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完結編
プレゼントといくつかの憂い ②
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店を出た私たちは街を歩く。今日は散歩をしたい気分だったので、十五分程度の道のりを徒歩でやってきたのだ。
「良いお品が決まってようございましたわ」
「ルーチェのお陰よ、ありがとう」
「何を仰います。お嬢様の愛ゆえですわ」
またからかわれてしまった。私はそんなに浮かれて見えるのだろうか。
しかしルーチェは私の思考回路を読む特技があるらしく、楽しそうに小首を傾げてみせた。
「お嬢様がお幸せそうだから皆嬉しいのです。王子殿下とのご婚約中は、今思えばとてもお苦しそうでしたから」
「……それ、皆に言われるの。殿下との婚約を別段悲観していたわけではなかったんだけど」
「無自覚なのが恐ろしいのです。きっとなんでも我慢して、それが当たり前になっておられたんでしょう。ですから旦那様も奥様もお気づきになられなかったのですよ。お嬢様はヴィスコンティ男爵の前では、お気を張らずに済むのですね」
柔らかく告げられた指摘に、私は目の前が開けるような心地がした。
苦言を呈したり、呆れたり、突っ込んでみたり。あそこまで感情を露わにすることが、果たして王太子殿下相手にあっただろうか。
殿下は私が話しかけると嫌そうな顔をしたし、私が勉強していると決まって不機嫌になった。放蕩ぶりを指摘したり、何かを教えたりしようものなら、偉そうに指図をするなと言って烈火の如くお怒りになって。
いつしか私は殿下との婚約中は親しい人にすら感情を出すことをしなくなっていた。そうでもしなければ私を顧みない夫と共に国を治めていく未来を想像して、弱音を吐いてしまいそうだったから。
アメデオは私が表情を変えると嬉しそうにしてくれる。私が教えたことを知ろうとしてくれる。勉強を応援してくれる。優しい瑠璃色の眼差しで見つめてくれる。
突拍子も無い行動には相変わらず困らされるけれど、それすらも楽しいと、私は。
「……そうね。早く会いたいわ」
会いたい。早く会って、このプレゼントを渡したい。
そしていつのまにか大きくなったこの想いを伝えたい。もう私のことなんて飽きてしまったのかもしれないけれど、それなら今度は私から歩み寄るのだ。
そんな決意を胸にプレゼントの箱を胸に抱いたら、ルーチェにぎゅっと抱きしめられてしまった。突然どうしたのかしら。
「ルーチェにお礼をしなくちゃね。甘いものでも食べてから帰りましょうか?」
「わあ! お嬢様、太っ腹!」
ルーチェが冗談めかして笑うので、私もまたおかしくなって笑う。私たちはすぐそこのカフェに入って、ゆっくりとした休憩時間を取ることにした。
ルーチェとケーキセットを楽しみ、カフェを出てそろそろ屋敷にたどり着こうかというころ、最も人通りの少ない道でそれは起きた。
何故か私たちの進行方向に三人の男が立ち塞がったのだ。平民然とした服装の彼らはニヤニヤとした笑みを浮かべていて、明らかに私を注視しているようだった。
「あんたがキーラ・メルクリオ侯爵令嬢だな?」
「人違いです。失礼します」
私は間髪入れずに否定すると、落ち着けと自身に言い聞かせながらカーテシーをした。丁寧すぎる動作に毒気を抜かれたのか、男たちは横を通り過ぎても反応しなかったのだけど、流石にそう簡単にはいかなかった。
「ま、まてこらあ! 舐めやがって、あんたがキーラだってのはとっくに知ってんだよ!」
乱暴な動作で手首を掴まれる。辛うじて悲鳴を飲み込んだものの、男の力で何の配慮もなく腕を捻り上げられたら流石に痛い。
ルーチェが慌てて静止に入ろうとしたが、一人の男に拘束されて口元を塞がれてしまった。
「ルーチェ! 何するの!?」
「ちょっと見た目がいいからってお高く止まりやがって、気に入らねえなあ!」
思わず手をルーチェに伸ばそうとした私は、その動作に気付いた男にもう片方の手も拘束された。せっかく買ったプレゼントが湿った地面に落ちて、私は小さく眉をひそめる。
一体何を目的としてこんなことを。私に話しかけてきたということは、誰かが悪意を持って襲わせたということ?
ああそれにしても、自分でも冷静すぎてちょっと笑えてきたわ。こんなに可愛げがないからアメデオにも呆れられてしまったのかしら。
慣れないことをするからこんなことになったのかも。あんなに汚れてしまっては、もう渡せないわね……。
「用があるのは私なんでしょう。彼女を離してください」
けど、感傷に浸るのは後。せめてルーチェだけでも逃さなきゃ。
男たちを睨むようにして告げたら、ルーチェがそれはいけないとばかりに暴れ出した。
「んー! んんー!」
「うるせえ、ちょっと黙ってろ!」
ルーチェを拘束していた男が苛立ちのままに腕の力を強める。その途端に塞がれた口元からうめき声が上がって、私はさっと顔を青ざめさせた。
「乱暴なことはやめて! 彼女はただの使用人で——」
しかし怒りと懇願が入り混じった言葉は最後まで告げることができなかった。
何かを打ち据える音が響いたと思ったら、急に両腕の拘束が無くなって、人が倒れる重い音が辺りに響く。私は訳がわからないまま視線を下に移し、そこに先ほどまで私の腕を捻り上げていた男が倒れ伏しているのを見つけた。
「……よう、知ってるか? 路地裏喧嘩にゃ挨拶なんて単語は存在しないってよ」
アメデオは瑠璃色の瞳を獰猛な怒りに煌めかせていた。血管が浮き出るほど拳を握りしめ、その表情に不敵な笑みを浮かべて男たちを睨み据える様は、さながら猛獣の如く。
「おい、こいつ完全に伸びちまってるぞ!」
「だらしねえやつだな……おい、何すんだてめえ!」
残された二人が俄かにいきり立つ。私はといえばあまりの展開についていけずに唖然としていたのだけど、仲間をのされた男たちも、アメデオですら、怒りで我を忘れてもはや私のことなど眼中にないといった様子だ。
「そりゃこっちの台詞だよ。おたくら俺の大事な婚約者殿に何してくれてんだ」
「は! 貴族の優男がカッコつけてやがる!」
「お坊ちゃんが粋がってんじゃねえ! 女だけ置いていくなら見逃してやるよ!」
びき、とアメデオの額に青筋が浮かんだのが見えた。
「……あァ?」
あの、完全にドスが効いてしまっていますよ。
まさかとは思いますが、これは。喧嘩勃発の流れでは、ありませんよね……?
「良いお品が決まってようございましたわ」
「ルーチェのお陰よ、ありがとう」
「何を仰います。お嬢様の愛ゆえですわ」
またからかわれてしまった。私はそんなに浮かれて見えるのだろうか。
しかしルーチェは私の思考回路を読む特技があるらしく、楽しそうに小首を傾げてみせた。
「お嬢様がお幸せそうだから皆嬉しいのです。王子殿下とのご婚約中は、今思えばとてもお苦しそうでしたから」
「……それ、皆に言われるの。殿下との婚約を別段悲観していたわけではなかったんだけど」
「無自覚なのが恐ろしいのです。きっとなんでも我慢して、それが当たり前になっておられたんでしょう。ですから旦那様も奥様もお気づきになられなかったのですよ。お嬢様はヴィスコンティ男爵の前では、お気を張らずに済むのですね」
柔らかく告げられた指摘に、私は目の前が開けるような心地がした。
苦言を呈したり、呆れたり、突っ込んでみたり。あそこまで感情を露わにすることが、果たして王太子殿下相手にあっただろうか。
殿下は私が話しかけると嫌そうな顔をしたし、私が勉強していると決まって不機嫌になった。放蕩ぶりを指摘したり、何かを教えたりしようものなら、偉そうに指図をするなと言って烈火の如くお怒りになって。
いつしか私は殿下との婚約中は親しい人にすら感情を出すことをしなくなっていた。そうでもしなければ私を顧みない夫と共に国を治めていく未来を想像して、弱音を吐いてしまいそうだったから。
アメデオは私が表情を変えると嬉しそうにしてくれる。私が教えたことを知ろうとしてくれる。勉強を応援してくれる。優しい瑠璃色の眼差しで見つめてくれる。
突拍子も無い行動には相変わらず困らされるけれど、それすらも楽しいと、私は。
「……そうね。早く会いたいわ」
会いたい。早く会って、このプレゼントを渡したい。
そしていつのまにか大きくなったこの想いを伝えたい。もう私のことなんて飽きてしまったのかもしれないけれど、それなら今度は私から歩み寄るのだ。
そんな決意を胸にプレゼントの箱を胸に抱いたら、ルーチェにぎゅっと抱きしめられてしまった。突然どうしたのかしら。
「ルーチェにお礼をしなくちゃね。甘いものでも食べてから帰りましょうか?」
「わあ! お嬢様、太っ腹!」
ルーチェが冗談めかして笑うので、私もまたおかしくなって笑う。私たちはすぐそこのカフェに入って、ゆっくりとした休憩時間を取ることにした。
ルーチェとケーキセットを楽しみ、カフェを出てそろそろ屋敷にたどり着こうかというころ、最も人通りの少ない道でそれは起きた。
何故か私たちの進行方向に三人の男が立ち塞がったのだ。平民然とした服装の彼らはニヤニヤとした笑みを浮かべていて、明らかに私を注視しているようだった。
「あんたがキーラ・メルクリオ侯爵令嬢だな?」
「人違いです。失礼します」
私は間髪入れずに否定すると、落ち着けと自身に言い聞かせながらカーテシーをした。丁寧すぎる動作に毒気を抜かれたのか、男たちは横を通り過ぎても反応しなかったのだけど、流石にそう簡単にはいかなかった。
「ま、まてこらあ! 舐めやがって、あんたがキーラだってのはとっくに知ってんだよ!」
乱暴な動作で手首を掴まれる。辛うじて悲鳴を飲み込んだものの、男の力で何の配慮もなく腕を捻り上げられたら流石に痛い。
ルーチェが慌てて静止に入ろうとしたが、一人の男に拘束されて口元を塞がれてしまった。
「ルーチェ! 何するの!?」
「ちょっと見た目がいいからってお高く止まりやがって、気に入らねえなあ!」
思わず手をルーチェに伸ばそうとした私は、その動作に気付いた男にもう片方の手も拘束された。せっかく買ったプレゼントが湿った地面に落ちて、私は小さく眉をひそめる。
一体何を目的としてこんなことを。私に話しかけてきたということは、誰かが悪意を持って襲わせたということ?
ああそれにしても、自分でも冷静すぎてちょっと笑えてきたわ。こんなに可愛げがないからアメデオにも呆れられてしまったのかしら。
慣れないことをするからこんなことになったのかも。あんなに汚れてしまっては、もう渡せないわね……。
「用があるのは私なんでしょう。彼女を離してください」
けど、感傷に浸るのは後。せめてルーチェだけでも逃さなきゃ。
男たちを睨むようにして告げたら、ルーチェがそれはいけないとばかりに暴れ出した。
「んー! んんー!」
「うるせえ、ちょっと黙ってろ!」
ルーチェを拘束していた男が苛立ちのままに腕の力を強める。その途端に塞がれた口元からうめき声が上がって、私はさっと顔を青ざめさせた。
「乱暴なことはやめて! 彼女はただの使用人で——」
しかし怒りと懇願が入り混じった言葉は最後まで告げることができなかった。
何かを打ち据える音が響いたと思ったら、急に両腕の拘束が無くなって、人が倒れる重い音が辺りに響く。私は訳がわからないまま視線を下に移し、そこに先ほどまで私の腕を捻り上げていた男が倒れ伏しているのを見つけた。
「……よう、知ってるか? 路地裏喧嘩にゃ挨拶なんて単語は存在しないってよ」
アメデオは瑠璃色の瞳を獰猛な怒りに煌めかせていた。血管が浮き出るほど拳を握りしめ、その表情に不敵な笑みを浮かべて男たちを睨み据える様は、さながら猛獣の如く。
「おい、こいつ完全に伸びちまってるぞ!」
「だらしねえやつだな……おい、何すんだてめえ!」
残された二人が俄かにいきり立つ。私はといえばあまりの展開についていけずに唖然としていたのだけど、仲間をのされた男たちも、アメデオですら、怒りで我を忘れてもはや私のことなど眼中にないといった様子だ。
「そりゃこっちの台詞だよ。おたくら俺の大事な婚約者殿に何してくれてんだ」
「は! 貴族の優男がカッコつけてやがる!」
「お坊ちゃんが粋がってんじゃねえ! 女だけ置いていくなら見逃してやるよ!」
びき、とアメデオの額に青筋が浮かんだのが見えた。
「……あァ?」
あの、完全にドスが効いてしまっていますよ。
まさかとは思いますが、これは。喧嘩勃発の流れでは、ありませんよね……?
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