トライアングルパートナー

窓野枠

文字の大きさ
上 下
177 / 190
第31章 慎之介の波

しおりを挟む
 植木は純子に言われて苦笑いしていた。
 慶子は純子に誘われてうれしいが、うれしさを言葉に出しづらくて返事に困った。50過ぎの男性のものをなめるのは始めてなので気が引けた。まずかったらどうしょう、と慶子は心中で不安になった。純子さまはこれから植木係長のものを毎日のようになめることは分かっている。それをまずいと言っては、これからの関係に亀裂が入りそうでためらいがあった。しかし、彼女が結婚して、植木の全身をくまなくなめようとしているのだから美味しいに違いない、と思った慶子は植木に向かって言った。
「ぜひ、植木係長が嫌でなければお願いします」
「あら、やはり、慶子さんは食いしん坊さんね? じゃ、花山さんはシャワー浴びてくるといいわね。慶子さんも一緒にシャワーを浴びるといいわ。早くゲテモノを味わいたいでしょ? フフフ」
 純子は人格が統合されてから女神から「悪魔入り女神」に変わっていた。昼の彼女の人格の明るい愛に、夜の人格から誕生した暗く重い愛とねっとり、ジメジメとした縛愛と爆愛も加わり、新生・純子は最強のメンタル愛とボディー愛を得た。
 慶子は純子にエッチな話であおられて顔を真っ赤にしていた。純子は慶子を言葉で攻めた後の反応を見るのが大好きだった。進一は二人のやり取りを黙って聞いていたが、進一の分身はすっかり興奮して痛いくらいにたぎっていた。その進一の様子を察して純子が言った。
「進一さん、久しぶりにわたしとする?」
 進一は純子の問い掛けにいつものように逆らえない。慶子と植木係長は二人でシャワーを浴びるため席を立った。進一は慶子の後ろ姿を黙って見送った。
「僕はもうダメだぁー 死ぬまで純子から離れられないんだぁー」
 進一は慶子の愛に答えるために、純子の命令に抵抗したいが、長い二人の生活で純子には逆らえない体に条件反射のごとく反応するようになっていた。進一は分身が自分でも見違えるようにたけっていることが分かる。彼はそんな自分の反応をあさましいと感じた。
「進一さん、大丈夫よ、慶子さんは大きな愛で包んでくれる女性よ。私も同じ。安心するのよ。誰と結婚や同棲していても、私たちには関係ないことなの…… わたしたちが愛で満たされることこそ大切なのよ。あなたは抵抗できないのではないわ。あなたはたくさんの愛に寛容な体と心なだけなの。わたしはあなたに初めて会ったとき、そのことを感じていたわ…… あなたは優れた能力者なのよ、だから、どんな愛にも寛容でいいの、さあ、いつものようにわたしに体を委ねるといいわ。さあ、後ろを向いて」
 そう言った純子は進一のネクタイを首から外すと進一の腕を後ろに引っ張り、手首をネクタイで縛り上げた。
「ほんと、進一さんも、久しぶりにワクワクするでしょ?」
 進一の呼吸はすでに荒くなっていた。
「痛いよ、早く開放してほしい」
「進一さんもやはりワクワクしているのね? さあ、前を向いて、ベルトを外すから、すぐに開放されて気持ちが楽よ…… 慶子さんは大丈夫よ、花山さんにおまかせしましょう。慶子さんもあちらでワクワクしているはず。わたしたちはわたしたちで今を楽しみましょう……」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

バーチャル女子高生

廣瀬純一
大衆娯楽
バーチャルの世界で女子高生になるサラリーマンの話

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

奇妙な日常

廣瀬純一
大衆娯楽
新婚夫婦の体が入れ替わる話

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

処理中です...