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交差し始める想い

変化の兆し2(秋桜side)

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「……マジにやり過ぎた?」

橋本が出ていった扉を見ながら豪騎は呟いた。

「もう少し慎重に行動しろよ」

洸は豪騎に呆れつつも、仕方がないなと頭撫でていた。

片付けを頼まれたメイドが、近づいてきた。この場にいるなら片付けは後程にするかと尋ねてきた。

「……橋本は普段は飯食うの1人なのか?」

西影はメイドの問いに答えずに、問いかけた。

「光一様はほぼ1人で暮らして居ると言っても過言じゃありません。ご両親は多忙な方なので幼少期から変わらない生活をしています。ですが、高校入学されて部活に入られてから学校生活が楽しみにされていました」

「…部活動っていつからだ?初夏位で合ってる」

「はい。部活の試合だと登校されて試合後に1泊されて帰られてから変わられました」

「……片付けだったな、俺らがするから…って言うのは橋本が頼んだから無理だよな?」

メイドは頷き、テーブルの片付けをし始めた。3人が話し合うのだとテーブルにお茶を出してくれた。


洸と西影は沈黙し何かを考え込んでいた。

「つまりはどういう事だ?俺達と会ってから変わったって事か??」

豪騎が考えながら首傾げ言葉にして2人に確認の為尋ねた。

「…正確には違う、異世界召喚後になるんじゃないか?」

「俺らに会った時に嬉しそうだったよな?舞桜が異世界関連小説読むの好きで最初意気投合してた……」

「ああ、そうだな。俺達は魔族?だったみたいだから召喚とかじゃないとは思うが……話を聞く限り、俺達だとしてだ。橋本は異世界の方が幸せだったって事だよな…」

洸と西影は確認の様に話をして、再び沈黙していた。


「それって、好みの顔だって魔王がいたからか?今、俺らといても楽しいって言ってるよな、飯画像を楽しく送ってくれてるんだが?」

豪騎は疑問を言葉にそのまま口にしていた。

「豪騎は飯画像しか送りあってないからな。そういえば最初は普通に会話してたよな?いつから画像だけになったんだ?」

「いつからだったかな……?そうだ、西影さんが卒業してからだ!飯画像はいつも西影さんと食ってる時のだと思う、いつも2人分の飯っぽかった」

「ん~、余り覚えてないけど。西影さんが卒業してからの会話内容は変わった気もする?……その頃からだっけ、舞桜の言動も少し変わったよな?」

豪騎と洸の会話に西影は変わった言動を聞くことにした。

洸と豪騎の間を羨ましげに見ていたり、玲桜に会話内容はどんな風にしたら話せるかとか聞いたり、それが最近になったら連絡控えるとかって言われたって落ち込んでる。

「なあ、橋本って西影さんの事好きだよな?西影さんも橋本の事好きだから付き合わないのか?」

「……豪騎は簡単に言うよな?」

「好きあってるなら問題ないよな?……洸に告った時より簡単だよな?」

「俺と豪騎の話じゃないよな?」

「そうだけど、好き同士なら関係性を失わないよな?何も伝えずに洸を誰かに奪われるくらいなら関係性失って離れてもって覚悟して告ったんだからな。だから、西影さんは告らないのか?」

洸は豪騎のそんな覚悟の告白に照れ沈黙していた。

「……大会前だと悩ませるから、落ち着いたらとは思っていた」

「その前に、…例えば舞桜と付き合ったらどうしたんだ?」

「どうって、別に何も言わないだけだな……」

「舞桜と付き合った橋本と変わらずに会うのか?」

「……会うわけないだろ」

豪騎の言葉に西影は悲しげに言った。

「なぁ、橋本は西影さんの事好きなのに会わないってなったらどうなんの?例えば、西影さんへの気持ちに気づかないで舞桜と付き合ったとして西影さんが離れたら?橋本はどうなんの?」

洸は西影がどうしたいのかというよりも、橋本がどうなるかと問いかけた。

答えに困り沈黙の西影に対し豪騎が言葉を紡いだ。

「なあ、考えるよりも行動じゃねえ?橋本もさっき西影さんに1人寝寂しいなら部屋に来いって言ってたから、行って話して来たらいいんじゃねえ?」

「言ってたな。西影さんはどうしたいの?……さっき、豪騎が橋本を抱きしめてる時どんな気持ちだった?それを伝えるだけでもいいと思うけど、好きだって今の橋本に言っても友愛的に受けとられそうだから」

西影はその言葉に立ち上がり、橋本の部屋へと向かう事にした。

豪騎と洸の同室の件はメイドが用意してくれて無事に案内される事になった。
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