく自分の右腕。菅平の驚いた顔すらスローモーションと化していく。
これをそのままヤツの顔面めがけて撃ち込んでやる。腹でもいい、とにかく一発やってやる――そこまで、本当にすんでのところまでヤツを殴ってやろうかと思っていたんだ。
けれどコンマ何秒かの間に、なぜか高城先輩のあの笑顔が脳裏をよぎった。
高く青い空、風になびく緑の芝生。そこに立つ高城先輩の、眩しくみずみずしい華やかな笑顔。
はたしてあの笑顔を取り戻すために、オレの拳は本当に必要か――?
「グワッ」
情けない声をあげて、床をゴロゴロ転がった菅平。右の前腕を押さえて背を丸め身悶えしている。
「はあ、はあ、っ……はあ」
そう、オレはギリギリのところでそこへ一撃を入れた。顔でも腹でもない、高城先輩の黒髪を掴んでいた右腕に。
「た、タケルくん……」
「ダイジョブっすよ。もう、ダイジョブ」
興奮と怒りで震えが止まらない。視線を合わせるために高城先輩の前にしゃがみ、ぎこちない気がする笑みを向ける。
「はぁ、よく……よく一人で、ここまで頑張ったっスね」
「どうして、タケルくんがここに……」
「すぐ出てこらンなくて、すんません。もう、居ても立っても居られなくて、はあ、計画関係なく、飛び出しちゃいました」
ポカンとしている高城先輩に安堵して、赤くなっている頬をそっとひと撫でする。
「痛かったっしょ、これ。でも、はあ、金輪際、もう二度と、コイツにこんなこと、させねぇっスからね」
そっと立ち上がる。菅平へ一歩、一歩と近付いていく。
「菅平先輩、見損ないましたわ。ま、初めましてから尊敬できるとこなんかひとつもなかったっスけど」
「テメェ、よくも俺を殴ったな……」
「アンタも高城先輩を殴っただろ」
キッとした睨みが俺に向く。だがヨロヨロと立ち上がる様は無性に情けない。
「あんなとこ隠れて、コソコソ盗み聞きしてやがったな?! この女と一緒ンなって、この俺を貶めるつもりだったんだろ!」
荒らげた声をひっくり返したり掠れさせたり。このままギャーギャーと騒ぎ立てていたらどのみち話にならなさそうだ。
「高城先輩は高城先輩で、アンタと和解しようとしてたと思いますよ」
首元を捻りあげるように強く掴まれた。菅平は荒くした息を繰り返し、怒りで顔を赤くしている。
「その証拠に、アンタのこと、ここに来てから一回も責めてねぇでしょ」
「ルセぇ! もうどーでもいンだよそんなことっ」
思うままに激昂を吐いている。フーッフーッと荒い息が続いている様子から、どうやら頭に血が上りすぎて言葉が出てこないらしい。
しばしの睨み合いを経て舌打ちをした菅平は、掴んでいたオレの胸ぐらを放るようにブンと離した。まんまと後方に投げ出され、尻もちはついたが受け身は取れなかった。おかげで床に腰骨を打ってしまった。
「ハア、ハア……クソ」
菅平は息を乱したまま頭を掻きむしっている。相当理性を失っているらしい。
ヤツが視線を外している今しかないと勘づいたオレは、そのまま床を這ってさっきぶん投げてしまったスマートフォンを取りに急ぐ。ひとまず連絡しなくては。起動したままにしていたアプリも止めて、応援要請の連絡を――。
「いだっ」
這っていた頭を強く引かれ、持ち上げられる。後頭部の毛髪を力まかせに掴まれたようだ。強制的に天井を向かされると、そこには赤黒く歪んだ感情にまみれた菅平の顔面が。
「テメェをぶん殴っとかねぇと、気が済まない」
「な――」
なにと問い返す間もなく、そのまま右頬を殴り抜かれた。背後から、それも無理矢理に上向かせられて殴られるだなんて、思いもしなかった。
「タケルくんっ!」
高城先輩の悲鳴にも似た呼びかけが、なんだか随分遠く聴こえた。視界がくわんくわんと回っていて返答もままならない。
後頭部を離してもらえないまま仰向けに引き倒されて、離されたと思えば馬乗りになられて。ううと呻くオレが見えていないのか、菅平は焦点の合わない目つきで高く右の拳を振りかざす。
「や、やめて菅平くん! さすがにやり過ぎ!」
高城先輩の静止の声は間に合わず、振り下ろされたそれはオレの左頬を打って抜けた。
「グブッ」
「タケルくん! タケルくんっ!」
ギリギリ奥歯を噛み合わせることで口の中を怪我するまでにはいたらず済んだが、おかげでオレの両頬はギンギンに痛い。コイツ、案外力が強い。
「す、菅平くんやめてっ。今やめないと、ほんとにっ」
「黙ってろよ鈴。コイツ、お前の代わりに殴られてんだから」
そんなふざけた理由がまかりとおるかよ。
もう一発左頬に振り下ろされる前に、おれは左腕で自分の顔面を護った。右腕は使わない、そっちがやられるとバドミントンを本格的に休まなければならなくなりそうだから。
しかし、ガードしていた左腕に打撃が加わることはなかった。
「やめてって、言ってるじゃ、ないっ!」
「離せ、クソが!」
そろりと目を開けると、なんと菅平が羽交い締めになっている。高城先輩が、菅平をオレから引き剥がそうとしていた。
無理だ、いくら高城先輩が一六五センチあるとはいえ理性を失った菅平とは圧倒的な力の差がある。
「もうどうでもいンだから、コイツボコすくらいやらせろよ!」
「絶対に、ダメ!」
じたじたと左右に身を振り暴れる菅平に、尚も頑なにしがみつく高城先輩。オレは菅平に気取られないようにそっとそっと身を起こしながら抜け出していく。
「このままこんなこと続けたら、菅平くんが、菅平くん自身を二度と、許せなくなっちゃうからっ!」
振りほどかれまいとして必死な高城先輩がかけた言葉に、菅平はピタリと動きを止めた。その隙をついて、馬乗りから抜け出たオレは菅平へタックルをかます。高城先輩まで巻き込まれてしまわないように、彼女の左脇へなんとか倒すことができた。
「はあ、はあ、……はぁっ」
ドダーンと大きな音をたてて、菅平は大人しくなった。目を瞑り、ぐったりとしている。打ちどころが悪くて気を失ってしまったろうかとハラハラしたが、目を瞑った状態で瞼がピクピクし、間もなく鼻を啜って溜め息をついたので、一応意識はあるのだと理解できた。
だがこれ以上暴れられても困る。オレはひとまず次の策を実行するまで、ヤツの左腕を押さえ込むことにした。それを見ていた高城先輩も、ヤツの右腕を床に押し付けるようにして自由を奪う。
「高城さん一体何――え?」
音を聞きつけたかたまたまかはわからないけれど、そこへ英会話部顧問の先生と、英会話部副部長、そして午前中にオレが話をしていたバドミントン部三年の先輩ら三人が、デン後方の扉を勢いよく開けて慌てて入ってきた。
「これは、どういう……」
三歩進んだところで固まる顧問の先生。状況把握ができていないのだろう。しきりに瞬かせて口をあんぐり開けている。
そんな顧問を押しのけるようにして、部活の先輩たちがオレへ駆けてきた。
「うわっ、ひでぇな瀬尾、その顔」
「へ、へんはい。ひろいれすよ。オレ、がんばったろり」
「あーあー。すんげぇ頑張ったな。よくやった、お前は勇気あるヤツだ」
「しゃくしぇん、成功れすかにぇ?」
「これで、成功だろうよ」
先輩の一人がオレの顔を写真に撮った。
「これも『証拠』のひとつだからな」
写真を撮り終えた先輩は、労うようにオレの肩を優しくポンポンとした。
それらの陰にまぎれて、英会話部の副部長は高城先輩のもとへ駆け寄っていた。高城先輩に抱きつき、涙ながらに彼女を案じている。困ったように笑む高城先輩とわずかに視線がかち合って、会釈のような微笑を向け合う。
ひとまずオレの――いや、オレたちの『作戦』に、こうして区切りがついた。
デンの床に引き倒された高城先輩。そんな彼女の長い黒髪を引っ張っている菅平。高城先輩はギリギリ膝立ちにさせられていて、逃げる途中で捕まったような格好だ。
「た、タケル、くんっ?」
高城先輩の左頬が赤い。さっきの渇いた音は頬を張られた音か、とオレは瞬時に察知した。
「テメ、いつからそこに――」
握っていたスマートフォンはその辺に放ってしまった。それがカラカラカラと床を滑って遠のいていく。
それを背に、オレは知らぬ間に猛る怒声をあげて、脇目もふらずに菅平へ突進していった。右掌は強く固く握り、腰はひねり、肩までミキミキと力が加わっていくのがわかる。渾身の一撃というやつだろうか。
「菅平ァ、アンタはぁッ!」
ブンと突き出しゆく自分の右腕。菅平の驚いた顔すらスローモーションと化していく。
これをそのままヤツの顔面めがけて撃ち込んでやる。腹でもいい、とにかく一発やってやる――そこまで、本当にすんでのところまでヤツを殴ってやろうかと思っていたんだ。
けれどコンマ何秒かの間に、なぜか高城先輩のあの笑顔が脳裏をよぎった。
高く青い空、風になびく緑の芝生。そこに立つ高城先輩の、眩しくみずみずしい華やかな笑顔。
はたしてあの笑顔を取り戻すために、オレの拳は本当に必要か――?
「グワッ」
情けない声をあげて、床をゴロゴロ転がった菅平。右の前腕を押さえて背を丸め身悶えしている。
「はあ、はあ、っ……はあ」
そう、オレはギリギリのところでそこへ一撃を入れた。顔でも腹でもない、高城先輩の黒髪を掴んでいた右腕に。
「た、タケルくん……」
「ダイジョブっすよ。もう、ダイジョブ」
興奮と怒りで震えが止まらない。視線を合わせるために高城先輩の前にしゃがみ、ぎこちない気がする笑みを向ける。
「はぁ、よく……よく一人で、ここまで頑張ったっスね」
「どうして、タケルくんがここに……」
「すぐ出てこらンなくて、すんません。もう、居ても立っても居られなくて、はあ、計画関係なく、飛び出しちゃいました」
ポカンとしている高城先輩に安堵して、赤くなっている頬をそっとひと撫でする。
「痛かったっしょ、これ。でも、はあ、金輪際、もう二度と、コイツにこんなこと、させねぇっスからね」
そっと立ち上がる。菅平へ一歩、一歩と近付いていく。
「菅平先輩、見損ないましたわ。ま、初めましてから尊敬できるとこなんかひとつもなかったっスけど」
「テメェ、よくも俺を殴ったな……」
「アンタも高城先輩を殴っただろ」
キッとした睨みが俺に向く。だがヨロヨロと立ち上がる様は無性に情けない。
「あんなとこ隠れて、コソコソ盗み聞きしてやがったな?! この女と一緒ンなって、この俺を貶めるつもりだったんだろ!」
荒らげた声をひっくり返したり掠れさせたり。このままギャーギャーと騒ぎ立てていたらどのみち話にならなさそうだ。
「高城先輩は高城先輩で、アンタと和解しようとしてたと思いますよ」
首元を捻りあげるように強く掴まれた。菅平は荒くした息を繰り返し、怒りで顔を赤くしている。
「その証拠に、アンタのこと、ここに来てから一回も責めてねぇでしょ」
「ルセぇ! もうどーでもいンだよそんなことっ」
思うままに激昂を吐いている。フーッフーッと荒い息が続いている様子から、どうやら頭に血が上りすぎて言葉が出てこないらしい。
しばしの睨み合いを経て舌打ちをした菅平は、掴んでいたオレの胸ぐらを放るようにブンと離した。まんまと後方に投げ出され、尻もちはついたが受け身は取れなかった。おかげで床に腰骨を打ってしまった。
「ハア、ハア……クソ」
菅平は息を乱したまま頭を掻きむしっている。相当理性を失っているらしい。
ヤツが視線を外している今しかないと勘づいたオレは、そのまま床を這ってさっきぶん投げてしまったスマートフォンを取りに急ぐ。ひとまず連絡しなくては。起動したままにしていたアプリも止めて、応援要請の連絡を――。
「いだっ」
這っていた頭を強く引かれ、持ち上げられる。後頭部の毛髪を力まかせに掴まれたようだ。強制的に天井を向かされると、そこには赤黒く歪んだ感情にまみれた菅平の顔面が。
「テメェをぶん殴っとかねぇと、気が済まない」
「な――」
なにと問い返す間もなく、そのまま右頬を殴り抜かれた。背後から、それも無理矢理に上向かせられて殴られるだなんて、思いもしなかった。
「タケルくんっ!」
高城先輩の悲鳴にも似た呼びかけが、なんだか随分遠く聴こえた。視界がくわんくわんと回っていて返答もままならない。
後頭部を離してもらえないまま仰向けに引き倒されて、離されたと思えば馬乗りになられて。ううと呻くオレが見えていないのか、菅平は焦点の合わない目つきで高く右の拳を振りかざす。
「や、やめて菅平くん! さすがにやり過ぎ!」
高城先輩の静止の声は間に合わず、振り下ろされたそれはオレの左頬を打って抜けた。
「グブッ」
「タケルくん! タケルくんっ!」
ギリギリ奥歯を噛み合わせることで口の中を怪我するまでにはいたらず済んだが、おかげでオレの両頬はギンギンに痛い。コイツ、案外力が強い。
「す、菅平くんやめてっ。今やめないと、ほんとにっ」
「黙ってろよ鈴。コイツ、お前の代わりに殴られてんだから」
そんなふざけた理由がまかりとおるかよ。
もう一発左頬に振り下ろされる前に、おれは左腕で自分の顔面を護った。右腕は使わない、そっちがやられるとバドミントンを本格的に休まなければならなくなりそうだから。
しかし、ガードしていた左腕に打撃が加わることはなかった。
「やめてって、言ってるじゃ、ないっ!」
「離せ、クソが!」
そろりと目を開けると、なんと菅平が羽交い締めになっている。高城先輩が、菅平をオレから引き剥がそうとしていた。
無理だ、いくら高城先輩が一六五センチあるとはいえ理性を失った菅平とは圧倒的な力の差がある。
「もうどうでもいンだから、コイツボコすくらいやらせろよ!」
「絶対に、ダメ!」
じたじたと左右に身を振り暴れる菅平に、尚も頑なにしがみつく高城先輩。オレは菅平に気取られないようにそっとそっと身を起こしながら抜け出していく。
「このままこんなこと続けたら、菅平くんが、菅平くん自身を二度と、許せなくなっちゃうからっ!」
振りほどかれまいとして必死な高城先輩がかけた言葉に、菅平はピタリと動きを止めた。その隙をついて、馬乗りから抜け出たオレは菅平へタックルをかます。高城先輩まで巻き込まれてしまわないように、彼女の左脇へなんとか倒すことができた。
「はあ、はあ、……はぁっ」
ドダーンと大きな音をたてて、菅平は大人しくなった。目を瞑り、ぐったりとしている。打ちどころが悪くて気を失ってしまったろうかとハラハラしたが、目を瞑った状態で瞼がピクピクし、間もなく鼻を啜って溜め息をついたので、一応意識はあるのだと理解できた。
だがこれ以上暴れられても困る。オレはひとまず次の策を実行するまで、ヤツの左腕を押さえ込むことにした。それを見ていた高城先輩も、ヤツの右腕を床に押し付けるようにして自由を奪う。
「高城さん一体何――え?」
音を聞きつけたかたまたまかはわからないけれど、そこへ英会話部顧問の先生と、英会話部副部長、そして午前中にオレが話をしていたバドミントン部三年の先輩ら三人が、デン後方の扉を勢いよく開けて慌てて入ってきた。
「これは、どういう……」
三歩進んだところで固まる顧問の先生。状況把握ができていないのだろう。しきりに瞬かせて口をあんぐり開けている。
そんな顧問を押しのけるようにして、部活の先輩たちがオレへ駆けてきた。
「うわっ、ひでぇな瀬尾、その顔」
「へ、へんはい。ひろいれすよ。オレ、がんばったろり」
「あーあー。すんげぇ頑張ったな。よくやった、お前は勇気あるヤツだ」
「しゃくしぇん、成功れすかにぇ?」
「これで、成功だろうよ」
先輩の一人がオレの顔を写真に撮った。
「これも『証拠』のひとつだからな」
写真を撮り終えた先輩は、労うようにオレの肩を優しくポンポンとした。
それらの陰にまぎれて、英会話部の副部長は高城先輩のもとへ駆け寄っていた。高城先輩に抱きつき、涙ながらに彼女を案じている。困ったように笑む高城先輩とわずかに視線がかち合って、会釈のような微笑を向け合う。
ひとまずオレの――いや、オレたちの『作戦』に、こうして区切りがついた。
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