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しおりを挟む初めて迎えた別離の日々、テレビ越しに躍動するその姿を見据える。
本来であれば、その場にいたはずなのに、それを叶えられぬ己に内心にて呪詛の言葉を紡ぎ出し強く唇を噛み締める。
「ーー」
普段は、彼方が己をうざいほどに構い倒してきて、跳ね除けていた位なのにいざ、離れてみればーー
「ばっかじゃないの」
自分に沸き起こる感情に思わず吐き出した言葉は己しかいないこの空間に虚しく響いて消える。
自分にこんな感情、こんなにはやく飢えるだなんて。と恥ずかしさと共にそれを打ち消しにベッドの上で体を丸め目を閉じる。
「はやく、帰ってこいよ、バカァ」
そう呟いたその刹那、震えるスマホに表示される名はーー
「ーー遅い」
わざと冷たく言い放って、いの一番に言ってやる。
「「誕生日おめでとう」」
同じタイミングで言えるあたり自分と、アイツ。
同じ日に生まれて、同じ病院に生まれた仲のーー
happy birthday
-fin
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