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魔王の改革
77ー2 魔王、教壇に立つー2
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学院長の体験談が終わると、アコル君は光適性だけ持っている者と、光適性と命の適性の両方を持っている者を分けました。
その上で、光適性だけを持っている者を、他の適性の数や種類毎に同じ机に座るようグループ分けをしました。
私のグループは光と火と風の適性持ちで、人数は4人、思っていたより少ない人数でした。
高位貴族は4つ以上の適性を持っていたりするので、グループ分けしてみると、意外と多くのグループができました。
「光と命(緑)の適性持ちのグループは、少しでも早く妖精と契約できるよう、これからは【医療コース】に所属していただき、大至急花壇を作り、薬草の栽培を始めてください。
このグループの責任者はリーマス王子にお願いします」
アコル君はグループリーダーにリーマス王子を指名すると、事前に打ち合わせがしてあったのか、リーマス王子が手を挙げ全員を連れて図書室を出ていきました。
……自称平民のアコル君・・・簡単に王族を指名して働かせるのね。
これが貴族だったら、恐れ多いと言うか怖くて、とても王族に仕事は振れないんだけれど・・・
私のグループのリーダーになったのは、マキアート教授の研究室に所属している3年のボンテンク君(執行部・レイム領の伯爵家)、同じくマキアート教授の研究室に所属している3年シルクーネさん(執行部・ワイコリーム領の伯爵家)と、その弟で商学部1年のラノーブ君が同じグループメンバーだった。
「シルクーネさんは魔法部だけど、弟さんは商学部なの?」
「はいソレイネ先生。弟は魔力量が少なくて、領地経営のために商学部を選びました」
「姉さん、余計なことを! 私は次男ですから自由に生きるんです。魔力量とは関係ありません!」
……あらあら、姉弟喧嘩が始まってしまったわ。
「ラノーブ君、仮に君の魔力量を45としよう。
でも、もしも魔力量が60ある妖精と契約できたら、君は魔力量を一気に60まで上げることができる。
最低でも、契約妖精は君と同じ魔力量まで魔力を貸してくれるから、攻撃魔法は90~120まで使えると思う。
逆もある。魔力量が40の妖精が居たら、君の魔力を分けることで、妖精の魔力量は45になれる。
そして、君が努力して魔力量を増やせば、契約妖精の魔力量も増える」
少し大きな声で喧嘩を始めたせいで、皆の注目を集めていたら、アコル君がやってきて、とんでもない爆弾発言をしたから、本日何度目かの「ええぇーっ!」という驚きの声があがったわ。
私も今回は一緒に叫んでしまったのだけど・・・
「それじゃあ君がリーダー対決戦で放った攻撃も、妖精の力を借りたのか?」
驚いたというより疑るような視線をアコル君に向けて、ラノーブ君が質問しました。
「いいえ、Sランク冒険者であるアコルに魔力を貸す時は、アコルの魔力が半分以下に減った時くらいだわ。
妖精はね、自分と契約した人間の魔力残量がだいたい分かるの。減ってないのに魔力を貸したりしないわ。
それにアナタは、真面目に魔法の訓練をしたら、80くらいまで伸びるわよ。
だから、妖精と契約するなら、もっと魔力を伸ばしてからにする方がいいわ」
エクレア様、いえ、エクレアちゃんがラノーブ君の目の前に現れて、ふわりふわりと優雅に飛びながら、ラノーブ君にアドバイスを。
「えっ、80? 伯爵家の落ちこぼれと言われた俺が、魔力をそんなに増やせるのか?」
まさか妖精のエクレアちゃんが直接話し掛けてくるとは思わなかったようで、ラノーブ君は信じられないという表情で、エクレアちゃんに問い返します。
「もしもアナタがアコルと同じように、龍山でたくさん魔獣を討伐したら、90だって夢じゃないわ。
アナタには、努力と意欲が足らない。
しっかり魔法攻撃を上達させれば、魔法師にだってなれるはず。
妖精はね、素直な心で頑張る人間を応援したくなるの」
エクレアちゃんはそう言うと、フフフと笑ってラノーブ君の顔の周りをクルリと一周します。
するとラノーブ君、涙を流して号泣し始めちゃった。
伯爵家に生まれたのに魔力量が少なくて、商学部に入学するしかなかったんでしょう。
だから、頑張れば魔法師になれると妖精であるエクレアちゃんに言ってもらって、とても嬉しかったんだわ。
よく見ると、他にも同じように涙ぐんでいる、貴族部や商学部の学生の姿が。
……さすがアコル君の契約妖精だわ。いえ、契約妖精がエクレアちゃんだから、アコル君が人並外れた天才なのかしら?
私だって努力すれば、まだ魔力量が増えるかもしれないわ。
それに、もしも妖精との契約できたら、伝説の古代魔法陣を使えるかもしれない。
ふと見ると、同じ魔法部のカルタック教授が、両拳をプルプルさせ感動で打ち震えているわ。
きっと私と同じことを考えているのね。
アコル君との魔法陣対決で負けてから、カルタック教授はいい意味で人が変わったみたいで、以前より前向きに古代魔法陣の研究に力を入れ始めたし、アコル君を敵視するような発言もなくなった。
やっぱり、あの伝承の魔法陣を見せられたら、研究者は他のことなんか考えられなくなるでしょうね。
マキアート教授もカルタック教授と一緒になって、アコル君から課題を貰っていたし。
……アコル君って、本当に何者なのかしら? 伝承の魔法陣を使えるんだから、もしかして【覇王】様だったりして・・・まさかね・・・?
あと三日で冬休みに突入するけど、つい先日、ルフナ王子が女の子の妖精と契約し、【アラビカ】ちゃんって命名して大騒ぎになった。
そして今朝、少し早く起きて学院に出勤してきた私は、なんと可愛い男の子の妖精さんから話し掛けられたの。
毎日の日課である朝の散歩がてら、「妖精さんに会いたいな」って言いながら、いつものように学院のゴミ拾いをしていたら、「いつもご苦労さまです」って。
《 ギ、ギャーッ!!! 》
「まずはお友達からでしょうか?」って震えながら訊ねたら、「どうしたい?」って訊き返されたから「ぜひぜひ契約してください!」とお願いしました。
……あぁぁーっ! でも何も差し上げるものがないわ・・・
「あっ、こ、これをどうぞ。クッキーくんって呼んでもいいですかぁ」って大きな声で叫んで、昨日焼いたクッキーを差し出しました。
「うん、僕はクッキーが大好きだよ。ソレイネが時々休憩時間に食べてるのを見て、いつも美味しそうだなぁって・・・はい、これ、赤い石は契約の印だよ」
……ああ、ここで嬉しさのあまり倒れるのはダメよね。頑張って踏ん張らなきゃ!
私の適性と同じ、光の黄色・火の赤色・風の藍色の三色の美しい羽根をパタパタ可愛く羽ばたかせ、やっぱり三色の花柄の服を着た可愛すぎるクッキーくんが、小さな手から真っ赤な石を渡してくれました。
し・あ・わ・せー!
その上で、光適性だけを持っている者を、他の適性の数や種類毎に同じ机に座るようグループ分けをしました。
私のグループは光と火と風の適性持ちで、人数は4人、思っていたより少ない人数でした。
高位貴族は4つ以上の適性を持っていたりするので、グループ分けしてみると、意外と多くのグループができました。
「光と命(緑)の適性持ちのグループは、少しでも早く妖精と契約できるよう、これからは【医療コース】に所属していただき、大至急花壇を作り、薬草の栽培を始めてください。
このグループの責任者はリーマス王子にお願いします」
アコル君はグループリーダーにリーマス王子を指名すると、事前に打ち合わせがしてあったのか、リーマス王子が手を挙げ全員を連れて図書室を出ていきました。
……自称平民のアコル君・・・簡単に王族を指名して働かせるのね。
これが貴族だったら、恐れ多いと言うか怖くて、とても王族に仕事は振れないんだけれど・・・
私のグループのリーダーになったのは、マキアート教授の研究室に所属している3年のボンテンク君(執行部・レイム領の伯爵家)、同じくマキアート教授の研究室に所属している3年シルクーネさん(執行部・ワイコリーム領の伯爵家)と、その弟で商学部1年のラノーブ君が同じグループメンバーだった。
「シルクーネさんは魔法部だけど、弟さんは商学部なの?」
「はいソレイネ先生。弟は魔力量が少なくて、領地経営のために商学部を選びました」
「姉さん、余計なことを! 私は次男ですから自由に生きるんです。魔力量とは関係ありません!」
……あらあら、姉弟喧嘩が始まってしまったわ。
「ラノーブ君、仮に君の魔力量を45としよう。
でも、もしも魔力量が60ある妖精と契約できたら、君は魔力量を一気に60まで上げることができる。
最低でも、契約妖精は君と同じ魔力量まで魔力を貸してくれるから、攻撃魔法は90~120まで使えると思う。
逆もある。魔力量が40の妖精が居たら、君の魔力を分けることで、妖精の魔力量は45になれる。
そして、君が努力して魔力量を増やせば、契約妖精の魔力量も増える」
少し大きな声で喧嘩を始めたせいで、皆の注目を集めていたら、アコル君がやってきて、とんでもない爆弾発言をしたから、本日何度目かの「ええぇーっ!」という驚きの声があがったわ。
私も今回は一緒に叫んでしまったのだけど・・・
「それじゃあ君がリーダー対決戦で放った攻撃も、妖精の力を借りたのか?」
驚いたというより疑るような視線をアコル君に向けて、ラノーブ君が質問しました。
「いいえ、Sランク冒険者であるアコルに魔力を貸す時は、アコルの魔力が半分以下に減った時くらいだわ。
妖精はね、自分と契約した人間の魔力残量がだいたい分かるの。減ってないのに魔力を貸したりしないわ。
それにアナタは、真面目に魔法の訓練をしたら、80くらいまで伸びるわよ。
だから、妖精と契約するなら、もっと魔力を伸ばしてからにする方がいいわ」
エクレア様、いえ、エクレアちゃんがラノーブ君の目の前に現れて、ふわりふわりと優雅に飛びながら、ラノーブ君にアドバイスを。
「えっ、80? 伯爵家の落ちこぼれと言われた俺が、魔力をそんなに増やせるのか?」
まさか妖精のエクレアちゃんが直接話し掛けてくるとは思わなかったようで、ラノーブ君は信じられないという表情で、エクレアちゃんに問い返します。
「もしもアナタがアコルと同じように、龍山でたくさん魔獣を討伐したら、90だって夢じゃないわ。
アナタには、努力と意欲が足らない。
しっかり魔法攻撃を上達させれば、魔法師にだってなれるはず。
妖精はね、素直な心で頑張る人間を応援したくなるの」
エクレアちゃんはそう言うと、フフフと笑ってラノーブ君の顔の周りをクルリと一周します。
するとラノーブ君、涙を流して号泣し始めちゃった。
伯爵家に生まれたのに魔力量が少なくて、商学部に入学するしかなかったんでしょう。
だから、頑張れば魔法師になれると妖精であるエクレアちゃんに言ってもらって、とても嬉しかったんだわ。
よく見ると、他にも同じように涙ぐんでいる、貴族部や商学部の学生の姿が。
……さすがアコル君の契約妖精だわ。いえ、契約妖精がエクレアちゃんだから、アコル君が人並外れた天才なのかしら?
私だって努力すれば、まだ魔力量が増えるかもしれないわ。
それに、もしも妖精との契約できたら、伝説の古代魔法陣を使えるかもしれない。
ふと見ると、同じ魔法部のカルタック教授が、両拳をプルプルさせ感動で打ち震えているわ。
きっと私と同じことを考えているのね。
アコル君との魔法陣対決で負けてから、カルタック教授はいい意味で人が変わったみたいで、以前より前向きに古代魔法陣の研究に力を入れ始めたし、アコル君を敵視するような発言もなくなった。
やっぱり、あの伝承の魔法陣を見せられたら、研究者は他のことなんか考えられなくなるでしょうね。
マキアート教授もカルタック教授と一緒になって、アコル君から課題を貰っていたし。
……アコル君って、本当に何者なのかしら? 伝承の魔法陣を使えるんだから、もしかして【覇王】様だったりして・・・まさかね・・・?
あと三日で冬休みに突入するけど、つい先日、ルフナ王子が女の子の妖精と契約し、【アラビカ】ちゃんって命名して大騒ぎになった。
そして今朝、少し早く起きて学院に出勤してきた私は、なんと可愛い男の子の妖精さんから話し掛けられたの。
毎日の日課である朝の散歩がてら、「妖精さんに会いたいな」って言いながら、いつものように学院のゴミ拾いをしていたら、「いつもご苦労さまです」って。
《 ギ、ギャーッ!!! 》
「まずはお友達からでしょうか?」って震えながら訊ねたら、「どうしたい?」って訊き返されたから「ぜひぜひ契約してください!」とお願いしました。
……あぁぁーっ! でも何も差し上げるものがないわ・・・
「あっ、こ、これをどうぞ。クッキーくんって呼んでもいいですかぁ」って大きな声で叫んで、昨日焼いたクッキーを差し出しました。
「うん、僕はクッキーが大好きだよ。ソレイネが時々休憩時間に食べてるのを見て、いつも美味しそうだなぁって・・・はい、これ、赤い石は契約の印だよ」
……ああ、ここで嬉しさのあまり倒れるのはダメよね。頑張って踏ん張らなきゃ!
私の適性と同じ、光の黄色・火の赤色・風の藍色の三色の美しい羽根をパタパタ可愛く羽ばたかせ、やっぱり三色の花柄の服を着た可愛すぎるクッキーくんが、小さな手から真っ赤な石を渡してくれました。
し・あ・わ・せー!
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