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魔王の改革
73ー1 魔王の実力(1)ー1
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トーマス王子に厳しく叱咤された俺は、それでもめげずに反論していく。
「私は冒険者ですが、カルタック教授もハイサ教授も冒険者じゃない。
バカにしている冒険者の魔法攻撃なんて、知らないんだと思います。
でも、魔法陣を使った攻撃魔法は、軍と魔法省が行った魔獣の変異種討伐で、何の役にも立たず、C級魔術師もB級作業魔術師も、半数以上が何もせず逃げ、軍の兵士や冒険者を見殺しにした。
結局、逃げる途中で半数以上が無残にも魔獣に殺されました。
最近ようやくA級作業魔法師が討伐に向かったようですが、恐怖のあまり上官を守るのが精一杯で、魔獣に攻撃すら出来ず、3分の1の方が亡くなったそうです。
だからこそ、魔術師の資格や制度を変えざるを得なかった。
これ以上、魔術師や魔法師を無駄死にさせる訳にはいかないからです。
魔術師の命を守り、実践的に戦えるようにするため、王様は制度改革をされた。そうですよねトーマス王子?」
俺はカルタック教授に視線を向けたまま、トーマス王子に確認する。
「ああ、多くの卒業生が、そして多くの魔術師が戦う術を知らず死んでいった」
トーマス王子は辛そうに顔を歪めながら答え「魔法省は自信満々に大丈夫だと言ったが、現実を見ていなかったのは王族も同じだった」と付け加えて下を向いた。
「もしかしてカルタック教授は、何故【一般魔術師】の資格が作られたのか、ご存じないのでは?」
俺はカルタック教授の瞳を真っ直ぐ見ながら、今の国の現状を知らない無知であるかにような言葉を並べ喧嘩を売る。
学生の、しかも蔑んでいた平民から、ここまで辛辣に意見されたことなどなかったのだろう……カルタック教授は直ぐに反論できず、拳を強く握りわなわなと体を震わせ、怒りの形相で俺を睨み付ける。
この隙を見逃がしてやるわけにはいかない。
怒りのあまり反論できないカルタック教授を睨み返し、俺は最後の仕上げにかかる。
「魔獣と戦う術も教えられず、自分たちなら簡単に魔獣と戦えると勘違いしたまま、卒業した先輩たちは何もできず無惨に死んでいった。
魔獣の大氾濫は必ず起こるのに、魔法省も教授たちも、これまでと同じでいいと考えているなら、教師として無責任でしょう?
教え子が生き延びられるよう、どうして真剣に戦う術を教えないのです?
どうして我々学生を守ろうとしないのです!」
学生たちが知らされていない事実を暴露し、卒業生が無残に死んだことを悲しみ、このままではダメなのだと、心の底から真摯に訴え、怒りと同時に疑問を投げ掛ける。
涙こそ流さないが、学生の命を守って欲しいという思いを伝えたから、きっと俺の言葉は、学生の心にストレートに伝わっただろう。
中には泣き出す学生もいた。親や兄弟を魔獣の変異種討伐で亡くした者だろう。ここで変わらなければ、変えなければ同じように死ぬことになる。
俺の役割は2つ。
このままでは魔獣の討伐で無残に命を落とすと分かっているのに、魔法省も教授たちも何も変えようと行動していない。学生の命なんてどうでもいいと考えているのだと学生たちに刷り込むこと。
そしてもう1つが、魔獣を倒すなら冒険者の攻撃魔法の方が有効なのだと、攻撃魔法対決で勝ち、現実を見せることだ。
「もう許せん! これだから平民を学院に入れるべきじゃないと言ったんだ! お前のせいでこの私まで不正を疑われた。カルタック教授に対する無礼な言動、この私が思い知らせてやろう!」
しんみりと静まり返っていた演習場に、デントール教授の怒鳴り声が響いた。
ん? シナリオにはなかったデントール教授の飛び込みが発生してしまった。
どうするんだアコルって、トーマス王子がちらりと俺に視線を向ける。
当然全ての会話は拡声器で流されており、半数の見学者は俺の話に呆然としていて、残りの半数は面白くなってきたぞと身を乗り出す。
「トーマス王子、魔法部の学生としてアコルの言動を許すことはできません。
平民とか貴族とかは関係なく、アコルは誇り高き王立高学院の魔法部と特務部の教授に対して勝負を挑んだんです。
負けた時は、死を覚悟していただきましょう。
でも、万が一にも奇跡が起きて、アコルがデントール教授に勝利するようなことがあれば、ワイコリーム公爵家の嫡男として己の発言に責任を持ち、アコルから魔法攻撃を教わると宣言します」
ラリエス君って、アドリブの利くタイプだったんだ。
それはそれは悔しそうに顔を歪ませ、拳を強く握り俺に怒りをぶつけつつ、完璧にデントール教授の逃げ道を塞いでいく。
カルタック教授はワイコリーム公爵家の臣下でもあるので、デントール教授を生贄に……いや、犠牲にすることにしたのだろう。
……この判断力と行動力、覇王の片腕として不足ないと認めよう。いや、今はまだ魔王だったな。
「よかろうアコル!
君の言う通り、卒業した魔術師たちの多くは無駄死にした。
しかし、それが本当に教師たちの怠慢や無知が招いたものなのか、それとも所詮は冒険者のたわごとで、勝てもしないのに教授を侮辱した愚か者なのかを、皆の前で証明して見せろ!
その結果によっては、君を不敬罪に問う。覚悟はできているんだろうな?」
「はいトーマス王子。私は逃げも隠れもしません。
デントール教授、ハイサ教授、正々堂々と戦いましょう。
私が負けた時は、殺されても構いません。ですが、もしも勝った時は、教授たちも魔獣の変異種やドラゴンと戦う術を真剣に考えてください」
俺は拡声器を握って、はっきりとした口調で言い切った。
「待ってください! アコルは我ら学生のために意見しているのに、アコルだけ命を懸けさせるなんて、誇り高き貴族のすることではありません。
戦いが正々堂々というのなら、この国を代表する魔法部と特務部の教授と、今年入学したばかりの学生、しかも商学部の1年生が対等に戦えるはずがないのに・・・学院長! 学院長はこの戦いを許可されるのですか!」
大声で割って入って来たのは、演習場に残っていた執行部2年のトゥーリス先輩(サナへ侯爵子息)だ。
シナリオ通りなんだけど、凄く気合が入っている。
「私は冒険者ですが、カルタック教授もハイサ教授も冒険者じゃない。
バカにしている冒険者の魔法攻撃なんて、知らないんだと思います。
でも、魔法陣を使った攻撃魔法は、軍と魔法省が行った魔獣の変異種討伐で、何の役にも立たず、C級魔術師もB級作業魔術師も、半数以上が何もせず逃げ、軍の兵士や冒険者を見殺しにした。
結局、逃げる途中で半数以上が無残にも魔獣に殺されました。
最近ようやくA級作業魔法師が討伐に向かったようですが、恐怖のあまり上官を守るのが精一杯で、魔獣に攻撃すら出来ず、3分の1の方が亡くなったそうです。
だからこそ、魔術師の資格や制度を変えざるを得なかった。
これ以上、魔術師や魔法師を無駄死にさせる訳にはいかないからです。
魔術師の命を守り、実践的に戦えるようにするため、王様は制度改革をされた。そうですよねトーマス王子?」
俺はカルタック教授に視線を向けたまま、トーマス王子に確認する。
「ああ、多くの卒業生が、そして多くの魔術師が戦う術を知らず死んでいった」
トーマス王子は辛そうに顔を歪めながら答え「魔法省は自信満々に大丈夫だと言ったが、現実を見ていなかったのは王族も同じだった」と付け加えて下を向いた。
「もしかしてカルタック教授は、何故【一般魔術師】の資格が作られたのか、ご存じないのでは?」
俺はカルタック教授の瞳を真っ直ぐ見ながら、今の国の現状を知らない無知であるかにような言葉を並べ喧嘩を売る。
学生の、しかも蔑んでいた平民から、ここまで辛辣に意見されたことなどなかったのだろう……カルタック教授は直ぐに反論できず、拳を強く握りわなわなと体を震わせ、怒りの形相で俺を睨み付ける。
この隙を見逃がしてやるわけにはいかない。
怒りのあまり反論できないカルタック教授を睨み返し、俺は最後の仕上げにかかる。
「魔獣と戦う術も教えられず、自分たちなら簡単に魔獣と戦えると勘違いしたまま、卒業した先輩たちは何もできず無惨に死んでいった。
魔獣の大氾濫は必ず起こるのに、魔法省も教授たちも、これまでと同じでいいと考えているなら、教師として無責任でしょう?
教え子が生き延びられるよう、どうして真剣に戦う術を教えないのです?
どうして我々学生を守ろうとしないのです!」
学生たちが知らされていない事実を暴露し、卒業生が無残に死んだことを悲しみ、このままではダメなのだと、心の底から真摯に訴え、怒りと同時に疑問を投げ掛ける。
涙こそ流さないが、学生の命を守って欲しいという思いを伝えたから、きっと俺の言葉は、学生の心にストレートに伝わっただろう。
中には泣き出す学生もいた。親や兄弟を魔獣の変異種討伐で亡くした者だろう。ここで変わらなければ、変えなければ同じように死ぬことになる。
俺の役割は2つ。
このままでは魔獣の討伐で無残に命を落とすと分かっているのに、魔法省も教授たちも何も変えようと行動していない。学生の命なんてどうでもいいと考えているのだと学生たちに刷り込むこと。
そしてもう1つが、魔獣を倒すなら冒険者の攻撃魔法の方が有効なのだと、攻撃魔法対決で勝ち、現実を見せることだ。
「もう許せん! これだから平民を学院に入れるべきじゃないと言ったんだ! お前のせいでこの私まで不正を疑われた。カルタック教授に対する無礼な言動、この私が思い知らせてやろう!」
しんみりと静まり返っていた演習場に、デントール教授の怒鳴り声が響いた。
ん? シナリオにはなかったデントール教授の飛び込みが発生してしまった。
どうするんだアコルって、トーマス王子がちらりと俺に視線を向ける。
当然全ての会話は拡声器で流されており、半数の見学者は俺の話に呆然としていて、残りの半数は面白くなってきたぞと身を乗り出す。
「トーマス王子、魔法部の学生としてアコルの言動を許すことはできません。
平民とか貴族とかは関係なく、アコルは誇り高き王立高学院の魔法部と特務部の教授に対して勝負を挑んだんです。
負けた時は、死を覚悟していただきましょう。
でも、万が一にも奇跡が起きて、アコルがデントール教授に勝利するようなことがあれば、ワイコリーム公爵家の嫡男として己の発言に責任を持ち、アコルから魔法攻撃を教わると宣言します」
ラリエス君って、アドリブの利くタイプだったんだ。
それはそれは悔しそうに顔を歪ませ、拳を強く握り俺に怒りをぶつけつつ、完璧にデントール教授の逃げ道を塞いでいく。
カルタック教授はワイコリーム公爵家の臣下でもあるので、デントール教授を生贄に……いや、犠牲にすることにしたのだろう。
……この判断力と行動力、覇王の片腕として不足ないと認めよう。いや、今はまだ魔王だったな。
「よかろうアコル!
君の言う通り、卒業した魔術師たちの多くは無駄死にした。
しかし、それが本当に教師たちの怠慢や無知が招いたものなのか、それとも所詮は冒険者のたわごとで、勝てもしないのに教授を侮辱した愚か者なのかを、皆の前で証明して見せろ!
その結果によっては、君を不敬罪に問う。覚悟はできているんだろうな?」
「はいトーマス王子。私は逃げも隠れもしません。
デントール教授、ハイサ教授、正々堂々と戦いましょう。
私が負けた時は、殺されても構いません。ですが、もしも勝った時は、教授たちも魔獣の変異種やドラゴンと戦う術を真剣に考えてください」
俺は拡声器を握って、はっきりとした口調で言い切った。
「待ってください! アコルは我ら学生のために意見しているのに、アコルだけ命を懸けさせるなんて、誇り高き貴族のすることではありません。
戦いが正々堂々というのなら、この国を代表する魔法部と特務部の教授と、今年入学したばかりの学生、しかも商学部の1年生が対等に戦えるはずがないのに・・・学院長! 学院長はこの戦いを許可されるのですか!」
大声で割って入って来たのは、演習場に残っていた執行部2年のトゥーリス先輩(サナへ侯爵子息)だ。
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