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第15章 ヒトメボレ
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小山内慶子は憧れの純子の指示の通り、会議室でヒトメボレを机の上に出した。ヒトメボレアプリはそれぞれのスマホに2人の名前を登録した。それにより、アプリ「ヒトメボレ」は3人の人格に応じたプログラムを形成し始めた。これがK区を恐怖に陥れるとはアプリ開発者の佐々木慎之介も予想外のことであった。
慶子は上司としての係長に大きな慈しみ、慕情、愛情、今までにない感情があふれてくるのを感じた。以前、執務室で進一と2人で試したときは、せいぜい、弁当を一緒に食べたい、と思う愛だったが、それとは全く違う。慶子は体の芯から進一に対する情熱が発していることを感じた。
「さあ、立って、あたしと一緒に味わうのよ」
慶子は純子に体を支えられ、促されるまま進一の前に移動させられた。純子は慶子の耳元でささやいた。
「さあ、膝を付いて座るのよ……」
純子は慶子に進一の側面にひざまずかせると、進一の体を慶子に向けさせた。慶子の目の前に進一の大きくなったピラミッドが向けられた。それを見た慶子が顔をしかめて目を細めた。純子がくすっと笑った声が慶子に聞こえた。
「こんな会議室で進一のものを食べてるなんて、あなたはそうとうな美食家ね?」
慶子は純子の言葉を聞いて、これから何を味わうつもりか、分かった。
「そんな係長のものを味わうなんてできないわ」
と、慶子は瞬時に思ったが、口には言葉が出せなかった。慶子は初めての行為に嫌悪を抱いたが、未知の味に興味が湧いた。味わってみたい、という欲望が、突然、大きく湧き上がってきた。
「小山内グループの承継者たるものがこんな愚行を犯せないわ」
慶子は上司としての係長に大きな慈しみ、慕情、愛情、今までにない感情があふれてくるのを感じた。以前、執務室で進一と2人で試したときは、せいぜい、弁当を一緒に食べたい、と思う愛だったが、それとは全く違う。慶子は体の芯から進一に対する情熱が発していることを感じた。
「さあ、立って、あたしと一緒に味わうのよ」
慶子は純子に体を支えられ、促されるまま進一の前に移動させられた。純子は慶子の耳元でささやいた。
「さあ、膝を付いて座るのよ……」
純子は慶子に進一の側面にひざまずかせると、進一の体を慶子に向けさせた。慶子の目の前に進一の大きくなったピラミッドが向けられた。それを見た慶子が顔をしかめて目を細めた。純子がくすっと笑った声が慶子に聞こえた。
「こんな会議室で進一のものを食べてるなんて、あなたはそうとうな美食家ね?」
慶子は純子の言葉を聞いて、これから何を味わうつもりか、分かった。
「そんな係長のものを味わうなんてできないわ」
と、慶子は瞬時に思ったが、口には言葉が出せなかった。慶子は初めての行為に嫌悪を抱いたが、未知の味に興味が湧いた。味わってみたい、という欲望が、突然、大きく湧き上がってきた。
「小山内グループの承継者たるものがこんな愚行を犯せないわ」
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