21 / 77
第21話 イリス姫から愛?の手紙
しおりを挟む
白い鳥ヴォカロを介して、俺とイリス姫はこの数日間、何度も連絡を取り合っていた。
というか、姫から結構な頻度で連絡が来る。
さすがにもう慣れたが、一国の姫君と文通するのは気恥ずかしい。
ヴォカロの足には、小さな筒が結びつけられている。手紙はその中へ納められていた。連絡用と、返信用の二枚。
手紙を取り出すと、ヴォカロは俺の頭の上にちょこんと乗っかる。俺が返事を書くまで待っているのだ。賢い子だ。だが、そこら中にある樹の枝にとまって休むという選択肢はなかったのだろうか。
「……」
――リーニャの熱い視線を感じる。ターゲットは頭の上。
「……おいリーニャ」
「な?」
「食っちゃダメだぞ。食ったら放り出すからな」
「な!?」
半分冗談のつもりで言った。
リーニャはヨロヨロとハンモックのところまで行くと、尻尾を抱えて毛玉のように丸まった。プルプル震えている。『リーニャ手を出さない』と全身で訴えていた。
あいつ、半分くらいマジで食うつもりだったのでは?
そうなったら姫が悲しむ。で、俺が国から命を狙われそうだ。ぜひそのまま大人しくしてもらいたい。
――気を取り直し、手紙を読む。
さすがに姫が用意した紙。魔法の植物図鑑のように、一枚の紙に多くの情報を書き込める。
最近は、文面が生き生きしているように感じられた。楽しそうに日々のことを書き綴っている。
姫という立場も大変なんだろうな。普段、こういう雑談をできる相手が少ないのかもしれない。
……よく考えたら、一国の姫なのに簡単に城や街を抜け出せたのは、もちろんパテルルの力が大きいのだろうが、彼女を本当の意味で気にかける人間が少ないのかもしれない。
空気の存在になるのは、ほんとキツいからな……。ちゃんと話を聞いていこう。
《スクードに戻られることがあれば、ぜひ声をかけてください》
《侍女の方たちが、大通りに美味しいケーキ屋さんができたと話していました。ラクターさんはいかがですか?》
《ラクターさんに教えてもらった暗号技術、自分でもちょっとずつ勉強しています。でもまだわからないことが多くて……。よろしければ、直接教えてもらいたいです》
「おー。おにいちゃん、あいされてるぅ」
突然後ろから声をかけられ、驚いた。
いつの間にか起きていたアンが、背中に寄りかかってきた。手紙をのぞき込みながら嬉しそうに笑っている。
文字しっかり読めるのね。さすがレオンさんの娘。教育がしっかりしている。
「らぶらぶぷらすらぶ、だね! けっこんはいつするの?」
欲を言えば、この耳年増なところを少々矯正してもらいたい。
『この調子なら、王都に戻ったらすぐにでもゴールインできそうですね』
アルマディア。お前もか。
「結婚式にはぜひ呼んでくださいね。ラクター君」
あんたもかよレオンさん!
――こんな風にやれやれと気楽な気持ちでいられたのは、手紙の中盤あたりまでだった。
イリス姫の書きぶりは、後半になるとがらりと変わった。
話題が、勇者パーティのことになったからだ。
「……いやあ。マジか」
思わずつぶやく。
姫の手紙によると、最近の勇者パーティ――スカルだけでなく、聖女エリスや賢者アリアも、その行動が目に余るようになってきたらしい。
以前にも増して、他人の言うことに耳を貸さなくなってきたとか。
それに伴い、勇者パーティ内でもいさかいが頻発するようになったという。
思い出す。確かにあいつら、それぞれが個人主義なところがあった。街にいるときも、依頼をこなしているときも、戦闘中でさえ、意見が対立するところを見てきた。
曲がりなりにも彼らがまとまるのは、俺に対するパワハラ、陰湿なイジメのときぐらいだったか。そういえば。
ってことはなんだ。俺が奴らのサンドバッグになってたから上手くいってたって? それがなくなったからボロが出始めたと。
知るかそんなの。
――とはいえ、勇者パーティがガタガタになって被害を被るのは周りの人間だ。
奴らはどうしようもない連中だが、持っている力だけはホンモノ。
癇癪起こして暴れられたら、酒場の酔っ払いレベルでは済まない。
手紙で姫は『彼らが怖い』とこぼしているが、一方で、城内での狼藉には毅然と声を出すようになったことが書かれていた。
心優しいが、とても臆病――そんな印象だったのに、ずいぶんたくましくなったようだ。
《ラクターさんに会いたいです》
ここのところ、文面の後半に頻繁に出てくる言葉。
イリス姫は精神的に成長し、自分にできることをしようと一生懸命になっている。
そんな彼女を、勇者たちは不安にさせる。
「これはいつか、きっちり話をつけないといけないかもな」
俺は小さくつぶやいた。
するとアルマディアが声をかけてくる。真面目な口調で。
『ラクター様は確実に強くなられています。ですが今は焦らず。近い将来、彼らが逆立ちしても敵わない存在に、あなた様はなれます。必ず、なれます』
「女神様のお墨付きか。それは心強いね」
手紙の返事をしたためながら、俺は答えた。
書き終えた手紙を託し、ヴォカロを空に放つ。
さて。拠点の創造でGPをえらく消費したからな。今日はこのまま休んで、明日、出発を――。
『ラクター様。いまいち私の言葉を信じていらっしゃらないようですので、明日の探索で証拠をお見せしましょう。あなた様が強くなったという証拠を』
「……は?」
『神がヒトの魔法を使えばどうなるか、です』
というか、姫から結構な頻度で連絡が来る。
さすがにもう慣れたが、一国の姫君と文通するのは気恥ずかしい。
ヴォカロの足には、小さな筒が結びつけられている。手紙はその中へ納められていた。連絡用と、返信用の二枚。
手紙を取り出すと、ヴォカロは俺の頭の上にちょこんと乗っかる。俺が返事を書くまで待っているのだ。賢い子だ。だが、そこら中にある樹の枝にとまって休むという選択肢はなかったのだろうか。
「……」
――リーニャの熱い視線を感じる。ターゲットは頭の上。
「……おいリーニャ」
「な?」
「食っちゃダメだぞ。食ったら放り出すからな」
「な!?」
半分冗談のつもりで言った。
リーニャはヨロヨロとハンモックのところまで行くと、尻尾を抱えて毛玉のように丸まった。プルプル震えている。『リーニャ手を出さない』と全身で訴えていた。
あいつ、半分くらいマジで食うつもりだったのでは?
そうなったら姫が悲しむ。で、俺が国から命を狙われそうだ。ぜひそのまま大人しくしてもらいたい。
――気を取り直し、手紙を読む。
さすがに姫が用意した紙。魔法の植物図鑑のように、一枚の紙に多くの情報を書き込める。
最近は、文面が生き生きしているように感じられた。楽しそうに日々のことを書き綴っている。
姫という立場も大変なんだろうな。普段、こういう雑談をできる相手が少ないのかもしれない。
……よく考えたら、一国の姫なのに簡単に城や街を抜け出せたのは、もちろんパテルルの力が大きいのだろうが、彼女を本当の意味で気にかける人間が少ないのかもしれない。
空気の存在になるのは、ほんとキツいからな……。ちゃんと話を聞いていこう。
《スクードに戻られることがあれば、ぜひ声をかけてください》
《侍女の方たちが、大通りに美味しいケーキ屋さんができたと話していました。ラクターさんはいかがですか?》
《ラクターさんに教えてもらった暗号技術、自分でもちょっとずつ勉強しています。でもまだわからないことが多くて……。よろしければ、直接教えてもらいたいです》
「おー。おにいちゃん、あいされてるぅ」
突然後ろから声をかけられ、驚いた。
いつの間にか起きていたアンが、背中に寄りかかってきた。手紙をのぞき込みながら嬉しそうに笑っている。
文字しっかり読めるのね。さすがレオンさんの娘。教育がしっかりしている。
「らぶらぶぷらすらぶ、だね! けっこんはいつするの?」
欲を言えば、この耳年増なところを少々矯正してもらいたい。
『この調子なら、王都に戻ったらすぐにでもゴールインできそうですね』
アルマディア。お前もか。
「結婚式にはぜひ呼んでくださいね。ラクター君」
あんたもかよレオンさん!
――こんな風にやれやれと気楽な気持ちでいられたのは、手紙の中盤あたりまでだった。
イリス姫の書きぶりは、後半になるとがらりと変わった。
話題が、勇者パーティのことになったからだ。
「……いやあ。マジか」
思わずつぶやく。
姫の手紙によると、最近の勇者パーティ――スカルだけでなく、聖女エリスや賢者アリアも、その行動が目に余るようになってきたらしい。
以前にも増して、他人の言うことに耳を貸さなくなってきたとか。
それに伴い、勇者パーティ内でもいさかいが頻発するようになったという。
思い出す。確かにあいつら、それぞれが個人主義なところがあった。街にいるときも、依頼をこなしているときも、戦闘中でさえ、意見が対立するところを見てきた。
曲がりなりにも彼らがまとまるのは、俺に対するパワハラ、陰湿なイジメのときぐらいだったか。そういえば。
ってことはなんだ。俺が奴らのサンドバッグになってたから上手くいってたって? それがなくなったからボロが出始めたと。
知るかそんなの。
――とはいえ、勇者パーティがガタガタになって被害を被るのは周りの人間だ。
奴らはどうしようもない連中だが、持っている力だけはホンモノ。
癇癪起こして暴れられたら、酒場の酔っ払いレベルでは済まない。
手紙で姫は『彼らが怖い』とこぼしているが、一方で、城内での狼藉には毅然と声を出すようになったことが書かれていた。
心優しいが、とても臆病――そんな印象だったのに、ずいぶんたくましくなったようだ。
《ラクターさんに会いたいです》
ここのところ、文面の後半に頻繁に出てくる言葉。
イリス姫は精神的に成長し、自分にできることをしようと一生懸命になっている。
そんな彼女を、勇者たちは不安にさせる。
「これはいつか、きっちり話をつけないといけないかもな」
俺は小さくつぶやいた。
するとアルマディアが声をかけてくる。真面目な口調で。
『ラクター様は確実に強くなられています。ですが今は焦らず。近い将来、彼らが逆立ちしても敵わない存在に、あなた様はなれます。必ず、なれます』
「女神様のお墨付きか。それは心強いね」
手紙の返事をしたためながら、俺は答えた。
書き終えた手紙を託し、ヴォカロを空に放つ。
さて。拠点の創造でGPをえらく消費したからな。今日はこのまま休んで、明日、出発を――。
『ラクター様。いまいち私の言葉を信じていらっしゃらないようですので、明日の探索で証拠をお見せしましょう。あなた様が強くなったという証拠を』
「……は?」
『神がヒトの魔法を使えばどうなるか、です』
3
お気に入りに追加
2,066
あなたにおすすめの小説
若返った! 追放底辺魔術師おじさん〜ついでに最強の魔術の力と可愛い姉妹奴隷も手に入れたので今度は後悔なく生きてゆく〜
シトラス=ライス
ファンタジー
パーティーを追放された、右足が不自由なおじさん魔術師トーガ。
彼は失意の中、ダンジョンで事故に遭い、死の危機に瀕していた。
もはやこれまでと自害を覚悟した彼は、旅人からもらった短剣で自らの腹を裂き、惨めな生涯にピリオドを……打ってはいなかった!?
目覚めると体が異様に軽く、何が起こっているのかと泉へ自分の姿を映してみると……「俺、若返ってる!?」
まるで10代のような若返った体と容姿!
魔法の要である魔力経路も何故か再構築・最適化!
おかげで以前とは比較にならないほどの、圧倒的な魔術の力を手にしていた!
しかも長年、治療不可だった右足さえも自由を取り戻しているっ!!
急に若返った理由は不明。しかしトーガは現世でもう一度、人生をやり直す機会を得た。
だったら、もう二度と後悔をするような人生を送りたくはない。
かつてのように腐らず、まっすぐと、ここからは本気で生きてゆく! 仲間たちと共に!
勇者がパーティーを追放されたので、冒険者の街で「助っ人冒険者」を始めたら……勇者だった頃よりも大忙しなのですが!?
シトラス=ライス
ファンタジー
漆黒の勇者ノワールは、突然やってきた国の皇子ブランシュに力の証である聖剣を奪われ、追放を宣言される。
かなり不真面目なメンバーたちも、真面目なノワールが気に入らず、彼の追放に加担していたらしい。
結果ノワールは勇者にも関わらずパーティーを追い出されてしまう。
途方に暮れてたノワールは、放浪の最中にたまたまヨトンヘイム冒険者ギルドの受付嬢の「リゼ」を救出する。
すると彼女から……「とっても強いそこのあなた! 助っ人冒険者になりませんか!?」
特にやることも見つからなかったノワールは、名前を「ノルン」と変え、その誘いを受け、公僕の戦士である「助っ人冒険者」となった。
さすがは元勇者というべきか。
助っ人にも関わらず主役級の大活躍をしたり、久々に食事やお酒を楽しんだり、新人の冒険者の面倒を見たりなどなど…………あれ? 勇者だったころよりも、充実してないか?
一方その頃、勇者になりかわったブランシュは能力の代償と、その強大な力に振り回されているのだった……
*本作は以前連載をしておりました「勇者がパーティーをクビになったので、山に囲まれた田舎でスローライフを始めたら(かつて助けた村娘と共に)、最初は地元民となんやかんやとあったけど……今は、勇者だった頃よりもはるかに幸せなのですが?」のリブート作品になります。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
ファンタジー
主人公ライルはブリケード王国の第一王子である。
しかし、ある日――
「ライル。お前を我がブリケード王家から追放する!」
父であるバリオス・ブリケード国王から、そう宣言されてしまう。
「お、俺のスキルが真の力を発揮すれば、きっとこの国の役に立てます」
ライルは必死にそうすがりつく。
「はっ! ライルが本当に授かったスキルは、【トカゲ化】か何かだろ? いくら隠したいからって、【竜化】だなんて嘘をつくなんてよ」
弟である第二王子のガルドから、そう突き放されてしまう。
失意のまま辺境に逃げたライルは、かつて親しくしていた少女ルーシーに匿われる。
「苦労したんだな。とりあえずは、この村でゆっくりしてくれよ」
ライルの辺境での慎ましくも幸せな生活が始まる。
だが、それを脅かす者たちが近づきつつあった……。
強さがすべての魔法学園の最下位クズ貴族に転生した俺、死にたくないからゲーム知識でランキング1位を目指したら、なぜか最強ハーレムの主となった!
こはるんるん
ファンタジー
気づいたら大好きなゲームで俺の大嫌いだったキャラ、ヴァイスに転生してしまっていた。
ヴァイスは伯爵家の跡取り息子だったが、太りやすくなる外れスキル【超重量】を授かったせいで腐り果て、全ヒロインから嫌われるセクハラ野郎と化した。
最終的には魔族に闇堕ちして、勇者に成敗されるのだ。
だが、俺は知っていた。
魔族と化したヴァイスが、作中最強クラスのキャラだったことを。
外れスキル【超重量】の真の力を。
俺は思う。
【超重量】を使って勇者の王女救出イベントを奪えば、殺されなくて済むんじゃないか?
俺は悪行をやめてゲーム知識を駆使して、強さがすべての魔法学園で1位を目指す。
元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。
しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた!
今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。
そうしていると……?
※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
2度追放された転生元貴族 〜スキル《大喰らい》で美少女たちと幸せなスローライフを目指します〜
フユリカス
ファンタジー
「お前を追放する――」
貴族に転生したアルゼ・グラントは、実家のグラント家からも冒険者パーティーからも追放されてしまった。
それはアルゼの持つ《特殊スキル:大喰らい》というスキルが発動せず、無能という烙印を押されてしまったからだった。
しかし、実は《大喰らい》には『食べた魔物のスキルと経験値を獲得できる』という、とんでもない力を秘めていたのだった。
《大喰らい》からは《派生スキル:追い剥ぎ》も生まれ、スキルを奪う対象は魔物だけでなく人にまで広がり、アルゼは圧倒的な力をつけていく。
アルゼは奴隷商で出会った『メル』という少女と、スキルを駆使しながら最強へと成り上がっていくのだった。
スローライフという夢を目指して――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる