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番外編

6. 《初夜1》サックル

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兄様とカラマス君と初夜を迎えてから1ヶ月が経った。未だにサックルさんとは初夜を迎えていない。

ある時、僕からサックルさんに聞いてみた。

「あの…サックルさん、凄く聞き辛いことなんですけど…僕と…その…夜を共にしなくても大丈夫…ですか?」

するとサックルさんはクスッと笑って、

「気にしてくれてたのか…ありがとう、フェル。全く大丈夫…というわけではないが、あの2人の相手もしてるのだろう?だったら私は暫く無くても大丈夫だ。フェルの身体を思えば私の相手をしてしまうと余計疲れてしまうからな。私と初めてする時は発情期の時で十分。それ以外は2人とあまりしてない時を見計らってするとしよう。」

と言ってくれた。

「…そうなんですね、こちらこそ気を遣わせてすみません…。」

「気にするな、その代わり発情期の時は覚悟しといてくれ。」

と軽くキスをされ、その場はそれで収まった。



それから更に数ヶ月、5月始め頃、僕はサックルさんに部屋へと呼ばれた。

「フェル、そろそろ私の発情期が来るだろう。だんだん、落ち着かなくなってきているのが自分でも分かる。そうなると今まで抑えていたタガが外れ、フェルに酷いことをしてしまうかもしれない。もし私の理性がなくなり獣の様になってしまったら遠慮なく魔法で攻撃してくれ。私は今までの発情期はなるべく人に会わない様、洞窟の中で篭っていた。しかし、フェルという番いを得てしまった今、自分でもどうなるか分からない。そして…発情期に入ってしまうとフェルも暫くベッドから出られないと思ってくれ。多分、片時も離れることが出来ないだろう。食事の面などはタジェットやカラマスに伝えておく、フェル…どうか発情期の私を嫌わないでくれ。」

とサックルさんは頭を下げる。

そんなサックルさんを僕は抱き締めた。

「そんな…!謝らないで下さい。僕はサックルさんと婚約するって決めた時から覚悟はしています。だからサックルさんこそ気にしないで下さい。僕達はまだ婚約したばかりですが、今後夫婦になるんです。好きな者同士が身体を繋げるのは自然なことですよ。それに正直、僕の方が不安です…。僕の身体でサックルさんを満足させれるか…。」

「それこそ、フェルの杞憂に終わるだろう。今でもフェルの全身から甘い匂いが香ってくる…。」とサックルさんは僕の首元を嗅ぐ。

すると途端に僕から離れ、

「次はタジェットのところに行ってくる。フェル、すまないな、余り長い間はフェルといれない。今でも理性を保つのが辛いからな。」

と言って部屋を出て行ってしまった。




残された部屋で僕は考える。

「(…サックルさんの発情期が始まったら部屋に入る前にお尻を解してから行ったほうがいいのかな?てか、発情期って何日あるの…?)」





それから3日経った。

いつも朝食は4人で食べているのだが、今日はサックルさんが来ていない。皆と目が合うとタジェット兄様が「いよいよだな。」と言う。カラマス君は「頑張ってこいよ、フェル!」とやけに笑顔だ。僕はそれに苦笑いで返すと「では、行って来ます!」と立ち上がった。

僕は一度、部屋に戻りお風呂場へ向かう。

「(念の為、解しておこう…。)」

僕はこの世界でいうローションみたいなものを取り出し、秘部に塗りつけた。

「(う"ぅ~…。いつまで経っても慣れない…。)」

僕は四つん這いの格好で項垂れる。

いつも兄様やカラマス君にやられていることだが、その時はもう身体中がトロトロになっているのでほとんど痛みも感じない。今更ながら兄様とカラマス君の凄さを感じる。

ぐちゅぐちゅと音を立てながら指が3本入るまで解す。

「はぁ…はぁ…もう、いいかな。」

と僕は指を引き抜いた。その時、前も勃っていることに気付く。

「(もう…!コレどうしよう…1回抜く?抜いたらまたしんどくなっちゃうかも…。このままサックルさんのとこに行こうかな…変態みたいだけど今のサックルさんならイケる気がする!)」

と謎のポジティブさで、僕はそのままサックルさんのところに行くことにした。

薄手のローブを羽織り、ゆっくりとした足取りで部屋へと向かう。

「はぁ…はぁ…。
(ローブに擦れちゃう…。早くサックルさんにどうにかしてもらおう。)」

僕は部屋をノックしながら呼び掛ける。

「サックルさん…いますか?あのフェルです、開けて下さい。」

その瞬間、中に引き摺り込まれた。
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