34 / 47
本編
32、手が掛かる人
しおりを挟む
「それってどういうことですか……?」
頬を膨らませてすっかり剥れてしまったリリヤが好奇心に口を開いた。
「白の魔女の一件から殿下のお母君──黒の魔女は殿下の身の周りにある不安要素に過敏でね。そういった類いの事項には一切関わらせないし容赦ないってもっぱらの噂なんだけど……どうやって黒の魔女を説得したのか。捕獲対象が白の魔女の案件に本人が直々に出てきたからさ」
それにはリリヤも同意だった。
「……よっぽどリリヤに会ってみたかったのか。自分で捕まえたかったのか……どちらにしても公共の場に堂々と現れたときの殿下には僕も酷く驚いたよ」
危機管理に厳しい魔女の息子が、その命の一部を奪った魔女の前に颯爽と現れたのだから。確かに危険度最高レベルの行為として、周りの目に映っていたことは間違いないだろう。
「殿下は普段、黒の女王の後ろに控えて公務も淡々とこなしているし。必要を除きあまり派手に動こうとはなさらないのにって。本当にみんな驚いているんだよ」
「でもあのときはオルグレン様も公務の一環だとおっしゃっておりましたし。特に他意はないかと……」
「他意あるに決まってるでしょ」
無いわけないよと呆れたように返しながら、ユハナはリリヤに顔を近付けた。
「ユハナ……?」
「多分……相手がリリヤだからじゃないかな? よっぽどリリヤのこと気にかけているんだね。殿下があんなに私情を交えて人前で話すなんてことは滅多にないから」
栗色の髪に新緑の瞳。
優しい色合いに浮かぶ表情の温かさを目の当たりにして、不覚にも鼓動が高鳴ってしまった。
ユハナが女性に人気があるのがよく分かる。物凄く大人で包容力があり、そのうえ見た目も格好いい。本当にいい男だからだ。
「そんなことを言われても困ります……」
「そっか。やっぱりキスされたこと怒ってるんだね」
むきになったことで気持ちが露呈してしまった。
「……二回もキスしたのにオルグレン様の気持ちが分からなかったのはやっぱり複雑なんです。そんなに読まれたくないと思われているだなんて……」
魔力耐性のあるオルグレンの感情は読みにくい。
そんなこと今までなかったから余計に、リリヤはオルグレンの内面がどうなっているのか。気になって仕方ない。
読みたくないと思うことはあっても、こんなに相手の感情を知りたいと思うことはなかったというのに。肝心の相手に閉め出されたような気分で拗ねていた。というのが、実はキスされて恥ずかしいよりも、リリヤがオルグレンを避けている理由の大半を占めていた。
「そんなに殿下の邪念を知りたければ僕で試してみる?」
「……え?」
「僕も男だからね。そんなに考えていることは変わらないと思うよ? ……ああ、それか僕の方がリリヤより先に魔女のミルクを見つけることができたらご褒美ってことでリリヤに触れてもいいかな? もちろん手とかじゃなく。唇にだけどね」
「……あの、私は…………」
ユハナがリリヤを好きだと言ったことを、その意味を噛み砕くように。リリヤは頭の中で反芻して慎重に言葉を選んだ。
◇◇◇◇
夜も遅く。王城の地下牢に戻ったとき。鉄格子の扉の前で待っていたのは、リリヤの婚約者で公国でも黒の貴公子と名高い美貌の持ち主だった。
「オルグレン様……」
「またあの店に行ってきたのか?」
「今回はちゃんとヒルダとクリス様も同行しております。何も問題ないかと思われますが?」
扉の前に立つオルグレンを無視して。リリヤが獄中に戻ろうとしたところで──
「待ちなさい。話はまだ終わっていな──リリヤ!」
リリヤの手を掴んでオルグレンが引き寄せようとしたのを。リリヤはその手をはね除け拒んだ。
そして、身を引くようにオルグレンから離れると、ツンッと顔を背けた。
「オルグレン様もよくお忍びで出掛けていらっしゃるのではないですか? 以前町中で助けて頂いたとき公子様にしては格好が軽装というか、随分と下町に馴染みやすい格好でいらしてましたし。手慣れているようにお見受けしましたが?」
リリヤを助けてくれたときの格好は、お忍び用に準備されていたものであることは明白で。過保護な黒の魔女の目を盗んで、こっそり出掛けているのではないかとリリヤは考えていた。
そして当のオルグレンはというと、図星を刺されたのか。角度によっては紫にも見える黒い瞳を僅かに細めた。
その知的で繊細な形の瞳に魅せられるのが悔しくて。リリヤはオルグレンの目を見ないようにした。
「貴女はこれでいったい何度目の無断外出だと思っているんだ? 魔力も封じられているというのに……どうしてそう無理をする」
「方法が他にないからです」
「その方法とやらを教えてくれれば俺が手配する」
「っ…………」
言える訳がない。妊娠しないで母乳を出す方法を探してるだなんて。ユハナにも恥ずかしくて言いづらかったというのに。
そもそも、材料が何なのかをオルグレンに知られたら──その先にあるオルグレンの反応を想像するだけで、痛くなってくる腹部をリリヤは押さえた。
「話してはくれないんだな」
「……申し訳ございません」
謝罪して頭を下げる。
そうして大人しくなったリリヤを見てオルグレンは嘆息を漏らす。
オルグレンが焦がれ続けてきた人は。十六年という人生の中でも特段、手が掛かる人だった。
「前回の無断外出で大分痛い目を見たと思ったんだが……」
正確にいうと通算十三回目の脱獄となる。
「大丈夫です。今後はちゃんと民間人に見つからないように外出致します」
違う。そうじゃない。
オルグレンが聞きたかったのは。次回の犯行を固定した元気のよい返事などではけしてない。はずが……
何故だかお行儀よく挙手して意見を述べるリリヤに、オルグレンは額を押さえた。
「……根本的に間違えている自覚はあるか?」
「え、あっ……はい……?」
「…………」
まるで分かっていない返事を聞いて。オルグレンは挙げたままの手を下ろすよう促すと。いつも通り松明を持って待機している従者に話を投げた。
頬を膨らませてすっかり剥れてしまったリリヤが好奇心に口を開いた。
「白の魔女の一件から殿下のお母君──黒の魔女は殿下の身の周りにある不安要素に過敏でね。そういった類いの事項には一切関わらせないし容赦ないってもっぱらの噂なんだけど……どうやって黒の魔女を説得したのか。捕獲対象が白の魔女の案件に本人が直々に出てきたからさ」
それにはリリヤも同意だった。
「……よっぽどリリヤに会ってみたかったのか。自分で捕まえたかったのか……どちらにしても公共の場に堂々と現れたときの殿下には僕も酷く驚いたよ」
危機管理に厳しい魔女の息子が、その命の一部を奪った魔女の前に颯爽と現れたのだから。確かに危険度最高レベルの行為として、周りの目に映っていたことは間違いないだろう。
「殿下は普段、黒の女王の後ろに控えて公務も淡々とこなしているし。必要を除きあまり派手に動こうとはなさらないのにって。本当にみんな驚いているんだよ」
「でもあのときはオルグレン様も公務の一環だとおっしゃっておりましたし。特に他意はないかと……」
「他意あるに決まってるでしょ」
無いわけないよと呆れたように返しながら、ユハナはリリヤに顔を近付けた。
「ユハナ……?」
「多分……相手がリリヤだからじゃないかな? よっぽどリリヤのこと気にかけているんだね。殿下があんなに私情を交えて人前で話すなんてことは滅多にないから」
栗色の髪に新緑の瞳。
優しい色合いに浮かぶ表情の温かさを目の当たりにして、不覚にも鼓動が高鳴ってしまった。
ユハナが女性に人気があるのがよく分かる。物凄く大人で包容力があり、そのうえ見た目も格好いい。本当にいい男だからだ。
「そんなことを言われても困ります……」
「そっか。やっぱりキスされたこと怒ってるんだね」
むきになったことで気持ちが露呈してしまった。
「……二回もキスしたのにオルグレン様の気持ちが分からなかったのはやっぱり複雑なんです。そんなに読まれたくないと思われているだなんて……」
魔力耐性のあるオルグレンの感情は読みにくい。
そんなこと今までなかったから余計に、リリヤはオルグレンの内面がどうなっているのか。気になって仕方ない。
読みたくないと思うことはあっても、こんなに相手の感情を知りたいと思うことはなかったというのに。肝心の相手に閉め出されたような気分で拗ねていた。というのが、実はキスされて恥ずかしいよりも、リリヤがオルグレンを避けている理由の大半を占めていた。
「そんなに殿下の邪念を知りたければ僕で試してみる?」
「……え?」
「僕も男だからね。そんなに考えていることは変わらないと思うよ? ……ああ、それか僕の方がリリヤより先に魔女のミルクを見つけることができたらご褒美ってことでリリヤに触れてもいいかな? もちろん手とかじゃなく。唇にだけどね」
「……あの、私は…………」
ユハナがリリヤを好きだと言ったことを、その意味を噛み砕くように。リリヤは頭の中で反芻して慎重に言葉を選んだ。
◇◇◇◇
夜も遅く。王城の地下牢に戻ったとき。鉄格子の扉の前で待っていたのは、リリヤの婚約者で公国でも黒の貴公子と名高い美貌の持ち主だった。
「オルグレン様……」
「またあの店に行ってきたのか?」
「今回はちゃんとヒルダとクリス様も同行しております。何も問題ないかと思われますが?」
扉の前に立つオルグレンを無視して。リリヤが獄中に戻ろうとしたところで──
「待ちなさい。話はまだ終わっていな──リリヤ!」
リリヤの手を掴んでオルグレンが引き寄せようとしたのを。リリヤはその手をはね除け拒んだ。
そして、身を引くようにオルグレンから離れると、ツンッと顔を背けた。
「オルグレン様もよくお忍びで出掛けていらっしゃるのではないですか? 以前町中で助けて頂いたとき公子様にしては格好が軽装というか、随分と下町に馴染みやすい格好でいらしてましたし。手慣れているようにお見受けしましたが?」
リリヤを助けてくれたときの格好は、お忍び用に準備されていたものであることは明白で。過保護な黒の魔女の目を盗んで、こっそり出掛けているのではないかとリリヤは考えていた。
そして当のオルグレンはというと、図星を刺されたのか。角度によっては紫にも見える黒い瞳を僅かに細めた。
その知的で繊細な形の瞳に魅せられるのが悔しくて。リリヤはオルグレンの目を見ないようにした。
「貴女はこれでいったい何度目の無断外出だと思っているんだ? 魔力も封じられているというのに……どうしてそう無理をする」
「方法が他にないからです」
「その方法とやらを教えてくれれば俺が手配する」
「っ…………」
言える訳がない。妊娠しないで母乳を出す方法を探してるだなんて。ユハナにも恥ずかしくて言いづらかったというのに。
そもそも、材料が何なのかをオルグレンに知られたら──その先にあるオルグレンの反応を想像するだけで、痛くなってくる腹部をリリヤは押さえた。
「話してはくれないんだな」
「……申し訳ございません」
謝罪して頭を下げる。
そうして大人しくなったリリヤを見てオルグレンは嘆息を漏らす。
オルグレンが焦がれ続けてきた人は。十六年という人生の中でも特段、手が掛かる人だった。
「前回の無断外出で大分痛い目を見たと思ったんだが……」
正確にいうと通算十三回目の脱獄となる。
「大丈夫です。今後はちゃんと民間人に見つからないように外出致します」
違う。そうじゃない。
オルグレンが聞きたかったのは。次回の犯行を固定した元気のよい返事などではけしてない。はずが……
何故だかお行儀よく挙手して意見を述べるリリヤに、オルグレンは額を押さえた。
「……根本的に間違えている自覚はあるか?」
「え、あっ……はい……?」
「…………」
まるで分かっていない返事を聞いて。オルグレンは挙げたままの手を下ろすよう促すと。いつも通り松明を持って待機している従者に話を投げた。
0
お気に入りに追加
602
あなたにおすすめの小説
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
愛する旦那様が妻(わたし)の嫁ぎ先を探しています。でも、離縁なんてしてあげません。
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
【清い関係のまま結婚して十年……彼は私を別の男へと引き渡す】
幼い頃、大国の国王へ献上品として連れて来られリゼット。だが余りに幼く扱いに困った国王は末の弟のクロヴィスに下賜した。その為、王弟クロヴィスと結婚をする事になったリゼット。歳の差が9歳とあり、旦那のクロヴィスとは夫婦と言うよりは歳の離れた仲の良い兄妹の様に過ごして来た。
そんな中、結婚から10年が経ちリゼットが15歳という結婚適齢期に差し掛かると、クロヴィスはリゼットの嫁ぎ先を探し始めた。すると社交界は、その噂で持ちきりとなり必然的にリゼットの耳にも入る事となった。噂を聞いたリゼットはショックを受ける。
クロヴィスはリゼットの幸せの為だと話すが、リゼットは大好きなクロヴィスと離れたくなくて……。
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
【完】愛していますよ。だから幸せになってくださいね!
さこの
恋愛
「僕の事愛してる?」
「はい、愛しています」
「ごめん。僕は……婚約が決まりそうなんだ、何度も何度も説得しようと試みたけれど、本当にごめん」
「はい。その件はお聞きしました。どうかお幸せになってください」
「え……?」
「さようなら、どうかお元気で」
愛しているから身を引きます。
*全22話【執筆済み】です( .ˬ.)"
ホットランキング入りありがとうございます
2021/09/12
※頂いた感想欄にはネタバレが含まれていますので、ご覧の際にはお気をつけください!
2021/09/20
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる