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大商人への道
343ー1 金策と人材確保ー1
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5月末、学園都市がなんとか起動できるところまできたので、卒業しているボンテンクを法務大臣と同じ権限の法務部長に任命し、6月末までに優秀な人材を確保すると約束して、俺たちは高学院に戻ることにした。
連日の激務をなんとかこなせたのは、レイム公爵家とワイコリーム公爵家が、自領の優秀な事務官を5人も1年間貸してくれたのと、高学院の実習試験のお陰だった。
学園都市高学院は、威張ることが仕事だった貴族家の学生が逃げ出し、やる気の無い学生を退学にしたら、就職を目指す真面目な学生だけが残っていた。
商業ギルドと冒険者ギルドが戻ってきて、街の復興や魔獣問題が一気に改善していった。
被災者向けの仕事は、商業ギルドが斡旋してくれることになった。
また、被災者用の住宅と店舗を、王宮跡地から堀の外に決めたことが功を奏し、被災地域の瓦礫と化した建物の撤去が進んだ。
……驚いたことに、被災地域の土地と建物は全て領主の持ち物だったので、借家人には堀の外に移動してもらうことが可能だった。
マサルーノ先輩が考案した土魔法を使った建設魔法陣は、妖精持ち10人の仲間が全力で魔力を流して完成可能という、前代未聞の大魔法陣だった。
2DKの間取りが6戸ある2階建て住居を30棟と、1Kの間取り10戸がある平屋の住居20棟を、魔力増幅ポーションを飲みながら10日で造った。
大量の土を使うことを利用し、これまであった堀よりも広く深い外堀が出来上がった。これにより学園都市は、2つの堀に囲まれ拡大した。
城壁は無いが、この外堀によって魔獣の侵入を防ぐ効果も上がった。
50棟の建物は、5つのブロックに分けられ、外堀には5つの橋を架けた。
……まあ、直ぐには住めないから、かまくらも作ったけど・・・
……大事業を終え疲労困憊した仲間には、新しく作った5ブロックの土地を破格値で分譲し、大家になってもらった。
圧倒的に足らない木材確保のため、俺とラリエスは光のドラゴンで各地に飛んだ。
使える伝手は全て使い、モンブラン商会には、明り取り用の嵌め込み型のガラス窓を大量発注した。
……そして俺個人の資金は底をついた。
住宅を仕上げるため、煉瓦工場・鍛冶工房・家具工房・木工所・土木工事業者等は、大量の求人を出し雇用も生んだ。
この街の復興はまだまだ続くし、2つの学園建設も同時進行だ。
人手は足らず、ある意味、街は活気に溢れている。
仕事は山のようにあるから、完成した住宅の家賃はちゃんと取る。
それでも、当座の資金がない。
全くない。何処にもない! は~っ・・・
6月に入って直ぐ、俺はエイトを連れ、2つの学園設立の説明と金策のため、近隣3か国へとランドルに乗って向かった。
王女が嫁いでいるアッサム帝国は、俺が何度か魔獣の氾濫を防いでいたので、大歓迎で迎えてくれた。
アッサム帝国と隣接している旧ワートン領は、現在トーマス王子が領主代行を務めており、通行税も撤廃され交易も復活している。
コッタリカ王国は、学園都市とワイコリーム領に隣接していて、元々良好な関係だったので、覇王と勇者が旧ヘイズ領を直轄地にしたと知って、直ぐに使者を送ってきた。
マジックバッグの販売も2つの学園設立も、大歓迎で受け入れてくれた。
結局2つの国は、王家と国用に金貨300枚の大きなマジックバッグを2枚、商業ギルド本部が金貨150枚のマジックバッグを2枚、冒険者ギルド本部が、生ものを1週間保存できるマジックバッグを、金貨100枚で3枚買ってくれた。
両国合わせて金貨2400枚が手に入ったけど、グレードラゴンの翼で作ったマジックバッグだったから、かなりの大サービス価格である。
しかも魔法陣を改良したので、魔力量は70以上あれば使える。
ニルギリ公国は火山噴火で貧乏だから、冒険者ギルド本部と商業ギルド本部にだけ、中型のマジックバッグを金貨150枚で売った。
俺の設立したアエラボ商会の傘下に入ったマーガレット商会が、先月からマジックバッグのレンタル部門を立ち上げたので、国はそちらを利用している。
連日の激務をなんとかこなせたのは、レイム公爵家とワイコリーム公爵家が、自領の優秀な事務官を5人も1年間貸してくれたのと、高学院の実習試験のお陰だった。
学園都市高学院は、威張ることが仕事だった貴族家の学生が逃げ出し、やる気の無い学生を退学にしたら、就職を目指す真面目な学生だけが残っていた。
商業ギルドと冒険者ギルドが戻ってきて、街の復興や魔獣問題が一気に改善していった。
被災者向けの仕事は、商業ギルドが斡旋してくれることになった。
また、被災者用の住宅と店舗を、王宮跡地から堀の外に決めたことが功を奏し、被災地域の瓦礫と化した建物の撤去が進んだ。
……驚いたことに、被災地域の土地と建物は全て領主の持ち物だったので、借家人には堀の外に移動してもらうことが可能だった。
マサルーノ先輩が考案した土魔法を使った建設魔法陣は、妖精持ち10人の仲間が全力で魔力を流して完成可能という、前代未聞の大魔法陣だった。
2DKの間取りが6戸ある2階建て住居を30棟と、1Kの間取り10戸がある平屋の住居20棟を、魔力増幅ポーションを飲みながら10日で造った。
大量の土を使うことを利用し、これまであった堀よりも広く深い外堀が出来上がった。これにより学園都市は、2つの堀に囲まれ拡大した。
城壁は無いが、この外堀によって魔獣の侵入を防ぐ効果も上がった。
50棟の建物は、5つのブロックに分けられ、外堀には5つの橋を架けた。
……まあ、直ぐには住めないから、かまくらも作ったけど・・・
……大事業を終え疲労困憊した仲間には、新しく作った5ブロックの土地を破格値で分譲し、大家になってもらった。
圧倒的に足らない木材確保のため、俺とラリエスは光のドラゴンで各地に飛んだ。
使える伝手は全て使い、モンブラン商会には、明り取り用の嵌め込み型のガラス窓を大量発注した。
……そして俺個人の資金は底をついた。
住宅を仕上げるため、煉瓦工場・鍛冶工房・家具工房・木工所・土木工事業者等は、大量の求人を出し雇用も生んだ。
この街の復興はまだまだ続くし、2つの学園建設も同時進行だ。
人手は足らず、ある意味、街は活気に溢れている。
仕事は山のようにあるから、完成した住宅の家賃はちゃんと取る。
それでも、当座の資金がない。
全くない。何処にもない! は~っ・・・
6月に入って直ぐ、俺はエイトを連れ、2つの学園設立の説明と金策のため、近隣3か国へとランドルに乗って向かった。
王女が嫁いでいるアッサム帝国は、俺が何度か魔獣の氾濫を防いでいたので、大歓迎で迎えてくれた。
アッサム帝国と隣接している旧ワートン領は、現在トーマス王子が領主代行を務めており、通行税も撤廃され交易も復活している。
コッタリカ王国は、学園都市とワイコリーム領に隣接していて、元々良好な関係だったので、覇王と勇者が旧ヘイズ領を直轄地にしたと知って、直ぐに使者を送ってきた。
マジックバッグの販売も2つの学園設立も、大歓迎で受け入れてくれた。
結局2つの国は、王家と国用に金貨300枚の大きなマジックバッグを2枚、商業ギルド本部が金貨150枚のマジックバッグを2枚、冒険者ギルド本部が、生ものを1週間保存できるマジックバッグを、金貨100枚で3枚買ってくれた。
両国合わせて金貨2400枚が手に入ったけど、グレードラゴンの翼で作ったマジックバッグだったから、かなりの大サービス価格である。
しかも魔法陣を改良したので、魔力量は70以上あれば使える。
ニルギリ公国は火山噴火で貧乏だから、冒険者ギルド本部と商業ギルド本部にだけ、中型のマジックバッグを金貨150枚で売った。
俺の設立したアエラボ商会の傘下に入ったマーガレット商会が、先月からマジックバッグのレンタル部門を立ち上げたので、国はそちらを利用している。
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