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勇者として

戻れたその先

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 俺は、異世界での生涯を天寿を全うして終えたはず??

 あれ?どういう事、ここって確か俺が異世界召喚される前にいた世界だよな?
 立ち止まって不思議そうに辺りを見回していた、俺の背後から肩を叩き挨拶してきたのは俺をサッカー部に誘った友達だった。
 久しぶり過ぎたけど、俺が久しぶりに思うだけで友達的には翌日的な事だった。

 久しぶり過ぎるから、少し整理しながら俺の現状を考えた。

 俺、橋本光一は友達の黒野景虎に誘われてサッカー部に高校から入部をした。景虎は小学生位からサッカーをしていて、高校に入部後もサッカー部に入部をしたけど、サッカー部人数が少なかったから、高校からは運動部に入ろうとする俺をサッカー部に誘ったんだよな。

 景虎はMFミッドフィルダーで俺は授業程度のサッカー知識しかなかったけど、フィールドを走り回ってボールを取り合うのは性に合わなくて、GKゴールキーパー希望だったんだよな。GKゴールキーパーは先輩1人しかいなかったから、俺は控えとして人数も少なかったからベンチ入りが出来たんだ。

 初めての試合で、場慣れする為にってリードも出来ていたから、試合終了10分前に俺はゴールを守るべきして、フィールド立った。

 幸いにもゴール付近にボールも来ることなく俺の初めての試合は終わった。


 俺は部活動の練習をして以前と体の動きの違いに驚いた。筋肉量は変わっていないのにあり得ない程の力が合った。
 軽くゴールからボールを投げれば、センターまで届いた。軽く放り投げただけでセンターまで届いたって事は本気で投げたらどうなんだ?
 鍛えて筋肉をつけたら?俺は部活動後に筋トレもする事にした、異世界でゴウキに教えられた効率的な筋トレで俺の筋肉は必要な所に適切について、俺のサッカー部としての実力も上がっていった。

 でも、俺は先輩を蹴落としてまでレギュラーになりたい訳もなくベンチに控えとしている事を望んだ。

 一般的に考えたら俺のサッカーの成長は早い方だと思う。監督も驚きながらも俺の部活動後の自己メニューをやめさせる事はなかった。

 少しずつ、俺もサッカーの成長が合ったと思う。
 そんな中、場慣れの為にと監督も俺を試合に出させてくれていた。俺がプレッシャーにならないような得点差のある後半終了までの間だった。

 今は夢だったのかもって思い始めてるけど、それでも俺は強くなれてると思う。
 次の試合に勝てたら全国大会になるって部内は緊張感に溢れていた。
 俺達が入部前は県大会ベスト4だったみたいで、先輩達の気合も違ったんだよな。

 そして、決勝戦の対戦校は昨年準決勝で敗退した学校との対戦の為、先輩の希望もあって後半戦は先輩達だけで挑みたいという事になって、俺は前半戦フル参加になった。先輩の体力温存も兼ねてみたいだけどな。

 先輩達は、いつでも後輩の俺達の成長の為に経験を積ませてくれた。強くなるためには実戦経験も必要だからって。
 確かに、実戦経験は必要な事だよな。よし!俺も先輩達の為に頑張りたい!

「あの、質問いいですか?」

 俺はミーティングで挙手して質問を投げかけた。
 主将キャプテンに頷かれて、俺は質問をした。

「前半戦でも、得点が取れる場面なら積極的に点を取りにいってもいいですか?何点、取れば安心とかってありますか?」

「もちろん、積極的に点を取りにいくのは問題はない。何点取れば安心等というのは勝負の世界ではそんな物はない」

「もう1つ質問いいですか?GKゴールキーパーがゴールから離れての攻撃はしてもいいですか?」

「橋本が得点を取りにゴールを不在にするという意味なら、そんなリスクはしなくていい」

 その言葉に俺は頷いた。ゴール前からの攻撃のみ許されたのだと。




 IHインターハイ予選決勝戦

 俺は定位置のゴールを守るポジションに立ち、ゴールを守り戦況を見ていた。
 確かに対戦校は強いけど、先輩達のリベンジ校なのに、そんな大事な前半戦を後輩育成の為に前半戦メンバーの半分は1年の俺達にしてくれる先輩達の優しさが嬉しかった。
 前半のゴールは俺が守る!そして、攻める!!

 前半開始10分で、対戦校がシュートしてきた。コース的にはいいんだけどな?遅いからキャッチ出来るんだよな。
 それじゃあ、ここから攻めるとするかな?
 俺はボールを蹴りやすい位置まで上げ飛び蹴りの様にボールを隙間を見極め対戦校のゴールめがけて蹴り入れた。

 一瞬の事で、チームメンバーも対戦校、そして審判まで放心状態だったけど、ボールは対戦校のゴールを突き刺していた。

「よし!いけた。ゴールは俺が守るんでみんなはガンガン攻めて下さい」

「……おい!どういう事だ?説明は試合後にしてもらうからな!」

 主将キャプテンから、そう告げられ対戦校ボールから始まった。

 俺は対戦校の実力を見ていた。確かに上手いけど、先輩達だって同じか、それ以上に上手いと思う。
 俺がゴール守って攻めておけば、少しは役にたてるよなって思って見ていたら、去年対戦してるだけあって先輩達の苦手な事把握されていて、ゴールに向かって走り込まれて、1対1で挑まれて。
 さっきシュートをした奴とは違う奴だったから、どんなシュート打つのか楽しみにボールを蹴る位置と蹴る角度を確認して、面白い角度で打つんだなって見てたら、真っ直ぐじゃなくて曲がってゴールのコーナーを狙い打ちしてた。
 簡単にキャッチ出来るけど、軽く弾いて手一杯だって見せるのも大事かなって思って弾いて、高く上がったボールを蹴りシュートしておいた。

 流石に、この体勢からシュート決めると目立つなと思ってゴールポストに当てて弾かせて、ゴール付近にいる先輩の所に行くように計算しておいた。

 少し、目測間違えたけど先輩はボールキープしてゴールを決めてくれた。

 そして、前半戦終了間際で最後のゴールを対戦校が打ち込むけど、キャッチしてすぐに両サイドを敵陣に向かい走り込む黒田とFWフォワードの桃井二葉が目には入り、相手校のポジション的になら、黒田だけど、黒田よりはシュート力で言えば桃井だと思い桃井めがけてロスタイムの為、素早く蹴った。

 桃井は俺の期待どおり、イヤそれ以上のゴールを決めてくれた。

 そして、後半戦は先輩達のみで出場で、俺達は予選決勝優勝をした。




試合後ミーティング

俺は、あのシュート力で何故GKなのかと聞かれたけど…素直に答えておいた。

「ドリブルが苦手というか、下手すぎてボールキープして走れないから」

試しに、ドリブルをしてみろと言われ、上手く行かずに1m程しかドリブル出来ずに失敗をした。

「キャッチやシュートなら任せて下さい」

そんな俺を、先輩も同輩も生温かく見守ってくれた?
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