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第4章

115. ピアス*

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「あぁんっ!耳はだめぇ…!」

そんな風に言っては耳は弱点です、と言ってるようなものなのだがそんなことを気にする余裕も無く叫ぶ。彼はそんな僕の言葉に耳元でフッと笑いガジガジと甘噛みした後、噛み跡が残る箇所を丁寧に舌でなぞっていく。

「んんっ、はぁ…あっ…!」

そんな刺激にももっともっとと腰が揺れる。初めてのくせにこんなに感じてしまう自分はなんて淫乱なのだろうと情けなくなってくる。ところがナカに入った彼の勃立が再び元気を取り戻してしまうのを感じるともう一度与えられる快感に胸が震えナカをキュッと締め付けてしまう。

「…ッ!…で…ピアスは?」

彼はそう言いながらも腰の動きを止めない。

「あぁんっ!モリオン…止まっ…て!」


パンッ…パンッ…グチュ…


こんな状態では説明したくても言葉が出てこない。

「んっ…ぁっ…!」

「はぁ…ショウのナカが良すぎて止まらない。」

そんなことを言われると文句を言おうとした口も閉ざざるを得ない。

結局、彼はピアスのことを聞いてきたにも関わらず僕に言わせる気がないのか腰を振り続け、そしてイく瞬間には「愛してる。」などと口にしてナカに愛情をぶちまける。その後、僕は彼が納得するまで貪られ続けそのまま気を失うように眠りについた。






次に僕が目を覚ますと既に陽は高くなっており、隣にモリオンの姿もない。念の為、掛けていたシーツを捲り自身の身体を調べたがモリオンのお陰なのかどこも痛みもなく綺麗な状態で目を覚ますことができた。ただ1つ昨日の出来事が嘘ではないことを物語っているものがある、それは全身に残る夥(おびただ)しい程のキスマークだ。

何これ⁉︎蕁麻疹みたいに身体中にあるんだけど!

目視できる範囲にはそれがあり、まず思ったのは嬉しさよりも気持ち悪さだった。僕は彼シャツのような寝間着を着て下半身は何も身に付けていないことに驚きつつも、急いでベッドから降り全身が映る鏡の前に移動する。シャツを脱ぎ、全裸の状態で自分の背中やお尻が見えるように振り返る。案の定、何処かしらにもそれは付いていた。

あぁ…やっぱり…。

唯一付いてないところといえば首から上、足裏、性器くらいでキスマークがなかなか残らない場所には噛み跡があった。

どんだけ独占欲が強いんだよ…。

若干呆れながらも嬉しく思う自分がいた。

モリオンからすれば120年近く片想いを拗らせている為、独占欲や支配欲が異常なのかもしれない。

…まぁそれだけ愛されてるってことかな。

無理矢理そう思うようにして僕は服を着直すとベッドに舞い戻った。特に身体に痛みがあるわけでもないが、精神的にドッと疲れた気がする。

そういえばピアスのこと、まだ伝えれてない…。変に話がこじれた状態でモリオンの耳に入る前に僕が説明しとかなくちゃ。
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