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本編
18 熱に溺れる
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スピアリング卿たちが小屋を出てから二時間ほどが経っただろうか。
日中でも小屋の中は全てセオドア様のためにカーテンが閉められているので、正確な時間は分からないけれど。おそらく今は昼の十二時を回ったくらいだと思う。
セオドア様に抱き上げられ、キスされながらダイニングに連れていかれて……今は暖炉の前に用意された寝床に押し倒されて、体を重ねられている。
いったい何が起こっているんだろう。私の上にいるセオドア様の綺麗な顔を眺めながら、暖炉の薪がパチパチと爆ぜる音を聞く。うっとり夢見心地な感覚に、自分の感情の変化に、追い付けない。
男の人に押し倒されてもぼおっとしている私の服に手をかけ、セオドア様がゆっくりと脱がしていく。
服を脱がされ始めて気付いた。これから始まる行為が怖くて、思わず震えてしまうと、セオドア様は手を止めた。慰めるように深く唇を重ねられて、息もつけない。私はキスに必死なり、セオドア様は怖いことを考えないようにしてくれた。
優しく唇を重ねながら、再びセオドア様の手が動いて、私の服を脱がしていく。
十四年前、初めて出会ったときからずっと感じていた。セオドア様の体からは、高貴な家柄の方が使用する、高価な香油のいい香りがした。
傍に近寄ったり隣に座るだけでふわりと香るその匂いを嗅ぐ度、この方は私とは違う世界の住人なのだと、私は幼い頃、セオドア様に出会ったあのときから気付いていた。それがこんな関係になるなんて……
キスで私の緊張をほぐしながら、私の服のボタンを全て外したところで、セオドア様が手を止めた。私の胸元には、聖痕を隠すための包帯が、ぐるぐると巻かれていたからだ。
「お、お掃除中にぶつけてしまって……」
大仰にぐるぐると巻かれているそれの言い訳にしては苦しい。一見すると大怪我でもしたレベルの巻き具合だ。
けれど、セオドア様は私の苦しい言い訳を否定することなく、悪戯を見つけた大人のような顔をして、クスッ笑った。分かったと言わんばかりの甘い表情を浮かべて、包帯の上からそっと優しくキスをくれた。
包帯越しに何度も胸元にキスされる。
今までそんな場所に、唇で触れられたことなどなかったから、私は少し過敏になっているのかもしれない。どうにも我慢ができず、クスクス笑い出してしまう。すると、セオドア様がピクリと反応して──動いた。
私の胸元から唇を離して、セオドア様が少し体を浮かせた。横たわる私の上で四つん這いに、こちらを見下ろすセオドア様が、私の様子を窺うように首を傾げた。見つめられて、それからセオドア様は私の頬に触れ、次いで親指の平で唇に触れた。
「本当に、いいのですね?」
再三の忠告に、私はセオドア様をまっすぐ見つめ返して答えた。
「……はい。どうか、私の全てをセオドア様のモノにして下さい」
それからセオドア様は、私の下着を脱がせて全てを取り払うと、裸体となった互いの体を、今度こそ隙間もないくらいピッタリと重ね合わせた。
「あっ……!」
互いの陰部が重なる感覚。体がその先の行為を予感して、ゾクリと粟立つ。けれど、少しひんやりとしたセオドア様の肌の感触は、思いの外柔らかく感じられて、安心する。
……やっぱりくすぐったい。
肌と肌とを直接重ねられた。それだけなのに、もうこんなに感じてしまう何て……
セオドア様の存在そのものが心地いい。
その美しいアイスブルーの瞳を見つめて、なすがままにされている私の首筋に、セオドア様が甘噛みするみたいに触れてきた。体をしっとり絡ませながら、首筋を愛撫する、セオドア様の唇の動きが優しくて、妙にくすぐったくて、もぞっと体を動かす。すると、ペロッと首筋を舐められた。そして──
既に何度も達して濡れている私のそこへと、セオドア様の手が伸びて、中の様子を確かめるようにクチュリと触れられる。
「ぁっいやっ」
「なるべく、痛くないようにします……それでも少し痛みはあるでしょうが……」
咄嗟に逃れようと動く私の体を、セオドア様はいとも簡単に押さえ込んでしまう。片手で私の両手を頭上に束ねると、毛布に押し付けるようにして、セオドア様は私の自由を奪ってしまった。
ぷるぷると泣きそうに震えている私の体に、セオドア様は舌を這わせ、ゆっくりと愛撫しながら、まずはすっかり熟したそこへ、その長く綺麗な指を一本、深々と入れ込み──ずっぷりと指の根元まで埋め込んでしまった。
「ひぁっ……ぁっいやぁっ……」
恥ずかしさに、止めてほしいと涙目になるが、セオドア様はいよいよ止まってくれないようだ。彼のモノを私の体が受け入れるように動き始めた。
*
何度イカせただろうか。恥じらい、泣きながら何度も許しを乞う彼女の閉じようとした両足を強引に開かせ、彼女の濡れそぼった股間に顔を埋めて、何度も優しく舐め上げる。
エリカの口から零れる嬌声が耳に心地よく響いて、次第に熱く、脈打つその熟した果実から零れ出る愛液をねっとりと舌に絡ませながら、そこを甘噛みする要領で、グジュッグジュッとわざと水音を立て刺激する。「ひぁぁぁあ!」と声がして、エリカの柔らかな体が弓なりに反れる。
羞恥に、「もう、許して下さい……」と嫌々首を横に振り、泣き出すエリカの足を、僕はまた容赦なく開かせた。
痛みではなく、羞恥に震えているだけなのなら、もう逃すつもりはなかった。
蕾を舐め溶かし、すっかり開かれた膣口に、ゆっくりと深く、舌を差し入れる。エリカがのけ反るように体を反応させて、キツくシーツを握りしめた。少しの刺激で達してしまう彼女の素直な体を愛しく感じながら、何度も繰り返し出し入れを続けて、そこから滴る愛液を飲み込み、何度も泣かせた。
執拗に入れ込んでいた舌をジュチュッと引き抜くと、汗で濡れたエリカの体が小刻みに震えて達した。ぐったりと毛布に体を埋めるエリカの膣口へ、また舌を差し入れると、「ひっ」と鳴いて、頭を抱えるように押さえつけられた。
けれど、押さえられたことで、一層深く彼女の中に舌が挿入されてしまったことに、彼女は気付いて慌てて手を退けたけれど、もう遅い。許可は得たと言わんばかりに、代わりに彼女の腰回りに腕を絡めて深く舌を差し込んだ。途端、聞こえてきた嬌声と達したエリカの荒い息遣いに満足して、僕はようやく陰部から顔をあげ、口元を拭う。
息を整え、それからまた、舌と口を使って入念に何時間も舐め溶かした。エリカの体から抵抗が消えるまで何度も繰り返し、それを続けた。
──何時間経過しただろうか、
彼女の熱を奪っていく感覚に、彼女の熱を移して体が熱くなっていく感覚に、──そして、彼女の全てを奪い、支配する感覚に、体が滾る。
エリカの肌はどこも甘やかで、柔らかい。
ベッドでくったりと、半ば意識をぼんやりさせているエリカの、愛液と唾液でグズグズに溶けて濡れそぼったソコへ、ようやく自身の肉棒をあてがうと、ビクッとエリカの火照った体が反応した。
「セオドア、様……ひぁっ、も、許し、て……私、もっむ……」
「駄目ですよ。僕はまだ、ちゃんとエリカを抱いていない。まだ……エリカを完全に手に入れていない。だから終わらせない……」
更には「本番はこれからですよ」と耳元で囁く。無理と言われる前に、汗ばんだエリカの足を掴み、太股を大きく開かせた。そして──
「あっあっ……! 待って、待っ……あぁっ」
話をしながら徐々に、中へと挿入していくそれに、エリカはもう反抗する余力もないようだ。「う~~」と子供のように泣きながら、恨めしげに見つめられては、あまりの愛らしさに苦笑するしかない。けれどエリカは大人しく受け入れて、挿入を許している。
エリカの体はずっと快楽に、ゾクッと肌が粟立って、快感が止まらないようだ。ビクビクと反応するエリカの体に体を重ねて、片手で彼女の両手首を頭上でまとめ上げ、押さえながら、他方の手をエリカの腰に回す。
陰部の繋がりを強くするように、グッと中へ進めると、エリカは嫌々言って逃げようとしたが、最奥に達するまで、引き抜くつもりはなかった。エリカの膣は、もう十分、愛液にまみれ、愛撫に溶かされて、僕自身を全て受け入れることができるようになっている。
未熟な隘路への挿入を続け、乱れたエリカの頬を幾つもの滴が濡らすのを眺めながら、心地よい感覚に屹立が一層太くなるのを感じる。
処女の血と傷みをなるべく抑えるために、入念に何度もイカせたが……僅かに零れた彼女の血の匂いを感じて、抑えが利かなくなりそうだ。
両手首を押さえつけられたエリカはまるで……囚われ、震えている小動物のようで、哀れに思って掴む手を緩めると、エリカの手がすがるように僕の背中に回された。逃げるどころか、必死に抱きつかれて、ギョッとする。これでは余計に愛しさが増してしまうではないか。本末転倒にも程がある。僕はまたも彼女の両手を掴み、ベッドに押し当てるようにして、その小さく愛らしい唇を奪った。
口づけの合間にも零れる吐息ごと、貪るように何度も唇を奪い、下半身を揺らしながら、遂には一気に彼女の最奥を貫いた。
「んっ! んぁっん~~~~っ!」
唇を塞がれたままの性交に、彼女の悲鳴は深い口づけの中に呑み込まれた。彼女から唇を離すと、半ば放心状態でトロンと蕩けきった虚ろな眼差しで、彼女は僕を見つめてくる。口づけに翻弄されて赤く濡れた唇が半開きのまま、荒く息を吐く姿に、屹立が震え立った。
最奥を貫いた後も、血の匂いがあまりなかったことに安堵して、まだ夢を見ているようなまどろみの中にいるエリカの額に口付ける。それから繋がったままのそこをグチュッと動かし、再び優しく最奥を突くと、エリカはゆるゆると横に首を振った。
「待っ、て……まだ、イッたばかりで……私、も……これ以上は、むりなんで、す……」
「エリカ……僕のモノをまだ君の中に出していない。それが済むまでは駄目だよ。止められない」
「そんなっ! あっ! いやぁっセオドア様っセオドア様っ」
制止に構わず突き上げを続けると、泣きながら必死に名前を呼ばれた。
本能任せに彼女を壊さないよう細心の注意を払いながら、その中を貫き、喘ぐ吐息ごと、唇を奪うと、エリカはビクッと体を強張らせた。そうして怯えながらも必死に応えようとして、逃げる寸前で留まろうとする。
その細やかな反応さえも愛しく感じる。
「……困ったね。可愛くて自制が利かない……」
赤くツンと立った胸先を口に含んで、その先端を愛撫すると、中がキュッと締まった。
グズグズに溶けたソコが一つになった快感が彼女の中で消えぬうちから、彼女の腰を掴んで引き寄せ、腰を打ち付けるように激しく突き上げを開始する。
「ひあっ! いやぁっセオドア様っひっいやぁっ」
彼女の泣き声を聞きながら何度もイカせて、休む間もなくエリカのソコを攻めたてると、エリカは僕が緩く押さえこんでいた両手首を自力で外して、泣きながら僕の胸元を押して、ポカポカと叩いた。
「セオドア様っいやっ」
エリカのソコは何時間もの愛撫で蕩けきっている。痛みがないのは知っていた。
快楽に呑まれることを恐れた、酷くひ弱な抵抗に、仕方なくまた彼女の両手を掴む。
「あっ! もういやぁっセオドア様いやぁっ」
そして横たわる彼女の頭上へ、掴み上げると、自身の脱いだ衣服の散乱する床からベルトを拾い上げ、それを使って縛り上げる。今度こそ徹底して自由を奪い、空いた両手で彼女の腰を掴むと、挿入を再開する。彼女の抵抗に反して、グズグズに溶けたソコはすんなりと屹立を受け入れた。
「ひっ……あんっあんっあんっ」
互いの肌が当たる乾いた音がするほど、突き上げを酷くすると、泣きながら、彼女はトロンと力なく横たわった。
突き上げられるままの格好でいることに、ようやく快感に体が反応するのを受け入れたようだ。口から零れる喘ぎ声が甘いものへと変わっていく。まるで催促されるように、膣口がキュッとモノを締め上げた。
「くっ……」
素直にエリカの体がモノを欲しがっているのが分かって、何度目かの激しい挿入の後に、射精して僕は彼女の中で果てた。
肩で息をして呼吸を整えていると、次にキスをねだられた。もうすっかり、僕のモノになっていることに、気付いていないのか、少し不安げに愛を求めてくる彼女の催促に、僕は全て応じた。
そうして一度出したら終わらせるつもりでいたのに……想定外だった。彼女の愛らしい姿に、まだ足りないと太さを増した屹立で彼女の中を穿ち、何度も射精を繰り返す。
「あっセオドア様っもっ、出したら止めるって、言っ……ふぁぁ」
「すまない……もう、止められない」
涙ぐみ、ボーッとしているエリカの頬を伝った涙を口に含み、そうして彼女が油断したところをまた攻め立てた。パチュッパチュッと愛液と精液の混ざり合う音が室内に響く。卑猥な音の意味を彼女もようやく理解したようだ。もう暫くは、僕から解放されないことに。
「ひっあぁっ」
泣いている彼女の頬に唇をあてがい、その涙を飲み込む。そして、再び陰部に深く挿入すると、エリカは従順に受け入れた。最奥を突いて中に出す。射精されていることへの抵抗が一切ない彼女の膣口を、更に攻め立て出し入れを繰り返す。
「ふあっ、ぁっ……ぁっ」
そうして、何度も中に子種を植え付けられていることの意図に、彼女はおそらく気付いていない。だから口にした。
「……エリカ、君は僕の子を成せばいい」
「セオ、ドア、……さ、ま……? ──あぁっ!」
彼女の熱が移された体は人間のように滾り、熱くエリカの膣内を掻き乱す。
木製の床をギシギシと軋ませ、性交を繰り返し、パチュッパチュッと卑猥な水音の響く室内で。エリカの泣く声を聞きながら、僕はその熱に溺れた。
日中でも小屋の中は全てセオドア様のためにカーテンが閉められているので、正確な時間は分からないけれど。おそらく今は昼の十二時を回ったくらいだと思う。
セオドア様に抱き上げられ、キスされながらダイニングに連れていかれて……今は暖炉の前に用意された寝床に押し倒されて、体を重ねられている。
いったい何が起こっているんだろう。私の上にいるセオドア様の綺麗な顔を眺めながら、暖炉の薪がパチパチと爆ぜる音を聞く。うっとり夢見心地な感覚に、自分の感情の変化に、追い付けない。
男の人に押し倒されてもぼおっとしている私の服に手をかけ、セオドア様がゆっくりと脱がしていく。
服を脱がされ始めて気付いた。これから始まる行為が怖くて、思わず震えてしまうと、セオドア様は手を止めた。慰めるように深く唇を重ねられて、息もつけない。私はキスに必死なり、セオドア様は怖いことを考えないようにしてくれた。
優しく唇を重ねながら、再びセオドア様の手が動いて、私の服を脱がしていく。
十四年前、初めて出会ったときからずっと感じていた。セオドア様の体からは、高貴な家柄の方が使用する、高価な香油のいい香りがした。
傍に近寄ったり隣に座るだけでふわりと香るその匂いを嗅ぐ度、この方は私とは違う世界の住人なのだと、私は幼い頃、セオドア様に出会ったあのときから気付いていた。それがこんな関係になるなんて……
キスで私の緊張をほぐしながら、私の服のボタンを全て外したところで、セオドア様が手を止めた。私の胸元には、聖痕を隠すための包帯が、ぐるぐると巻かれていたからだ。
「お、お掃除中にぶつけてしまって……」
大仰にぐるぐると巻かれているそれの言い訳にしては苦しい。一見すると大怪我でもしたレベルの巻き具合だ。
けれど、セオドア様は私の苦しい言い訳を否定することなく、悪戯を見つけた大人のような顔をして、クスッ笑った。分かったと言わんばかりの甘い表情を浮かべて、包帯の上からそっと優しくキスをくれた。
包帯越しに何度も胸元にキスされる。
今までそんな場所に、唇で触れられたことなどなかったから、私は少し過敏になっているのかもしれない。どうにも我慢ができず、クスクス笑い出してしまう。すると、セオドア様がピクリと反応して──動いた。
私の胸元から唇を離して、セオドア様が少し体を浮かせた。横たわる私の上で四つん這いに、こちらを見下ろすセオドア様が、私の様子を窺うように首を傾げた。見つめられて、それからセオドア様は私の頬に触れ、次いで親指の平で唇に触れた。
「本当に、いいのですね?」
再三の忠告に、私はセオドア様をまっすぐ見つめ返して答えた。
「……はい。どうか、私の全てをセオドア様のモノにして下さい」
それからセオドア様は、私の下着を脱がせて全てを取り払うと、裸体となった互いの体を、今度こそ隙間もないくらいピッタリと重ね合わせた。
「あっ……!」
互いの陰部が重なる感覚。体がその先の行為を予感して、ゾクリと粟立つ。けれど、少しひんやりとしたセオドア様の肌の感触は、思いの外柔らかく感じられて、安心する。
……やっぱりくすぐったい。
肌と肌とを直接重ねられた。それだけなのに、もうこんなに感じてしまう何て……
セオドア様の存在そのものが心地いい。
その美しいアイスブルーの瞳を見つめて、なすがままにされている私の首筋に、セオドア様が甘噛みするみたいに触れてきた。体をしっとり絡ませながら、首筋を愛撫する、セオドア様の唇の動きが優しくて、妙にくすぐったくて、もぞっと体を動かす。すると、ペロッと首筋を舐められた。そして──
既に何度も達して濡れている私のそこへと、セオドア様の手が伸びて、中の様子を確かめるようにクチュリと触れられる。
「ぁっいやっ」
「なるべく、痛くないようにします……それでも少し痛みはあるでしょうが……」
咄嗟に逃れようと動く私の体を、セオドア様はいとも簡単に押さえ込んでしまう。片手で私の両手を頭上に束ねると、毛布に押し付けるようにして、セオドア様は私の自由を奪ってしまった。
ぷるぷると泣きそうに震えている私の体に、セオドア様は舌を這わせ、ゆっくりと愛撫しながら、まずはすっかり熟したそこへ、その長く綺麗な指を一本、深々と入れ込み──ずっぷりと指の根元まで埋め込んでしまった。
「ひぁっ……ぁっいやぁっ……」
恥ずかしさに、止めてほしいと涙目になるが、セオドア様はいよいよ止まってくれないようだ。彼のモノを私の体が受け入れるように動き始めた。
*
何度イカせただろうか。恥じらい、泣きながら何度も許しを乞う彼女の閉じようとした両足を強引に開かせ、彼女の濡れそぼった股間に顔を埋めて、何度も優しく舐め上げる。
エリカの口から零れる嬌声が耳に心地よく響いて、次第に熱く、脈打つその熟した果実から零れ出る愛液をねっとりと舌に絡ませながら、そこを甘噛みする要領で、グジュッグジュッとわざと水音を立て刺激する。「ひぁぁぁあ!」と声がして、エリカの柔らかな体が弓なりに反れる。
羞恥に、「もう、許して下さい……」と嫌々首を横に振り、泣き出すエリカの足を、僕はまた容赦なく開かせた。
痛みではなく、羞恥に震えているだけなのなら、もう逃すつもりはなかった。
蕾を舐め溶かし、すっかり開かれた膣口に、ゆっくりと深く、舌を差し入れる。エリカがのけ反るように体を反応させて、キツくシーツを握りしめた。少しの刺激で達してしまう彼女の素直な体を愛しく感じながら、何度も繰り返し出し入れを続けて、そこから滴る愛液を飲み込み、何度も泣かせた。
執拗に入れ込んでいた舌をジュチュッと引き抜くと、汗で濡れたエリカの体が小刻みに震えて達した。ぐったりと毛布に体を埋めるエリカの膣口へ、また舌を差し入れると、「ひっ」と鳴いて、頭を抱えるように押さえつけられた。
けれど、押さえられたことで、一層深く彼女の中に舌が挿入されてしまったことに、彼女は気付いて慌てて手を退けたけれど、もう遅い。許可は得たと言わんばかりに、代わりに彼女の腰回りに腕を絡めて深く舌を差し込んだ。途端、聞こえてきた嬌声と達したエリカの荒い息遣いに満足して、僕はようやく陰部から顔をあげ、口元を拭う。
息を整え、それからまた、舌と口を使って入念に何時間も舐め溶かした。エリカの体から抵抗が消えるまで何度も繰り返し、それを続けた。
──何時間経過しただろうか、
彼女の熱を奪っていく感覚に、彼女の熱を移して体が熱くなっていく感覚に、──そして、彼女の全てを奪い、支配する感覚に、体が滾る。
エリカの肌はどこも甘やかで、柔らかい。
ベッドでくったりと、半ば意識をぼんやりさせているエリカの、愛液と唾液でグズグズに溶けて濡れそぼったソコへ、ようやく自身の肉棒をあてがうと、ビクッとエリカの火照った体が反応した。
「セオドア、様……ひぁっ、も、許し、て……私、もっむ……」
「駄目ですよ。僕はまだ、ちゃんとエリカを抱いていない。まだ……エリカを完全に手に入れていない。だから終わらせない……」
更には「本番はこれからですよ」と耳元で囁く。無理と言われる前に、汗ばんだエリカの足を掴み、太股を大きく開かせた。そして──
「あっあっ……! 待って、待っ……あぁっ」
話をしながら徐々に、中へと挿入していくそれに、エリカはもう反抗する余力もないようだ。「う~~」と子供のように泣きながら、恨めしげに見つめられては、あまりの愛らしさに苦笑するしかない。けれどエリカは大人しく受け入れて、挿入を許している。
エリカの体はずっと快楽に、ゾクッと肌が粟立って、快感が止まらないようだ。ビクビクと反応するエリカの体に体を重ねて、片手で彼女の両手首を頭上でまとめ上げ、押さえながら、他方の手をエリカの腰に回す。
陰部の繋がりを強くするように、グッと中へ進めると、エリカは嫌々言って逃げようとしたが、最奥に達するまで、引き抜くつもりはなかった。エリカの膣は、もう十分、愛液にまみれ、愛撫に溶かされて、僕自身を全て受け入れることができるようになっている。
未熟な隘路への挿入を続け、乱れたエリカの頬を幾つもの滴が濡らすのを眺めながら、心地よい感覚に屹立が一層太くなるのを感じる。
処女の血と傷みをなるべく抑えるために、入念に何度もイカせたが……僅かに零れた彼女の血の匂いを感じて、抑えが利かなくなりそうだ。
両手首を押さえつけられたエリカはまるで……囚われ、震えている小動物のようで、哀れに思って掴む手を緩めると、エリカの手がすがるように僕の背中に回された。逃げるどころか、必死に抱きつかれて、ギョッとする。これでは余計に愛しさが増してしまうではないか。本末転倒にも程がある。僕はまたも彼女の両手を掴み、ベッドに押し当てるようにして、その小さく愛らしい唇を奪った。
口づけの合間にも零れる吐息ごと、貪るように何度も唇を奪い、下半身を揺らしながら、遂には一気に彼女の最奥を貫いた。
「んっ! んぁっん~~~~っ!」
唇を塞がれたままの性交に、彼女の悲鳴は深い口づけの中に呑み込まれた。彼女から唇を離すと、半ば放心状態でトロンと蕩けきった虚ろな眼差しで、彼女は僕を見つめてくる。口づけに翻弄されて赤く濡れた唇が半開きのまま、荒く息を吐く姿に、屹立が震え立った。
最奥を貫いた後も、血の匂いがあまりなかったことに安堵して、まだ夢を見ているようなまどろみの中にいるエリカの額に口付ける。それから繋がったままのそこをグチュッと動かし、再び優しく最奥を突くと、エリカはゆるゆると横に首を振った。
「待っ、て……まだ、イッたばかりで……私、も……これ以上は、むりなんで、す……」
「エリカ……僕のモノをまだ君の中に出していない。それが済むまでは駄目だよ。止められない」
「そんなっ! あっ! いやぁっセオドア様っセオドア様っ」
制止に構わず突き上げを続けると、泣きながら必死に名前を呼ばれた。
本能任せに彼女を壊さないよう細心の注意を払いながら、その中を貫き、喘ぐ吐息ごと、唇を奪うと、エリカはビクッと体を強張らせた。そうして怯えながらも必死に応えようとして、逃げる寸前で留まろうとする。
その細やかな反応さえも愛しく感じる。
「……困ったね。可愛くて自制が利かない……」
赤くツンと立った胸先を口に含んで、その先端を愛撫すると、中がキュッと締まった。
グズグズに溶けたソコが一つになった快感が彼女の中で消えぬうちから、彼女の腰を掴んで引き寄せ、腰を打ち付けるように激しく突き上げを開始する。
「ひあっ! いやぁっセオドア様っひっいやぁっ」
彼女の泣き声を聞きながら何度もイカせて、休む間もなくエリカのソコを攻めたてると、エリカは僕が緩く押さえこんでいた両手首を自力で外して、泣きながら僕の胸元を押して、ポカポカと叩いた。
「セオドア様っいやっ」
エリカのソコは何時間もの愛撫で蕩けきっている。痛みがないのは知っていた。
快楽に呑まれることを恐れた、酷くひ弱な抵抗に、仕方なくまた彼女の両手を掴む。
「あっ! もういやぁっセオドア様いやぁっ」
そして横たわる彼女の頭上へ、掴み上げると、自身の脱いだ衣服の散乱する床からベルトを拾い上げ、それを使って縛り上げる。今度こそ徹底して自由を奪い、空いた両手で彼女の腰を掴むと、挿入を再開する。彼女の抵抗に反して、グズグズに溶けたソコはすんなりと屹立を受け入れた。
「ひっ……あんっあんっあんっ」
互いの肌が当たる乾いた音がするほど、突き上げを酷くすると、泣きながら、彼女はトロンと力なく横たわった。
突き上げられるままの格好でいることに、ようやく快感に体が反応するのを受け入れたようだ。口から零れる喘ぎ声が甘いものへと変わっていく。まるで催促されるように、膣口がキュッとモノを締め上げた。
「くっ……」
素直にエリカの体がモノを欲しがっているのが分かって、何度目かの激しい挿入の後に、射精して僕は彼女の中で果てた。
肩で息をして呼吸を整えていると、次にキスをねだられた。もうすっかり、僕のモノになっていることに、気付いていないのか、少し不安げに愛を求めてくる彼女の催促に、僕は全て応じた。
そうして一度出したら終わらせるつもりでいたのに……想定外だった。彼女の愛らしい姿に、まだ足りないと太さを増した屹立で彼女の中を穿ち、何度も射精を繰り返す。
「あっセオドア様っもっ、出したら止めるって、言っ……ふぁぁ」
「すまない……もう、止められない」
涙ぐみ、ボーッとしているエリカの頬を伝った涙を口に含み、そうして彼女が油断したところをまた攻め立てた。パチュッパチュッと愛液と精液の混ざり合う音が室内に響く。卑猥な音の意味を彼女もようやく理解したようだ。もう暫くは、僕から解放されないことに。
「ひっあぁっ」
泣いている彼女の頬に唇をあてがい、その涙を飲み込む。そして、再び陰部に深く挿入すると、エリカは従順に受け入れた。最奥を突いて中に出す。射精されていることへの抵抗が一切ない彼女の膣口を、更に攻め立て出し入れを繰り返す。
「ふあっ、ぁっ……ぁっ」
そうして、何度も中に子種を植え付けられていることの意図に、彼女はおそらく気付いていない。だから口にした。
「……エリカ、君は僕の子を成せばいい」
「セオ、ドア、……さ、ま……? ──あぁっ!」
彼女の熱が移された体は人間のように滾り、熱くエリカの膣内を掻き乱す。
木製の床をギシギシと軋ませ、性交を繰り返し、パチュッパチュッと卑猥な水音の響く室内で。エリカの泣く声を聞きながら、僕はその熱に溺れた。
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(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
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