勇者召喚されて召喚先で人生終えたら、召喚前の人生に勇者能力引き継いでたんだけど！？

番外編

カゲの後悔

魔王と5将は人払いをして集まっていた。

イチが疑問をみんなに尋ねた。

転生したということは、みんなも人生終えたのなら最後はどうだったのかと……。


カゲとレオは罰悪そうに視線伏せ答えなかった。

「……俺が、知るのはカゲが最初でその後にレオだろ。そして俺とゴウキだな。魔王様のは知らないな？」

ヒカルが簡単に答えてくれていた。

「我は、事故だな？社会人になってからすぐの仕事途中での飛行機事故だな」

「そうなんだ？じゃあ、みんなも結構若い頃だったんだな？」

魔王の言葉にイチは小さく頷いた。

「そうだな。俺とゴウキは飯食ってた店の火災に巻き込まれてだな。卒業間近だったんだよな」

ヒカルは答えた、流れで言わないといけない感じに罰悪そうなレオは話だした。

「ワタシは……卒業間近ね。理由は……刺されてね」

「…………餓死になんのか？」

言いたくなさそうにカゲは答えた。イチは言いたくなさそうなレオとカゲの理由を気にしつつもカゲの餓死が気になった。

「……これって俺が話していいのか？イチが気にしてっから話してやる。魔王様は知らねえけど、レオは嫉妬されて刺されだろ。カゲはイチの事故から会わなくなったんだけど食い物食えなくなって餓死だったよな？」

ゴウキが簡単に説明してくれて、ヒカルは仕方ないなと苦笑い浮かべていた。イチはレオとカゲに驚きの表情を向けていた。


「……別に弄んだとかじゃないのよ？普通に友達付き合いしかしてなかったのに勘違いした男と女の子が手を組んでね、刺されたのよ」

「痴情の縺れ？よくわかんないけど色々あったんだな？？」

イチはレオの説明にわからずながらも納得をした。

「……話せってか？…お前光一がいなくなってから食えなくなったんだよ！春風と親しくしてたのは知ってたから距離おいてた……春風を選ぶなら側で見てられねぇって思って距離おいてた。二度と会えなくなるなんて思わなかったんだ……それなのに、なんなんだよ。あの書きなぐったノートは………お前光一と食う飯が美味かったって…二度と会えないって思ったら……気づいたら水すら飲めなくなってただけだな。……俺の想いは重いって自覚はしてる………俺は二度と後悔はしたくねぇ…。イチは俺のだ！」


カゲの言葉に四天王と魔王は重いだろうと思うも言葉にはしなかった。

「重いのか？カゲにそこまで想われてんのは嬉しく思うけどな…。重いとは違うかもだけど、私も転生したって気づいてすぐに村にいる意味なくなって村を出たけど。……レオがいるって知ったから、カゲもどこかにいるのかって会いたかったし、カゲが護衛してた勇者前世の俺なのに消し殺したい衝動を我慢する位はカゲの事好きだし、カゲは私のだって思うから……私もカゲが私以外の人を見るのは嫌だよ」

イチの言葉にカゲは嬉しそうにイチを抱きしめた。
イチも抱きしめられてカゲの背に手を回し胸元に顔を埋めていた。

「……あー、お互いにいいなら。だな？」

流石にヒカルも苦笑いを浮かべていた。